内田Pとミノ☆タロー氏も駆けつけた「NEWラブプラス」の発売記念イベントレポート。一般公募されたデートプランは全国のカレシ達も脱帽するクオリティに

写真は8：00頃の秋葉原駅周辺。出勤する人々を見送る背中

　男性が女性の元へと訪れる通い婚という文化のあった平安時代には，雨はしばしば女性が男性の愛を確かめるための題材にされたという。

　「あなたが来てくれないのは雨だからですか。それとも私を愛していないからですか。よよよ」といったような，実際はもっとアイロニーたっぷりの和歌が，それこそ降り注ぐ雨粒の数ほど，女性から男性へ向けて歌われている。

　平安時代のプレイボーイ達はときに美しい和歌で，ときに苦しい言い訳で，自分が女性の元へと訪れない理由を表現するわけだが，そういう輩も見たら思わず背筋を正してしまいそうな紳士ならびに淑女達が，本日（2012年2月14日）東京・秋葉原に集まった。
　目的はもちろん，全国のカレシが待ちかねたニンテンドー3DS用ソフト「NEWラブプラス」のお迎えである。

　というわけで今回は，プロデューサー内田明理氏と，キャラクターデザインを手がけたミノ☆タロー氏も駆けつけた，NEWラブプラス発売記念イベントの模様をお伝えしていこう。

秋葉原にカノジョ降臨

ハートと笑いがホッカイロ代わりのステージ

　内田氏とミノ☆タロー氏が登場したのは，ヨドバシカメラマルチメディアAkiba（ヨドバシAkiba）にて10：00より開催されたステージイベントだ。5度前後までしか上がらない気温と若干の小雨という悪条件にも関わらず，ヨドバシAkibaの前にはたくさんの人が集まった。

プロデューサー内田明理氏

キャラクターデザインを手がけたミノ☆タロー氏

　ステージの前半では，前作からのセーブデータの引き継ぎやARマーカーの撮影ができるニンテンドー3DS用ツール「NEWラブプラスTOOLS」や，本日より期間限定で無料お試しキャンペーンが始まっている「NEWラブプラス カノジョメール」，そして各種コラボ商品が紹介された。

NEWラブプラス カノジョメールは，NEWラブプラスのセーブデータと連動したメールがカノジョから届くというサービス。現在は無料お試しキャンペーン中で，3月1日から月額315円（税込）で正式にサービスインする

発表時に話題をさらった講談社とのコラボ図書の実物も会場でお披露目に。京極夏彦著「魍魎の匣」は，アンニュイな寧々さんのカバーと，本自体の分厚さが，ものすごい存在感を放っていた。ミノ☆タロー氏は，コラボ図書のカバーを「小説の中にカノジョ自身が入るという妄想をしているイメージ」で描いたという

こちらは三井住友VISAカードの会員に嬉しいニュース。既存会員または期間中に申し込んだ人の中から50名に，ミノ☆タロー氏描き下ろしの限定イラストがプレゼントされる。水彩画タッチの特別製だという

山手線で流れている車内広告もお披露目。小早川凛子が2月14日に発売しちゃう。いや，しちゃった

　そしてステージの後半では，事前に一般公募された“どこでもデートプラン”から内田氏とミノ☆タロー氏がとくに秀逸なものを選ぶという，参加型の企画に移る。感想から述べると，この企画ではカレシ達の妄想力の高さを思い知ることになった。

ミノ☆タロー氏の提案するデートプランは「六本木ミッドタウンデート」。愛花とデートの約束をしていたミノ☆タロー氏が，編集か誰かにせっつかれているイラスト付き。……これ，デートか？

内田氏は地元である茅ヶ崎をテーマにしたデート。高砂緑地を散歩し，サザンビーチを見たら，「えぼし」というお店でさざえの焼飯とシマアジの刺身を食べて，家に帰ってくつろぐというお手本のようなデートプランである

一般公募から選ばれた愛花のカレシ1号のデートプランは壮大だ。宇宙（そら）へ行って，月面のネオトワノなる都市で月面うさぎなる生物と触れ合い，最後に愛花と地球を見ながら二人の未来に乾杯するのだという

内田氏に「経験値が高い」と言わしめた愛花のカレシ2号のプラン。公園で愛花と待ち合わせ，遊んでいる子供達を横目に陶芸教室へと向かいドンブリ作りに挑戦する。さらに，そば屋へと場所を移して手打ちそばを体験し，陶芸教室で作ったドンブリに盛って二人で食べる

凛子のカレシ1号は世界規模のデートを提案する。イギリスのストーンヘンジで待ち合わせ，ペルー，ナスカの地上絵の中に寝転がって二人で大の字になり，オーストラリアのエアーズロックで夕日を見たら，カナダ，オーロラビレッジでオーロラの下，二人で泣く。これを見たミノ☆タロー氏は「もう好きにしてください」と笑った

