![印刷](/image/icon_print.gif)
インタビュー
シューターなのに殴り合い!? 独特の進化を見せる「トイ・ウォーズ」の最新アップデートの見どころと今後の展開を運営スタッフに聞いてみた
「Dimension3.0」で待望の「ストーリーシステム」実装
4Gamer:
続いて,大型アップデート「Dimension3.0」の見どころを教えてください。大きな新要素としては,「ストーリーシステム」の実装がありますね。
![]() |
ストーリーシステムについては,かなり昔にお話ししていたんですよね。本当に,お待たせしました。
4Gamer:
ストーリーシステムはいわゆるテキストアドベンチャーゲームの形式となるようですが,どういった条件で新たなストーリーがアンロックされるんでしょうか?
齋藤氏:
ストーリーでは,各レベル帯に応じて,いわゆるお助けアイテムがもらえます。そのため,プレイヤーが「詰まる」レベル帯に達するところにストーリーの発生条件を設定しています。例えばチュートリアルはレベル0でプレイできますが,次はレベル3,5,その次は9,12……といった形です。
4Gamer:
では,ストーリー自体の内容も,チュートリアル的な要素が中心になるんでしょうか。
齋藤氏:
「半チュートリアル」という考え方ですね。ストーリー内のかけ合いに,近接武器やアイテムマッチなどのモード説明などを織り交ぜています。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
4Gamer:
ボリュームはどれくらいになりそうですか。
齋藤氏:
プレイ時間でいうと,ストーリー全部を通してプレイすると30分〜1時間はかかりますね。今回はレベル17までにアンロックされるイベントが実装となりますが,もちろんそれ以降も続けていきます。今後実装予定の「ガイドシステム」「称号システム」「PvE」といったものにもつなげていくつもりです。
4Gamer:
すでにレベル17を超えているプレイヤーの場合は,いきなりすべてのストーリーが見られるんですか。
齋藤氏:
はい。もちろんストーリーを見れば,ちゃんとお助けアイテムも得られます。また,1度見たストーリーはいつでもリプレイ可能です。
![]() |
4Gamer:
トイ・ウォーズではキャスティングにも力が入っていますが,ストーリーは全編フルボイスだったりしますか。
齋藤氏:
いえ,特に注目していただきたい重要なシーンを演出するために,フルボイスではなく「スペシャルイベント」となっているものに音声が付く形になります。また,今回は実装されていませんが,「自動再生」機能を追加予定です。
4Gamer:
ますますアドベンチャーっぽくなりますね(笑)。2011年7月に行われた声優オーディションの合格者の方が,今回キャストとして参加されていますね。
齋藤氏:
ええ,今回のストーリーで,いよいよ「ホビークラ部」と,そこに所属する新キャラクターが登場します。彼らの持っているフィギュアも細かな設定がありますので,ご期待ください。
4Gamer:
分かりました。では,先ほど出てきた「ガイドシステム」「照合システム」についても教えてもらえますか。
![]() |
「ガイドシステム」は,半チュートリアル的なものに誘導するもので,クエスト形式やデイリー形式で発生します。「称号システム」もこのガイドシステムに紐付いたもので,クエストをこなすことによって称号が得られます。
4Gamer:
クエストクリア以外にも,称号獲得の条件はあるんでしょうか?
亀田氏:
到達したレベルに応じても称号が得られます。既存のレベルシステムですと,レベル20に達した時点ですべてのアバターを装備できるようになってしまいます。それ以降は,称号という形で「レベルを上げる楽しみ」を提供できないかと考えています。さらに,ガイドシステムとレベル以外にも称号を得られる仕組みを検討中です。
4Gamer:
取得した称号は,任意で付け替えることは可能ですか?
亀田氏:
はい。コレクション要素にもなりますし,そうしたいと考えております。
齋藤氏:
場合によっては,称号によって能力値が上がったりするかもしれませんし,サーバー内で一つしか存在しないような,栄誉ある称号もあるかもしれません。
4Gamer:
どんな称号が出てくるのか気になります。ところで,今回のアップデートではバランス調整も行われているそうですが,具体的にはどこの部分の調整になるんでしょうか?
