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「FFT」を題材にしたアライアンスレイドが登場。「FFXIV:紅蓮のリベレーター」パッチ4.1直前,吉田直樹氏インタビュー
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印刷2017/10/05 12:00

インタビュー

「FFT」を題材にしたアライアンスレイドが登場。「FFXIV:紅蓮のリベレーター」パッチ4.1直前,吉田直樹氏インタビュー

画像集 No.015のサムネイル画像 / 「FFT」を題材にしたアライアンスレイドが登場。「FFXIV:紅蓮のリベレーター」パッチ4.1直前,吉田直樹氏インタビュー
 スクウェア・エニックスは2017年10月10日,MMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」PC / Mac / PS4。以下,FFXIV)で,パッチ4.1「英雄の帰還」を公開する。

 今回のパッチでは,メインストーリーや新インスタンスダンジョン(以下,ID),FFXIV史上最高難度となるであろう「絶バハムート討滅戦」など多くのコンテンツが追加される。

 パッチ4.1で一番の目玉となるのは,「ファイナルファンタジータクティクス」(以下,FFT)や「ファイナルファンタジーXII」(以下,FFXII)に代表される”イヴァリース”を題材とした24人用アライアンスレイド「リターン・トゥ・イヴァリース」の実装だろう。シナリオをALGEBRA FACTORY代表取締役の松野泰己氏が担当し,デザイナーとして「牙狼<GARO>」の雨宮慶太監督が参加するという,豪華制作陣によって開発されたコンテンツだ。FFTやFFXIIをプレイしたことのある人にとっては,ニヤニヤするどころか感涙もののコンテンツになるかもしれない。

 今回もそんな最新パッチについて,本作のプロデューサー兼ディレクター吉田直樹氏(以下,吉田氏)にインタビューしてきた。新コンテンツが多すぎて,普段と同じインタビュー時間では質問しきれなかったぐらいだが,プレイヤーが気になるであろう新コンテンツの見どころや,ジョブ調整に関して聞いてきたので,アップデートに備えて一読してほしい。


「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」公式サイト



アラミゴの再建に向け静かに動き出すメインストーリー


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。今回はたくさんありすぎて,どれを質問していけばいいか迷ってしまいますが,これだけ幅広いコンテンツが出せるようになったのは,やはり普段2つリリースしている新IDを,今回は1つに絞ったからでしょうか。

画像集 No.002のサムネイル画像 / 「FFT」を題材にしたアライアンスレイドが登場。「FFXIV:紅蓮のリベレーター」パッチ4.1直前,吉田直樹氏インタビュー
吉田氏:
 そうですね。例えばIDを1つ制作するにしても,制作は大体2パッチ前,つまり6か月前ぐらいから進行しているんです。企画自体はその前から進行しないといけません。

4Gamer:
 そんなに期間がかかっているんですね。

吉田氏:
 奇数パッチはアイテムレベル(以下,ILv)が変わらないので,プレイヤーの皆さんのプレイ率を見ていると,偶数パッチに比べてそこまでIDの使用率が高くない傾向が出てきました。ILvの更新がある偶数パッチに関しては,ものすごい勢いでIDを周回されるので,新IDが2つないと飽きると思うのですが,奇数パッチはもうほぼ装備もそろっていると思うので,それなら新しいパターンのコンテンツにコストを回そうと。

4Gamer:
 最近はアラガントームストーンもいろいろなコンテンツで入手できるようになりましたし,プレイヤーの遊び方も変わってきているのでしょうか。

吉田氏:
 地図とか,みんなでワイワイ遊べるコンテンツでもアラガントームストーンは入手できますし,もうID一択という流れではないですね。

4Gamer:
 わかりました。それでは,メインストーリーについて聞かせてください。4.0では綺麗に話が終わったように思いました。なので,これから先,どんな展開に発展するのか予想ができないんですよね。

