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セガのTCG第3弾は,奥深い世界観のオリジナル作品に。「三国志大戦TCG」「ヒーローバンク バトルカード」の新情報も明らかとなった「セガTCG事業発表会」レポート
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「ヒーローバンク バトルカード」
会場ではまずヒーローバンク製作総指揮を務める名越稔洋氏が登壇し,挨拶が行われた。氏によれば,2013年10月より始まったヒーローバンクは,新規コンテンツとしては非常にいいスタートが切れたとのことで,今回のTCGにも期待をかけているという。発売前後にはテレビCM放映や体験イベントを開催して盛り上げ,タイアップやイベント連動企画などでブームを作っていきたいとコメントを述べた。
まず7月31日に発売となる本作は,2種類のスターターデッキ――「スターターデッキ炎 エンター・ザ・ゴールド」「スターターデッキ水 ザ・ドミニオン・ダラー」(各税別777円)と,ブースターパック第1弾「開幕ヒーローウォーズ」(1パック150円税別)からなっている。
カードのイラストは,アニメ版ヒーローバンク制作スタッフが手掛けているそうで,第1弾では全105種類+パラレル4種類が用意される予定。またこれらには,アーケード版やニンテンドー3DS版で使用できるQRコードが同梱され,これらとの連動要素もあるという。
カードは,登場キャラクターが描かれた「キャラクターカード」,キャラクターが着替えるための「ヒーロー着カード」,バトルをするときに使う「バトルカード」,アニメの名場面などを再現した「イベントカード」の4種類で構成されていて,これらを混ぜ合わせてデッキを組むことになる。
実際のゲームは,3人1組のキャラクターでチームを組み,それにヒーロー着を重ねて変身させ,バトルカードを使って相手を攻撃するという流れになる。カードをめくり,その右側に書かれたバトルボーナスによって効果が変わるという要素が組み込まれているので,単純に強いカードを出すだけで勝敗が決まるわけではない。
またチーム3人の組み合わせでコンボを狙える面白さや,バトルでの勝利時にカードに描かれた賞金が手に入り,その金額によって勝敗が決まる駆け引きなど,ヒーローバンクらしいルールが採用されていて,その辺りが本作の特徴となっているとのことである。
「ヒーローバンク バトルカード」は今後7月31日の発売に向け,名越氏からも語られたテレビCMのほか,6月末に開催される「次世代ワールドホビーフェア2014夏」への出展,また販売店に専門スタッフを派遣する「ファイトレーダー育生!体験講習会(仮称)」などの施策が行われる。さまざまなプロモーション展開に期待しておこう。
「三国志大戦TCG」
北岡氏からは,「ヒーローバンク バトルカード」のみならず,「三国志大戦TCG」の今後の展開についての新情報も公開された。
2012年3月の発売から,今年で3年目を迎えることになった同作だが,7月26日には同梱のルール解説書やプレイシートが最新のものとなったスターターデッキ3(魏・蜀・呉,各税別1200円)と,ブースターパック第9弾「新たなる覇業」(全100種+パラレル10種,1パック税別210円)が発売となる。
なお今回のブースターパック発売に当たっては,これまでのゲームの面白さはそのままに,新規プレイヤーが遊びやすい環境を目指したバランス調整も行われる。
ゲームのライフにあたる「城壁」の枚数が7枚から8枚になるなど基本ルールにも変更が加えられ,7コスト武将の登場,新特技や新たな能力を持った武将が登場するなど,かなり大きなバランス調整となるようだ。もちろん,これまでのカードと組み合わせらるカードなども登場すそうで,既存プレイヤーも楽しめるものになるとのことである。
また第9弾の発売に当たっては,発売日前日の7月25日までに予約することで,「特製天下無双レアカード」が入ったパックがプレゼントされるキャンペーンも実施中だ。またセガのゲームが設置された全国約200の施設にて,この三国志大戦TCGのスターターキットがもらえるという,「新君主参戦キャンペーン」も6月1日から行われている。とくに後者はすでに配布終了となった店舗もあるそうなので,興味がある人は早めに近隣の店舗に足を運んでみるといいだろう。
さらに6月21日には福岡で「TCGの小宴in福岡」が,7月26日には東京で「TCGの宴2014夏in東京」が開催。続く8〜9月にも地方でのイベントが開催予定だという。そのほか詳しい情報については,ニコニコ生放送の三国志大戦TCG公式チャンネルにて随時配信される予定とのことなので,ファンはそちらも要チェックだ。
最後に登壇したセガのキャラクター・プロデュース部部長,佐々木絵美氏からは,3年目を迎えた同社のカード事業についての挨拶が行われた。それによれば,同社では「三国志大戦TCG」「ヒーローバンク バトルカード」に続く,TCGの新規タイトルを開発中で,2015年の発売に向けて準備しているところだという。タイトルなどの詳細はまだ明かせないとしながらも,これを加えた3本の柱でTCG事業を活性化していくと約束し,今回の発表回を締めくくった。
未発表の3作目で,セガの真価が問われる――北岡 功氏 メディア合同インタビュー
発表会終了後には,北岡氏へのメディア合同インタビューが行われたので,その模様をお伝えしよう。ほのめかされるだけに留まった,セガTCGの3作目についてもコメントをいただけたので,TCGファンは要チェックだ。
――2つの大きな発表があったこのイベントを終えての感想はいかがですか?
