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[G-Star 2010]「参天律」は,温泉がえらくヤバいことになりそうだが,戦闘もビジュアルも期待できる東洋ファンタジー
本作は基本的に東洋風のファンタジーだが,独特な世界観も併せ持っている。タイトルである参天律とは,「天の法則(ないし真理?)を分かるようにする」という意味を持っているとのことで,宇宙の真理と人の心の内面を描く,ある種の哲学的なテーマを持ったタイトルだ。
ゲームは開発が始まって約1年半が経過しており,現在の完成度は60%程度とのこと。2011年10月までに正式サービスに持っていく予定で制作されている。
デベロッパの中国Winkingといえば,2D,3Dを問わず各種ゲーム用のアセットの下請けで有名な会社であり,台湾の風雷スタジオだけがゲーム開発部門として活動している。ビジュアルのよさは,その道のプロである本社の賜物かもしれないが,初挑戦の3D MMORPGにしては,順調な仕上がりという印象だ。
ゲームの概要を見てみよう。キャラクタークラスは6種類,種族は10種類にも達する。種族の詳細はまだ公開されていないようなので,とりあえず,クラスだけでも紹介しておこう。用意されているクラスは以下の通り。
- Warrior
- Swordman
- BudoMaster
- Gunner
- Assassin
- Priest
種族間でクラスの特徴に違いはないのだが,種族によっては,性別が片方だけしかない場合もあるという。ムービーに出てくる,巨人型やロリ体型なども種族の違いによるものでクラスの違いではないらしい。また,種族による初期パラメータの違いもあるとのことで,クラスの向き不向きは多少あるかもしれない。
戦闘システムでは,ノンターゲット方式を採用しており,攻撃をかわしたり,一度に多数の相手にダメージを与えるようなことも普通に可能だ。
FPSのような厳密なエイミングが必要になるわけではなく,ある程度自動的に補正してくれるターゲットフリーなシステムが採用されており,感覚としては,「相手の方向を向いただけで(ターゲッティングせずに)攻撃できる」といった感じらしい。通常攻撃は4段階までコンボするとのこと。
このゲームの特徴として,攻撃には「強」「速」「破」の3種類のモードがある。それぞれ,
- 「強」という名前はついているが,いわゆるノーマルモード
- 「速」は,そのまんまスピードモード
- 「破」は,力を溜めて一気に繰り出すパワーモード
だと思っておけばよい。これらを状況に応じて切り替えられるわけだ。
また,どのクラスも3種類の武器を使い分けられ,切り替えは,たとえ戦闘中でも瞬時に可能とのこと。スキルは武器ごとに用意されているので,武器を切り替えるとスキルセットも瞬時に切り替わることになる。
単に攻撃するだけなら武器を切り替える意味はあまりないのだが,スキルが武器に依存するため,うまく武器切り替えを使えばスキルを3倍使える。これはちょっと面白そうな仕掛けである。
見た目にはカジュアルな雰囲気に仕上がっているのだが,攻撃モード,武器の選択,ノンターゲッティングによる立ち回りの巧拙などがダイレクトに反映しそうなあたり,プレイヤースキルがものをいう硬派なゲームといえるだろう。
続いて,本作の特徴的なシステムを見ていこう。
●温泉システム
温泉システムは,実は結構多くのゲームで取り入れられているのだが,標準で組み込んでいるのは,なぜか台湾産のゲームでしか見たことがない。
それはともかく,温泉システムとは,マップの各地にある温泉に入ると,その湯元独自のBUFF効果が得られるというもの。人が多く集まるエリアということで,露店を出したり,コミュニケーションの場としても使われるらしい。
もちろん,湯につかるときは服を脱ぐわけだが,水着か最低限の下着は着用となる模様で,これはまあ当然か。混浴かどうかは確認し忘れたが,ともあれたくさんの人が集まる場所になるのは間違いないだろう。
●天灯システム
これは中国の風習らしいのだが,願いごとを書いて提灯につけて飾るのが天灯というもの。同様に,提灯にメッセージを書いて宙に浮かべることもできる。詳細はよく分からないが,掲示板の一種と思えばいいのだろうか。
●巻物システム
巻物とは,キャラクター強化システムの一種であり,ストーリー的にも重要なもののようだ。本作では,戦闘中,モンスターの魂を吸い取ることができる。クエストなどで得た巻物にその魂を与えると,巻物に書かれた文字が少しずつ表示されていき,ストーリーが明らかになる仕掛けだ。魂の注入が満タンになると,パラメータ追加やスキル追加などの効力を発揮するとのこと。ちょっと,「魔法少女リリカルなのはA's」のような感じもしないではないが,クエスト報酬の与え方としては面白いシステムだ。
巻物にはメインクエストで得られるものと,サブクエストで得られるものがあり,クエストは全体的に,このゲームのテーマである「人の心の奥底の善悪」に問いかけるようなものが多いとのこと。温泉はあるものの,割と道徳的なゲームなのかもしれない。
そのほか,NPCとの会話では,プレイヤー側の選択肢は3つまで用意されるという。例えば,クエストの完了時に,
- 報酬をもらう
- クエストを続ける
- 新しいクエストを受ける
のような三択になるという。この方式によって具体的にどのように展開が変わってくるのか,いま一つイメージしづらいのだが,選択肢が増えて展開が広がるという意味では注目すべきかもしれない。
そのほか,4陣営に分かれての大きな戦いや,マイクに向かって大声を出すと,ゲーム内でも大声を出すといった試みも行われているようだが,あまり詳しいところまでは聞けなかった。
ゲームシステムやキャラクターはかなりキャッチーで,日本向きな雰囲気でもある。今後の動きに注目しておきたい。
最後に,Weekly 4Gamerに載るために描かれたようなポスターが貼られていたので,直撮りで恐縮だが,掲載しておこう。温泉が楽しみになる人もいるかもしれない。
- 関連タイトル:
X・A・O・C 〜ザオック〜
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