吉田氏:
 3.0の時は,エスティニアンとニーズヘッグという,竜詩戦争に残ったピースを追わなきゃいけない展開を残しました。4.0との差は,その強烈な引きが1つあったかどうかだけだと思うんです。

4Gamer:
 なるほど。3.0の時はストーリー展開が想像できましたし,先が気になって仕方ありませんでした。

吉田氏:
 4.0の場合,ドマはいったん城を壊してでも国を取り返して,また作り直して行こう!という形で綺麗に終わっています。一方のアラミゴは,メインストーリー中でも語られていますが,帝国に支配されるより前に,暴君によって支配されて国がガタガタになっていた時期がありましたし,そこに住む人々は,決して一枚岩ではないのです。

4Gamer:
 国を取り返したから,再建していこう! とすんなり話が進むわけではないのですね。

吉田氏:
 そういうところは,3.xシリーズでも,いきなり「ドラゴンが悪かったわけじゃない」って言われても,竜詩戦争で家族を亡くした人たちからしたら,いきなり恨みを忘れるなんて無理だよという部分はきちんと描いてきました。パッチ4.1では,皆さんが思っている以上に,静かに新しい章へ向けて物語が立ち上がっていくと思います。

画像集 No.003のサムネイル画像 / 「FFT」を題材にしたアライアンスレイドが登場。「FFXIV:紅蓮のリベレーター」パッチ4.1直前,吉田直樹氏インタビュー

4Gamer:
 トレイラーにも少し描かれていましたが,国のトップに立つ人を決めなくてはいけなかったり,今まで帝国の下にいた,もしくは帝国に協力していたアラミゴ人たちがこれからどうなっていくのかという話にもなりますし。

吉田氏:
 そうですね。そこにキャラクター達の人生も関わってくるので,今回はMMOなのに思い切ったことするねと感じてもらえると嬉しいです。今まで以上に時間が経過したというのを,メインストーリーで感じられるんじゃないかと思いますよ。

4Gamer:
 でも,FFTのイヴァリース並みにドロドロした方向に進んでいきそうな気がして仕方ありません……(苦笑)

吉田氏:
 さわやかに話を締めたつもりではいるんですけど,さて,どうでしょう(笑)。ただ,この先に展開していく物語の伏線はしれっと張っていますので,するするとテキストを読んでいくと,あっという間に見逃す気がします。なので,じっくり漏らさずに読んでもらいたいですね。

4Gamer:
 もうすでに5.0への助走が始まっているという感じですね。

吉田氏:
 そうですね。あまり隠してもアレなので言っちゃいますが,もう大体の筋も決まりましたし。また次のステージに向けてやっていけたらなと思っています。


原作ファンはニヤニヤが止まらない演出が満載。新アライアンスレイド「リターン・トゥ・イヴァリース」


4Gamer:
 メインストーリーに次いで大きなコンテンツとして「リターン・トゥ・イヴァリース」も実装されます。これはメインシナリオと話は分かれているのでしょうか。

吉田氏:
 はい。分かれています。

4Gamer:
 イヴァリースに向かう飛空艇が「プリマビスタ」なのにも驚きました。これはFFIXに出てきた飛空艇ですよね?

画像集 No.004のサムネイル画像 / 「FFT」を題材にしたアライアンスレイドが登場。「FFXIV:紅蓮のリベレーター」パッチ4.1直前,吉田直樹氏インタビュー
吉田氏:
 名前は一緒ですね。劇場型飛空艇プリマビスタです。

4Gamer:
 プレイヤーはFFIXに関係があるのかなと,ざわざわしてたように思います。

吉田氏:
 そのあたりはあくまでエッセンスですね。今回のお話は劇団がキーの1つにもなっているので,彼らが…… ダメだな,何を言ってもネタバレになる(笑)

4Gamer:
 では,システム面に話を移して。ILvはいくつぐらいから突入できますか?

