マフィア梶田の二次元が来い！：第119回「コープスクエスト2U 恋愛遊戯に目覚めし学生達 オフライン」

新たなるサイボーグ戦士。特殊能力は「便乗マーケティング」

　昨日はずっと楽しみにしていた「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」と，俺がシナリオライターとして参加（関連記事）している「コープスパーティー -THE ANTHOLOGY- サチコの恋愛遊戯❤Hysteric Birthday 2U」の発売日でしたね。国民的RPG「ドラゴンクエスト」シリーズの最新作……しかも初のオンラインゲーム化ということで，本作の動向から目が離せません。ゲームライターとしてホントに目が離せないもんだから，昨日は発売初日だというのに10時間近くプレイしてしまいました。ゲームライターだから仕方ないよね。
　しかし，忘れちゃいけないのが「コープスパーティー 2U」の存在ですよ。そんなビッグタイトルを恐れることもなく発売日を重ねてくるという，ある意味RPGの勇者より勇者らしいブレイヴを見せてくれました。……まぁ，かたや据え置きゲーム機向け，かたや携帯ゲーム機向けですし，ジャンル的にも一切カチ合わないからでしょうけど。
　だからこそ，意外とこの2タイトルは相性がよかったりしますよ？　じっくり遊びたいときはWiiでドラゴンクエストX，寝る前や移動中などにはPSPでコープスパーティー 2Uという具合に，ちょうどいい食い合せですから！　買ってください！　オナシャス！（便乗マーケティング）



　RADIO 4Gamerの第122回では，MAGES.より8月2日に発売されたPSP用ソフト，「コープスパーティー -THE ANTHOLOGY- サチコの恋愛遊戯❤Hysteric Birthday 2U」を特集。本作では従来シリーズの陰鬱な作風から一転，アンソロジー形式でコープスキャラクター達のドタバタラブコメディが描かれています。
　番組では，4Gamerでもすっかりお馴染みとなった，チームグリグリの祁答院 慎さんをお招きし，特別にマフィア梶田シナリオをチラ見せしてきました。


　「コープスパーティー」でラブコメをやるという，実にMAGES.らしい発想から生まれた本作。立ち位置的には「CHAOS;HEAD らぶChu☆chu!」や「STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん」に近いですね。ただ，コープス特有のグロやホラー要素が一切なくなっている……というわけでもありません。
　セーブされていたり，ギャグ補正でごまかされていたりはしますが，ショッキングなシーンもしっかりと入ってやがります。祁答院さんが「今回は怖くないです！」って爽やかな笑顔でアピールしていましたけど，アレ嘘です。俺は実際に完成したゲームをプレイしてから「話と違うじゃねーか外道淫コノヤロー！」ってなりました。俺も騙されていたんです。すべての責任は祁答院さんにあるんです。
　……というのは，まぁ本気半分冗談半分。実際のところ，いつものコープスと比べれば，ハバネロと飴玉くらいの違いがありますよ。全体的に雰囲気は明るく，キャラクター達はみんな楽しそうにしていますからね。シリーズ本編では無残に死んでしまったキャラクター達が元気に活躍していたりと，ファンサービス要素もふんだんに盛り込まれているので，ぜひ楽しんでいただければと思います。





　せっかく発売されたことですし，今回は続けて「コープスパーティー 2U」の話をしましょう。……とはいえ，まだまだネタバレはできませんし，触れられるのは自分の担当したシナリオだけですが。
　本作は従来シリーズと違って，テキストを読み進めるシンプルなアドベンチャーゲーム。アンソロジー形式なので，エピソードをクリアするごとに次のエピソードがアンロックされていくという仕組みになっています。
　これはTwitterなんかでもよく質問されるのですが，俺が担当したシナリオは第7章に割り当てられています。恐縮なことに，ゲスト作家としてはほぼトリの位置ですね。
　アンロックされるまで結構時間がかかると思いますが，そのぶん，スタッフに無茶なお願いをして，新規CG/背景を贅沢に使っています。太っ腹な祁答院さんが「遠慮しなくてもいいんだよ」って言ってくれたから！
　その結果，全シナリオ中俺のシナリオだけ，声優さんの事務所からNGが出るという勲章までゲットしました。「18禁作品を連想させる」ってさハハハハハ。……笑いごとじゃないですよね。ホントすいませんでした。

　また，ラジオ内でも言いましたが，俺は「フロム・ダスク・ティル・ドーン」という映画がめちゃくちゃ好きでして。今回のシナリオは同作を意識した作りになっています。内容ではなく，見せ方をちょっと参考にしたという感じ。あの映画，序盤をノワールかロードムービーのつもりで観ていると，後半の展開がガラリと変わってとんでもないことになるんですよ。「好きな食材をまとめて煮込みました！」という独身男の料理みたいな作品なんですが，それがたまらなく美味いんです。
　つまり，それを意識したマフィア梶田シナリオも，前半と後半で展開が大きく変わるってことです。コメディという免罪符を盾にしたギリギリなパロディも多いので，場合によっては全方位回転土下座による謝罪をする必要が生じるかもしれません。とくにフルチ監督，お許しください！

　最後に，もし時間があれば「サンゲリア」「ビヨンド」「SAW」そして「クトゥルフ神話」あたりをカジっておくと，より俺のシナリオを楽しめるかもしれません。ただし「サンゲリア」と「ビヨンド」に関しては，「ヒマでヒマで体毛をむしるくらいしかやることがない」というくらいヒマな人にしかオススメできませんけどね。……理由？　観れば分かるよ（矛盾）。