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【PR】MSIの17.3型ゲームノートPC「Katana GF76 12U」は,第12世代Core i7とRTX 3070 Ti搭載で生まれ変わった高性能マシンだ
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印刷2022/05/14 12:00

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【PR】MSIの17.3型ゲームノートPC「Katana GF76 12U」は,第12世代Core i7とRTX 3070 Ti搭載で生まれ変わった高性能マシンだ

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 MSIは,2021年以降,ゲーマー向けノートPCにおいて,信長の野望シリーズや三國志シリーズなどのパッケージイラストなどで知られるイラストレータの長野 剛氏とのコラボレーションを行った製品である「Katana GF」シリーズを展開している。
 そのKatana GFシリーズも,最新版ではCPUに第12世代Coreプロセッサを,GPUにはAmpere世代のGeForce RTX 30シリーズをそれぞれ採用したうえで,OSにWindows 11を搭載したモデルへと正統進化している。今回,紹介する「Katana GF76 12U」も,Katana GFシリーズに属する17.3インチ級ゲーマー向けノートPCで,最新世代のモデルらしく,かなりパワフルな製品に仕上がっている。

Katana GF76 12U(型番:Katana-GF76-12UGS-032JP)
メーカー:MSI
問い合わせ先:[email protected]
税込直販価格:28万9800円(※2022年5月14日現在)
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 そんな,Katana GF76 12Uシリーズは,一体どのようなノートPCで,ゲームはどの程度快適にプレイできるのか。テストを通じて明らかにしていこう。

MSIのKatana GF76 12U製品情報ページ



i7-12700H+モバイル向けRTX 3070 Tiを搭載


 まずは,Katana GF76(Katana-GF76-12UGS-032JP)の基本スペックを確認しておく。
CPU-Z(Version 2.01.0)でKatana GF76 12UにおけるCore i7-12700Hのスペックを確認した様子
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 本製品は,CPUにIntelのノートPC向け第12世代Coreプロセッサから,「Core i7-12700H」(以下,i7-12700H)を採用した。i7-12700Hは,第12世代Coreプロセッサの特徴である高性能に特化した「P-Core」と,P-Coreに比べて低消費電力ではあるが,処理効率の高い「E-Core」を搭載したハイブリッドアーキテクチャを採用したCPUだ。Hyper-Threading Technologyに対応するP-Coreを6基,E-Coreは8基搭載しているので,計14コア20スレッドのCPUとなっている。ノートPC向けCPUながら,Intel Turbo Boost Technologyによって,P-Coreの最大動作クロックは4.7GHzを誇りながらも,TDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)は45Wと,消費電力も抑えめだ。

GPU-Z(Version 2.45.0)でKatana GF76 12UにおけるノートPC向けRTX 3070 Tiのスペックを確認した様子
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 Katana GF76 12Uは,グラフィックス機能としてi7-12700Hに統合された「Intel Iris Xe Graphics」(以下,Iris Xe)に加えて,NVIDIA製の単体GPU「GeForce RTX 3070 Ti Laptop GPU」(以下,ノートPC向けRTX 3070 Ti)を内蔵している。
 ノートPC向けRTX 3070 Tiは,5888基のCUDA Coreを備えるほか,リアルタイムレイトレーシング向け演算ユニットである第2世代のRT Coreと,AI推論エンジンアクセラレータである第3世代Tensor Coreを搭載するものだ。GPUに組み合わせるグラフィックスメモリは,容量8GBのGDDR6メモリで,ゲーム用途でも高い性能が期待できるだろう。
 なお,負荷に応じて使用するGPUを切り替える「NVIDIA Optimus Technology」によって,描画負荷が低い場合は,グラフィックス処理をCPU内蔵のIris Xeに切り替えることで,消費電力の低減も図られている。