吉田氏:
 ILvはあまり気にしてないですね。そんなに高くはしてないので,自然に行けると思います。

4Gamer:
 バトル面では,やはりFFTやFFXIIで出てきたような,ギミックだったり,演出が入ってきたりするのでしょうか。

吉田氏:
 バトルはめちゃくちゃ派手になってます。松野さんの作品に思い入れがあるスタッフも多くて,みんな松野さんに見てもらいたくて作っているので,新しいギミックだらけだったりします。特にFFTやFFXIIをやったことのある人からすると,セリフやキャラ付けみたいなものが,こういうギミックや設定になって返って来るんだって,たぶんニヤニヤしてもらえると思います。

4Gamer:
 原作をプレイしているファンにはたまらないですね。トレイラーに出てきたセリフは,あのキャラが言ってるのかな? って思う部分もあったんですよ。

吉田氏:
 その辺は,いろいろと想像していただけると嬉しいです。ただ,松野さんも14時間生放送で言っていましたけど,僕たちみんな天邪鬼なので(笑)。ちょっとずつ裏をかきたくなるんですよね……。

4Gamer:
 ちなみに,楽曲はやはり原作のアレンジになるんでしょうか?

吉田氏:
 今回は祖堅(サウンドディレクター 祖堅正慶氏)とも話をして,PSP版の楽曲をそのまま使用させていただきました。ここはコストからそうしたわけではなく,音質も含め完璧だったので,そのままの方が良い,という判断がありました。ぜひ曲にも注目してもらいたいです。懐かしさというか,今聞いてもやっぱり凄いなって感じていただけると思います。何故か僕と松野さんは,コンテンツをクリアした時が一番グッと来ましたね(笑)

4Gamer:
 それは非常に楽しみです。パッチ4.1ではワールド間でアライアンスパーティを組むことも可能になりますよね。

吉田氏:
 組めるようになります。そういえば,昨日はみんなオーケストラの余韻に浸りたくて,シルクスの塔が高速マッチングしたみたいですね(笑)

※インタビュー実施は9月25日。「FINAL FANTASY XIV ORCHESTRA CONCERT 2017 -交響組曲エオルゼア-」千秋楽の翌日だった。

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4Gamer:
 そうみたいですね(笑)

吉田氏:
 そういう時も,パーティ(以下,PT)募集で3PT組めば「オケコンの余韻を語りに,クリスタルタワーに行きましょう!」なんてツアーも組みやすくなると思います。

4Gamer:
 あとは,アライアンスレイドルーレットが追加されますよね。

吉田氏:
 はい。ルーレットはデイリーなので,新規の方も古いアライアンスレイドに行きやすくなると思います。それと,古代の民の迷宮は2タンク必要なところを,1タンクでもクリアできるように調整し直しました。

4Gamer:
 マッチングしやすくなりそうですね。制限解除も可能という事ですが,3PTつまり最低3人はいないとダメなんでしょうか。

吉田氏:
 はい,3PTで最低3人必要です。

4Gamer:
 アライアンスを組むのには,同ワールドでなければいけなかったり,そういった制限はありますか?

吉田氏:
 いえ,データセンターが同じなら大丈夫ですよ。よくユーザーイベントとかで企画されているモンク24人で行くとか,そういう遊びもしやすくなると思います。

筆者も参加したことがある噂のモンク24人アライアンスレイド。通常ではありえない難度で,謎の中毒性があるユーザーイベントだった
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容赦ない難度に設定された「絶バハムート討滅戦」が登場。戦士のシェイクオフはPT支援効果に


4Gamer:
 新たに絶バハムート討滅戦も実装されます。討滅戦と付いているだけあって,次元の狭間オメガ:デルタ編のように階層があるわけではなく,1つだけのコンテンツなのでしょうか。

吉田氏:
 はい。1つだけのコンテンツです。異邦の詩人のところへ行けば,すぐ解放できます。ただ,リリースはパッチ4.1と同時ではなくて,その2週間後です。

4Gamer:
 それは,他のコンテンツをゆっくり遊んでからトライしてほしいということでしょうか。

吉田氏:
 今回はアライアンスレイドとか,たくさん新しい物を追加しましたから。絶バハムート討滅戦を同時に開けちゃうと,それにかかりきりになってしまう人もいると思うので。

4Gamer:
 参加できるのは,次元の狭間オメガ零式:デルタ編の4層をクリアした人だけなんですよね?

