［E3 2010］あらゆるキャラクターに“マインドハック”可能。スクウェア・エニックスの新作「マインドジャック」は，体を取っかえ引っかえしつつ戦えるSF TPSだった

　E3 2010の初日である6月15日（現地時間），スクウェア・エニックスブースをチェックしていたところ，見慣れない作品がプレイアブル出展されているのに気付いた。そのゲームの名前は「マインドジャック」（MINDJACK）。
　本作のジャンルは三人称視点のシューティングアクションで，マップや登場キャラクター，ブース中央の巨大スクリーンで上映されていたプロモーションムービーなどを見る限り，どうやら近未来の世界を舞台とした，SF設定の作品のようだ。


　ブースにはPlayStation 3版とXbox 360版の試遊台がともに複数台用意されており，公開情報の少ない新作に興味を持ったプレイヤーが，入れ替わり立ち替わり対戦に興じていた。
　ゲームの詳細については不明ながら，空港のようなマップを舞台に，最大6人程度のプレイヤーが，二手に分かれて対戦を楽しんでいた。
　ぱっと見は，取り立てて目立ったところのないSF TPSなのだが，実際にプレイしてみたところ，いろいろと興味深い点に気付いたので，ここで紹介しておこう。


　まず，本作におけるプレイヤーキャラクターは一定ではない。なんとプレイヤーは，精神体のような存在で，任意のタイミングで肉体（そのとき操作していたキャラクター）から抜け出せるのだ。
　そして精神体（のようなもの）になったプレイヤーは，ほかのプレイヤーの支配下にないキャラクター，つまりNPCを“マインドハック”して，それをプレイヤーキャラクターとして操り，戦うことができる。


　もちろん，所持している武器などはキャラクターによってさまざまだし，マインドハック可能なキャラの位置もバラバラだ。例えば，二階部分にいるスナイパーライフルを持ったNPCにこっそりと乗り移れば，一階部分にいるキャラクターに対して，非常に有利に戦うことができる。あるいは，多少不利な状況でも，強力なNPCをマインドハックすれば，反撃の糸口がつかめるだろう。
　ちなみに，マインドハックできるNPCは，人間だけではなかった。筆者が確認したところ，ロボット的なものにも乗り移ることができたので，そのあたりが，本作のウリの一つになっているのかもしれない。

　繰り出せるアクションもなかなか豊富で，銃器を用いての攻撃だけでなく，白兵戦闘やカバーアクション，スライディング中の射撃，そしてヒューマンシールドなど，戦闘中の選択肢はかなり豊富。挙動や手応えは若干ライトだが，その分メリハリの効いたアクションが楽しめ，筆者が見ている限りでは，試遊台から人が消えることはなかった。
　また，どうやら特殊能力やスキルといった要素も存在するようだが，これについては詳しい情報は得られなかった。


　マインドジャックという作品の詳細について，ブースのスタッフに確認したところ，近日中には正式なリリースを配信予定とのこと。世界設定やゲームモード（そもそもゲームモードという概念はあるのだろうか？），発売時期などについても，後日あらためてアナウンスされるはずなので，本作に興味を持った人は，続報を楽しみに待っていてほしい。