NVIDIAコントロールパネルでKatana GF76 12UにおけるノートPC向けRTX 3070 Tiのスペックを確認した様子
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Cooler Boost 5のイメージ画像
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 これらの高性能なCPUとGPUを効率的に冷やすために,Katana GF76 12Uでは,MSI独自の冷却システム「Cooler Boost 5」を採用した。Cooler Boost 5は,2基のファンと6本のヒートパイプで構成されており,CPUとGPUの熱をヒートパイプで平滑化し,効果的に熱を筐体外部に排出できるようになっている。
 ちなみに,PCの動作中に[Fn]+[↑]キーで,ファンの回転数を最大にする機能「Cooler Boost」のオン/オフを手動で切り変えることも可能だ。

筐体の底面のスリット越しに,6本のヒートパイプが確認できる
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設定アプリケーションのMSI Center
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 さらに,Katana GF76 12Uでは,MSI独自の設定アプリケーション「MSI Center」により,「究極のパフォーマンス」「バランス」「サイレント」「Super Battery」という5つの動作設定シナリオが利用できる。工場出荷時設定はバランスで,究極のパフォーマンスはいわゆるオーバークロック設定,サイレントはその名のとおり,処理性能は下がる半面,静音性が高くなるシナリオである。Super Batteryも処理性能を下げる代わりに,バッテリー駆動時間が長くなるシナリオだ。

 さらに,MSI Centerでは,「Smart Auto」というシナリオも用意されている。Smart Autoは,動作負荷に合わせてAI処理でシナリオを自動選択するというもの。たとえば,ゲームを起動すると究極のパフォーマンスに切り替わり,ゲームを終了するとバランスに戻るといった作業が自動で行われるようになる。
 実際,Smart AutoでKatana GF76 12Uを使ってみると,切り替わりのレスポンスが速く,消費電力や動作音を効果的に抑えることが可能だった。

MSI Centerで,用途に応じてシナリオを変更可能。自動でシナリオを変更するSmart Autoは使い勝手が良好だ
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 そのほかにもMSI Centerでは,「Gaming Mode」という機能があり,液晶パネルの色設定やオーディオの設定,タッチパッドの設定やLEDイルミネーションの有無を,インストールしたアプリケーションごとに変更することが可能だ。
 さらに,AI処理によって画像にタグを付ける「Smart Image Finder」や,ゲーム内のハイライト動画を自動で録画する「Game Highlights」といったユニークな機能を備える点も見どころだ。

MSI Centerには,CPUやGPUのリアルタイムモニタリング機能もある
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Gaming Modeでは,ゲームごとに設定を変えることが可能だ
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 メインメモリは,DDR4-3200を16GB(8GB×2)搭載する。また,内蔵ストレージとして,PCI Express 4.0接続でM.2タイプ,容量1TBのSSDを備えている。ちなみに,「CrystalDiskInfo」(Version 8.16.4)で試用機が搭載するSSDを確認してみたところ,Micron Technology製の「MTFDKBA1T0TFK」というモデルだった(※製品によって搭載SSDが異なる可能性はある)。

CrystalDiskInfoでKatana GF76 12UにおけるSSDのスペックを確認した様子
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黒一色の落ち着いた外観。搭載液晶パネルは144Hzに対応


 それでは,Katana GF76 12Uの筐体を見ていこう。

Katana GF76 12U
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 外観は黒一色の落ち着いた雰囲気で,両端が斜めにカットされている点などは“刀”をイメージしたデザインを思わせる。

筐体を別の角度から。ヒンジは120度くらいまで開く
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 天板には,MSIのシンボルマークであるドラゴンが掘られており,いいアクセントとなっている。

天板は黒一色だが,彫り込まれたドラゴンのシンボルが印象的だ
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底面は,かなりの面積を吸気孔が占めている
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 17.3インチサイズの液晶パネルは,光沢のないノングレアタイプだ。解像度は1920×1080ドットで,最大リフレッシュレートは144Hzである。液晶パネルの駆動方式については明らかになってものの,左右からのぞきこんでも色ムラは確認できず,視野角はかなり広めなようだ。コントラストも高いようで,明暗がクッキリした美しい画面を実現している。とくに,自然光下の風景などが非常に映える印象を受けた。

 キーボードは,日本語配列で10キー付きの103キータイプを採用している。キーピッチは実測で約18mm,キーストロークは同1.7mmほどと,さほど深くはないものの,パームレストが広めに確保されていることもあり,打鍵感は良好だ。もちろん,CPUやGPUの内部の熱をキーボードごしに感じることもなかった。

