今回プレイレポートを紹介するのは,2009年12月にアーケードで稼働が始まった人気2D格闘ゲーム
「アルカナハート3」のコンシューマ移植版だ。登場キャラクターがすべて女性で,しかも奇抜な衣装や分かりやすい属性要素を持つアルカナハートシリーズの最新作は,2011年1月13日に
PlayStation 3版と
Xbox 360版がリリースされる予定になっているが,そのプレイアブルバージョンが,東京ゲームショウに出展されていた,というわけである。
ちなみにアーケード版の開発を担当しているのはエクサムで,今回の移植はアークシステムワークスが担当。よって,試遊台が置かれていたのもアークシステムワークスのブースである。
同社は
「BLAZBLUE」(ブレイブルー)という格闘ゲームシリーズで知られているため,ある意味で競合の製品を手がけることになるのだが,「手は一切抜いていない」と力強い言葉があったことを最初に述べておきたい。
家庭用ではアスペクト比調整機能を実装
凝りに凝った「リンクアニメ」で見栄えも派手に
最初にお断りしておくと,筆者はここ数年,格闘ゲームをあまりプレイしておらず,“スパ4”が出て久々にアーケードスティックを触ったようなn00bだったりする。そんな体たらくな状態なので,恥ずかしながらこのシリーズも未プレイだったのだが,そんな筆者でも快く受け入れてくれたブース担当者の皆さん,ありがとうございます。
さて,ディレクターの井口屋タクミ氏による案内を受けながら,大画面スクリーンの前に置かれたアーケードスティックで試遊させてもらうことになり,氏に促されるままストーリーモードを始めようとする筆者。ちなみに,アーケード版からの追加要素として,ストーリーモードにおける各キャラクターの会話はフルボイスで収録されているとのこと。キャラクターや声優さんのファンにとっては喜ばしい要素だろう。
筆者がプレイした大型ディスプレイ+アーケードスティックの環境とは別に,ゲームパッドでプレイできる試遊台も用意されていた
![画像集#006のサムネイル/[TGS 2010]「リンクアニメ」でより尖った存在に。女の子達が戦う格闘ゲーム「アルカナハート3」をプレイしてきた](/games/116/G011641/20100918049/TN/006.jpg) |
![画像集#007のサムネイル/[TGS 2010]「リンクアニメ」でより尖った存在に。女の子達が戦う格闘ゲーム「アルカナハート3」をプレイしてきた](/games/116/G011641/20100918049/TN/007.jpg) |
ストーリーモードを選択後,開始前に,見慣れない選択項目が現れた。聞いてみると,どうやら家庭用への移植にあたり,画面表示のアスペクト比を選択できるようになっているのだそうだ。
アルカナハート3では,アーケード版と同じ4:3表示と,家庭用オリジナルとなる16:9を選択でき,さらに,4:3モードの追加要素として,4:3でゲーム画面を表示させると余る左右のスペースにキャラクターのアニメーションを表示する,
「リンクアニメ」機能も用意されている。
![画像集#008のサムネイル/[TGS 2010]「リンクアニメ」でより尖った存在に。女の子達が戦う格闘ゲーム「アルカナハート3」をプレイしてきた](/games/116/G011641/20100918049/TN/008.jpg) |
![画像集#009のサムネイル/[TGS 2010]「リンクアニメ」でより尖った存在に。女の子達が戦う格闘ゲーム「アルカナハート3」をプレイしてきた](/games/116/G011641/20100918049/TN/009.jpg) |
アーケード版と同じアスペクト比で表示する4:3モード。アスペクト比16:9のディスプレイをターゲットにしているため,余ったスペースには戦っているキャラクターの止め絵が表示される |
![画像集#010のサムネイル/[TGS 2010]「リンクアニメ」でより尖った存在に。女の子達が戦う格闘ゲーム「アルカナハート3」をプレイしてきた](/games/116/G011641/20100918049/TN/010.jpg) |
![画像集#011のサムネイル/[TGS 2010]「リンクアニメ」でより尖った存在に。女の子達が戦う格闘ゲーム「アルカナハート3」をプレイしてきた](/games/116/G011641/20100918049/TN/011.jpg) |
16:9のアスペクト比で表示する家庭用オリジナルモード |
![画像集#012のサムネイル/[TGS 2010]「リンクアニメ」でより尖った存在に。女の子達が戦う格闘ゲーム「アルカナハート3」をプレイしてきた](/games/116/G011641/20100918049/TN/012.jpg) |
