Qualcomm，5G対応のミドルクラス市場向けSoC「Snapdragon 690」を発表。搭載端末メーカーにはシャープの名前も

　北米時間2020年6月16日，Qualcommは，ミドルクラス市場向け新型SoC（System-on-a-Chip）「Snapdragon 690 5G Mobile Platform」（以下，Snapdragon 690）を発表した。国内でもエントリー〜ミドルクラス市場向け端末での採用事例が多い600番台のSnapdragonとしては，初となる5G対応が特徴だ。
　Snapdragon 690を搭載する端末は2020年後半に登場する予定で，搭載製品のメーカーには，シャープも名を連ねている。


　5G対応に加えて，4K解像度のHDRビデオを撮影できる画像処理プロセッサ（ISP）や，前世代にあたる「Snapdragon 675 Mobile Platform」（以下，Snapdragon 675）と比べて1.6倍向上したというGPU性能，1.2倍向上したCPU性能なども特徴と言えよう。
　Snapdragon 690の主なスペックは以下のとおり。

表1　Snapdragon 690および675の主なスペック

	Snapdragon 690	Snapdragon 675
製造プロセス	8nm	11nm
CPUコア	Kryo 560	Kryo 460
CPU物理コア数	8	8
CPU最大動作クロック	2GHz	2GHz
メモリコントローラ	LPDDR4x 1866MHz，最大容量8GB	LPDDR4x 1866MHz，最大容量8GB
GPUコア	Adreno 619L	Adreno 612
ISP	Spectra 355L	Spectra 250L
統合型DSP	Hexagon 692	Hexagon 685
APIサポート	Vulkan 1.1，DirectX 12，OpenGL ES 3.2，OpenCL 2.0 FP	Vulkan，DirectX 12，OpenGL ES 3.2，OpenCL 2.0
対応モデム	Snapdragon X51 5G（外付け）	Snapdragon X12 LTE（内蔵）
通信仕様	5G，下り最大2.5Gbps LTE 下り最大1.2Gbps	LTE 下り最大600Mbps

QualcommのSnapdragon 690製品情報ページ（英語）