北岡 功氏(以下,北岡氏):
「三国志大戦TCG」は,既に開始から3年を経て,ターゲットが明確になっていますので,今後の展開については見えている部分があったかと思います。
一方でヒーローバンクは,セガサミーグループ全体として,今後育てていきたいタイトルですので,その中のゲーム分野での柱となるべく,力を入れて開発しています。熱いヒーローのバトルをフューチャー作品ですので,その部分を楽しんでいただけると嬉しいですね。
――三国志大戦TCGでは,初心者に向けたルール調整が行われるとのこと。その理由を教えてください。
北岡氏:
三国志をモチーフとしている以上,キャラクターを増やそうにも限度がありますから,フックになるシステムが必要だということは,常日頃から考えていたんです。幸いにも城壁の数や手札の枚数などについては,開発当初から柔軟な変化に耐えられるようにデザインしてありましたから,その部分で調整を加えた形です。カードプールが1000枚を超えた現状,新しいプレイヤーさんがその1000枚のカードを持って入ってくることはやっぱり難しいですから。新しいバランスであれば,スターターの50枚だけで気軽に参戦できるになると思います。
――「三国志大戦TCG」と「ヒーローバンク バトルカード」では,対象年齢にかなり違いがあります。それによりゲーム制作で苦労された点はありますか?
北岡氏:
セガが作るTCGですから,ゲーム性という部分にはどうしてこだわりたい。結果的に,アニメの魅力を盛り込みつつも,子供達にどこまで理解してもらえるか,挑戦するような内容に仕上がったと思っています。
――ローエイジ向けTCGは競争がかなり激しい分野ですが,ヒーローバンク バトルカードはほかとの差別化を意識されましたか。
北岡氏:
確かに激戦区ではありますが,ほかはカードバトル自体をアニメ化することが多いですよね。自分としては,カードの魅力はキャラクターの魅力に結びつくと思っているので,それを十分に伝えられるカードゲームであることを目指しました。セガとして,しっかりとしたゲームではありながらも,カードゲーム自体よりは,ヒーローバンクという作品,そして登場するヒーロー達に夢中になってもらいたいと思っています。
――同様に競争の激しい市場において,三国志大戦TCGが3年間続けられた理由はどこにあると思いますか?
北岡氏:
アーケードの「三国志大戦」から始めていただいた方,そして三国志という題材が好きで始めていただいた方がすごく多くて,その方々に面白く遊んでいただけることにこだわってきたのが理由だと思っています。三国志大戦TCGもヒーローバンクも,元となる作品が好きな人達にずっと残ってもらえるような,作品の世界観を大事にしたタイトルを目指していきたいと思っています。
――発表会の中でお話に出ました,来年発売になるという3本目の新作について,お話しいただける範囲でお聞かせください。
北岡氏:
どこまで言っていいのか難しいんですが(笑),オリジナルタイトルになります。対象となる層はミドルからハイエイジ,さらにはサブカル好きの方なども網羅できるような,かといって萌えというわけでもない奥深い世界観のタイトルになる予定です。もちろんTCGのみにこだわらない展開ができるよう準備をしています。
――最後に,セガのTCGに期待するファンへ向けてメッセージをお願いします。
北岡氏:
ヒーローバンクに関しては,アニメと並行する形でしっかり販売や運営をしていきます。三国志大戦TCGについては,繰り返しになりますが,三国志が好きな方々がずっと遊んでいただける息の長いゲームを目指して開発していきます。
そして3作品目は,セガの真価が問われることになると思っています。プレイヤーとの距離が近い運営がセガの屋台骨なので,ゲーム性にはこだわりつつ,プレイヤーや販売店からの意見をしっかり拾いながら対応していきますので,今後ともよろしくお願いします。
――ありがとうございました。
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