［E3 2011］ホラーも“見る”時代から“体感する”時代へ突入か。セガのKinect用タイトル「Rise of Nightmares」をプレイしてみた

　セガが2011年9月に発売を予定しているXbox 360のKinect専用タイトル「Rise of Nightmares」がE3 2011会場に出展されていた。ブースは監獄風で，プレイする人が全身を使って必死に遊んでいる様子が外にあるディスプレイに映し出されるという，プレイするのにちょっと勇気がいる作りになっていた。とはいえ，ここは日本ではなくアメリカ。次から次へとプレイする人が現れ，ギャラリーに好奇の目で見られていた。


　本作は“体感ホラーアドベンチャー”というジャンル分けをされており，主人公は奥さんと旅行中に列車事故に遭い，あげくの果てに謎の場所に監禁されてしまうという，相当運が悪い男だ。プレイヤーは主人公になりきり，どうにか生き延びようとするわけだが，それもなかなかうまくいかないような仕掛けがたんまりと待っている。基本的に主人公の姿は手しか映っていないため，パッと見はFPSっぽい雰囲気だ。

　Kinect専用ということもあり，操作方法が独特なので。まずはその説明からしよう。肩の動きがカメラに対応しており，右肩を前に動かせばカメラは反時計回りし，左肩を動かせばその逆になる。足を前に踏み出すとキャラクターが前進し，さらに遠くへ踏み出すと走り出す。Kinect用タイトルでプレイヤーの意志によって自由に歩き回れるものというのはあまり例がないので，かなり珍しい操作法だといえよう。
　また，右手を上げると自動で歩いてくれる。これを使うと隠されているアイテムなどを見逃す可能性はあるが，体を動かしすぎて疲れてたときには便利な機能だ。

　戦闘方法はパンチかキックで，これはそのまま体を動かせば，キャラクターもパンチやキックを繰り出してくれる。キックのほうが威力は低いが，接近しすぎた敵と距離を取るときなどは有効な攻撃となる。さらに，武器を拾えばそれを使って攻撃も可能だ。ただし武器には耐久度が設定されているので，使い続けると壊れてしまう。
　ちなみに武器は拾った手で使い続けることになるので，自分の利き腕で拾うようにしたほうがよい。

　ストーリー展開としては，初めは何人かいたはずの仲間達が，一人，また一人と殺されていき……といったコテコテのホラー映画的なものになっているという。さらに，日本で発売されるバージョンでは変更される可能性が高いが，胴体が真っ二つにさけてしまうといったグロテスクな表現もある。
　普通にプレイしていくと7〜8時間ほどでクリアはできるが，やり込み要素も用意されているとのことだ。

　Kinectタイトルというとカジュアルなゲームが目立つが，こういったコアなものが登場してきたのはなかなか興味深い。ホラーゲームは“見る”だけでなく，“体感する”時代に突入したのではないかと思わせてくれる一本である。

「Rise of Nightmares」公式サイト