Double Fine Productionsの新作アドベンチャー「Psychonauts 2」は，Starbreeze Studiosをパブリッシャとして2018年中にリリース

　スウェーデンのパブリッシャStarbreeze Studiosは，北米時間の2017年2月6日，北米のデベロッパであるDouble Fine Productionsとの提携に合意し，2005年にリリースされた「Psychonauts」の続編「Psychonauts 2」（PC/PlayStation 4/Xbox One）の開発費として800万ドルを提供すると共に，同作を2018年中にリリースすると発表した。

Fig「Psychonauts 2」キャンペーンページ

　2016年1月には，ゲーム専門のクラウドファンディングシステム「Fig」のキャンペーンで383万ドルの開発資金を獲得した「Psychonauts 2」は，サイキックパワー（PSI Power）によって人々の心をコントロールできる“サイコノーツ”の学校を卒業し，晴れて一人前となった主人公ラズと仲間達が冒険を繰り広げるというアドベンチャーゲームだ。今回は，サイコノーツ本部に出かけたラス達を待ち受ける騒動が描かれるという。

　「Fig」は，2016年10月24日に掲載した週刊連載「奥谷海人のAccess Accepted」の第515回で紹介したとおり，クラウドファンディングに参加した一般投資家が，その投資額に見合った利益の配分を得られるというサービスだ。
　今回の提携でも，Figで資金提供した人に対する利益配分や，800万ドルの回収が完了した時点で，Starbreeze Studiosが60％の利益を受けること，さらに，知的財産所有権がDouble Fine Productionsにあることなどがプレスリリースで詳しく説明されており，透明性はかなり高いという印象を受ける。


　前作は，アドベンチャーゲームがFPSなどの人気ジャンルに押され，「氷河期」とも言われていた2000年代中頃に登場しており，パブリッシャが十分にマーケティングを行わなかったにも関わらず，プレイした人達から熱狂的に支持された作品だった。
　LucasArts Entertainment時代に「Grim Fandango」や「Full Throttle」といったプロジェクトを率いていたDouble Fine ProductionsのCEO，ティム・シェーファー（Tim Schafer）氏の最新作であるだけに，その流れを受け継いだコメディタッチで質の高いストーリーに期待できる。発売はまだ先のことだが，開発の進展を楽しみにしたい。