キーボードを正面から。キーの入力のしやすさは上々だ。[BackSpace]キーと[¥]キー,右[Shift]キーと[_]キーは,キーの間に隙間がないので,ここは慣れが必要かもしれない
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黒一色の中に,キーボードの赤色LEDが映える
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 キーボードにはバックライトとして赤色LEDが組み込まれており,部屋の照明を落とした状態でも視認性は良好だった。LEDの色は変更できないものの,[Fn]+[F8]キーを押すことで,LEDの輝度を3段階に調節できる。
 また,先述のMSI Centerを使用すれば,[Windows]キーの無効化も可能だ。

MSI Centerを使うと,[Windows]キーの無効化や,Webカメラのオン/オフを切り替えが可能だ
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 インタフェースについても触れておこう。
 Katana GF76 12Uでは,左側面に電源コネクタのほか,USB 3.2 Gen 1 Type-AとUSB 2.0 Type-Aを1つずつ装備している。USB 3.2は青色,USB 2.0が黒色と,見た目でどちらのUSBかが分かるわけだ。
 一方,右側面には,ヘッドセット用の3.5mmミニピン入出力端子のほか,USB 3.2 Gen 1 Type-AとUSB 3.2 Gen 1 Type-Cが1つずつ並んでいる。ただ,本機のUSB 3.2 Gen 1 Type-Cは,ThunderboltやUSB PowerDelivery,DisplayPort Alt Modeに対応しない点は注意したい。

Katana GF76 12Uの左側面。奥側には大き目の排気孔が設けられており,その写真左側に電源コネクタ,右側にUSBポートが2つ並んでいる
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右側面には,4極3.5mmミニピンのヘッドセット端子,USB 3.2 Gen 1 Type-A,USB 3.2 Gen 1 Type-C,HDMI Type-A出力,RJ-45有線LANポートの並びだ。マウス操作の邪魔にならないよう,各種インタフェースがやや奥側に配置されている点は好印象
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背面は,左右にかなり大きな排気孔がある。なお,前面には何もなし
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 ネットワーク機能は,右側面に備えた1000BASE-T対応有線LANのほか,Wi-Fi 6対応の無線LANを装備する。Wi-Fi 6対応ルーターがあれば,無線でも有線に引けを取らない高速なデータ転送が行える点は魅力的だ。

 サウンド周りも見ておこう。スピーカーは,左右の側面手前に2基を搭載する。
 サウンドソフトウェアスイートとして,SteelSeriesの「Nahimic」(Version 1.9.5)をプリインストールしており,ヘッドフォン接続時にバーチャルサラウンドサウンドを利用できるほか,マイクのエコー除去や,指向性を変えるビームフォーミングといった機能も利用可能だ。

筐体側面の斜めにカットされた部分前方にスピーカーが1基ずつ組み込まれている
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Nahimicのソフトウェアには,ヘッドフォンだけでなくマイクに関する機能も備えている
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 ハードウェア紹介のまとめに,Katana GF76 12Uのスペックをにまとめておこう。

表 Katana-GF76-12UGS-032JP(試用機構成)の主なスペック
CPU Core i7-12700H(14C20T,定格2.3GHz,最大4.7GHz,共有L3キャッシュ容量24MB,TDP 45W)
メインメモリ PC4-25600 DDR4 SDRAM 16GB(8GB×2)
グラフィックス GeForce RTX 3070 Ti Laptop GPU(グラフィックスメモリ容量 8GB)
ストレージ SSD 容量1TB(M.2/PCIe 4.0接続)×1
液晶パネル 17.3インチ液晶,解像度1920×1080ドット,最大リフレッシュレート144Hz,ノングレア(非光沢)
無線LAN Wi-Fi 6(Intel Wi-Fi 6 AX201)
Bluetooth 5.2対応
有線LAN 1000BASE-T
外部インタフェース USB 3.2 Gen 1 Type-C×1,USB 3.2 Gen 1 Type-A×2,USB 2.0 Type-A×1,HDMI Type-A出力×1,RJ-45(1000BASE-T対応)×1,4極3.5mmヘッドセット×1
キーボード 日本語配列103キー
スピーカー 2ch
インカメラ 搭載(約92万画素)
バッテリー容量 4562mAh
ACアダプター 定格出力240W
公称本体サイズ 約398(W)×272(D)×25.2(H)mm
公称本体重量 約2.6kg
OS 64bit版Windows 11 Home


