PSP用新作「武装神姫BATTLE MASTERS Mk.2」を正式発表！　ワンダーフェスティバル2011［冬］で行われた，KONAMI「武装神姫スペシャルステージ」レポート

武装神姫プロジェクト全般を取り仕切る，KONAMIの鳥山亮介プロデューサー

　昨日（2月6日）に幕張メッセで開催されたホビーカルチャーの人気イベント，「ワンダーフェスティバル2011［冬］」のKONAMIブースで，「武装神姫スペシャルステージ」が開催された。
　「武装神姫」といえば，美少女とメカが融合したアクションフィギュアからスタートし，漫画やゲーム，オンラインサービスなど各種メディアへの展開を広げている人気コンテンツ。
　ゲームとしては，昨年夏に発売されたPSPの「武装神姫BATTLE MASTERS」を真っ先に思い出す人も少なくないだろう。このBATTLE MASTERSは，昨年の7月に発売されたばかりだが，なんと今回のステージで，その続編となる「武装神姫BATTLE MASTERS Mk.2（マークツー）」の発売が正式に発表されたのである。

　多くのファンが見守る中，ステージに登場したのは，武装神姫シリーズのプロデューサーを務める，KONAMIの鳥山亮介氏。登場早々，「まずはモニターにご注目ください」と切り出し，そこに「武装神姫 BATTLE MASTERS Mk.2」のPVが映し出されると，観客からは大きな歓声と拍手が上がった。本作は前作同様にPSPをプラットフォームに，2011年夏を目指して開発進行中であるそうだ。
　新たな物語は前作のエンディングの直後から始まり，“謎の連続爆発事故”“神姫バトルの全面禁止”というキーワードが関係しているという。
　なお，このMk.2には，前作の内容はすべて含まれており，そこに新ストーリー，新要素，新キャラクターが追加されている仕様。さらに，前作のセーブデータやDLアイテムも引き継ぎも可能だ。「イチからやっていただくもよし，セーブデータを大切に保存しておいて続きを遊んでもらうもよし，どちらでも楽しめる仕様です」と鳥山氏は説明していた。

会場で初公開となったMk.2のPV。このPVは武装神姫のポータルサイトなどで本日（2月7日）より配信される。もちろんBGMはMIQさんによる主題歌だ

「武装神姫」ポータルサイト

　神姫との“LOVE値”は，前作では20レベルで打ち止めだったものが，今回は21以上まで育成が可能で，さらに強力な武器などが装備できるようになる。
　また，全神姫の後日談となる新ストーリーなども用意されている。さらに，前作ではイベントやストーリーが存在しなかったDL専用の神姫にも，有料でストーリーが配信される予定だ。

　PVで流れたゲームのシーンにあったのが，初登場となる“チューブステージ”。パイプ状のサーキットのようなステージで，丸い壁に沿って戦いができるように現在調整が続けられているという。また，そのPVの中で観客から「おおっ！」と声が挙がったのが，新キャラクターの参戦だ。
　とりあえずこの段階では，セイレーン型MMSエウクランテと，マーメイド型MMSイーアネイラが登場することが正式発表となったのだが，どうやら別の神姫も登場する様子。
　鳥山氏は，「ほかに誰が出るかはまだ秘密です。情報は徐々に公開していきますので，楽しみにしていてください」と語っていた。

　また，今回は武装神姫シリーズとして初めてとなるアニメーションムービーが，本作に導入されることが決定している。その制作には，重田 智氏，福田己津央氏をはじめとするアニメ界の著名なスタッフが参加し，主題歌は“ロボットアニメ主題歌の女王”MIQさんが歌っている。
　鳥山氏は「3月3日にはBATTLE MASTERSのベスト版が発売されます。Mk.2に備えて，データを鍛えておいていただければ，そのデータは無駄にはさせませんので，ぜひよろしくお願いします」と，イベント第1部を締めくくった。

