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  • 日本一ソフトウェア
  • 発売日:2016/07/07
  • 価格:パッケージ版:7344円(税込),ダウンロード版:6171円(税込)
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真夏の夜に効く,心臓バクバクもののホラーゲームをまとめて紹介。ビビリライターが心拍数を計りつつプレイしてみた
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印刷2016/08/06 00:00

プレイレポート

真夏の夜に効く,心臓バクバクもののホラーゲームをまとめて紹介。ビビリライターが心拍数を計りつつプレイしてみた

今回使用したウェアラブルデバイス「SmartBand 2 SWR12」はiOS/Andoroidスマートフォンと連動させて,心拍数やストレスレベル,睡眠の質,消費カロリー,歩数などを可視化できる。ソニーストアでの価格は1万4880円(税抜)
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 夏といえば海や山が頭に浮かぶところだが,ゲームならやはりホラーゲーム。ということで,“怖いもの大嫌いなビビリのライター”として一部で有名な俺に,プレイレポートの依頼が来た。

 「夏だからホラーゲームとか,安易過ぎるだろ」などと思っていたら,どうも普通のプレイレポートじゃないらしい。話を持ってきた編集者によると「5本ほどプレイしてもらいたいんですけど,ビビリのアカザーさんだと,全部『怖い怖い!』になっちゃうでしょ? だから何か基準とか指標みたいなものが欲しいんですよねー」とのこと。

 そうやって送られてきたのが,ソニーモバイルコミュニケーションズのウェアラブルデバイス「SmartBand 2 SWR12」。スマートフォンと連動させて,使用者の心拍数ストレスレベル(心拍の時間間隔の変化と心拍数の関係から割り出される)が計れるというものだ。

 なるほど,これでプレイしているときの状態をモニターしながらプレイしろと。でも本当に違いがでるのかね……と半分疑いつつ,各タイトルを90〜120分程度プレイしてみた。
ちなみに,筆者の心拍数は平常時で60〜65bpmといったところ。果たしてどこまで上がるのか,そしてストレスレベルは……。


現実と非現実的要素のさじ加減が絶妙な「真 流行り神2」


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 最初にプレイしたのは,日本一ソフトウェアから2016年7月7日に発売されたばかりのホラーアドベンチャー「真 流行り神2」PS4 / PS3 / PS Vita)のPS4版。ホラーゲームが苦手な俺でも,その名前に聞き覚えがある「流行り神」シリーズの最新作だ。

 前作「真 流行り神」PS3 / PS Vita)ではタイトル名に「真」が付いただけでなく,登場人物も一新されたので,厳密に言えば別シリーズということになるのかもしれないが,ホラーアドベンチャーであることに変わりはない。

 プレイヤーは前作から引き続いての主人公である女性刑事の北條紗希として,都市伝説が絡んだ猟奇事件を解決していく。

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 本作のストーリーは全5話からなり,第1話は「●●女編」。紗希が巡査長としてG県に配属されるところから始まる。G県では4件の猟奇的な事件が発生していて,1件目は男子小学生が雨の中を引きずりまわされ撲殺。2件目はデート中の女性が,ベンチの下に潜んでいた何者かに足を切りつけられた。3件目では女子高生が,帰宅中に背後から耳たぶを食いちぎられただけでなく,どういうわけか失明。4件目では夜道を男性と一緒に歩いていた女性が,片足を鉈で切断されたという。

 そして,目撃者の証言によると,この4件の容疑者は,いずれも“トレンチコートを着た長身長髪の女”とのこと……! これを聞いて,怪談話が苦手な自分でもピンと来た。今から35年ほど前,全国的に広まったあの都市伝説が元ネタだ! ……あれ,でも耳の損傷が失明につながるっていう話,細かいところは違うけど聞いたことがあるな。雨の中子供を引きずる女の話も……。もしかしていろいろな都市伝説が混ざってる?