3つのシナリオでテストを実施

フルHDで快適なゲームプレイを確認


 Katana GF76 12Uの性能を検証するにあたり,今回は,工場出荷時設定のバランスに加えて,MSI Centerで究極のパフォーマンス(以下,究極)とサイレントのシナリオを選択した状態でもテストを実施する。グラフィックスドライバには,「GeForce 512.59 Driver」を利用した。これは,テスト時に最新バージョンとなるものだ。そのほかに,バッテリーをフル充電した状態で,ACアダプターを接続してテストを実施していることを付け加えておく。

 テスト内容は,4Gamerのベンチマークレギュレーション25.0に準拠。今回はノートPCではあるが,低負荷設定は使用せず,デスクトップPCでのテストと同様に高負荷設定を用いてテストを実施している。テスト解像度は,Katana GF76 12Uの標準解像度である1920×1080ドットに加えて,1600×900ドットを選択した。
 また,Katana GF76 12Uのゲーム以外における性能もチェックするため,「PCMark 10」(Version 2.1.2525),「CINEBENCH R23」,「FFmpeg」(Auto-Build 2022-04-29 12:31)でのテストも行っている。具体的なテスト方法については,それぞれの該当部分で説明しよう。

 まずは,「3DMark」(Version 2.22.7334)の結果から見ていこう。グラフ1は「Fire Strike」の総合スコアをまとめたものだ。

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 Katana GF76 12Uのスコアは,標準のバランスがFire Strike“無印”で21000ほど,Fire Strike Ultraで6000台半ばといったところ。プラットフォームが異なるため正確な比較にはならないものの,デスクトップPC向けGPUでいうと,これは「GeForce RTX 3060 Ti」と「GeForce RTX 3060」の間に位置付けられるスコアだ。究極は,Fire Strike“無印”ではバランスからスコアが約5%ほど上昇したものの,それ以外での差は1%にも達していない。
 サイレントは,Fire Strike“無印”でバランスの約65%にまでスコアが低下しているが,Fire Strike Ultraでは97%ほどに踏み留まっている。描画負荷の低いFire Strike“無印”で,究極とサイレントのスコアがバランスから大きく変化することを考慮すると,Katana GF76 12Uにおけるシナリオの変更は,CPU性能への影響が大きいと考えてよさそうだ。

 続いてグラフ2は,Fire Strikeの総合スコアから「Graphics score」を抜き出したものとなる。ここではCPU性能がスコアに影響を及ぼさないため,若干のバラツキはあるものの,シナリオを変更してもスコアに大きな差は付いていない。

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 Fire Strikeから,ソフトウェアベースの物理演算テスト結果を「CPU score」として抜き出したのがグラフ3だ。

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 究極は,バランスから1〜3%程度スコアが上昇しており,シナリオを変更したことでCPU性能が向上したことが確認できる。その一方で,サイレントはバランス比で56〜68%程度にまでスコアは低下しており,かなりCPU性能を抑えるシナリオになっているようだ。

 GPUとCPU両方の性能が効いてくる「Combined test」の結果をまとめたものがグラフ4だ。

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 このテストではCPU性能が重視されるのだが,GPU性能の影響も大きいため,シナリオで差が顕著となるのは,Fire Strike“無印”のスコアとなった。とくに,究極がバランスに約13%もの差を付けている点は優秀と言えよう。一方で,サイレントはバランスの約33%とスコアが大きく低下しており,かなりメリハリの利いた設定になっているのがうかがえる。

