セガ・インタラクティブが現在開発中の新作アーケードTCG
「三国志大戦」の
ロケーションテストが2016年10月25日にスタートした。会場は
「セガ 秋葉原 1号館」「クラブ セガ 新宿西口」「セガ神楽坂」の3店舗で,現時点での終了日は未定となっている。
取材はロケテスト2日目となる11月26日に,セガ 秋葉原 1号館にて行った。店頭には開店前から数十人の行列もできており,ファンの注目度の高さがうかがえる
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既報のとおり,「三国志大戦」シリーズの最新作である同作だが,ルールの再編やカードのオンデマンド印刷を取り入れることによって内容を刷新し,いわば“新生・三国志大戦”とでも言うべき新作となっている。なお取材に立ち会った開発スタッフによれば,今回のロケテストVer.は以前行われたプレ・ロケテストVer.からシステム面での変更はほぼなく,主にグラフィックやUI,バランスの調整が変更点とのことだった。本稿では,このVer.で明らかになった部分を,プレイ時の流れに沿ってお伝えしていく。
「三国志大戦」のサテライト。筐体上部には巨大なライブスクリーンが用意され,ゲーム画面や最新情報などが表示される
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初回プレイは無料。ストーリーモード“義勇ロード”を用意
取材のプレイは,実際のロケテストと同じ流れで行われた。プレイヤーはまず,ターミナルでプレイ順の予約を行う。流れとしては,ターミナルにAimeカードをかざす→自分の順番がきたらサテライトに呼び出し番号と君主名が表示される→着席してプレイ開始,というもの。これまで店舗が用意したノートなどでアナログ的に行っていた
プレイ待ちの予約を,筐体側で代替する仕組みというわけだ。
ターミナル左側にあるカードリーダーにAimeをタッチしてプレイを予約(左)。予約順になるとサテライトから音声と画面表示で呼び出しがかかる仕組み
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プレイ料金は1プレイ200円で,
初回プレイのみ無料。コンティニューはカードが1枚排出される
“通常進軍”(200円)と,2枚排出される
“特殊進軍”(300円)があり,全国対戦での勝利ボーナスとして,カード排出なしの“無料でコンティニュー”が選べるようになっている。
初回プレイ時は魏・呉・蜀から好きな陣営を選択することで,その陣営の武将カード3枚が排出される。従来までは魏呉蜀のスターターパックを購入する形だったが,それが初回プレイに置き換わった形だ。
無料での初回プレイ時のスタート直後。三国の中から好きな武将カードを選ぶことができる
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カードの排出口はサテライト右側にある。印刷完了までの時間はオープニング映像などが流れるので,待ち時間はあまり気にならない
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初回プレイ時はチュートリアルか,いきなり全国対戦に参加できる通常プレイのいずれかを選択する。チュートリアルは前後編からなり,前半ではカードの動かし方(移動や攻撃)など基本的な部分を,後半では兵種ごとの特徴や宝具の使い方といった実践的な部分のレクチャーを受けることができる。なお,チュートリアル後半は有料で,プレイ後にはカードが1枚排出される。
初回プレイ時のチュートリアル選択画面。スキップしていきなり通常プレイから始めることもできる
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チュートリアルは武将カードのパラメータの意味・効果から,操作方法などを,実際にプレイをしながら対話形式で丁寧にレクチャーしてくれる
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チュートリアル以後の通常プレイでは,
“戦友対戦”“全国対戦”“義勇ロード”から一つを選ぶことになるが,今回はまず,このVer.から実装となった“義勇ロード”をプレイしてみることにした。
プレイ開始直後のモード選択画面
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義勇ロードは対COM戦専用のストーリーモードだ。
ストーリーは魏・呉・蜀のそれぞれに複数の章/話にて用意されていて,これを順番にクリアしていくことになる。ゲームのルールはほかのモードと同じだが,キャラクター同士の会話シーンが出現するなど,本モードだけの演出がある。また,各話ごとに用意された特定の条件を達成すると,“イベント達成”という表示がされるようになっている。開発スタッフに聞いたところ,「特定の武将同士の組み合わせで達成する条件もある」とのことだ。
COMとの対戦をしながら,各陣営の物語を進めていく。「三国志大戦2」で用意されていた“群雄伝”のような遊び
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プレイ中に敵味方の会話シーンが出現したりと,対戦とはちょっと変わった趣。対戦相手がいないぶん,マイペースで楽しめそう。一度クリアした話を再度プレイすることもできる