 そんなふうに思っていると,嫌な感じのBGMが流れて,例の女のきっついイラストが! 「大丈夫大丈夫,そんなに動揺してない」と思いつつ,SmartBand 2と接続しているスマホに目をやると,心拍数が80bpmへと急上昇。「ベタな演出だよね〜」などと平静を装っていたが,心臓がバクバクいっていることが丸分かり。ちょっと感度良すぎないですかね……。

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 “主役”の登場で,いよいよ事件はオカルトな方向へ行くのか? と思いきや,意外にもオカルト的アプローチと,科学的アプローチの両方から捜査をすすめていくことに。
 捜査がある程度進むと,それまでの事象をまとめて今後の捜査方針を決めるため,自問自答する「セルフクエスチョン」や,相関図にキーワードを入れていく「推理ロジック」というモードになり,ここでプレイヤーの推理能力が試される。
 今回はオカルトを科学的推理で解いていく方向でプレイしたが,「これは科学では説明不可能! 犯人は幽霊!」という感じで進めていってもいいのが,本作のユニークなところだ。

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 そんな感じでプレイしながら,「昔よくオカルト雑誌の『ムー』とか読んでたなぁ」(ホラーは嫌いだけどオカルトは割と好き)などと思っていたら,なんと,紗希の相棒であるヤンキー刑事,愛染刹那の愛読雑誌としてムーが登場。分かってるなー。
 さらにG県(おそらく……というかほぼ確実に岐阜県)の有名スポットや名物料理などのご当地豆知識が妙に充実していて,気分はすっかり県警の刑事だ。

 捜査を進めるうちに,第2の犯行が行なわれた公園に到着。犯人の手がかりは見つからず,おとり捜査的に刹那と2人でデート中のカップルを装ってみたところ,紗希の足に激痛が!
 うわぁぁぁ! などと思うヒマもなく,あの女が再び画面に登場して,心拍数は79bpmへと急上昇。どこかで聞いたような話ではあるのに,BGMつきの一人称視点で展開されると,どうしてもビビってしまう……。

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 こんな感じで,ときおりホラー・オカルト的な展開になりつつ,推理パートで事件を解決に導いていくのだが,現実と非現実的な要素のさじ加減が絶妙。謎を解き明かしたい気持ちと,怖い物見たさが入り混じって,ストーリーに引き込まれてしまった。ホラーゲームファンはもちろんのこと,ミステリー好きでも楽しめそうだ。

左が心拍数,右がストレスレベルのグラフ。物語の冒頭部分は登場人物の紹介になっているので,それほど怖くはないのだが,例の女が出てくるたび,心拍数が跳ね上がった。なお,計測した時間は17:30〜19:30なのだが,ラスト30分ほどのデータがグラフに表示されなかったので,念のため,ほかのタイトルはプレイ終了後もしばらく計測することにした
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サバイバーだけでなく,殺人鬼プレイでも心臓が高鳴る「Dead by Daylight」


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 6月にリリースされてスマッシュヒットとなった「Dead by Daylight」は,殺人鬼と,それから逃げようとするサバイバーの姿を描く,映画「13日の金曜日」のような作品。ゲームとしては,1(殺人鬼)対4(サバイバー)の非対称型アクションだ。

 サバイバーの目的は,フィールドに散らばる発電機を修理して,脱出ゲートを開いて逃げること。殺人鬼は4人のサバイバー全員の行く手を阻まなければならない。
 ルールだけ書くと殺人鬼側が不利のように思えるが,サバイバーは基本的に逃げることしかできず,移動スピードは殺人鬼のほうが数段速いので,見つかってしまうとかなりの確率で死亡することになるのだ。

 まずはサバイバーでプレイ開始。サバイバー側は周囲の様子が確認しやすい三人称視点でプレイできる。……とわざわざ書いたことで想像がつくだろうが,殺人鬼は一人称視点だ。また,サバイバー側は4人のキャラクターから1人を選んでプレイするのだが,それぞれに足が速い,治療ができるなどの特徴があるので,それに合った立ち回りが必要になる。