画像集 No.007のサムネイル画像 / 「FFT」を題材にしたアライアンスレイドが登場。「FFXIV:紅蓮のリベレーター」パッチ4.1直前,吉田直樹氏インタビュー
吉田氏:
 そうです。そこを最低条件にはしていますが,零式4層とは難しさのレベルが段違いです。七大陸最高峰に登るような覚悟で行ってください。あと,第1フェーズを越えられない人は,しばらく時間をおいて挑戦されるか,色々装備やスキル回しを見直していただいた方が良いかもしれません。

4Gamer:
 そこまでですか……。第1フェーズでふるいにかけるわけですね。

吉田氏:
 そこは須藤神(バトルコンテンツデザイナー須藤賢次氏)の優しさだと思っています。第1フェーズをゆるくしてしまうと,ズルズルとその後のフェーズで苦しむことになるからです。

4Gamer:
 私も今までのレイドをやってきていますが,たしかに開幕でファウスト先生のようなボスがいると,早く諦められてそれはそれで助かりますね。

吉田氏:
 第1フェーズはそんな感じです。ファウスト先生みたいに,棒立ちじゃないですけどね。

4Gamer:
 トレイラーでも色々見えましたから。ツインタニア的なやつとか,ネールさん的なやつとか……。複数体を同時に相手する場面があったりとかするんでしょうか。

吉田氏:
 そういった局面があるかもしれませんね。バハムートと極ナイツ・オブ・ラウンドがくっついたようなコンテンツになっています。ツイスターダイブは基本ですので!

4Gamer:
 あ,あれが基本……。

吉田氏:
 応用ではなくそれが普通になっているくらいのコンテンツです。ぜひ,挑戦される方はギリギリの戦いを楽しんでいただければと思います。

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4Gamer:
 な,なるほど。それは,第1フェーズで諦める人もたくさん出てきそうですね……。キャスターが大変そうです。

吉田氏:
 キャスターは,特に初動では黒魔道士が苦戦するかもしれないですね。黒魔道士は詠唱で足を止めなきゃいけないことがハンデになるので,コンテンツを理解していないと,どこで何を詰めていくかが決まりにくいと思いますし,早期攻略という意味では黒魔道士はどうしても不利な感じはあるかもなぁと思います。

4Gamer:
 吉田さんご自身も黒魔道士を使っていますよね。

吉田氏:
 そうですね。僕も調整に参加していますけど,一周通り越して半笑いでやっています。

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4Gamer:
 そんなに……。

吉田氏:
 絶シリーズは今回が最初なので,いったん容赦ないものを作ってからフィードバックをいただいて,今後の絶シリーズに生かしていけたらと思っています。なので,今回はかなり思い切ってやりました。

4Gamer:
 わかりました。それでは,バトルコンテンツに関連して,ジョブ調整についても聞いていきたいと思います。やはり,一番気になるのは戦士のシェイクオフです。

吉田氏:
 シェイクオフは全然違う効果になります。戦士のように,他のタンクと比較して極端にPT支援能力が低いと言われているので,シェイクオフは戦士らしくPTを支援できる能力に割り当てました。

4Gamer:
 それは非常に嬉しいです。でも,それだとスキル名と効果が一致しないような……。

吉田氏:
 そうなんですが,みなさんシェイクオフを「シェイクオフさん」って,さん付けして呼んでるぐらいですからね(笑) 日本語版だけシェイクオフのままで良いんじゃないかって話をしてます。

4Gamer:
 他に大きな変更が入るジョブは何かありますか?

