インタビュー
新生SNKのモノ作りはここから始まる。「餓狼MOW2」の話題も飛び出した,「THE KING OF FIGHTERS XIV」開発陣インタビュー
シリーズの歴史から紐解く,KOFの原点
4Gamer:
以前お話を伺ったとき,小田さんは本作について,「これまでで一番遊びやすいKOF」がコンセプトだとおっしゃっていました。その辺りについて,具体的にお話いただけますか。
渡邉氏:
KOF'97が広く普及している中国はさておいて,これまでのシリーズで人気が高かったのは,KOF'98とKOF2002,そしてKOF13なんです。KOF14は,この3タイトルの良い所を集めて,「これぞKOF」というゲームデザインを目指しました。
4Gamer:
確かにその3タイトルは,今なお遊ばれてる人気タイトルです。それぞれの良い所とは,具体的にどんな部分だとお考えなのでしょうか。
渡邉氏:
KOF'98はシンプルなので覚えることが少ない半面,今となってはシステム面で古さを感じるのは否めません。KOF2002は「クイックMAX発動」という面白いシステムがあるものの,ゲームスピードが速すぎて,初心者には少々ハードルが高い部分があります。
4Gamer:
KOF13はいかがですか?
渡邉氏:
KOF13はゲージマネジメント──攻めている側が相手のガードクラッシュゲージを削る一方で,ガードしているほうはパワーゲージが溜まっていくという駆け引きの部分が評価されていますが,コンボやコマテクの比重が高いですよね。というように,どのタイトルも一長一短があると思っています。
4Gamer:
なるほど。では,これらの良い所を集めたKOF14は,どんなゲームになっているのでしょうか。
渡邉氏:
KOF2002からはクイックMAX発動の要素を,KOF13からはゲージマネジメントの面白さを引き継ぎつつ,KOF'98のようにシステムを可能な限りシンプルにまとめたのが,KOF14が目指したバトルデザインです。
とくにKOF13は,パワーゲージの使い道が複数あるうえ,さらにハイパードライブゲージまであって,ちょっと複雑になりすぎていました。KOF14ではそこをパワーゲージに一元化し,分かりやすくしています。
4Gamer:
先の発表会に出展されていたバージョンを少し遊ばせていただきましたが,これまでのKOFと比べると,ジャンプの軌道がややゆったりとしていると感じました。これは意図的なものなんでしょうか。
渡邉氏:
はい,意図的です。これまでのKOFはアーケードが主戦場であり,ゲームスピードもオフラインの対面対戦を前提にチューニングしていました。対して,KOF14はオンライン対戦が中心になるでしょうから,ある程度のラグは許容する作りにしなくてはなりなせん。具体的に言うと,2〜4フレームの遅延があると考えれば,今のジャンプの軌道で,ちょうどKOF2002やKOF13に近い操作感になるはずです。
4Gamer:
ああ,そういうことだったんですね。納得です。
渡邉氏:
あと,格闘ゲーム初心者へのハードルは低くしたいという意図も,やっぱりありますね。
4Gamer:
初心者向けということでは,ボタン1つでカンタンにコンボができる「RUSH」システムも,本作には取り入れられてますね。
小田氏:
……どっちかというと,「もう一回格ゲーやってみようかな?」というおっさんゲーマー向けかも。おっさんには優しくしないと(笑)。
渡邉氏:
ええ。最初は初心者向けのつもりだったんですけど,開発が進むうちに,(小田氏とNeo_G氏の方を見ながら)年齢のいっている人達のほうが,ありがたがっていることが分かってきまして……。
小田氏:
いやいや,僕は違いますよ! Neo_Gは「コンボでけへん! コンボでけへん!」ってめっちゃ悲鳴あげてましたけど。
Neo_G氏:
これはですね,僕らって「ストリートファイターII」(以下,スト2)とか「餓狼伝説スペシャル」(以下,餓狼SP)ぐらいからずっと格闘ゲームをやってるので,間合いの管理とか立ち回りの駆け引きとかはできるんですよ。でも歳を取ってくると,コンボまでは頭が回らない瞬間があって。そんなときでも,とりあえず弱P連打しとけばなんとかなるRUSHは,なんというかその,すごく助かります。
小田氏:
……本音を言うと,僕もジャンプ攻撃からのRUSHが楽でしゃーないです(笑)。
Neo_G氏:
とりあえずRUSHしつつダウンさせれば,「よし,ここからこうやって攻めよう」って考える時間ができるからね。
小田氏:
それとKOFシリーズって,どうしても3キャラ選ぶ必要があるじゃないですか。皆さん1キャラはちゃんと使えるように練習すると思いますけど,2キャラ目,3キャラ目となると手が回らない人もいる。そんなときでもRUSHさえあれば,とりあえずは形になりますから。
4Gamer:
ああ,確かに3キャラ覚えなくちゃならないというのは,高いハードルかもしれない。
しかし初心者への配慮ということで言えば,必殺技コマンドに難しめのものが残っているのが少し不思議に感じます。いわゆる龍虎乱舞コマンド()や超投げコマンド()のことですが,簡単にしようとは考えなかった?