左から浅井氏，NAOKI氏，柳瀬氏，鳥山氏，そして司会進行のKONAMI広報の鈴木氏。本人曰く「昨日は40分しか寝ていない」という浅井氏のハイテンショントークが炸裂したトークセッションだった

　続いてのイベントは，武装神姫のフィギュアを中心としたトークセッションだ。引き続いての参加となる鳥山氏に加え，メカデザイナーの柳瀬敬之氏，原型師のNAOKI氏がステージに登場。少し時間を置いて，同じく原型師の浅井真紀氏もトークに参加した。
　鳥山氏曰く「まったく台本なし」というこのセッション。ここでは主にゲームに関係する話を抜粋してお伝えしよう。

　トークの中盤，武装神姫フィギュアの素体MMSの原形制作を手掛けて以来，あまり音沙汰のない浅井氏が，現在何を手掛けているのか？　という話題になると，浅井氏は「年内に俺のデザインの神姫が出るかもしれません！　でもそれは“えっ，マジでこれをやるの!?”という斜め上を見たデザインで，KONAMIさんにも見せずに作っているので，まだ公式にはどうなるかわかりません（笑）」と返答。
　続けて，「ゲームの第2弾も売れて，もし第3弾が出ることになったら，俺の作った“トンチキ神姫”がそこに出るかも！」とぶっちゃけ，会場を笑わせた。

KONAMIからの依頼で柳瀬氏がデザインし，近日発売となる武装神姫のバイクシリーズ。レーサータイプの“エストリル”と，クルーザータイプの“ジルリバーズ”で，フィギュアが乗れるだけでなく，変形もする

　今回Mk.2のデザインワークスも手掛けている柳瀬氏は「背景を描かせていただいたと共に，武器を死ぬほど発注されました（笑）。以前ゲーム会社にいたときに，入社1日目に武器を50個デザインしてくれと頼まれたことがあるんですが，そのときと同じぐらい，武器を描いている気がします（笑）」と語る。それに対し鳥山氏は「今回も60数個お願いします，ってオーダーしました。武器に“光学属性”と“火器属性”がありますけど，それで描き分けてください，というムチャ振りをしています（笑）」と語った。
　また，前述のチューブステージのデザインも柳瀬氏が手掛けているのだという。開発陣から遊び方の提案のひとつとして出たのがこのチューブステージであり，「歩いているときやレールアクションを出したときに，地形に沿って動くような演出をするために，試行錯誤しながら調整しています。見た目は前作のステージのようでも，実際に操作してみると違うことを感じていただけると思いますよ」と鳥山氏は解説。
　なお，ゲームの開発自体はは順調ではあるが「とにかくシナリオが膨大で，さらに声優さんの収録で来週からは僕は土日も休めなくなる予定です。そんなイベントパートだけでなく，遊びのほうも手応えがあってやり込み甲斐のある内容を追求しなら，その中に柳瀬さんの新武器や新ステージが続々登場しますのでご期待ください」と続けてくれた。

　フィギュアからスタートするという，あまり前例のない形で多くのファンを掴んだ武装神姫シリーズは，今年5周年を迎える。それに向けて「何かやりたいですよね」と発言した鳥山氏。
　この2011年はバトルマスターズMk.2の発売とともに，武装神姫のさらなる発展に期待したい。

柳瀬氏がデザインを手掛けた，火器型MMSゼルノグラード・ベリク（左）と砲台型MMSフォートブラッグ・ダスク。過去に発売された製品を，柳瀬氏が素体も込みで再デザインをしてパッケージも新たに発売となる

鳥山氏とNAOKI氏が酒をかわしながら話が進んだという，初のガレージキット製品として発売となった「アラストール」と「キュクノス」。今回はイベント販売だが，今後コナミスタイルでも発売される可能性もあるのだとか。これらの新たな神姫たちもゲームに登場するのだろうか？

「武装神姫」ポータルサイト