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AMD,「Radeon Pro WX 8200」を9月上旬に税別999ドルで発売。Vega 10ベースのコンテンツ制作向けグラフィックスカード
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印刷2018/08/14 14:41

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AMD,「Radeon Pro WX 8200」を9月上旬に税別999ドルで発売。Vega 10ベースのコンテンツ制作向けグラフィックスカード

Radeon Pro WX 8200
画像集 No.002のサムネイル画像 / AMD,「Radeon Pro WX 8200」を9月上旬に税別999ドルで発売。Vega 10ベースのコンテンツ制作向けグラフィックスカード
 北米時間2018年8月12日,AMDは,コンテンツ制作用途向けグラフィックスカード「Radeon Pro WX 8200」を9月上旬に発売すると発表した。
 Radeon Pro WX 8200は,「Vega 10」ベースのGPUを搭載する製品で,56基のCompute Unitと容量8GBのHBM2メモリをワンパッケージに統合した仕様は「Radeon RX Vega 56」に近い。その高いスペックを実現しながら北米市場におけるメーカー想定売価が999ドル(税別)と競合に比べて抑えてあるというのがアピールポイントだ。

Radeon Pro WX 8200の主な製品概要
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ブラケット部分に並ぶビデオ出力インタフェースは,mini DisplayPort×4。カードの背面側には,8ピン+6ピンのPCI Express拡張電源コネクタがある
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 AMDでは,Radeon Pro WX 8200がデータのビジュアライゼーションやVR用途,フォトリアリスティックなCGレンダリングに適しており,コンテンツ制作用途に加えて,建築や設計といった分野に向いた製品であるとアピールしている。
 AMDが競合製品と位置づける「Quadro P5000」や「Quadro P4000」と比べて,Radeon Pro WX 8200はコンテンツ制作向けアプリケーションやVRベンチマークアプリケーションで優れた性能を発揮するとのことだ。

AMDが公表した,Radeon Pro WX 8200とQuadro P5000/P4000の性能比較グラフ。左がコンテンツ制作向けアプリケーションでの比較で,右はVRベンチマークアプリ「VRMark」における比較である
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 合わせてAMDは,OpenCLベースのレイトレーシングプラグイン「Radeon ProRender」に新しいプラグインを2つ追加したことと,カナダ・バンクーバーに映画の特殊効果(VFX)制作者向けの研究所「AMD Creators Lab」を開設したことも発表している。

Radeon ProRenderに,PTC製の製造業向けCADソフト「Creo」用のプラグインや,オープンソースベースのUSDプラグインを追加した
画像集 No.008のサムネイル画像 / AMD,「Radeon Pro WX 8200」を9月上旬に税別999ドルで発売。Vega 10ベースのコンテンツ制作向けグラフィックスカード

AMDの当該プレスリリース(英語)

AMDのRadeon Pro WX 8200製品情報ページ(英語)



#### 以下,リリースより ####

AMD、SIGGRAPH 2018にてワークステーション向けGPU
「Radeon Pro WX 8200」を発表

―Vancouver Film Schoolとの協力により、VFX分野を支援するとともに、
「Radeon ProRender」の新しいプラグインをはじめとした新しいワークステーション技術を公開―

AMD(米国本社:米カルフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO:リサ・スー)は本日、「Radeon Pro WX」ワークステーション向けグラフィックス・ラインアップに「AMD Radeon Pro WX 8200」を追加することを発表しました。これにより、リアルタイムの視覚化、仮想現実(VR)、フォトリアルなレンダリングをはじめとした世界最高のパフォーマンスを1,000米ドル以下で実現します。AMDはまた、「Radeon ProRender」の大幅なアップデートとVancouver Film Schoolとの新たな提携を発表しました。次世代のクリエイターが「Radeon Proグラフィックス」を活用してVFX世界を実現できるよう支援します。

新しい「AMD Radeon Pro WX 8200」グラフィックス・カードは、デザインやレンダリングを容易に高速化します。また、本製品は設計、製造、メディア、エンターテインメント、建築、エンジニアリング、建設を含む幅広い分野の、あらゆる製品開発の段階において理想的なグラフィックス・カードとなっています。

14nm FinFETプロセス採用の「Vega」GPUアーキテクチャーをベースとした「Radeon Pro WX 8200」グラフィックス・カードは、大型化、複雑化するモデルの視覚化に必要な性能を提供します。また、Adobe CC、Dassault Systemes SOLIDWORKS、Autodesk 3ds Max、Revitをはじめとした、今日良く使用されているアプリケーションでの認証を予定しており、リアルタイムの視覚化、物理ベースのレンダリング、VRなどの作業に適しています。

機能の強化
「Radeon Pro WX 8200」グラフィックス・カードは、下記を含むプロフェッショナル向けの先進的な機能を搭載しています。

  • 「High Bandwidth Cache Controller」(HBCC):「Radeon Pro WX 8200」グラフィックス・カードのメモリーシステムでは、従来のGPUメモリーに伴う容量制限を撤廃しているため、クリエイターやデザイナーがはるかに大規模かつ細かいモデルを扱えるようになりました。
  • ピクセル・エンジンの強化:「Vega」GPUアーキテクチャーの強化されたピクセル・エンジンは、関連する作業をGPUのローカルキャッシュ内にバッチ化し、同時に処理することにより、効率の向上を実現しています。これにより、GPUの制約に煩わされず、さらに複雑な世界を構築できるようになりました。新しい「Shade Once」のテクノロジーは、最終的なシーン内で表示されるピクセルのみに対しシェーディングを実行します。
  • Error Correcting Code(ECC)メモリー:自然界に存在する環境放射線によって生じる1ビットまたは2ビットのエラーを補正し、演算の正確性を保証します。

