GIGA-BYTEは,Z77マザーボードの対応CPUを「22nmプロセス技術で製造される,LGA1155パッケージのプロセッサ」としか述べていないが,これが第3世代Core iプロセッサとなる「Ivy Bridge」(アイヴィブリッジ,開発コードネーム)であることは明白だ
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GIGA-BYTE TECHNOLOGY(以下,GIGA-BYTE)は,2012 International CES会場近くのホテルにプライベートスイートを設け,2012年前半の市場投入を計画しているという「
Intel Z77 Express」(以下,Z77)チップセット搭載マザーボードを報道関係者に公開した。
そのなかには,ゲーマー向けマザーボード「G1-Killer」シリーズの次世代モデルとなる「
G1.Sniper 3」,そして,シリーズ初のMicroATXモデル「
G1.Sniper M3」が含まれていたので,今回はこの2製品を中心に紹介してみたい。
G1.Sniper 3(左)とG1.Sniper M3(右)
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PLXのブリッジを搭載したG1.Sniper 3と
シンプルにまとまったG1.Sniper M3
PLX TechnologyのPEX 8747の搭載を窺わせるシルク印刷
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G1.Sniper 3で興味深いのは,基板上のシルク印刷を見る限り,PLX Technology製のPCI Express 3.0対応スイッチチップ「
PEX 8747」を搭載している点である。
PEX 8747は,PCI Express x16を16レーン×2や16レーン+8レーン×2,8レーン×4へ増幅できるもので,実際,G1.Sniper 3では,Ivy Bridgeのx16出力を,4本のPCI Express x16スロットに振り分けている。シルク印刷は「PCIEX16_1」「PCIEX8_1」「PCIEX16_2」「PCIEX8_2」なので,おそらく16レーン×2や8レーン×4といった接続形態に対応してくるはずだ。
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Intel製1000BASE-Tコントローラの搭載がアピールされるG1.Sniper 3。サウンドチップはCreative Technology製の「Sound Core3D」だった
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ネットワークコントローラは,「ゲーマーからの要望が多かった」として,シリーズで初めてIntel製の1000BASE-T対応製品を搭載。従来製品から継続して採用するQualcomm Atheros製コントローラ「Killer」との,いわゆるデュアルLAN構成となる。
Serial ATA電源コネクタを介して拡張スロットやオンボードデバイスに向けた給電を強化できたり,メモリスロットの脇に,各種電圧を測定できるランドが設けられていたりと,電源系の拡張があるのも見逃せないところだ。
給電強化用の電源コネクタ(左)や,各種電圧を測定できるランド(右)が用意される
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最大10ポートのSATAインタフェースをサポート。mSATAスロットも搭載する
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ストレージは,Z77側からのSerial ATA 6Gbps×2およびSerial ATA 3Gbps×4と,Marvel製コントローラによる追加のSerial ATA 6Gbps×4をサポート。Serial ATAポートの脇にはmSATAスロットを備え,「Intel Smart Response Technology」(以下,SRT)によるSSDキャッシュ機能もサポートされる(※GIGA-BYTE独自の「EZ Smart Response」にも対応するとのこと)。
G1.Sniper M3の拡張スロット構成
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一方,MicroATXフォームファクタを採用したG1.Sniper M3は,「チップセットの機能を素直に実装した製品」と位置づけられている。
3本用意されたPCI Express x16スロットの構成はPCI Express 3.0の16レーンと4レーン,8レーンという並び。2-wayのSLI&CrossFireXがサポートされるという。
暗くて申し訳ないが,左はG1.Sniper 3,右はG1.Sniper M3のそれぞれI/Oインタフェース部
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なお,Z77搭載の標準モデルとしては,「GA-Z77X-UD5H」と「GA-Z77X-UD3H」の2製品が公開されている。いずれも2-wayのSLIおよびCrossFireX対応で,SRTもサポートする予定だ。
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こちらはオリジナルクーラー「WINDFORCE」の次世代モデルを搭載した「Radeon HD 7970」カード「GV-R797OC-3GD」。クロックアップモデルだが,現時点ではどの程度クロックを上げるのか決まっていないそうで,「いまも最適な設定を検証しているところ」(GIGA-BYTEスタッフ)とのことだった
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