![画像集#013のサムネイル/[TGS 2010]「リンクアニメ」でより尖った存在に。女の子達が戦う格闘ゲーム「アルカナハート3」をプレイしてきた](/games/116/G011641/20100918049/TN/013.jpg) |
これが4:3アスペクト表示でリンクアニメを有効にしたもの。プレイヤーの操作やキャラクターの状態に合わせて,4:3ゲーム画面の左右でキャラクターが動く |
しかもこのリンクアニメ,アニメ制作会社に依頼して,
1キャラあたり10カット以上を新規に描き起こしてもらったのだという。アルカナハート3では,「聖女」と呼ばれるプレイヤーキャラクターが全23体に対し,240カット以上が,家庭用の独自要素として用意されるとのことだ。
ちなみにこのリンクアニメだが,アクションに応じて本当によく動くので,プレイ中なのについつい脇へ目が行ってしまったりする。
ちなみに,アスペクト比を含む設定は,オンライン対戦時にもルーム単位で設定できるとのこと。ルームには最大6名が参加でき,観戦したり順番に対戦したりもできるようになっているという。肝心要のネットワーク遅延は,実績あるBLAZBLUEシリーズのシステムをベースにしたネットワークモードの実装により,ほとんど感じなくなっているとのこと。また,ランクマッチでは,実力の近いプレイヤー同士がマッチングされるようになっているそうだ。
初プレイでも“なんとなく”で
動かせて爽快
使うキャラクターは今回,井口屋氏のアドバイスに従って,本作で新たに追加された主人公キャラクター,ヴァイスを選択。アルカナハートシリーズでは,キャラクター選択と別に,性能や必殺技を規定する「アルカナ」(精霊)を選べるようになっているのだが,今回は素直に,ヴァイスのアルカナである「ゴットフリート」を選択した(※実際にはキャラクター23体,アルカナ23体から組み合わせを自由に選択可能)。
……で,実際のゲームプレイだが,通常攻撃のボタンを左から順に押すとコンボとしてつながったり,そこからさらに必殺技などにもつながったりと,テンポの良い連続攻撃が簡単に出せてなかなかの爽快感。
押すと敵のいる場所まで自動で追いかけて行ってくれる「ホーミングボタン」を使うと空中の相手を追撃できると教わったので,投げ技で相手を上空へ投げ飛ばしたあとに使ってみると,確かに1画面分以上の高さまで自動で追いかけてくれた。この状態からジャンプ攻撃なり必殺技なりで追撃してみると,初心者でもそれなりに動ける気がして楽しくなってくるのだ。
スパ4におけるEX必殺技のノリで,通常技のコマンドをそのままに攻撃ボタンを同時押ししてみたらこれまた派手な超必殺技が簡単に出せたのも,その「動けてる感」を強くしてくれている。超必殺技を使用するためのゲージはすぐ溜まるうえ,数回分ストックしておけるため,気軽に出せるのも嬉しい。発動するたびにHD画質のカットインが挿入されるのも迫力がある。
そんなこんなで,「なんとなく」の操作のまま進めていったのだが,3人目くらいの相手に惜しいところで負けてしまった。いくら適当でも楽しめるとはいえ,勝てるプレイからは程遠かったようだ。
限定版は絵コンテと
“24種の”ピンバッジが付属
設定資料集とピンバッジ(的なもの)の付属する「すっごい!限定版」が展示されていた
![画像集#024のサムネイル/[TGS 2010]「リンクアニメ」でより尖った存在に。女の子達が戦う格闘ゲーム「アルカナハート3」をプレイしてきた](/games/116/G011641/20100918049/TN/024.jpg) |
丁寧に説明してくれた井口屋氏にお礼を言ってブースを去ろうとしたとき,限定版に付属するアイテムが展示されているのに気がついた。内容は,新規追加カットの絵コンテを含む設定資料集と作中に登場するキャラ全員分のピンバッジ的なものと,かなり豪華だ。
ただ,使用可能なキャラクター23人分のほかに未公開のものが1つ混じっているのは気になるところ。普通に考えるなら,隠しキャラがいそうな気配だが……。
よく見るとピンバッジは24個あるようで,1つは「みちゃだめっ」と隠されている。ちなみに右は設定資料集の見本
![画像集#025のサムネイル/[TGS 2010]「リンクアニメ」でより尖った存在に。女の子達が戦う格闘ゲーム「アルカナハート3」をプレイしてきた](/games/116/G011641/20100918049/TN/025.jpg) |
![画像集#026のサムネイル/[TGS 2010]「リンクアニメ」でより尖った存在に。女の子達が戦う格闘ゲーム「アルカナハート3」をプレイしてきた](/games/116/G011641/20100918049/TN/026.jpg) |