 では,DirectX 12のテストとなる「Time Spy」の結果を見てみよう。グラフ5は総合スコアをまとめたものだ。

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 ここでは,究極とバランスの差が1〜3%程度といったところで,Time Spy Extremeでもしっかり差が付いている点は注目したい。Time Spyの総合スコアにおいては,Fire StrikeよりもCPU性能の影響が大きいためだ。サイレントもバランスの74〜80%程度のスコアとなり,シナリオの変更で性能が大きく変化することが,この結果でも確認できる。

 続くグラフ6はTime SpyのGPUテスト結果,グラフ7はCPUテストの結果となる。

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 まず,GPUのテスト結果からだが,ここではCPU性能の影響がなくなるため,究極とバランスとの差は,1%に達するのがやっとといったところ。しかし,サイレントはバランスから86〜94%程度までスコアが低下している。サイレントでは,システム全体の消費電力も抑えているので,それがGPU性能に影響を及ぼしているのではないだろうか。

 一方,CPUテストの結果は,究極がバランスから2〜14%程度スコアを伸ばし,サイレントはバランス比で41〜46%程度のスコアに落ち着いている。

 では,実際のゲームではどうなのだろうか。グラフ8,9は「Far Cry 6」の結果となる。

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 Katana GF76 12Uは,バランスの1920×1080ドットで平均フレームレートが80fpsを超え,最小フレームレートも60fps以上と高い性能を発揮している。レギュレーションではレイトレーシングの設定を有効にしているのだが,その状況でこれだけの結果を残している点は立派だ。
 なお,究極はバランスから最大で約2%のフレームレート上昇が見込めるが,実フレームレートでは1.5fpsくらいの差しかなく,実際のプレイでそれを体感することはまずないだろう。一方,サイレントは,平均フレームレートでバランスの62〜66%程度にまで性能が低下している。

 続いて,「バイオハザード ヴィレッジ」の結果がグラフ10,11となる。

画像集#039のサムネイル/【PR】MSIの17.3型ゲームノートPC「Katana GF76 12U」は,第12世代Core i7とRTX 3070 Ti搭載で生まれ変わった高性能マシンだ
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 ここでも,Katana GF76 12Uの結果は優秀だ。バランスでの1920×1080ドットでも,事実上の最小フレームレートに当たる1パーセンタイルフレームレートは120fps弱に達しており,快適にゲームがプレイできることは間違いない。ただ,究極にシナリオを変更しても,平均,1パーセンタイルのどちらもフレームレートは1fpsも伸びておらず,ほとんど変わっていない。
 一方,サイレントは,これまでのテストと同様にフレームレートが低下しているが,下がり幅が大きいのでゲームプレイには適さないだろう。

 「Call of Duty: Warzone」(※グラフ内ではCoD Warzone)の結果がグラフ12,13だ。

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 Katana GF76 12Uのスコアが良好なのはここでも同じで,バランスの1920×1080ドットでも,常時100fps以上の性能を発揮している。解像度を1600×900ドットにすると,1パーセンタイルフレームレートは120fps以上に向上し,リフレッシュレート144Hzをサポートした液晶パネルをゲームプレイで生かせるのは間違いない。ただ,バイオハザード ヴィレッジと同じく,究極とバランスでフレームレートがほとんど変わらない結果ではある。
 また,サイレントでは,1パーセンタイルフレームレートが60fpsを大きく割ってしまう点も,これまでのテストと同様だ。

 「Fortnite」の結果をグラフ14,15に示す。

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 ここでも全体の傾向は,Call of Duty: Warzoneなどと似たものだ。Katana GF76 12Uは,バランスの1920×1080ドットで常時75fps以上の性能を出しており,快適なプレイが可能だ。1600×900ドットでは,最小フレームレートが90fps以上に向上しており,より快適性が増している点も見逃せない。
 ただ,究極の結果は,バランスとほぼ横並びのままであり,バランスで十分といったところだ。また,サイレントもフレームレートが大きく低下しているので,快適なゲームプレイを行うには適さないだろう。