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 殺人鬼に見つからないよう,足音を立てずにゆっくりとあたりを探索すると,幸運にもすぐに発電機を発見。さっそく修理を開始したのだが,なんと発電機が爆発してしまった! どうやら修理中,ランダムに発生するミニゲームで,タイミングよくスペースキーを押せないと,発電機が爆発するらしい。
 ということで,こちらの居場所は殺人鬼にバレバレ。爆発が起こって数秒も経たないうちに,キャラクターの心音が大きくなった。これは殺人鬼が近づいている証拠で,俺の心拍数も一緒に上昇!

 とりあえずここは逃げるが勝ちと,修理をあきらめダッシュで逃走したが,あっさり捕まってフックに吊されることに……。実を言うと,このゲームの殺人鬼は直接人を殺すことはしないのだ。といっても,フックに吊されたサバイバーは一定時間が経つと死んでしまうので,そう良心的というわけでもない。

 なので,死のカウントダウンが終わる前に他のサバイバーに救出してもらえれば,まだ脱出のチャンスはあるのだ。救出を待ちながら,フックに吊るされた自分のキャラクターを見ていると,小学生時代に遊んだ缶蹴りを思い出してしまった。

 殺人鬼側も救出のことは十分承知なので,やってくるサバイバーを仕留めようと,フックの周辺に潜むこともある。そうなるとサバイバー側は,味方を見捨てて発電機の修理を優先させてしまったほうがいい……そう,俺は吊されたまま昇天することに。しかし無駄死にではない! 味方を逃がすための尊い死なのだ! なので,俺のキャラはは天国に召されたはず。アーメン。

本作のマップはどれも見通しがあまり良くないので,音が相手の位置を知る大きな手がかりとなる
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 さて,次は殺人鬼側でプレイ。3人用意されている殺人鬼から俺が選んだ「レイス」は,持っている鐘を鳴らすことで姿を消せるという反則的な能力を持っている。とは言っても,攻撃するにはもういちど鐘を鳴らして姿を現す必要があるので,相手に気づかれないまま仕留める,ということは難しい。

 前述した通り,殺人鬼でのプレイは一人称視点になるので,サバイバーの三人称視点に比べると,視界がかなり狭く感じる。
 まずは姿を消し,聞き耳を立てつつ最寄りの発電機へ。殺人鬼側は発電機の位置が把握できるので,サバイバーがいる確率が高い発電機周辺をチェックするのがセオリーだ。

 そうこうしていると,道や建物に赤いラインを発見。サバイバーがダッシュすると,このような跡が残るので,その方向にある発電機まわりを探索すれば,サバイバーを発見できる可能性が高い……とか思ったそばからサバイバー発見! 追跡開始!

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 サバイバーは障害物を作るなどして追跡を妨害してくるが,前述の通りこちらは圧倒的に足が速いので,サバイバーを視界から外さないようにしておけば,追いつくことはそれほど難しくない。はーい,じゃあ撲殺しまーす(殺せないけど)! と,背後から鈍器を振り下ろすと,あっけなくサバイバーがダウンした。

 もちろんこれで終わりではない。サバイバーを担いで最寄りのフックに吊るし,姿を消して救出に来る仲間を狙うのだ(卑怯すぎ)。犠牲者を今か今かと待って,来た来たいらっしゃーい! とばかりに仕留めると,サバイバーのときとは違う意味で心拍数が上がる。なんか,殺人鬼プレイめっちゃ楽しいんですけど!