渡邉氏:
そのあたりのコマンドは,従来のファンにとって馴染み深い入力ですから,あえて残している感じですね。
4Gamer:
ちなみにギースのレイジングストームはどうなるのでしょうか。あのコマンド()は,それこそSNKを象徴するコマンドのようにも感じていて。あの当時の“難しいけど出せたらカッコいい技”の代表格ですよね。
渡邉氏:
これはですね,結論から言うとというコマンドになっています。「レイジングストームはあのコマンドであってほしい」というファンの声があるのは理解していますが,今はパッドで遊ぶ人も少なくないでしょうし,なるべく出しやすくしたほうがいいだろうと。
4Gamer:
うーん,なるほど。ちなみに,かつてのあのレイジングストームコマンドって,どうしてああなったんですか? 確か初出は餓狼SPですよね。
小田氏:
あれはですね,実は開発中はもっと普通のコマンドだったんです。でも,そのせいかロケテストの時点で新キャラ全員の超必殺技コマンドがバレてしまって。それで製品版で急遽変更した経緯があるんです。あの頃は,超必殺技コマンドはトップシークレットの扱いだったんですよ。
4Gamer:
……そう言われてみると,餓狼SPの追加キャラの超必殺技コマンドは,どれも変態的でしたね。
小田氏:
当時のゲームショーで,餓狼名人として僕がステージに出ることになったんですけど,その行きの新幹線の中で,ノートの切れ端に書かれたブラッディフラッシュのコマンド(+BD)を見せられたのを覚えています。「今すぐ頭に叩きこめ!」って言われて「……いや,無理っす」って(笑)。
4Gamer:
そりゃそうですよね(笑)。
小田氏:
だから,レイジングストームのコマンドはその名残りなんです。結果的に,そのインパクトで人気が出たわけですけど。
4Gamer:
レイジングストームのコマンドは,なんというか技の動作とシンクロするような納得感がありました。その辺りがポイントだったのかも。
小田氏:
リボンを輪っかにして結ぶようなコマンドって,当時は言ってましたね。
Neo_G氏:
まあ,昔の必殺技コマンドって,そういうものだったんですよ。スト2の生みの親である西谷さん(株式会社アリカの代表取締役,西谷 亮氏)も,「波動拳のコマンドはリュウの体の動きを表しているんだ」っておっしゃってましたから。
4Gamer:
ちなみに,KOF14で一番難しいコマンドって何になるんですか。
渡邉氏:
先に挙がったやを除けば,あとは庵の裏参百拾六式・豺華(×4)くらいですかね。この当りが,プレイヤーの皆さんに頑張って練習してもらいたいコマンドの上限だと考えています。こうした長いコマンドの技は,途中の斜め入力を端折れるようにもなっていますし,KOFシリーズ伝統の“押しっぱなし入力”※もあるので,うまく活用していただければと思っています。
※押しっぱなし入力……コマンド入力時の最後のボタンを押し続けることで,成立した必殺技の先行入力時間が延長される仕組みのこと。これを利用することで,必殺技をリバーサルで発動することが簡単になる。
4Gamer:
本作のバトルデザインについて,もう少し詳しく聞かせてください。
以前のインタビューでもお聞きしましたが,本作には相手の攻撃をギリギリのタイミングでガードすることで,ガードゲージの減少量とパワーゲージの増加量にボーナスが付く,いわゆるジャストディフェンス的なシステムが搭載されています。この意図について教えていただけますか。
小田氏:
これは元々,「新しい操作を覚えなくてもチャレンジしたくなるような要素を入れてくれ」と渡邉君にオファーしたのがきっかけですね。
渡邉氏:
ええ。そう言われて色々と試行錯誤してみたのですが,最終的には得られるボーナスは若干ではあるけど,失敗してもガードになるのでリスクも少ないという,現状の形に落ち着きました。ガード硬直を減らしたり,時間を止めたりする仕様も考えたのですが,KOFでそれをやってしまうと,ものすごく難しいゲームになってしまう気がして。
4Gamer:
ちなみに,勝手にジャストディフェンスと言っているこのシステムですが,正式名称はなんというんでしょう。
渡邉氏:
正式な名称はあえて付けていないんです。一般的なジャストディフェンスとは効果が違いますから,そう名乗るのも適切ではないかなと。
4Gamer:
えっ。そうすると,なんと呼べばいいやら……。
渡邉氏:
