「WILD GUNS Reloaded」「にょきにょき たびだち編」「摩尼遊戯TOKOYO」。「BitSummit 4th」で見つけた，気になるゲームのインプレッションをお届け

　2016年7月9日と10日，京都・みやこめっせでインディーズゲームの祭典，「BitSummit 4th」が開催されている。初日となる7月9日，会場に出展されていたタイトルから，筆者がプレイした3本のインプレッションをお届けしたい。

「BitSummit 4th」公式サイト

新キャラクターと共に名作が復活
「WILD GUNS Reloaded（ワイルドガンズ・リローデッド）」

　会場のナツメアタリブースには，「WILD GUNS Reloaded」がプレイアブル出展されていた。1994年発売のスーパーファミコン用ゲーム「WILD GUNS」を，当時のスタッフがPlayStation 4向けにリメイクした作品だ。


　ジャンル名は「ガンシューティング・アクション」とのことで，照準を操作して敵を撃ち倒したり，主人公を操作して敵の攻撃を回避するといった，ガンシューティングとアクションゲームをミックスしたような内容。言ってみれば，TPSのご先祖様といった雰囲気だ。


　オリジナルとの違いは，これまで公式サイトでシルエットのみが紹介されていた新キャラクター，「ドリス」「バレット」が追加されたこと。また，4人同時プレイが可能で，16：9のワイド画面にも対応している。もちろん，グラフィックスはリニューアルされ，単なる復刻には留まらない。


　出展されていたバージョンでも，おなじみの「クリント」と「アニー」に2人の新キャラクターを加えた，4人が使用可能だった。

　ドリスは，敵に爆弾を投げつける大柄な女傑。ボタンをタメ押しすることで，一度に投げる爆弾の数が1個から2個，そして3個と，どんどん増え，広い範囲を攻撃できるようになる。しかし，ほかのキャラクターほど連続攻撃はできないようで，多人数プレイで仲間にフォローしてもらいつつ遊ぶのが面白そうだ。


　バレットは小さな犬で，ロボットとコンビを組んでいる。バレットが指示を出し，ロボットが攻撃するというスタイルだ。バレットが被弾するとミスになってしまうが，犬だけに当たり判定が小さく，攻撃をスイスイよけることができた。
　ボタンを押しっぱなしにすると照準が広がり，その中に入った相手をロボットがオートで射撃してくれるので，あまりきちんと狙う必要がなくて楽。ロボットが攻撃中もバレットは自由に動いて攻撃を避けられるため，かなり遊びやすいキャラクターだと感じた。


　なお，ナツメアタリブースには，スーパーファミコン版「WILD GUNS」のβ版ROMも用意されており，こちらを遊ぶこともできた。会場に行く予定の人は，両作品を遊び比べるのも面白いのではないだろうか。

分かりやすく奥深い対戦系落ちモノパズル
「にょきにょき たびだち編」

　コンパイル丸（コンパイル○）の対戦パズルゲーム「にょきにょき たびだち編」は，任天堂ブースに出展されていた。対応機種は，ニンテンドー3DSだ。

　ジャンルはいわゆる「落ちモノパズル」で，基本は，同じ色のにょきにょきを揃えて消し，相手のフィールドに「おじゃま」を送り込んで攻撃するというもの。相手がミスすれば勝ちだ。
　消しと攻撃，それぞれを別に操作するシステムが対戦に新たな駆け引きを生む，新たな落ちモノ系対戦パズルという雰囲気だ。


　ゲーム開始後，まずは，同じ色のにょきにょきを縦，横に並べていくのだが，にょきにょきは並べただけでは消えてくれない。消すためには，「針」に変えたにょきにょきを接触させる必要があるのだ。
　揃えたのと同じ色のにょきにょきが落ちてきたら，［X］か［Y］ボタンを押す。すると，にょきにょきが針に変化する。その針を，揃えたにょきにょきに接触させると消えてくれる（もちろん，針とにょきにょきは同じ色でなければならない）。
　にょきにょきが消えると，その分だけおじゃまがストックされるので，ここで［L］か［R］ボタンを押して，おじゃまを相手のフィールドに送り込み，攻撃するのだ。にょきにょきをたくさんつなげて消すのも，反対にこまめに消すのもプレイヤーの自由だ。


　文章でちょっと分かりづらいかもしれないが，操作は直感的で，実際にプレイすればすぐにルールを理解できるだろう。にょきにょきをたくさんつなげてから消せば，多くのおじゃまをストックでき，それだけ相手のミスを誘いやすくなる。しかし，たくさんつなげようと準備している最中，先に相手に攻撃されてしまっては元も子もない。また，こまめに消してこまめに攻撃した場合は，決定打にはなりづらい。
　本作は，こうした駆け引きがとても面白かった。対戦系落ちモノパズルの初心者からガチ勢まで，要注目だ。

巨大仏像（？）と「よしよし」で戦う
縦スクロールシューティング「摩尼遊戯TOKOYO」

　任天堂ブースで異彩を放っているのが，STUDIO TOKOYOのニンテンドー3DS向け縦スクロールシューティング，「摩尼遊戯TOKOYO」（まにゆうぎ とこよ）だ。


　特徴的なのは，下画面をタッチすることで，2つのフィールドを行き来するという点だろう。フィールドにはさまざまな障害物が置かれており，行く手を塞がれることもあるのだが，そんなときは下画面をタッチし，障害物のないもう1つのフィールドへ移行すれば，無事に先へ進めるようになるといった具合。

　世界観は独特で，自機は木魚，ショットは「“よしよし”という文字」の形をしている。敵を倒せば「功徳」が増え，これがそのまま自機の耐久値になる。


　さらに，敵のボスは仏像っぽい形をしており，「こわい」「いやだ」「わすれるな」といった文字で攻撃してくる。こちらも正式配信が楽しみなタイトルだ。

「BitSummit 4th」公式サイト