Wii U向けのタイトルとして発表された「
BATMAN ARKHAM CITY ARMORED EDITION」が,E3 2012の任天堂ブースでプレイアブル展示されていたので,さっそくプレイしてみた。本作は,2011年にリリースされた「
Batman: Arkham City」をベースにしたもので,パブリッシャであるWarner Bros. Interactive Entertainment傘下のモントリオールスタジオが開発を行っている。
プレイヤーはバットマンとなり,ゴッサムシティの犯罪者が収容された巨大施設,通称アーカムシティを舞台に,宿敵ジョーカーやその仲間と戦っていく。格闘に強く,プロテクタースーツを着ているものの,基本的に生身の人間であるバットマンが,さまざまな武器や道具を使い,暗闇を味方にしてピンチを切り抜けてくというアクションゲームだ。
本作においてWii U GamePadは,コントローラであると同時にバットマンが左腕に装着しているガジェットのアナロジーとして使われている。
ゲームパッドのディスプレイには自分の位置や敵の配置などが表示されるほか,ソナーモードでゲームパッドをカメラのように使って周囲を見回すと,重要なアイテムが見つかったり,壁越しに敵の位置が確認できたりするのだ。
また,バットマンが投げるBatrangをゲームパッドを前後左右に振ってコントロールしたり,複数か所に塗りつけた「Explosive Gel」をタッチスクリーンで順次爆発させたりなど,使い方は多彩だ。武器の選択やアップグレードなども,タッチだけで簡単に行える。
実際にプレイした感じとしては,やはりユニークな入力方法ということで,やや戸惑ったのも事実。年齢のせいでアクションがどんどん苦手になっていく筆者側の問題かもしれないが,試遊した多くの人が,ちょっと手こずっていた風だったところを見ると,それだけでもないかも。操作のたびに視線をメインディスプレイからゲームパッドに落とさなくてはならないのも,割と気になるところ。それを勘案してか,デモは比較的ゆったりしたペースで進める場所が選ばれており,また,AIはあまり頭がよくない印象だ。これが例えば,手強い相手とスピーディに戦っているとき視線を切るのは,ちょっとおっかない気がする。
もっとも,慣れればまるで,自分がバットマンになり,手元のガジェットを覗き込んでいるような気持ちになれるかもしれない。もう少し先をプレイしたい,軽く極めてみたいという気分になったのは事実だ。
リリースによれば,北米では2012年のホリデーシーズンの発売予定されており,製品には,これまでBatman: Arkham City向けに配信されたすべてのダウンロードコンテンツが同梱される予定とのこと。
任天堂のコンシューマ機では初となるHD画面は,PlayStation 3/Xbox 360版Batman: Arkham Cityに比べて遜色はなく,なにはともあれ解像度は高いほうがいいと思わされた。Batman: Arkham Cityは世界中でヒットした作品だけに,Wii Uの発売に合わせて購入するタイトル候補として考えてみるのもよさそうだ。