齋藤氏:
現在のゲームバランスでは,「フィギュア☆スター」で手に入るコラボアバターの武器が1番強力です。コラボアバターは「プリンセスシリーズ」というフィギュアを対象にしたものが多いため,みんなプリンセスシリーズばかりという現象が発生しています。
せっかく4種類のフィギュアがあるので,さまざまなフィギュアとアバターの組み合わせで遊んでいただきたいと思い,今回,トイくじで手に入るアバターの能力を,コラボアバターと同等まで引き上げることにしました。
亀田氏:
アバターや武器の効果については,プレイヤーさんから日々,さまざまな意見をいただいており,運営チーム・開発チームを含めて綿密に協議を進めています。
4Gamer:
戦闘がメインのゲームですから,どうしても武器の強さで選びたくなる気持ちは分かりますね。ゲームバランスについては,本当に多種多様な意見が出ていると思うんですが,今後どのように調整していくのでしょうか。
齋藤氏:
運営チームと開発チームの一存では決められない要素もあるので,5月に大規模なアンケート調査を実施する予定です。このアンケートの結果が,トイ・ウォーズの仕様や遊び方など,将来の方向性を大きく決めていくことになると思います。ですので,今回のアンケートについては,皆さんがトイ・ウォーズの育ての親になった気持ちでお答えいただければと思います。
4Gamer:
今後のトイ・ウォーズを左右するわけですか。
齋藤氏:
はい。もちろんシステムのアップデートも行っていきますが,それ以上に,2012年下半期はバランスの改善に注力します。その実装時期については年末まで待つということをしません。結論が出て開発が完了したものは,すぐに実装していきたいと思います。
なお今回のアップデート要素には,UI改善の「第1弾」も含んでいます。
4Gamer:
どのような点が改善されるのでしょうか。
亀田氏:
まずは,「ルーム作成」ボタンを押したときのウィンドウが変更になります。これまではメニューがすべて文字で表示されていたのですが,アップデート後は,アイコンで視覚的に分かりやすくなります。
![]() |
![]() |
4月23日のアップデートは今後の布石に
大幅なUI改善や新モードが登場予定
4Gamer:
バランスやUIの改善など,今回のアップデート内容は,これからの大幅な進化に向けての布石にあたるものが多いようですね。今後予定されているアップデート計画についてお教えてください。
![]() |
まずUIのついての改善ですが,現在はログインしたあと,サーバーとチャンネルの選択を行う時に,どのチャンネルに,どんな強さのプレイヤーが割り振られているのか,よく分からないですよね。そこで,実力の合ったプレイヤー同士が,自動で同じチャンネルでマッチングできるようなシステムを準備中です。
4Gamer:
マッチングの条件となるのは,プレイヤーのキル/デスやレベルの数値ですか?
亀田氏:
いえ,もっと細かいデータを元に区分していきます。
齋藤氏:
また,開発のコードネーム「トゥルースキル」と呼ばれているシステムを,いよいよ実装予定です。従来は,レベル50の人がレベル1の相手を倒したり,逆にレベル1の人がレベル50の人を倒したとしても,1キルとしてカウントされてきました。トゥルースキルの実装で,例えば自分よりもレベルが低い相手を倒しても,0.2キル分しかカウントされなかったり,大幅に差があればキル数がカウントされなかったりといった調整が加えられます。
4Gamer:
なるほど,そうして初心者を保護するわけですね。
亀田氏:
そうです。これはクラン戦にも適用する予定です。
齋藤氏:
プレイヤー個人に対するトゥルースキルの実装がUI改善の「第2弾」で,クランに対するトゥルースキル実装は「第3弾」となります。と言っても,第3弾の実装は年末まではかからないと思います。
なお,開発は少々遅れていますが,2011年12月の「TWGP(トイ・ウォーズ グランプリ)」で紹介した「ラダー戦」においても,トゥルースキルの仕組みを採用します。
4Gamer:
TWGPでは「爆破戦」や「PvE」といった新モードも発表されましたよね。こちらの開発状況はいかがでしょう?
亀田氏:
「爆破戦」はいろいろとルールを練ったものになっています。実装が近づけば詳細を発表できると思いますので,お楽しみにしていただければと。また,「PvE」に関しても,爆破戦と合わせて情報公開ができると思います。
齋藤氏:
「爆破戦」と「PvE」については,これ以上遅れることが許されない状況になっています。これらのモードについてはプレイヤーさんから「新規プレイヤー向けにしてほしい」「エンドコンテンツにしてほしい」といった要望が分かれていますが,これについても5月のアンケートを基に調整をしていければと思います。
4Gamer:
なるほど。UIの改善については,第3弾の実装をもって完了となるんでしょうか。
齋藤氏:
いえ。まだ構想のみの話ですが,最終形態ではゲーム内のインタフェースがすべて変わります。各コンテンツへの導線が整いましたら,既存のルームやショップのインベントリなどを,もっとカジュアルに刷新します。
4Gamer:
カジュアルにですか?