 レイスに続いて,トラバサミを仕掛けられる能力を持った「トラッパー」でプレイしてみたが,これまた楽しい。フックに吊るしたサバイバーの足下や,発電機の近く,出入り口の死角などにトラバザミをセットしておくと,面白いようにサバイバーがひっかかる(またしても卑怯すぎ)。

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 最初は,サバイバーで冷や汗かきながら逃げるほうが面白そうだなと思っていたが,蓋を開けてみると,アドレナリン全開でサバイバーを追いかける殺人鬼プレイにハマってしまった。どちらのプレイでも心臓が高鳴ること間違いなしだが,怖さというよりはスリル感がメインなので,ホラー系が苦手な人でも楽しめるはず。俺がそうだったし!

プレイした時間は13:00〜15:00。全体的に平常時よりは高いが,ゲームに慣れていったためか,心拍数は徐々に下がってきている
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画家の狂気がプレイヤーの精神を徐々に蝕む「Layers of Fear」


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 「Layers of Fear」は,一人称視点のホラーアドベンチャーゲーム。主人公は,自身の最高傑作を完成させるために人生を捧げている画家だが,思うような作品が出来ずに思い詰めてしまったせいか,少々精神を病んでいるようだ。

 プレイヤーはその主人公を操作して家の中を歩き回り,特定のオブジェクトに触れることで,彼の過去を断片的に思い出させていく。主人公はその思いをアトリエのキャンバスにぶつけることで,作品を完成させるのだ。

 苦手な霊が登場しなさそうなので,気楽にプレイを始めたのだが,開始10分ほどでそれが間違いだと気付いた。基本的にBGMはなく,ゲーム中のサウンドは自分の足音や外の雨音,時計の音といった環境音のみなのだが,これがどんなBGMより怖い! 広い屋敷に響く自分の足音にこれほど恐怖するとは……。

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 しかも,薄暗い室内に飾られた,ビクトリア朝を思わせる絵画や調度品が,さらなる孤独感と恐怖を煽ってくる。本作はUnityエンジンによって開発されているのだが,その描画性能が恨めしい。

 憂鬱な気分で広大な屋敷内を探索していると,いくつかのお化け屋敷的ギミックにも遭遇するのだが,これはまだまだ“前菜”的な怖さ。このゲームにおける真の怖さは,部屋で見つけるメモの文面や,狂気が垣間見える絵画の数々にある。それらを見た(読んだ)瞬間,額に嫌な汗が噴き出てくるのだ。

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 マウスを持つ手もこわばり,もうここにはいたくない! と,入ってきた扉を開けて,前の部屋に戻ろうとすると,そこには見たこともない長い廊下が。えぇ……。
 これは(ゲーム内の)現実世界なのか? それとも画家が見ている幻覚なのか? もしかしたら俺自身がおかしくなっているんじゃないか……? 画家の気持ちとシンクロしたかのようで,精神が徐々に蝕まれていっているような感覚に。

 全身にじっとりとイヤな汗をかき,顔面がピリピリとしてきたところで,ふと我にかえりスマホをチェックしてみると,心拍数は平均して高めで,ストレスレベルも右肩上がり。

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 プレイ中,なぜかゴッホが耳を切り捨てたエピソードを思い出し,その気持ちが少し分かるようになっている自分にまた恐怖。画家の狂気ヤバイ! 人よりも感受性が強いと思っている人は,注意が必要かも……。

プレイしたのは19:00〜20:30。ストレスレベルのほうは記録されなかった時間帯があるものの,徐々に上がっていっている。そのせいか,プレイ後の疲労感がほかのタイトルに比べて高かったような……
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ハサミ男に追いかけられてパニックになる「NightCry」


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 「NightCry」は「クロックタワー」シリーズを手がけた河野一二三氏によるホラーアクションアドベンチャー。操作はクロックタワーと同じポイント&クリック型で,状況に合わせて物や人をクリックするだけとシンプルだ。

 クロックタワーシリーズでは,殺人鬼の手から逃げて,建物から脱出するのが目的だったが,本作では豪華客船の中で殺人鬼から逃げる感じ……って,海の上じゃ逃げ切れなさそうな……。