吉田氏:
 項目数だけを見れば竜騎士が一番多いですね。竜騎士はどうしても立ち上がりが他のジョブに比べて遅いのと,へヴィスラストの更新をミスした時のロスが大きいので,ロスした時に差が出ることは上手さのポイントとして残しつつ,ロス幅を下げて極端にDPSが下がらないようベース能力を上げるように調整します。

4Gamer:
 今回は全体的に調整が入るんでしょうか。

画像集 No.009のサムネイル画像 / 「FFT」を題材にしたアライアンスレイドが登場。「FFXIV:紅蓮のリベレーター」パッチ4.1直前,吉田直樹氏インタビュー
吉田氏:
 いえ,半数くらいでしょうか。4.06の調整でかなり落ち着いてきたと思いますので。戦士のように極端に他のタンクと比較して,PT支援能力が低くて敬遠されてしまったり,竜騎士は多くの人に使ってもらっていますが,火力の振れ幅がかなり大きかったので今回は調整を入れているということです。

4Gamer:
 なるほど。タンク,DPSと来て,次にヒーラーなんですが。学者の全体回復が辛いかなという気がします。

吉田氏:
 それは,もう印象の問題かもしれません。消費MPとバリアの量という具体的なポイントであれば,確かにもう少し楽でも良いのかなと考えています。ただ,学者は昔から確固たる地位がありましたが,今回で横並びとなりました。その分だけ目立って見えたところはあると思います。調整を加えていき,今では上位層の使用率はかなり高くなってきています。

4Gamer:
 たしかに,以前の占星術師みたいな感じですね。

吉田氏:
 占星術師もオーバーパワーの調整を入れるまでは,どうしても敬遠されがちでした。学者はこれ以上大げさに調整を入れると性能が壊れてしまうので,4.1で対応する調整でまた様子を見たいと思っています。

4Gamer:
 そういえば,召喚士のバハムートはどうなるんでしょうか。デカすぎて画面が見えづらいと言われていますが。

吉田氏:
 いろいろ議論をした結果,最終的に各個人がバハムートのサイズをオプションで決められるようにしました。召喚士自身の画面ではデカいままでも,他の人は自身のオプションで小さく設定してあれば,小さく表示されるようになります。

4Gamer:
 それは嬉しいですね。バハムートはあれぐらい大きいほうがインパクトがあって好きなので,強制的に小さくなるのではないかと心配してました。

吉田氏:
 最初は,召喚士本人にバハムートのサイズを決めさせてあげようと思ったんです。しかしそれでは本人にこだわりがあって大きなバハムートを使っていても,結局周りから邪魔と言われてしまうかもしれない……。それを気にして小さくしなくちゃいけなくなるので,じゃあいっそ全員にオプションを渡そうと。

4Gamer:
 なるほど。全員が満足する調整にしたわけですね。

吉田氏:
 はい。召喚士の方は,自由に使ってください。あとは非常にフィードバックが多かったサステインを復活させることにしました。

4Gamer:
 おお! タイタンエギが使いやすくなりそうです。バハムートもそうですが,バトルのエフェクトとかを考えるのってすごい大変そうです。竜騎士を使っていると,次元の狭間オメガ零式:デルタ編の3層に出てくるマインドジャックとドラゴンサイトの線が似ていて迷ってしまったり……。

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吉田氏:
 ドラゴンサイトの線についても議論しているんですが,今回はまだそのまま残すことにしました。ドラゴンサイトの線……もらえるととても嬉しいんですけどね……。

4Gamer:
 黒魔道士ですもんね(笑)

吉田氏:
 プレイしていて感覚的にわかってくれることが多くて,あ,きたきた……という感じで。確かにバフアイコンでもわかるのですが……ここはもう一段フィードバックを待とうと思っています。

4Gamer:
 あとエフェクトだと,学者の深謀遠慮をもう少し派手にできないですか。

吉田氏:
 深謀遠慮については空振りのまま終わることが多くて,わかりづらいよねという話はしています。せめて効果が空振りに終わった場合は,オートヒールとして発動みたいにしたほうが良いのかもねと。ただ,今ヒーラーに関しては,3ジョブともそれぞれの特徴でうまく住み分けができているとも思うので,もう少し様子を見させてください。