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その後は,COM戦や対人戦をプレイしてみた。カード情報ややり込みが足りないのでハッキリとしたことは言えないが,制圧の要素が加わったことで
“守っているだけでは勝てないゲームになった”というのが現時点での印象。とはいえ,遊び方そのものがまったく変わったわけではないので,シリーズのファンは安心してよさそうだ。
カードを動かしての直感的な操作は本シリーズならでは。新要素の追加でどのようなバランスになっているか,本稼働が楽しみだ
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プレイするごとにたまっていく
縁(えにし)と呼ばれるポイント制度も新要素の一つ。これは後述するターミナルで使うこととなる。余談だが,カードのサイズはこれまでのシリーズ作品よりも小さくAimeと同じくらいのサイズなっている。再印刷も可能ではあるが,カードのダメージを気にする人は,サイズがピッタリの専用スリーブが用意されているので購入するといいだろう。
武将カードのサイズは従来よりも小ぶりに。左はキラカードだが,その場で印刷されたとは思えないリッチな質感だ。汚したくない人は,専用スリーブ(右)を購入しよう
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ターミナルではカードのトレードや装飾アイテムの購入などが可能
ターミナルには武将カードのトレードや獲得,アイテムの購入といったさまざまな機能が用意されている。
三国志大戦のターミナル。アイテム購入用にクレジット投入口も用意されている
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ターミナルにログインした直後のメニュー
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もっとも気になるであろう
“酒場”でのトレード機能だが,本作の武将カードはAimeのデータと紐付けられるため,単純にカードを交換しただけではゲームで使うことはできず,ターミナルを使ってデータの移行をする必要がある。トレード方法は,フェイス・トゥ・フェイスで交換をする
“直接交換”と,交換したいカードを登録しておくことで別店舗や別日のユーザーとも交換ができる
“交換掲示板”の2種類。
なお,トレードは同じレアリティ同士の武将カードのみとなっているので,交換するカードはよく吟味する必要がありそうだ。
ターミナルを介して行うカードのトレードは,直接交換と交換掲示板の2種類。交換掲示板を使ってトレードした武将は,印刷予約をすることで次回プレイ時に排出される武将が必ず予約した武将となる
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直接交換は,お互いのカードの背面にあるコードをターミナルに入力してデータの再登録をしたうえで,カードそのものを交換。トレードをすることで縁が増加するオマケも
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“武将印刷”では,プレイで獲得した縁を使って,武将カードを獲得することができる。獲得方法は,あらかじめ選択した同レアリティ4人の中からいずれかが登場する“武将探索”と,獲得したい武将が必ず得られる“武将登用”の2つが用意されていた。どちらの場合でも,高レアリティの武将ほど縁が多く必要なのは一緒だ。
“武将探索”には,選んだ4人のうちどの武将が出てくるかわからない運試しの要素が
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狙った武将を一本釣りできる“武将登用”。自分のデッキに足りない部分を補える
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プレイヤーの軍勢の見た目を変化させるアイテムの購入もターミナルの
“カスタマイズ”にて行う。自分や兵士の姿,軍旗のデザインのほか,システムボイスの変更までが可能。特定のアイテムの入手にはクレジットが必要だ。
君主の個性を打ち出すカスタマイズ機能も充実している
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ほかにも,録画したリプレイの再生と購入(購入は.NETサービス開始後より),ランキングの確認といったことが可能。
“アイテムコード入力”では,旧作からの特典のほか,イベントなどでのコード配布を予定しているとのことだ。
リプレイの再生(左)と全プレイヤーのリアルタイムランキング(右)
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今回のロケテストに合わせて
公式サイトでは,10月のロケテストで参加のイラストレーターや声優の情報もアップデートされている。ロケテストでは明らかにならなかった第4勢“群雄”といった気になる要素など,今後も稼働に向けて新情報が続々と公開されていくことが予想されるので,本作に期待するファンは欠かさずチェックしよう。