齋藤氏:
例えばキャラクターが出てきたり,ルームやチャンネルをもっと移動しやすい構成にしたりです。現在はアイコンをクリックしないとキャラクターが1体ずつしか表示されませんが,それが数体並ぶようにしたり,フィギュアのショーケースをイメージしたような形にしたいですね。
4Gamer:
それだけ大規模なものを,どれくらいのスケジュールで完成させる予定でしょうか。
齋藤氏:
年末までには,実装したいと考えています。
![]() |
4Gamer:
分かりました。バランス調整については,先ほど「5月の大規模アンケートを参考にする」というお話がありましたが,現時点でプレイヤーから要望の多い項目などはありますか?
亀田氏:
課金による「トイくじ」で出てくる武器とそれ以外の武器とで能力差がありすぎる,というご意見があります。
4Gamer:
いわゆる無課金のプレイヤーが不利だということですね。
亀田氏:
ええ。そこで今後は,課金武器のみならず,TP(ゲーム内通貨)で入手できる武器についてもアップグレードできるようにします。
4Gamer:
つまり相応の手間をかければ,無課金でもほかのプレイヤーとの差が縮められるわけですか。このアップデートはいつごろの実装予定ですか。
齋藤氏:
まだ言えませんが……“もうすぐ”です。
4Gamer:
分かりました。では,今後のイベントについては,どのように展開していくのでしょうか。
![]() |
オフラインイベントは,ネットカフェを中心に「T-1カーニバル」を1年間行ってきましたが,初〜中級者の方により楽しんでいただくため,「トイ・ウォーズ☆ぱーてぃ」ではカジュアル性をもたせようと思っています。
今までは「トーナメントで勝ち進めば優勝」という形だったので,どうしてもガチな試合になっていました。逆に,こういったガチな試合については「TW甲子園」や「TWGP」といった大会で行うようにします。
4Gamer:
なるほど,イベントごとにその形式を変えるわけですね。トイ・ウォーズは,プレイヤー主催のイベントも盛況だそうですね。
渡辺氏:
はい。前々からプレイヤーさんからイベントの後援に関するお話をいただくことはあったのですが,いろいろと制約があってできなかった部分がありました。
ただ,運営主催で「トイ・ウォーズ☆ぱーてぃ」を開催できる回数や場所にも制限がありますので,今後は「プレイヤー主催イベントの後援」のため,アイテムや商品提供なども行っていきたいと思います。
4Gamer:
イベントを企画したい人に喜ばれそうです。
では,読者に向けてのコメントをお願いします。
渡辺氏:
「フィギュア☆スター」を毎月お届けしていますが,それ以外のこともどんどんやっていきたいと思います。ゲームを楽しんでいただくのはもちろんですが,プロモーションでもプレイヤーさんに楽しんでもらえることをやっていきたいので,これからもよろしくお願いいたします。
亀田氏:
運営チームも「MK5」の名称で,プレイヤーさんとの距離をより近くしていきたいと思っています。大会やイベント,ゲーム内などで,プレイヤーさんのご希望により近いものを提供できればと思います。
トイ・ウォーズはTPSではありますが,TPSの枠にとらわれず,もっともっと伸ばしていけるタイトルだと思っています。皆さまのご意見やご期待に応えるようにがんばらせていただきますので,よろしくお願いします。
齋藤氏:
プレイヤーのみなさんの声を,とても大切にしております。私は日本のプレイヤーの声を開発チームに届けることで,パブリッシャとして良いコンテンツを提供していければと思っております。
トイ・ウォーズには「ここで終わり」というものは一切ありません。「また,トイ・ウォーズが新しいことをやってる!」と言われるような冒険をしていきたいと思っていますので,引き続きトイ・ウォーズをご愛顧ください!
4Gamer:
本日は,ありがとうございました。
![]() |
「トイ・ウォーズ」公式サイト
- 関連タイトル:
トイ・ウォーズ
- この記事のURL:
(C)2010 SK-IMEDIA Co.,Ltd./ Gravity Co., Ltd./ GungHo Online Entertainment,Inc./NQ Games Co.,Ltd