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NVIDIA,次世代GPU「Volta」を統合する車載機器用SoC「Project Xavier」の開発を表明
基調講演を担当したNVIDIAのCEOであるJen-Hsun Huang(ジェンスン・フアン)氏が明らかにしたところによると,Project Xavierは16nm FinFETプロセス技術を用いて製造され,70億トランジスタを統合する,「世界最大のプロセッサ」になるという。
CPUコアには,ARMの64bitアーキテクチャに基づく高性能な“カスタムCPU”を8基集積しており,GPUコアには,次世代GPUアーキテクチャである「Volta」(関連記事)を512基統合しているという。それに加えて,8K解像度でHDR対応のビデオプロセッサや,具体的な内容は不明だが「まったく新しいコンピュータビジョン用アクセラレータ」(Huang氏)も搭載するとのことだ。
Huang氏が語ったところによると,2基のPascal世代GPUを搭載した現行世代の車載用コンピュータである「Drive PX 2」と比べて,Project Xavierを搭載したシステムは,4分の1の消費電力(約20W)で1.3倍の性能を実現するとのことである。
機械学習,コンピュータビジョン,ハイパフォーマンスコンピューティングといった用途に向けたSoCとHuang氏が明言していることもあり,ゲーマーが手にする製品に直接搭載されるようなものではない。とはいえ,現行のPascalアーキテクチャに続く次世代GPUアーキテクチャであるVoltaを採用する製品が,具体的に明らかにされたのはこれが初めてである。次世代GPUアーキテクチャであるVoltaの開発は,順調に進んでいるという理解でいいのではなかろうか。
Project Xavierの新たな情報については,2017年に明らかにすると,Huang氏は予告している。氏は,2017年1月に米国ラスベガスで開催となる「CES 2017」のプレキーノートを担当することが決まっているので,その場で,Project Xavier,そしてVoltaに関する続報が明らかになりそうな気配だ。
GTC Europe 2016 公式Webサイト(英語)
- 関連タイトル:
Volta(開発コードネーム)
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