冒険者小隊が大幅アップデート。自分好みのミラプリをさせて,ダンジョンへ行けるように


4Gamer:
 カジュアルなコンテンツとして,冒険者小隊でIDへ行けるようにもなります。あれは,小隊のコンテンツとして用意されたダンジョンに行くのでしょうか。

吉田氏:
 いいえ,みなさんがいつも通っているIDと全く同じです。小隊の部屋から,新しく追加される「攻略任務」というのを選ぶと,その任務の対象となるダンジョンへ行けます。裏で動いているのはコンテンツファインダーと同じなのでシャキーンと突入できます。実際にプレイに使っているのは普通のダンジョンなので,もし何かクエストを受けていれば,それもクリア扱いになりますよ。

4Gamer:
 現在公開されている全部のIDに行けるのでしょうか。

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吉田氏:
 いえ,最初は5種類だけです。今後のパッチでどんどん種類は増やして行きます。というのも,すべてをデバッグするにはIDが多すぎるので,確認できたものから順次増やしていきます。

4Gamer:
 IDの数もかなり増えましたよね。それに,2人以上いないとクリアが難しそうなギミックもあります。例えば「腐敗遺跡 古アムダプール市街」とか。

吉田氏:
 そういったギミックがあるIDは,今後も冒険者小隊コンテンツには対応できないですね。

4Gamer:
 冒険者小隊でIDに行くには,どのぐらいレベルが必要なんでしょうか。

吉田氏:
 そもそも,小隊の開放がジョブレベル47になっています。そこから小隊でIDに行けるようになるのは,小隊ランクが2になってからですね。

4Gamer:
 小隊ランク2というと,メンバーのレベルが20ぐらいでしょうか。

吉田氏:
 はい。ですので,まだ小隊をやってない人は,今のうちにランクを上げてもらえると良いかと思います。既にランク2以上になっている人は,パッチが当たったらすぐ攻略任務が開放されIDへ行けます。

4Gamer:
 気になるのは,やはり報酬ですね。

吉田氏:
 今回の報酬には軍隊系のエモートがありますね。腕立て伏せとか,腹筋とか。

4Gamer:
 小隊メンバーが部屋でやっている,あのエモートですね。

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吉田氏:
 あと,小隊メンバーのミラプリも解放されます。僕の使っているチェック用のメンバーはみんなハイアラガンのレプリカを着せました。

4Gamer:
 それは凄く強そうです。

吉田氏:
 でも,鍛えないと初見3人と行っているような感じなんです。友達3人を新規で連れて来たみたいな(笑)

4Gamer:
 ああ,なんとなく想像がつきます(笑)

吉田氏:
 君タンクね,君はヒーラーね,とか一応教えたんですが,タンクがロブを撃った瞬間違う敵にエアロ撃たれるみたいな。あ,確かにそこは教えてなかった,みたいな感じです(笑)可愛らしくて親近感がわきますよ。

画像集 No.011のサムネイル画像 / 「FFT」を題材にしたアライアンスレイドが登場。「FFXIV:紅蓮のリベレーター」パッチ4.1直前,吉田直樹氏インタビュー

4Gamer:
 そういえば,パッチ4.0でNPCと共闘するようなシーンがけっこうありますが,範囲攻撃を避けたりするようになりましたよね。このAIは,冒険者小隊に使うのを見越して開発されていたりしたんでしょうか。

吉田氏:
 いえ。そんなことはないです。例えば,4.0メインシナリオに登場する「終節の合戦」などは,NPC一人ひとりのAIが手作りです。範囲を避けたりして,クオリティがすごい高く見えますよね? あれは専用のコードを書いているんです。