 本作の主人公は,社交的な女子大生「モニカ・フローレス」,生真面目でモニカとは対照的な「ルーニー・シンプソン」,文化人類学の学者で,モニカとルーニーを引率する「レナード・コスグローブ」の3人。ゲームは,人や物をクリックしつつ謎を解いていく「通常探索モード」と,殺人鬼のシザーウォーカーから逃げる「逃走モード」を繰り返して進んでいく。

ゲーム冒頭はモニカでのプレイ。船内は,シザーウォーカー出現前からいろいろとおかしい雰囲気だ
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 が,シザーウォーカー唐突に現れすぎ! そして怖すぎ! ゲーム序盤,モニカの恋人がジュースを買っていた自動販売機に引き込まれるだけでも悲鳴を上げてるのに,そこで床から登場とか,初対面なのにパンチが効き過ぎだろ……。

 シザーウォーカーに出会ってしまったら,まずは逃げるしかない。ひたすらマウスの左クリックで逃げる! 船内を逃げまくる! 逃走中はマウスの右クリックで振り返り,追ってくるシザーウォーカーとの距離を確認できるのだが,これがもう本当に見なきゃ良かったと思うくらいの怖さ。

 かといって振り向かないでいると,背後からカチャカチャとハサミを動かす音が迫ってきて,これも怖い。恐怖のあまりマウスホイールを押し込んで猛ダッシュしたのだが,スッテェーン! モニカさん,なにコケてんのぉぉぉ! 

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 こんな感じで完全にパニックになってしまうのだが,この恐怖から逃げるには,隠れてやり過ごすか,その場にある物を利用してシザーウォーカーを一時的に撃退するしかない。消極的だが,基本的に主人公達は丸腰で,相手は化物なのだから,完全に倒すことなどできないのだ。

 というわけで,シザーウォーカーに追いかけられながら廊下を走り,ある程度距離が開いたら船室に逃げ込んで,クローゼットに隠れる。ここまでくればひと安心,と思いきや,シザーウォーカーさんも後から部屋へご入場。息を殺してクローゼットの隙間から外をうかがっていると,わずか数十センチ前を通過していった。

 逃走中はビビってよく見られなかったが,シザーウォーカーは禍々しい黒い霧を纏っていて,頭には白い頭巾のようなものを被り,そしてもちろん手には不気味に輝く大きなハサミ。その姿におびえつつ様子を見ていると,シザーウォーカーは踵を返し,ふたたびクローゼットの前を通り過ぎて,部屋の入口へ。

 よっしゃ,やり過ごせたと思った瞬間,奴がクローゼットを覗き込んでくる! ぎゃぁぁぁ! そして,画面には心臓のようなものが描かれたマーカーが表示された。しかし,どうすればいいのか分からず,あっけなく発見されたモニカ嬢は命を落とすことに……。
 これは「パニックモード」というもので,出現したマーカーに,マウスポインタを合わせ続けないといけないらしい。
 このクローゼットのシーンで,心拍数が最高の103bpmを記録。驚かし系の波状攻撃はキツいっす……。

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 こんな感じで,何度も死にながら,「通常探索モード」でストーリーの謎を解きつつ,「逃走モード」時の隠れ場所の目星をつけておき,うまくシザーウォーカーをやりすごしてゲームを進めていく。
 なので,怖いのは最初だけ……と思っていたら,本作はマルチストーリー・マルチエンディング方式で,プレイヤーの行動次第でその展開も変化するとのこと。プレイしがいがありそうだが,ビビリからするとそこは凝らなくても良かった……。

プレイした時間は20:00〜22:00。クローゼットでの心拍数100越えが燦然と輝いており,その後も心拍数が高め
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「Nevermind」で近未来の精神カウンセラーとなり,患者の脳内にダイブ


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 「Nevermind」は一人称視点のホラーアドベンチャーゲーム。医療技術が発達した近未来の精神カウンセラー(ニューロプローバー)であるプレイヤーは,患者の脳内にダイブして,患者を悩ませるトラウマを突き止めてゆく。

