ミュージック フロム ゲームワールド：Track 249 「BABYLON'S FALL」「ストリートファイターV シーズン5」

Illustration by しなぷう

　「シン・ウルトラマン」の劇場公開が始まったので，折を見て映画館に行こうと画策中。「ウルトラマン」シリーズは子供の頃にTVの再放送を見て，怪獣カードを集めたり，ファミコンやスーパーファミコンのゲームで遊んだりと，それなりに影響を受けてきましたが，あの頃に感じたトキメキは何歳になっても消えないものです。映画を見に行く前に，まずは「ウルトラマン 怪獣帝国の逆襲」を再プレイしようと思います！

　そんな今週の「ミュージック フロム ゲームワールド」は，「BABYLON'S FALL」のサントラと，「ストリートファイターV シーズン5」のサントラの2枚を紹介します。

重厚なファンタジーサウンドが襲い掛かる！

「BABYLON'S FALL ORIGINAL SOUNDTRACK」

タイトル	BABYLON'S FALL ORIGINAL SOUNDTRACK	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2022年3月9日
価格	4730円（税込）
発売元	スクウェア・エニックス
コピーライト	（C）2022 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Developed by PlatinumGames Inc.

　今週の1枚めは，「BABYLON'S FALL」の楽曲をCD5枚組に収録した「BABYLON'S FALL ORIGINAL SOUNDTRACK」をご紹介。作曲はリードミュージックコンポーザーの山口裕史氏を筆頭に，プラチナゲームズの作曲陣が担当しています。

　まず，DISC1の1曲めは「Babylon's Fall Theme」。冒頭からクライマックス感のある，ドラマチックな激情オーケストラで幕を開けます。ほかにも，三拍子のリズムに情緒的なメロディを乗せた10曲め「踊る海豚亭 - デュオ」，退廃的で不思議なアレンジに引き込まれる12曲め「人形遣い」など，1枚めからリスナーをぐいぐい引き込む曲のオンパレードです。

　CD5枚組の大ボリュームなので，以降は注目曲のみピックアップ。DISC2の2曲め「青銅の騎士」は男声のコーラスとソロボーカルが絡み合う，男の悲哀と勇敢さを表現した曲。一方でDISC3の14曲め「蜘蛛女の哀歌」は，メランコリックな感情を爆発させるかのような女性ボーカル曲。思わず身体が固まるほどの緊迫感に襲われます。DISC4の11曲め「万神殿」は，弦楽器による穏やかで優雅な楽曲です。

　DISC5のラストに収録された「異国の風に吹かれて」は，アコースティックギターと女性ボーカルのみで構成されたシンプルな曲。哀愁漂う切ないサウンドで，サントラを締めくくります。

　「BABYLON'S FALL」の重厚なファンタジー世界を彩る，力の入った楽曲が堪能できる本サントラ。ゲームをプレイしたあとは，こちらで中世ヨーロッパの雰囲気を感じさせる本格ファンタジーサウンドに浸ってみてはいかがでしょうか。

「BABYLON'S FALL」公式サイト

「BABYLON'S FALL ORIGINAL SOUNDTRACK」特設サイト

---

お洒落で軽快なダンスミュージックが満載

「ストリートファイターV シーズン5 オリジナル・サウンドトラック」

タイトル	ストリートファイターV シーズン5 オリジナル・サウンドトラック	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2022年4月20日
価格	2750円（税込）
発売元	カプコン セルピュータ
コピーライト	（C）CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

　今週の2枚めは，2016年の登場以来，アップデートを重ねて進化してきた「ストリートファイターV」より，ファイナルステージとなる「シーズン5」の楽曲を収録した「ストリートファイターV シーズン5 オリジナル・サウンドトラック」を紹介します。

　今作のサウンドは「踊れるtraditional」がコンセプト。音楽ジャンルも多彩で，ロックはもちろん，ファンク，ジャズ，ヒップホップなどをベースに，お洒落でダンサブルな楽曲が揃っており，サントラだけを聴いていると「ストリートファイター」の音楽であることを思わず忘れそうになるほどです。

　まず耳を惹くのが4曲めのリングステージ曲「Ring of Galaxy」。ファンクのリズムにチップチューンを織り交ぜたレトロで未来感のあるアレンジに，身も心も踊り出しそう！　10曲め「Rival Riverside」はミドルテンポのヘヴィなハードロックで，自由にフレーズを弾き倒していくギターを満喫できる，ライブ感のある曲です。

　13曲めの「The Grid 4」は4つ打ちのパーカッションが生み出すグルーヴが気持ち良い，クールなポップナンバー。14曲めはダンのテーマ曲「Theme of Dan」。ミドルテンポのお洒落なエレクトロファンクを聴かせてくれます。18曲めのルークのテーマ曲「Theme of Luke」はサンプリングを多用し，ギターをフィーチャーしたテクノナンバー。90年代のゲームミュージックを思い出させる仕上がりで，懐かしさを感じる人も多そう。

　ラスト5曲は「シーズン5」で登場した新キャラのテーマ曲を，カプコン公式バンド・カプチューンによるアレンジバージョンで収録。どの曲も攻めまくったアレンジが爽快で，原曲との違いを聴き比べるのも楽しいです。
　繰り返し聴きたくなる中毒性のある，軽快な楽曲がたっぷり詰まったサントラなので，「ストリートファイターV」のファンはもちろん，ダンスミュージックが好きな人もぜひ聴いてみてください！

「ストリートファイターV チャンピオンエディション」公式サイト

---

■■風のイオナ■■ マーベルランド生まれのフェアリーランドで育ちで現在はNEO TOKYO在住のフリーライター＆編集者。将来は惑星あくあに移住してサイキックと共存しながら最新ゲームで遊びまくるのが夢。ゲーム＆ゲーム音楽に加えて邦楽インディーロック＆サブカルアイドル追跡，自転車旅行，広島東洋カープの応援などが趣味。地下アイドルグループ，あまりりすのプロデュース＆運営も手掛けています。