 「Borderlands 3」の結果(グラフ16,17)でも,これまでの傾向を踏襲している。

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 Katana GF76 12Uは,バランスの1920×1080ドットで1パーセンタイルフレームレートが60fpsを超えている点はさすが。快適なゲームプレイを実現するのに,なんの問題もないのは明白だろう。また究極は,1920×1080ドットの1パーセンタイルフレームレートでバランスから約3%の伸びを見せててはいるが,実フレームレートでの差は1.6fpsしかないので,性能差を体感するのは難しそうだ。なお,ここでもサイレントでは,フレームレートがかなり大きく落ち込んでしまっている。

 グラフ18は「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」(以下,FFXIV暁月のフィナーレ ベンチ)の総合スコアをまとめたものだ。

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 スクウェア・エニックスが示す指標では,スコア15000以上が最高評価とされているが,Katana GF76 12Uは,バランスの1920×1080ドットでそれを満たしている点を評価できよう。また,究極はそこから約6%スコアを伸ばしており,FFXIV暁月のフィナーレ ベンチでは,シナリオの変更が性能の向上につながっている点は見逃せない。
 一方で,サイレントは,1920×1080ドットではバランスの33%にまでスコアが低下し,快適にプレイするのには適さない。

 そんなFFXIV暁月のフィナーレ ベンチにおける平均フレームレートと最小フレームレートをまとめたものがグラフ19,20だ。

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 おおむね平均フレームレートを踏襲した結果であるが,ここで注目したいのは,最小フレームレートだ。Katana GF76 12Uは,バランスで常時60fpsを実現していることもさることながら,究極になると,最小フレームレートがバランスから1割以上も向上している点はかなり魅力的だ。
 なお,サイレントは1600×900ドットであっても,最小フレームレートが30fpsに届いていない。

 グラフ21,22には,「Project CARS 3」の結果をまとめている。

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 高負荷設定を利用しているため,全体的にフレームレートが低めだが,レギュレーションでは最小30fps以上を合格点としている。Katana GF76 12Uは,バランスの1920×1080ドットで,基準値を上回るフレームレートを発揮しており,本作を快適にプレイできそうだ。また究極は,平均フレームレートがバランスから2〜3%程度向上しているものの,最小フレームレートがまったく同じで,ゲームの体感はあまり変わらないと言っていい。
 なお,サイレントのフレームレートがバランスからほとんど低下していない点も興味深い。Project CARS 3では,CPU性能の影響が少ないということなのだろう。


コンテンツ制作にも期待できる高い性能

ゲーム以外ではシナリオの影響大


 続いてKatana GF76 12Uのゲーム以外の性能もチェックしていこう。
 まずは,システム全体の性能を推し量れるPCMark 10からだが,無料のBasic Editionでも利用可能なPCMark 10“無印”のテストを実行したものがグラフ23となる。

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 Katana GF76 12Uの総合スコアは7000台と良好で,究極でそこから約4%向上している点も評価できよう。またサイレントも,バランスの93%程度に留まっている点も好印象だ。
 スコアの詳細を見ていくと,バランスにおいて最も良好な結果を残したのが,Digital Content Creationだ。このワークロードは,フォトレタッチや動画の編集といったコンテンツ制作における性能を見るものだが,Katana GF76 12Uはそうした用途でも十分高い性能が期待できる。
 究極でバランスから最もスコアを伸ばしたのが,Productivityだ。つまり,オフィスアプリケーションを使用するときだけ,シナリオを究極に切り替えるといった使い方もおもしろいかもしれない。なお,サイレントはバランスからスコアが低下するものの,Productivityではバランスとスコアがほとんど変わっていない点は興味深い。

 次は,CINEBENCH R23において,シングルコアとマルチコアをそれぞれ実行したスコアをまとめたものがグラフ24だ。

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 まず,シングルコアの結果に注目すると,バランスと究極のスコアにまったく差がなく,サイレントが1割ほど低下する程度なのが見てとれよう。ところが,マルチコアになると,究極がバランスから約42%もスコアが向上している点は見逃せない。つまり,究極にシナリオを変更すると,シングルコア性能はあまり変わらないものの,マルチスレッド性能が向上するということなのだろう。
 一方,サイレントはバランスの半分程度にまでスコアが低下している。