 脳内にダイブなんて,ホラーというより「攻殻機動隊」的なSF設定で,そちら方面が大好物の俺には好印象。さっそくプレイヤーネームを登録し,SFチックな院内を歩いて行くと,プレートに「アッカザー医師」と書かれた部屋を発見。どうやら俺は,着任そうそういきなり自室を与えられるほどの腕利き医師らしい。

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 部屋に入ると壁面のディスプレイに患者のカルテらしきものを発見。しかし,新米医師であるプレイヤーが選べるのは,模擬シミュレーション(チュートリアル)のみのようだ。ほほう,精神カウンセラーとしての腕を試そうということですか。

 この患者は摂食障害を患っており,贅沢なものを食べると恐怖にさいなまれるとのこと。摂食障害を持つ患者の精神世界はどんなものか? という訳で,さっそくダイブ!

 ……気づくとそこは草花が生い茂り,小鳥がさえずる美しい庭園。そこを散策しつつ分かったのが,この世界には患者の過去の記憶が記録された写真が散らばっており,それを集める必要があるということ。

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 「コレのどこがホラーゲームなんだよ〜。ただの探索ゲーじゃん!」と,(内心ホッとしつつ)不満を漏らしていたら,写真を数枚拾ったあたりで,霧がかかった深い森のなかにいることに気づく。
 ……そういえば患者は幼少期,継母に暗い森に置き去りにされて,迷子になった記憶があるって言ってたなぁ。なんてコトを思い出しつつ写真を拾っていると,さらに周りの風景がヤバイ感じに。苦しんでいるような人の顔に見える岩とか,肉でできた木(包丁が刺さっている)とか,羽虫がビッシリ付いたでっかいキャンディとか……どうしてこうなった!?
 そして,さっきから後ろの茂みのなかを,ガサガサという音がついてきている……!

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 ギャーッ! 何か飛んできた……ん? コレ,さっき道に落ちていた人形の頭じゃねーか。誰だ?
 こんな感じで始まった恐怖体験はどんどんエスカレート。針山で串刺しになって死にかけたり,火にかけてある釜を覗き込んだだけなのに,いつのまにかそこに落っこちたりしたが,なんとかくぐり抜けて,ようやく写真を10枚ゲット。そうしてたどり着いたのは……ここって最初の庭園?

 どうやら最後の仕事は,集めた写真10枚の写真から5枚を選び,順番通りに並べて患者のトラウマの原因を究明することらしい。
 でもね,俺は探索中にお菓子でできた家を発見したあたりで,ピンと来てたんだよ。トラウマは,某童話が元になっているんじゃないかってことに! というワケでサクッと順番通りに写真を並べて,患者の記憶の呼び起こしに成功。

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 本作のプレイで一番心拍数が上がったのは,件の人形の頭が飛んできたシーンで,狂った精神世界になってからは心拍数が高い値をキープしていた。

 なお,本作は,対応したセンサーデバイスをPCに接続して使用すると,プレイヤーの心拍数をゲームバランスに反映させてのプレイもできるとのこと。さらなる恐怖を求める人は,こちらを使ってみるのも面白そうだ。俺は普通のプレイでお腹いっぱいだけど!

プレイした時間は6:00〜7:30。7時頃にあった“人形の頭”の一件からしばらく心拍数が高め
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 という感じで,心拍数とストレスレベルを計りつつ5タイトルをプレイしてみた。やはり驚かせ系の怖さのほうが心拍数が上がりやすいので,これの比較で怖い怖くないは決められないという印象ではある。一方で,それぞれのタイトルでの“見せ場”では心拍数がしっかり上がっていて,「自分の心臓まではごまかせない」ことが分かったのは興味深かった。他人に心拍数を計りつつプレイさせて,その様子を見るというのは結構面白いかも……。

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