プレイヤーの皆さんがジャストディフェンスと呼ぶならそれでもいいんですが,公式としては“名前を付けたくない”という感じですね。
4Gamer:
しかし低リスク低リターンとはいえ,KOF13的なゲージマネジメントが組み込まれていることを考えると,かなり重要なシステムになりそうな予感がするのですが。
渡邉氏:
これに関しては,実はそんなに深く考えて設計したシステムではなかったりするので,使い道はプレイヤーの皆さんにお任せしたいというのが正直なところです。ただ「遠距離から弾を撃っているだけだと不利だぞ」ってことは言っておきたかったので,その形にはなっていますね。
4Gamer:
うーん,なるほど。一つ気になっているのですが,KOF14はいわゆる競技性の側面――つまりゲームバランスついて,どのぐらい比重を置いて開発されたのでしょうか。とくに近年はe-Sports的なシーンの盛り上がりもあり,競技性が重要視される場面が増えているようにも感じますので。
小田氏:
そもそも,これまでの格闘ゲームで,意図的にバランスを悪くしようと思って作られたタイトルなんて,恐らく一つもないと思うんです。それでも往々にしてバランスが悪いとされるタイトルが生まれてくるのは,結果的に調整不足だったとか,あるいは技術不足だったとかが原因です。
4Gamer:
それはきっと,そうなのでしょう。プレイヤーとしても,もちろんゲームバランスはいいに越したことはありません。でもKOFシリーズは……どちらかというとバランス度外視のお祭りゲームとして生まれてきた経緯もある。
小田氏:
バランス度外視ってことはないですけど,初代KOF'94が稼働したときって「すごい祭りがきた! 夏休みや!」って感覚がありましたよね。僕の中でのKOFシリーズも,まさにあのイメージです。
渡邉氏:
「こんなにめちゃめちゃなやつらが同じゲームにいてええんか?」っていう,ごった煮感がKOFですね。
4Gamer:
とすると,KOFに競技性を求める人って,実はあまり多くはないのかも?
小田氏:
KOF14も,対戦格闘ゲームを謳っている以上,対戦を面白いものにするためにゲームバランスはちゃんと整えます。と同時にお祭り感も重要で,お客さんの9割以上は,大会には出ず,家で楽しくガチャガチャ遊ぶ人達だということを忘れてはならない。まずは彼らがちゃんと楽しめるものをしっかり作るのが第一で,競技としての楽しさは,その先にあるものなんじゃないかと。
渡邉氏:
僕も,競技性ありきでカリカリにチューニングするのではなく,まず誰にでも遊びやすいゲームであることが大事だと考えています。その結果として,e-Sportsのような盛り上がりが付いてくればうれしいですね。
4Gamer:
ああ,KOF14のスタンスが,ちょっと見えてきた気がしますね。
Neo_G氏:
いやでも,それはKOFだけじゃなく,僕がこれまで関わってきた格闘ゲームのすべてに言えることですよ。「ストIII 3rdはキャラバランスは微妙なところもあるけど,システムは最高」とか「CvS2は前キャン※が難点だけど,自由度が高くて最高のバランス」とか,いろいろとありがたい評価をいただいていましたが,正直言って,作っているときは競技性なんてそんな気にしてなかったですから。
※前キャン……前転キャンセルの略称。回り込み(前転)の出始めをキャンセルするように必殺技を入力することで,本来は回り込みについている打撃無敵が,キャンセル後の動作にまで付与される,というテクニック。RC(ローリングキャンセル)とも。
小田氏:
最初からゲームバランスを意識するのではなく,もっと新キャラをバンバン放り込んだり,新しい遊びを入れたりといった,新鮮味を感じてもらえるような仕掛けが大事です。とくに,開発の初期段階では。
Neo_G氏:
ですよね。もちろん,最終的には「これでいける!」と確信するまで調整は繰り返すんですが,なにより重要なのは,ゲームシステムやキャラクターのコンセプトなので。そもそも,「ゲームバランス」と「競技性」ってのは別ですよね。「ゲームバランス」は広い意味でゲーム全体の面白さに関わるもので,その中の人間同士で競う駆け引きの面白さに関わるところが「競技性」という感じかなと。
そう考えると,競技性を突き詰めるために作るというのは,たぶん,僕ら開発側の人間にとっては,あまり幸せなことではないんじゃないかなあ。
4Gamer:
というと?
