スマホ版ROが日本で遊べる日も近い……かも？　中国の関係者筋から聞いた，とあるお話

あのドット絵を生かして3Dになってスマホで復活したRO。古くからの人にはまったくもってたまらない，この雰囲気

　XD.com（心动网络：X.D.Network）という会社をご存じだろうか。けっこうなラグナロクオンライン（RO）ファンでないと知らないかもしれないが，実はこの会社，スマホ版のROを中国で運営している会社なのだ。2015年のChinaJoyで初めてお目見えしたスマホ版ROは，いっとき日本でも話題になったがそれっきり（日本での）音沙汰はなく，すっかり忘れられている存在だ。とか言いながら，4Gamerでは割としつこく追っかけているのだが。

スマホ向けMMORPG「ラグナロクオンライン」の中国版では，“Episode 2.0”が8月に実装予定。3本の関連ムービーを掲載

日本展開の可能性は？　スマホ向けMMORPG「ラグナロクオンライン」開発スタッフへのインタビューを掲載

　ちなみに，このあたりの権利周りはちょっとややこしい。元々の権利を持っている韓国Gravityから，中国版の「ラグナロクオンライン2」（懐かしい！）の運営権を獲得したのが中国のDream Squareという会社なのだが，それが2015年1月のこと。
　そのタイミングでDream Squareは，「ラグナロクオンラインをベースとしたスマホ用ゲームの開発」についても明言していたのだが，この“スマホ用ゲーム”についてXD.comが権利を買い取り，それが形となって出てきたのが，スマホ版RO「仙境传说RO：守护永恒的爱」だ。中国でも今年の3月からようやくサービスされた作品なのだが，その時点で主題曲が日本語だったりして再び話題になった。

もちろんUIなどはスマホ最適化がなされているようだし，オリジナルそのままというわけではないが，「スマホでROを遊べる」ことに価値がある

　さて，そんなスマホ版ROだが，インタビューでそれらしきことは言っているものの，具体的な日本展開の話が一切聞こえてこないので「やっぱりダメかぁ」と思っていたのだが，権利を持っているXD.comが東京ゲームショウに出展していると知り，とりあえずブースに向かってみた。
　しかしまぁ4Gamerを含めてどこのメディアにも「スマホ版RO」の文字が出て来ないことからもお分かりのように，ROの姿は見えず。ビジネス然とした雰囲気のブースだったので，B2B目的での出展だったのかもしれない。

　なんだか諦めきれずに，ウロウロしてそのへんの人を捕まえたり，同じようにウロウロしてた中国の違う会社の人を捕まえて話をしていたら……「スマホ版ROは日本でもサービスする予定があるらしいよ。そのへんのことを決めるのはGravityさんらしいけど」とのこと。え，やるの？　ホントに？
　早速XD.comに聞いてみたが，お約束の「今はお答えできません」というつれないお返事。でも「いいえやりませんよ」と言われなかったし，やっぱりそのつもりは少なからずあるような気がする。

ビジネス以外お断り，の雰囲気をさせているXD.comのブース。お隣は自社サービスのTapTapだ。立て看板の右上に小さくROの絵が見えるだけで，展示のかけらもない。悲しい

　ただそれだけのことを書くためにこんなに行数を使ってしまって申し訳ないことしきりだが，単なる移植ではなくドット絵の雰囲気を生かした「3DモバイルRO」が日本で遊べる日も，少しは近づいているのかもしれない。心待ちにしておきたい。

「仙境伝説」公式サイト