 続いては,FFXIV暁月のフィナーレをプレイした動画ファイルを,FFmpegを用いてH.264とH.265にそれぞれトランスコードするのに要する時間を測定したものがグラフ25だ。なお,今回用意した動画ファイルは,解像度が1920×1080ドット,動画フォーマットはMotion JPEG形式の7分弱のものである。

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 その結果だが,Katana GF76 12Uは,バランスにおいてH.264は14分強,H.265は35分強でそれぞれ作業が終了した。究極の場合,H.264は4分ほど,H.265で13分弱もの時間短縮を実現している点は立派だ。Katana GF76 12Uで動画のトランスコードを行うのであれば,究極にシナリオを変更することをお勧めしたい。
 一方,サイレントでは,CPU性能が抑えられてしまうため,終了までの時間もかなり伸びてしまっている。

 ベンチマークテストに続いては,ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,Katana GF76 12Uの最大消費電力を計測した結果も見てみよう。テストにあたっては,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点をタイトルごとの実行時,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」としている。なお,先述したように,バッテリーをフル充電した状態で計測しているため,消費電力における充電の影響はほぼないと判断している。
 その結果はグラフ26のとおり。

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 バランスにおけるゲームアプリケーション実行時の消費電力は,おおむね180W前後といったところ。Katana GF76 12U付属のACアダプターは240Wなので,消費電力に十分見合ったものが付属していると言っていい。
 究極は,バランスから消費電力が6〜14W程度上昇しており,性能差がわずかであることを考慮すると,ゲームにおいて究極シナリオを選択する意味はあまりない。しかし,ゲーム以外の用途では,10W強の消費電力増加と引き換えに性能が大きく向上しているため,究極に積極的に切り替えて使っていきたい。
 一方,サイレントは,ゲームではバランスから最大34Wも低下する場面もあり,どうしてもプレイ中に消費電力を抑える必要がある場合には使えるだろうか。

 さらに,温度約24℃の室内で,Katana GF76 12Uを机上に置いた状態で3DMarkを30分間連続で実行したときを「高負荷時」として,アイドル時ともども,「Core Temp」(version 1.17.1)でCPU温度を取得したものがグラフ27,GPU-ZでGPU温度を取得したものがグラフ28となる。

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 まずCPU温度からだが,高負荷時はやはり100℃近くにまで上がってしまっている。もちろん,動作には問題ないレベルなのだが,究極やサイレントにしても最大温度は変わらなかったので,このあたりの温度で収まるようにファンの回転数を制御しているのだろう。また,アイドル時は,サイレントのみ30℃台まで低下するが,それ以外は40℃以上となっており,静音性を重視したファン制御になっているようだ。

 一方,GPU温度になると,バランスと究極は,高負荷時で80℃弱と高めだ。サイレントの場合は,61℃まで温度が低下している。一方アイドル時は,CPU温度と同様に40℃以上と比較高めで,こちらもファンの制御が静音性重視になっているためだ。

 最後に,筆者の主観であること断ったうえで,Katana GF76 12Uの動作音について触れておこう。Katana GF76 12Uは,高負荷時はさすがに「シャー」というそれなりの動作音が聞こえるのだが,ヘッドセットを装着していれば聞こえないレベルだ。少なくとも,ゲーマー向けノートPCとしては,動作音が耳障りに感じることはなく,十分静かな印象を受けた。


ゲームやコンテンツ制作で活躍できる1台


 以上のテスト結果から分かるとおり,Katana GF76 12Uは,液晶パネルの解像度である1920×1080ドットであれば,ほとんどのゲームで描画オプションを高めに設定しても快適なプレイが可能だ。液晶パネルがリフレッシュレート144Hzをサポートしているアドバンテージも大きく,それを生かす性能を備えたノートPCであると言っていい。

 Katana GF76 12Uの実勢価格は,税込24万7000〜27万5000円といったところ。安価ではないものの,スペックや性能を考慮すると,価格対性能比は十分高いといっていい。また,ゲーム以外の用途,たとえば動画の編集やビジネスアプリケーションの使用にも適している。Katana GF76 12Uは,ゲーム用途はもちろん,それ以外の用途でも十分魅力的な1台であるだろう。

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MSI直販サイトのKatana GF76 12U販売ページ

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