手の込んだプラン表で会場を沸かせたのは凛子のカレシ2号だ。なんと切り絵で3Dを再現。文字も絵も飛び出しているという手の込んだものだった。提案した浅草デートも非常に具体的で，ここまでで最も実現できそうな内容だった

寧々のカレシ1号は“エコ”なプランを立てた。ゲームセンターでお菓子のUFOキャッチャーをプレイし，ヨドバシカメラでマッサージチェアの体験と，炊飯器で炊かれた米の試食。そのあとは“デパ地下”で試食めぐりをして，チェーン店の焼き肉屋の食べ放題で締める。内田氏は「愛が伝われば構わないのですが，ラブプラスをプレイしてぜひ彼氏力を上げてみてください」とアドバイスした

トリを飾ったのは，寧々のカレシ2号による地元の観光スポットを題材にしたデートプランだ。屋内プールがありフラガールもいるという有名な場所でデートをしたら，海岸で夕日を見ながら「寧々さんのほうが夕日よりも綺麗だ」と思いつつ1日を終えるという。健全にカノジョの薄着が見られるデートだから，というわけでもないのだが，ミノ☆タロー氏は「一番行きたいデート」だと話した

　デートプランはできる限り実現してほしいと語りながら，内田氏はミノ☆タロー氏と共に集まったファンに声をかける。

　「NEWラブプラスの発売を長らくお待たせしました。きっと待ったかいのある内容になっていると思いますので，楽しんでください」（内田氏）

　「今日は寒い中集まっていただきありがとうございます。皆さん早く帰って，暖かくしてNEWラブプラスを楽しんでください！」（ミノ☆タロー氏）

　両氏はすぐに新幹線で移動して，名古屋での発売記念イベントに参加するという。

イベント後，内田氏とミノ☆タロー氏は自ら特製名刺をファンにプレゼントした

セブンイレブンとのコラボ，ARチョコの配布も

　ステージイベントもさることながら，バレンタインを題材とした配布イベントとコンビニエンスストア「セブンイレブン」とのコラボレーションも見逃せない。

　本日，配布された「バレンタインARチョコカード」は，チョコの香り付きARマーカーだ。「ラブプラスTOOLS」または，iPhone/Androidの専用アプリで撮影するとカノジョが現れるというもので，種類は全部で3つ。ニンテンドー3DSでは撮影するカノジョを選べるが，iPhone/Androidアプリではカードに描かれたカノジョが出てくるという仕様になっている。

ARチョコカードは，“エア”とARをかけた内田氏渾身のギャグらしい。なるほど，エアだから香り付きというのは分からないでもない

秋葉原駅周辺でARチョコカードを配っていたのはリアルとわの校生

　セブンイレブンとのコラボでは，セブンイレブン 秋葉原センタープレイス店の店頭に7m11cmの巨大カノジョが登場するというARマーカーが登場している。ニンテンドー3DSまたはiPhone/Androido用アプリで撮影可能で，掲載は2月19日までとなる。

セブンイレブン 秋葉原センタープレイス店では，個数限定のチョコレートも配られた。これを求めて6：30頃からかなりの列ができていたとか

　また，全国920店舗で利用できる無料Wi-Fi接続サービス「7SPOT」を利用した各種キャンペーンも2月29日まで開催される。

　ニンテンドー3DSとNEWラブプラスを持っていれば，書き下ろしシナリオの「どこでもデート＠セブン-イレブン」を音声付きで楽しめる。ソフトを持っていない人でも，ニンテンドーDSシリーズの本体を持っていれば，ネットワークに接続してカノジョとの「じゃんけん大会」に挑戦し，勝利することで限定クリアファイルをもらえる。

限定クリアファイルは背中もちゃんと描かれている

　スマートフォン/PC向け壁紙のダウンロードも可能で，こちらは3人のカノジョがセブンイレブンの制服を着ているという特別仕様だという。

　NEWラブプラスとがっつりコラボレーションするセブンイレブンだが，実は店頭でこういったキャンペーンを行うことは稀だ。セブンイレブン ジャパンの販売促進を担当する渡司氏は，一連の取り組みの意図について下のように語る。

　「セブンイレブンのキャッチフレーズは“近くて便利”です。それは食品や生活必需品に限ったことではなく，インターネットといった通信にも当てはまります。今回はインターネットを通じたエンタテインメントの提供の一環として，KONAMIさんの協力を得てNEWラブプラスとコラボレーションしました。7SPOTの存在を知らない人もたくさんいると思いますから，こういった機会を増やして認知度を高め，より多くの人が店舗に足を運んでくれるようにしたいですね」（渡司氏）

　本日のセブンイレブン 秋葉原センタープレイス店には，雨の中でも本当にたくさんの人が訪れていた。

ものすごく余談だが，ステージイベントは小雨降る屋外で行われたにも関わらず，傘をさす人がほとんどいなかった。その理由は，ある紳士の一言で明らかになる。「傘をさすと，後ろの人が見えなくなってしまうから」

「NEWラブプラス」公式サイト