Neo_G氏:
これは,最初に言った,「人生であと何本ゲームが作れるのか」という自問自答につながる話なんですけど。僕としてはゲームを完成させたら,もう次のアイデアを使った新しいゲームを作りたいわけです。でも,バランスを調整し続けるとなったら,いつまでも一つのゲームから離れられないわけじゃないですか。
4Gamer:
確かに。対戦ゲームの長期的なバランス調整って,開発というより運営に近いですね。
Neo_G氏:
もちろん,運営型のタイトルっていうのも,それはそれで魅力的というか,ゲームとしての完成度を追求できることは一つの理想ですよね。そういうことが可能な環境も含めて凄いことで,ある意味羨ましいとは思います。まあ,ただ単に僕がわがままというだけなのかも(笑)。
小田氏:
Neo_Gは,色々なゲームを作りたいっていうのが根底にあるからね。
Neo_G氏:
そうなんです。さっき小田さんも言ってたけど,かつてのKOFシリーズって毎年のように新作が稼働して,しかもその度に違うシステムを取り入れていたじゃないですか。そういう1年限りのお祭り感を楽しんでいくのが,“らしさ”なんじゃないかなと。もちろん競技シーンの盛り上がりだって,そうしたお祭りの一つですし。
小田氏:
そうそう。僕らもe-Sportsとして盛り上がる格ゲーは大好きです。それもまた,格闘ゲームの面白い遊び方の一つという考え方なので。
Neo_G氏:
どこまで行っても,格闘ゲームは“遊び”だからね。e-Sportsとして格闘ゲームの動画配信を楽しんでいる人にも,それを思い出してもらって,自分達の遊びのツールとして使ってもらえたら嬉しいです。
これからのSNKが目指すモノ作り
4Gamer:
最後のまとめ……というわけでもないんですが,先のプレス発表会でお話を聞いたとき,KOF以外のタイトルも作りたいって皆さんおっしゃってたじゃないですか。ここはもう個人の願望ベースで構いませんので,どんなタイトルを手がけてみたいか語っていただけたらと。
おぐら氏:
そうですね……僕はデザイナーなので,デザイン面の自由度が高そうな「ワールドヒーローズ」(以下,ワーヒー)がやりたいですね。……なんというか,どういじってもあんまり怒られなさそうなので(笑)。
4Gamer:
おお。ワーヒーって……今はSNKプレイモアが版権を持っているんでしたっけ。なら,あり得る話ですね。なんか今作ったら,全員女の子キャラになってそうですけど(笑)。
おぐら氏:
いや,そこは日和らずに,ちゃんと濃いキャラでやりたいです(笑)。
渡邉氏:
僕は「武力 -BURIKI ONE-」の続編をやってみたいですね。今はアナログスティックが標準で二つ付いてくる時代ですから,専用コンパネを作る必要もないですし。あのシステムは,ブラッシュアップすればきっと面白いものになると思うんです。
4Gamer:
個人的には大歓迎なんですが,読者に伝わるかどうか微妙なところです。しかし,皆さんまったくリップサービスをする気がないのが,いっそ清々しいですね(苦笑)。
渡邉氏:
マジメな話をすると,一番やりたいのは何かの続編ではない,新規タイトルがやりたいですね。新しいSNKの看板になるような。格闘ゲームか,もしくはアクションゲームで。
小田氏:
僕はもう,どこに行っても「餓狼を作れ!」と言われるんで,いつの日か続編をやらないわけにはいかないだろうと思ってます。
4Gamer:
それはぜひ!
小田氏:
それと「龍虎の拳」シリーズは,格闘ゲームとしての答えを見つけられないまま終わってしまっているので,機会があったらちゃんと作りたいです。あとは「メタルスラッグ」や「アテナ」も,また作りたいですね。
僕はせっかくSNKに来ることができたので,NEOGEOブランドをフル活用して,新しいゲームをどんどん作っていきたいですね。なにせ学生時代の就活のとき,まっさきにSNKの採用試験を受けて,落っこちたくらいなので。
小田氏:
あれ,なんで落ちたんです?
Neo_G氏:
企画マンとして面接試験を受けに行ったら,時事問題の次のページにいきなり「ナコルルの絵を描け!」ってあってね(笑)。僕の書く企画書なんて,全部棒人間なのに!
(一同笑)
4Gamer:
……そんなことってあり得るんですか?
