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マビノギデュエル
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印刷2015/11/24 14:30

プレイレポート

デジタルTCG「マビノギデュエル」の配信がスマホでスタート! 製品版のファーストインプレッション,そして注目のカードを紹介

ヒットメーカーdevCATが開発した,待望のスマホ専用デジタルTCGが,この「マビノギデュエル」なのだ
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 ネクソンは2015年11月19日,スマホ向けデジタルTCG「マビノギデュエル」iOS / Android)の配信をスタートした。この3連休は,ローンチを待ちわびてデュエル三昧だった人も多いことだろう。
 本作は,「マビノギ」や「マビノギ英雄伝」のデベロッパであるdevCATがスマートフォン向けに開発したタイトルで,マビノギシリーズを題材とした1000種類以上のカードからデッキを組み上げて対戦するデジタルTCGだ。
 
 “あの”マビノギシリーズを手がけたdevCATの開発とあって,それだけで期待大のタイトル。すでに2015年の3月24日〜4月2日にかけて(もうずいぶん昔だ)グローバルβテストを実施していたことがあり,そのときのファーストインプレッションが掲載されている。
 読めばほぼ全貌が分かる記事なのでぜひそちらも合わせて参照してほしいが,ここでは前回触れられなかった部分も含めて紹介していこう。


デッキは合計12枚。ただし,山札がない!?


 トレーディングカードゲームと呼ばれるものは数あれど,それら従来のTCGと同じく,このマビノギデュエルもカードを召喚するための「資源」と呼ばれるコストが必要だ。それぞれ「ゴールド」「マナ」「光」「闇」「自然」の5種類となっている。このあたりのシステムは,マジック・ザ・ギャザリングを彷彿とさせる内容で(そして色ごとの性格も大変よく似ている),経験者であれば入りやすいだろう。そして,マビノギデュエルのシステムで非常に特徴的なのは,TCGであるのに山札が存在せず,デッキのすべてのカードが初期手札にある,という点だ。

デッキを編集するバインダー画面(左)と戦闘中の画面(右)。写真では全部が表示されてはいないが,デッキは12枚まで編成可能で,戦闘開始時点ですべて手札にある。すべてのリソースが最初から手元にあるので,どのように運用していくかというプランニングが非常に重要になってくるわけだ
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 いままでTCGを遊んだ経験のある人なら,12枚だけではカード枚数が足りないように聞こえるかもしれないが,一度使用して墓地に行ったカードを,自身のライフというリスクを払うことで手札に戻すことができるのが本作の特徴。逆に言えば,墓地からカードを戻す以外の手札の追加手段がないので,初期手札をどのように運用していくか。そして,どのように12枚のデッキを組むかが非常に重要になっているのだ。

 例えばマジック・ザ・ギャザリングであれば“土地事故”と呼ばれる「運悪くマナ生成カードを引けなくてカードがまったく場に出せない」状態があるわけだが,最初から12枚全部が手元にあるならそういうことも起こらないのかというと……むろん,運要素がないわけではない。
 カードを召喚するためのコストである「資源」の獲得に,ランダム要素があるからだ。ゲームスタート時の初期資源,そして「資源獲得」コマンドによって獲得できる資源がランダムであるため,必ずしも毎試合同じ動きができるわけではない。
 一応,カードにはそれぞれコストの資源に応じた「陣営」がある。じゃあ同じ陣営のカードだけでデッキを組めば(“単色デッキ”と呼ばれる),資源の事故は起こらないのかというと,1ターンごとに1しか増えないので,かなり分は悪い。Hearthstoneのように,ターンごとにフル回復するわけではないのだ。これがもし「光・自然・ゴールド」など3種類の陣営でデッキを組んだ場合,1ターンごとに増える資源は合計3つとなる。概ねの場合,単一の陣営だけでデッキを組むのは効率的ではないといってもよいだろう。
 一般的なTCGでは単色デッキは展開が早く,そんなわけでカードゲーム経験者ほど陥りがちな問題なので,この点には注意しておこう。