4Gamer:
 学者のクエストなんて,頭割りや散開もしっかりしていて驚いたんですよ。

吉田氏:
 学者のクエストは完全にプログラムですね。コンテンツディレクターというコンテンツ全域を支配しているプログラムが必ず1個あるのですが,“そいつの頭割りが来た場合,対象NPCを集合させる”とかを手作りで実行しているからです。

4Gamer:
 では冒険者小隊コンテンツは,その動きとは全然違うんですね。

吉田氏:
 違います。前述したスペシャルバトルはバトルの流れが決まっているために作れますが,自由に行動させようとすると違った仕組みが必要になります。今回は仕組みとデータでそれが作れるようになったので,今後はそれを発展させて,また新しい方向へ行こうと思うので,フィードバックをいただけると嬉しいです。

4Gamer:
 少し話題が逸れますが,プレイヤー自身が使うミラージュプリズムに関して,前にセットで保存できるような仕組みを作っているとおっしゃっていた気がします。その後どうなりましたか?

吉田氏:
 現状仕様の精査を進めています。もう少しお時間をいただくことになります。

4Gamer:
 ちなみに,どういった内容になるんでしょうか。

吉田氏:
 現在アイテム所持品のデータ構造を更に拡張しようとしていて,それを応用してミラプリのお気に入りセットを保存するようなイメージです。まだ詳細な数まではお伝えできないのですが,パッチ4.2が近くなってきた頃には「いつ頃」「どういった内容になる」というのをお話しできるかなと思います。


ゴブリン兵器とプレイヤーが入り乱れる新PvP「ライバルウィングズ」


4Gamer:
 新しいPvP「ライバルウィングズ」もいよいよパッチ4.15で実装されます。これは48人で,2勢力なんですね。

吉田氏:
 そうです。今回は48人でマッチングして,2勢力にランダムで振り分けられます。チーム内では,4人単位で行動するようになります。

4Gamer:
 4人で行動となると,申請は4人までということですか。

吉田氏:
 はい,今回はPTを組んで申請できるのは4人までですね。基本的なルールは,お互いの陣地にコアと呼ばれるメインタワーが存在していて,そのメインタワーが破壊されたら負け,相手のメインタワーを壊したら勝ちというルールです。メインタワーはシールドで守られているので,その前にサブタワーを2本壊さないとダメージが入らないようになっています。基本的にはタワーを破壊しに行くというのがメインになります。

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4Gamer:
 なんだかMOBAみたいですね。戦略的には,全員で1つのタワーに向かうのか,それとも分かれていくのかという感じですか。

吉田氏:
 そうですね。ただ,エネルギー資源というものがありまして,溜めるとゴブリン兵器が建造できるようになります。そのゴブリン兵器を投入して戦うことになります。

4Gamer:
 最初からゴブリン兵器がいるわけではなく,作らなくてはいけないわけですね。

吉田氏:
 エネルギーを集めに行けば,割とすぐに使えるようになりますよ。

4Gamer:
 オプレッサーや,クルーズチェイサーなど見覚えのあるゴブリン兵器が出てきましたが,それぞれ性能が違ったりするんですか?

吉田氏:
 それぞれに特性があります。オプレッサーは,タワーやゴブリン兵器に対して大ダメージを与えられますが,プレイヤーに対しては攻撃力が極端に低い。あと移動がめちゃくちゃ遅い。クルーズチェイサーは,対人において高い威力を誇りますが,紙装甲なので油断して突っ込むとすぐ壊されたり。

4Gamer:
 あと,ブルートジャスティスも登場すると聞いたような……。

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吉田氏:
 ブルートジャスティスも作れますが,サブタワーが2本壊されてからじゃないと建造できません。追い詰められた状況でしか使えませんが,すべてに対して強いので逆転を狙ってください。

4Gamer:
 ライバルウィングズにも,ストーリーや設定などはあるんでしょうか。

吉田氏:
 もちろん,チラッとは用意していますが,あくまでゲームの面白さ優先です。最初は魔導アーマーを使おうかと思ってたんですが,設定班から帝国の兵器をエオルゼア側で使わせるのはどうしても嫌だと言われまして……。