「Radeon Pro WX 8200」グラフィックス・カードには、GPU内で仮想的にセキュリティーの確保された空間を作り出す、「AMD Secure Processor」が搭載されています。IP関連の作業を「AMD Secure Processor」上で実行し、機密保持が必要なデータやアプリケーションの処理やストレージを保護します。また、ユーザー・インターフェイスやサービス・プロバイダーのアセットなど、重要なリソースの完全性と機密性も確保します。

「Radeon Pro WX 8200」グラフィックス・カードは、SEP999米ドルで8月13日にNeweggでの予約販売を開始、9月上旬に店頭販売を開始する予定です。また、本製品には、QA Consultantsから業界で最も安定したドライバーと評価された「Radeon Pro Software for Enterprise Driver」に加え、3年間の限定保証が付き、またリテール版についてはオプションの7年間限定保証が付属しています。最新の「Radeon Pro Software for Enterprise 18.Q3」については、こちらをご覧ください。

「Radeon ProRender」の強化
AMDは、CADデザイナーや3Dアーティストに迅速、容易なレンダリングを提供する、物理ベースのレンダリングエンジン「Radeon ProRender」の新しいプラグインを発表しました。これにより、ユーザーは、次の新しいプラグインを無料で利用できるようになります。

  • PTC Creo:デザイナーやエンジニアが優れたレンダリングを迅速、容易に実行できるPTC Creoをベータ版で提供します。
  • Pixar USDビューポート:アプリケーションのUSD Hydraビューポートを構築するデベロッパー向けに、GitHubの新しいUSDプラグインを追加し、パストレーシング機能によるビューポートでの正確なプレビューを提供します。

既存のプラグインに対しても、Autodesk 3ds Max 2019のサポートやカメラ・モーションブラーを含めた新機能の追加やアップデートを実現しています。

Vancouver Film Schoolにて次世代のクリエイターを支援
AMDはまた、Vancouver Film School(VFS)との新たな提携により、バンクーバーのプロフェッショナルVFXコミュニティーに向けにテクノロジー・イノベーション・ラボを新設したことを発表しました。「Radeon Pro」と「Ryzen」テクノロジーを導入した「AMD Creators Lab」は、クリエイティブ・テクノロジー・コミュニティーにインスピレーションを与えるとともに、VFX、ビデオゲームのデザイン、仮想/拡張現実分野における開発の進歩を目指しています。

「AMD Creators Lab」は、ダウンタウンのキャンパス内に設立され、バンクーバーのデジタル・プロダクションとデベロッパーハブに隣接しています。当施設では、学生、アーティスト、コンピューター・グラフィックスのプロフェッショナルが、業界をリードする最新技術を活用して発見と創造を行うオープンな作業空間を提供します。また、AMDベースの強力なワークステーションが用意されているので、ローディングやレンダリングの時間を短縮し、学生やプロフェッショナルの野心的なビジョンの追求や、技術的な制約にとどまらない創造性を支援します。

SIGGRAPH 2018における展示
本日の「Radeon Pro」に関する発表に加え、AMDは現在カナダで開催中のSIGGRAPH 2018にて、プロフェッショナルのコンテンツ・クリエイター、デベロッパー、ゲームファン、パワーユーザーを対象とした「第2世代Ryzen Threadripper」デスクトップ・プロセッサーを展示しています。これに加えて、次のような先進的テクノロジーを紹介しています(ブース番号#1101)。

  • AIレンダリング:AMDの「ROCm」と「Radeon Pro WX」シリーズGPUを使用した機械学習は、品質を落とすことなく、レンダリング時間を短縮します。
  • ビューポート内でのリアルタイムのレイトレーシング:次世代のアプリケーション・ビューポート・テクノロジーにより、リアルタイムのレイトレーシング品質をDCCやCADアプリケーションの編集ウィンドウにおいて直接実現します。
  • Cloud ProRender:「AMD Radeon ProRender」ユーザーは、クラウド内でのレンダリングによりレンダリング容量と性能を拡張することができます。
  • PIX on Windows from Microsoft:PIXはWindows上でDirectX 12対応ゲームの分析を行うデベロッパー向けのパフォーマンス調整、デバッグツールです。

さらに、Blackmagic Designは、「AMD Radeon Pro 580」グラフィックスカードを搭載した、新しいeGPUを展示します(ブース番号#1417)。BlackmagicのeGPUはAppleとの協力を通じて「Apple MacBook Pro」向けに設計されており、DaVinci Resolveソフトウェア、3Dゲーム、VRパッケージなどに使用されるプロフェッショナル向けビデオとグラフィックスに最適化されています。

参考情報:
  • 関連タイトル:

    Radeon Pro,Radeon Instinct

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