ある程度ターンを経過するとレベルアップができるようになり,行動回数が増えたりクリーチャーの性能が変わったりする。しかし,レベルアップするには行動回数を一つ消費しなければならないので,タイミングはよく考えなければならない
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 また,いままでにほとんど見かけない独自の要素として,プレイヤーの「レベルアップ」がある。ターンの経過などによって試合中にレベルアップをすることができるようになり,レベルを上げると1ターンごとの行動回数(=レベルの数)やプレイヤーのライフ,そしてカードの強さが底上げされるのだ(その試合限定のレベルなので引き継がれない)。
 また,レベルアップは自動で行われるわけでなく,任意で行動権を1つ消費して行う。つまり,レベル1から2に上げるときは,レベルを上げたらそれだけでターン終了だ。また,レベルアップによってカードのコストが底上げされるが,カードを使うのに必要な資源の数も上がってしまうため,レベルアップ前なら使えたがレベルアップ直後は使えないといったデメリットもある。そのため,レベルアップを即座に行うか,それとも後回しにするか……も戦術の一要素となっており,そのゲーム性に深みを加えているのだ。


練習用の「ストーリー」,そして実戦の「アリーナ」


 ここまでの話を見て,TCGに慣れていないと厳しいのではないか,と思った人もいるかもしれないが,ゲームの遊び方は「ストーリー」モードで教えてもらうことができる。

「ストーリー」ではマビノギデュエルの物語を追いながらゲームを学んでいくことができる。使用デッキも予め設定されたものになるので,資産がないという人でも安心してプレイ可能だ
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 マビノギデュエルの物語を楽しめるという側面もあるので,何をやったらいいのかわからない人は,まずここから進めてみるといい。デッキを用意する必要もないので,「そもそもデッキの組み方が分からないんですけど!」という人でも,問題なくプレイできる安心設計だ。

「アリーナ」では,自分の作ったデッキやドラフトでピックしたデッキで戦うことができる。最初は対CPU戦なので,そこまでハードルも高くない。筆者もニュービーアリーナに挑戦し,28勝0敗で1位をとれた
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 一方,自分で作ったデッキで対戦したい人は「アリーナ」に挑戦してみるといい。最初は初心者用のアリーナである「ニュービーアリーナ」に挑戦でき,そこではほかのプレイヤーのゴースト(CPU操作)と戦うことができる。いきなり対人戦となるとちょっとハードルが高いし気後れするが,対CPU戦なので気軽に挑戦できるのは嬉しい。高い順位をとることで,カードパック購入などに使える“ダイヤ”を始めとした報酬を獲得することができるので,積極的に参加していこう。


リミテッド戦の「ランダムドラフトモード」は楽しめる


 また自分で持っている資産以外でも,予めランダムで選ばれたカードから使うカードをピックしていく「ランダムドラフト」というモードもあり,「ランダムドラフトチャレンジ」「ランダムドラフトアリーナ」などで遊ぶことができる。マジック・ザ・ギャザリングのドラフト戦の経験者であれば,馴染み深いモードかもしれない。

 ただし,マビノギデュエルのランダムドラフトは,ほかのカードゲームのドラフトと違い,カードを1枚ずつピックしていく形式ではない。まず,予め選ばれて碁盤の目状に並んでいる12枚のカードから,縦列または横列(“行”というべきか)という単位でピックする列と交換する列を選び,カードの交換を行う。これを3回まで行うことができ,最大3回行った後に残った12枚のカードが,そのまま自分のデッキになるというわけだ。文字で書くととても分かりづらいが,実際にやってみればすぐ理解できる。ぜひ試してみよう。

マビノギデュエルのランダムドラフトでは,画像のように列単位でホールドするカードを選ぶことができる。そのため,カードを選びすぎてしまうこともあり4陣営以上(4色以上)になることも珍しくない。そうなると,いずれか使用しない陣営を選ばねばならず,当然そのカードは使えない。つまり,デッキの総枚数が使えないカードの分だけ少なくなってしまうわけだ。デッキの総枚数が少なくなるということは,それだけ戦力が減るということなので,できるだけ3陣営以内で収められるように気を配ろう
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 ランダムドラフトマッチでは自分が持っていないレアカードでも使えるので,色々なカードの性能を試せるという側面もある。資産が揃っていないうちこそ,積極的に挑戦していきたいモードだ。


通信によるPvPバトルも搭載!


