2024年初頭,東京ドームでスクウェア・エニックスが開発・サービス中のMMORPG「ファイナルファンタジーXIV」(PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 / Mac。以下,FFXIV)のファンイベント「FINAL FANTASY XIV Fan Festival 2024 in Tokyo」が開催され,オフィシャルバンド「THE PRIMALS」によるライブが行われたのは記憶に新しいことだろう。
ともあれ,日本での単独ライブは,2022年の「Beyond the Shadow」以来,実に2年ぶりとなる。「Beyond the Shadow」ではレジェンドクリエイターの植松伸夫氏がゲスト出演するというサプライズがあったが,今回のライブも豪華なゲストが多数参加している。本稿では2日間を通して行われた公演のうち,DAY1(21日)の模様をお届けしよう。
そんなアルバートの語りが終り,開幕を飾ったのは最新拡張パッケージ「黄金のレガシー」のトレイラーや,オープニングで流れる「Open Sky - The Theme from Dawntrail」。ステージ前面に巨大なスクリーンが張られ,そこに映し出されるトレイラーの映像とシンクロするように演奏が行われた。曲が終るとともに巨大スクリーンは幕を下ろし,間髪入れずに「エスケープ 〜次元の狭間オメガ:アルファ編〜」へと続く。そのテンションに当てられたファンは総立ちとなった。
2曲を終えた祖堅氏は頭に“レギュレーター”を装着し,会場から驚きの声が上がる。このレギュレーターは,中国ファンフェスでスフェーン(のコスプレヒカセン?)にもらったものだとか。そして,これを付けて奏でる曲は,ライブでは初となる「Bee My Honey 〜至天の座アルカディア:ライトヘビー級〜」だ。ポップでキュートでハートが飛び交う曲を男性ボーカルで熱演したのだが,演奏するにあたって原曲だと「Ah-ah」となるところを,ロックらしく「オーライ!」にしてコールアンドレスポンスへの協力を仰ぐ。
そして「Give it All 〜至天の座アルカディア:ライトヘビー級〜」に続くが,ここでAmanda Achen(以下,アマンダ)さんが参戦。炎が飛び交うステージでアマンダさんは,キックやパンチを交えながらパワフルに歌い,会場からも大歓声が飛ぶ。この瞬間,誰もがステージにライトヘビー級4のバトルステージが見えたことだろう。
トークを挟んでライブ中盤戦の嚆矢(こうし)となったのは,「千年の暁 〜朱雀征魂戦〜」。歌うのはもちろん,朱雀役の南條愛乃さんだ。2019年の「FFXIV ファンフェスティバル in 東京」のライブ以来,5年ぶりとなる南條さんは着物ドレス姿で熱唱する。
そして,南條さんが「試してみたかった」と来場者の協力のもと,上手側のケミカルライトを白,下手側を紫にという蛮神ツクヨミのイメージで染めあげた会場に「月下彼岸花 〜蛮神ツクヨミ討滅戦〜」の悲しみが混じる歌声を響き渡らせた。この曲の背景でスクリーンに映し出されていた彼岸花の散るさまと真っ赤な月は,今回のライブでもっとも美しかった映像だったのではないかと思う。
南條愛乃さん
南條さんと入れ替わりでステージに立ったJason Charles Miller(以下,ジェイソン)さんは,「Shadowbringers」「Close in the Distance」を続けて披露した。
「Shadowbringers」ではスクリーンに「漆黒のヴィランズ」の映像が,そして「Close in the Distance」ではスクリーンに「新生エオルゼア」から「暁月のフィナーレ」までを振り返るシーンが投影され,曲と歌声,そして映像が一体となったステージとなっていた。
その余韻を引き継ぐように演奏された「Flow Together」では,アマンダさんが再登場し,その歌声で会場を魅了した。