Neo_G氏:
そういうご時世だったんですよ。20年前のあの頃は,「どうやらプランナーっていう役割が重要らしい」って各社が思い始めた時期らしく,具体的に何をする人なのか,会社によってまちまちだったそうだから。ナムコやカプコンは,企画を専門の役職として積極的に採用し始めていたけど,どちらかといえばプログラマー出身者がプランナーを兼任していたし,デザイナーからプランナーになる人が多かった時代です。だから絵を描かされたんでしょう。
4Gamer:
なるほど……。
Neo_G氏:
で,話を戻すと,格ゲーなら当時ずっと遊んでたサムスピが作りたいですね。今なら本当にえげつない表現をした,大人のサムスピをやっても許されるかもしれない。
4Gamer:
「Mortal Kombat」みたいな?
Neo_G氏:
そう。でももっと渋い,まさにおっさん好みな時代劇みたいなのを。今はもういろんな格ゲーがあるわけだから,国産でそういう作品があってもいいんじゃないかと。あとは「フライングパワーディスク」の続編が作りたい……んだけど,あれは版権的にSNKプレイモアでは難しそうなので,ちょっとマニアックだけど「パドルマニア」の続編でもいいなあ。
4Gamer:
……すいません,それはどういったゲームなんでしょうか?
Neo_G氏:
室内スカッシュっぽいゲームで,縦画面のフライングパワーディスクって感じなんだけど,なぜか相手が力士だったりシンクロナイズドスイミングの人達だったりするっていう。
(一同笑)
おぐら氏:
それ,すごいSNKっぽい(笑)。
Neo_G氏:
そんな感じで,めっちゃ濃いゲームとめっちゃカジュアルなゲームを同時にバンバン作りながら,若手を育てていきたいです。
4Gamer:
いずれも楽しみにしたいと思います。では発売を心待ちにしているKOFファンに向けて,お一人ずつメッセージをいただけますか。
小田氏:
今回は前作の反省点を踏まえ,オンラインモードにも力を入れてまして,バリバリ対戦できるように気をつけています。また対戦が苦手という人でも,ストーリーモードで楽しんでいただけるので,ぜひ多くの人に手にとってもらえたら嬉しいですね。あと,うまい人は,ぜひほかのプレイヤーに教えてあげてください。
渡邉氏:
これまでのシリーズを知っている人は,「えっ,KOFって3Dになったの?」って驚くと思うんですけど,どうかそこだけで見切ってしまわないで,とにかく一度は遊んでみてほしいです。そうすれば,ちゃんとKOFであることが分かってもらえると思うので。ぜひ,よろしくお願いします。
おぐら氏:
開発スタッフ一同すべて出し切るつもりで作ったので,ご納得いただけるだけのボリュームになっているかと思います。とくにストーリーモードは,幕間のムービーやエンディングをすべて見ようとすると,それだけでかなり遊べます。それでも今回は物語の序章に過ぎませんので,キャラクターのファンの方も,新シリーズの展開にぜひご期待ください。
4Gamer:
ということは,これから毎年あるわけですね。
渡邉氏:
……ま,毎年ぃッ?
(一同笑)
おぐら氏:
さすがに毎年とは言えませんが,お話は続いていきます。ご期待ください。
Neo_G氏:
さっきも言ったように,KOF14は後先考えずに,僕らのすべてを注ぎ込んで作っているわけですけど……個人的には,そんな環境でモノ作りができるのが嬉しくてしょうがない(笑)。
小田氏:
実際,ほとんどノーガード戦法だよね。商売的な作戦をほとんど考えてないっていう(笑)。
渡邉氏:
ほんまですよ! ちょっとは考えましょうよ!
Neo_G氏:
そんで,格闘ゲームファンが触ったら「あ,これNeo_Gやっとるわ」ってはっきり分かるポイントがどこかしらにあるはずなので,そういうところも楽しんでもらえたらうれしいなと。今後もいろんなタイトルが出せるよう,このタイトルを起爆剤に皆でSNKを盛り上げていくつもりなので,ぜひ応援してください!
それと,これもさっきも言ったとおり新人を育成する気満々なので,一緒に作ってくれるスタッフを大募集中です。やる気と夢がある方は,ぜひSNKに来てください! もちろん経験者もぜひ! めっちゃ助かります!
小田氏:
格ゲーじゃなくてもいいですし,もちろんスマホゲーでも大歓迎です。ゲームが好きで,ゲームが作りたい人はぜひ公式サイトをチェックしてもらえればと。
Neo_G氏:
ナコルルが描けなくても大丈夫です!
(一同笑)
4Gamer:
本日は長時間,ありがとうございました!
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