4Gamer:
 気持ちはわかります(笑)

吉田氏:
 戦争とかで拾って来た残骸を,リムサカラーとか,ウルダハカラーにして,対帝国模擬戦として使えばいいと思ったのですが……でも,どうしても違うと言われまして。じゃあ,そっちの話は飲んであげるから,ゴブリンを使うよ! という理由でゴブリン兵器になりました(笑)。


詩人でハープの演奏が可能に。そこには吉田氏のこだわりがあった


4Gamer:
 今回は楽器演奏も追加になりますね。最初は詩人の持っているハープのみが演奏できるんでしょうか。

吉田氏:
 音色は順次足していきますが,4.15ではハープだけです。レベル30の詩人に1個クエストが追加されるので,それをクリアするとすぐ演奏可能になります。

4Gamer:
 そこはやはり詩人だから,ということなのでしょうか。

吉田氏:
 システム的には,他のジョブでも可能ですが,アニメーションを含めて考えると,やはり詩人を最優先でやるべきかなと。あとはこだわりです。

4Gamer:
 こだわりですか。

吉田氏:
 詩人の装備は弾き語りらしい装備が多く,生活系のロールプレイ機能でもあるので,吟遊詩人がまず最初に使えるべきだろうと考えました。

4Gamer:
 ちなみに,自分が演奏した音色を保存したり,詩人がアクションを使った時にその音色が鳴るようにはできますか?

吉田氏:
 最初はあえてやらないでおこうと思っています。楽器は上手に弾ける方が使ってこそ「凄い!」と考えているため,マクロも当面対応する予定がありません。ネットに投稿されたマクロをコピペしたら誰でもうまく演奏できる……というのは別の遊びだと考えているので,そういった要望には別の機能をご用意していこうと思います。

4Gamer:
 なるほど。本当に自分で手打ちして,リアルタイムでハープを演奏するということですね。

吉田氏:
 誰でもできるわけじゃない,一生懸命練習したんだね……という方が人間味があって良いなと思っています。マクロについては今はアクションに対して最短ウェイトタイムが1秒ですので,いずれマクロ対応するとしても譜面のような仕組みになると思います。

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4Gamer:
 生活系コンテンツ関連では,ハウジングエリアにシロガネが追加されますね。引っ越し機能も同時に実装となりますが,購入時に引っ越しを選ぶ人と,土地を買う人で,購入手順に差が生じたりしますか?

吉田氏:
 いえ,手順に変わりはなく購入の際に「新規購入」か「引っ越しする」かを選択するだけになります。

4Gamer:
 引っ越しをする場合は,元の土地を売り払う形になりますよね。購入時には,既に元の土地代が引かれた金額になっているんでしょうか。

吉田氏:
 そうです。現在所有している土地は,底値の30%で売り払われるようになっています。引っ越し費用はその30%を引いた金額が自動計算されるようになっています。

4Gamer:
 わかりました。そろそろ時間も迫ってきましたので,パッチ4.1を待っている読者にコメントをお願いします。

吉田氏:
 今回はあまりにもコンテンツが多いので,なかなか全部を語りきれませんでした。ウズネアカナルは「深層」という新しい層を追加しました。ギャンブル性は高いですが,最終層まで行って“とあること”が起きると,めちゃくちゃな報酬量になるので,ぜひ挑んでいただきたいです。それに,ようやくハイデリンで,よりリアルにその世界で生きている人たちを感じられる生活系コンテンツに僕らも手が出せるようになってきたので,これからもそういった他にやってないこと,FFXIVだから遊べるものを実装していきたいと思っています。
 メインシナリオも,新しいステージに向かって,皆さんの予想を良い意味で裏切れるように進めていけたらと思っていますし,コンテンツも超難しい物から,ワイワイ遊べる物まで入れていきます。今は新規の方がたくさんいらっしゃいますし,始めるにも良い機会ですので,ぜひ色んな人に遊んでいただきたいです!

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

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