 もちろん,TCGの醍醐味といえるプレイヤー同士のPvPバトルも,マビノギデュエルには搭載されている。バトルの方法は2種類あり,端末同士で予めタイミングを合わせて通信を行うソウルリンクと,ある程度レベルを上げたプレイヤーのみが挑戦できるPvPアリーナだ。
 
ケーブルの演出が特徴的なソウルリンクを使えば,友達とすぐに対戦できる。一方PvPアリーナは,レベル10以上にならないと挑戦できない,ゲームに慣れた人向けのモード……という位置づけだ
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 いきなりのPvPバトルが怖い人は,まずは友達とソウルリンクをして対戦をするところから始めてみるといいだろう。お互いがタイミングを合わせないといけないのがやや手間ではあるが,望む対戦相手とバトルを行うことができるモードがあるのはありがたい限りだ。
 PvPアリーナのほうは,自分のレベルが10にならないと開放されない。レベル10までの道のりはそれなりに長いので,ある程度ゲームに慣れた,腕に自信のあるプレイヤー向けのモードといえるだろう。もちろん,参加するならカード資産を十分に揃えて強いデッキを準備したうえで挑戦したいところだ。
 PvPアリーナは,このモードがプレイできる時点でプレイヤーのレベルが10であることは確定している。つまり,それなりに長い間ゲームをやり込んでいる人であることは保証されているわけだ。“強いデッキを準備したうえで”と書いたが,その分相手の準備も万端なはずなので,白熱したバトルを楽しめるはずだ。


ファーストインプレッションで注目のカードを紹介


 締めとして,筆者が触った感触で「要注目!」と感じたカードをいくつか紹介していこう。

アルラウネ:自然陣営のコスト3カードで,素のステータスも優秀。かつ,ターン終了時に毎ターン1/1の能力を持つツタを生み出してくれる。ツタは1/1なのでダメージにもなり,また相手のクリーチャーが同じスロットにいた場合は,攻撃に対するブロッカーとしても機能する。本体のHPも高めのためなかなか死にづらく,死ぬまでに多くのツタを召喚することで,余裕で資源コスト分以上の仕事をしてくれるだろう。特に「狼:ペリー」など味方クリーチャーの攻撃力を上げるカードと組み合わせると強力だ
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ヘルハウンド:とりあえずカードを見ただけで強いことが分かるが,その及第点の能力に加えて召喚時に全体ダメージを与えるので出すだけ得。とてもレアリティ2のカードとは思えない,闇陣営の有力カードだ。使いどころが難しいわけでもなく,大体のシーンで良い仕事をしてくれるので,闇陣営ならばとりあえずグッドチョイスとしてデッキに組み込んでよい印象だ。もし闇デッキを組むならば,早めにこのカードを獲得しておきたい
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裏切り:相手のクリーチャーを1ターンの間奪ってくる,ゴールド陣営のレアリティ3カード。相手の強力クリーチャーのダメージを受けないだけでもありがたいのに,このカードの何が強いかというと,奪ってきたモンスターのいるスロットが空のスロットになること。つまり,そのままその攻撃を相手に叩きこめるわけだ。このゲームは,全般的にクリーチャーの攻撃力が非常に高いので,このカード1つでゲームの勝敗が決まるほどの威力を持っている。ゴールド陣営を使用するならば,ぜひとも手に入れておきたいカードだ
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 以上,ここまでゲームを軽く紹介してみた。感触としては,初心者でもお手軽にプレイできる親切設計ながらゲーム性は深く,TCGのヘビーゲーマーでも十分楽しめる本格派TCG……といった印象だ。TCGユーザーの方はもちろん,「面倒くさそうなのでまだTCGに触れたことがない」というプレイヤーでも,入門タイトルとしてオススメできる出来。ぜひ一度遊んでみてほしい。

「マビノギデュエル」公式サイト

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