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[E3 2010]武田と長宗我部が夜間に激突!「Shogun 2」は,Total Warシリーズ10年の集大成だ
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印刷2010/06/19 00:00

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[E3 2010]武田と長宗我部が夜間に激突!「Shogun 2」は,Total Warシリーズ10年の集大成だ

画像集#002のサムネイル/[E3 2010]武田と長宗我部が夜間に激突!「Shogun 2」は,Total Warシリーズ10年の集大成だ
 その発表でストラテジーゲーマーを驚喜させたThe Creative Assemblyの新作PCタイトル「Shogun 2: Total War」(以下,Shogun 2)。そのデモが,E3 2010会場に用意されたSEGA of Americaのミーティングルームで行われた。
 本作は,Total Warシリーズのルーツである2000年の作品「Shogun: Total War」以来,10年ぶりの続編にして,これまで開発チームがシリーズを通じて培ってきた技術やゲームデザインの集大成的な存在と位置づけられている。


Keiran Brighen氏(Director of Communication, The Creative Assembly)
画像集#003のサムネイル/[E3 2010]武田と長宗我部が夜間に激突!「Shogun 2」は,Total Warシリーズ10年の集大成だ
 Shogun 2のデモを始めるにあたって,The Creative Assemblyの広報ディレクターであるKeiran Brighen(キーラン・ブリッジェン)氏は,本作のテーマである戦国時代を,木版の錦絵風アートの数々――これ自体は江戸期に生まれたものだが――で紹介し,「こういった日本独特の世界観をゲームに活かしたかった」と話していた。これらアートはゲームのロード画面やイベントスクリーンで利用されることになるが,すべてThe Creative Assemblyのアーティストによるものだそうだ。

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 ちなみにこのShogun 2,制作にあたっては,同社を離れていた多くの開発者が再結集しているとのこと。Brighen氏の「Shogun 2は,我々が10年間の間に積み重ねてきたことの集大成である」という言葉からは,意欲と愛が十分に感じられた。

 さて,そんなShogun 2だが,実際のデモプレイは,「赤色で統一された武田家の軍勢に,黒の防具に身を包んだ長宗我部家が野戦を仕掛けている」というものからスタート。なかなか不思議な設定で,なぜThe Creative Assemblyがこれを選んだのかはよく分からないのだが,しかし,激しく降り注ぐ雨で大地がぬかるんでいる様子など,画面全体から受けるインパクトは相当なものだ。

画像集#007のサムネイル/[E3 2010]武田と長宗我部が夜間に激突!「Shogun 2」は,Total Warシリーズ10年の集大成だ

 Shogun 2では,DirectX 11に対応し,戦場マップでは300もの光源を一度に処理できるようになっているとのこと。提灯を持った兵士や,焼かれた家屋が光源となって周囲に影を作り出すほか,遠くにそびえる天守閣の明かりまでも光源として処理されているという。
 また,兵隊を構成する一兵卒のユニットも,多いものでは1000ポリゴン使われており,刀や槍,薙刀,弓などといった兵科それぞれで,実際の剣術家を使ってのモーションキャプチャー・アニメーションが利用されるとのことだ。最大では,前作「Napoleon: Total War」の4倍,5万6000ユニットが表示可能だとか。

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 一方,ゲームプレイにおけるユニットの操作法は,これまでのシリーズとそれほど変わらない。火矢で相手を射掛ける,足軽(歩兵)同士で乱闘する,弓兵の側面から騎馬隊(騎兵)をぶつけるなどといった戦い方は,Total Warシリーズのファンにはなじみ深いものだろう。
 足軽などは,200体で一つの単位になっていたので,それがぶつかるだけでも,乱戦になっている雰囲気は十分に感じられた。

 2つめのデモプレイは海戦。陸戦用ユニットにも通じることだが,日本という比較的統一された文化圏がテーマのために,Shogun 2に登場するユニットのバリエーションは少なく,海戦モードに登場する船も安宅船や関船など数えるほどしかない。
 そこでThe Creative Assemblyは,「日本の入り組んだ地形を使ったストラテジックな戦いを意識した」(Brighen氏)。例えば,弓兵を乗せた小型船を岩礁の後ろに隠して射掛けさせるとか,本土と島の間に出来た細長い海路を大型船でブロックして待ち構えるというような,これまでのシリーズにはない戦略性が加わえられているという。

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 今回の海戦デモでは,実際に戦闘をするところまでは制作されていなかったが,桜の咲き乱れる陸地の遠方に天守閣が見え,その手前には陸戦用のユニットが並んでいるような状況になっていたのは興味深いところだ。
 Brighen氏の話では,実際に陸戦と海戦を同じ舞台で行うような戦闘もテストされていたらしい。現在のところ,そのテスト結果には満足できていないらしく,これが最終の製品版で採用されるかどうかはまったくもって不明だが,「海戦に勝った兵士たちが上陸し,やがては城にまで駆け上がっていくというようなダイナミックな戦闘が我々の夢」と氏は述べていたので,仮にShogun 2で実現しなかったとしても,今後のシリーズに期待が引き継げるといったところか。

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 なお,日本の城砦は都市機能から独立していることをThe Creative Assemblyでは強く意識しており,Shogun 2で,個々の施設はすべて城外に設置されているとのこと。今回は,本作の重要なフィーチャーの一つであるSiege(攻城戦)は紹介されなかったので,出城や二の丸といった日本式の城をどう表現しているのか,詳細は掴めなかったが,例えば「戦時に城外の経済拠点が焼失し,敵の攻撃を防ぎきっても経済的なダメージを被る」といったことはあったりするのかもしれない。

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 ちなみにその施設のなかには,兵士を訓練する「Dojo」(道場)も用意されており,これは発展すると「Legendary Dojo」という上級施設となって,宮本武蔵のようなヒーローユニットを誕生させることができるという。
イメージカット
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 ここまで武田氏と長宗我部氏,そして宮本武蔵が出てきたので,ではそのほかはと聞いてみたが,今回ははぐらかされてしまった。ただ,ヒーローユニットはともかく,大名家については,「織田,徳川,上杉など,前作に登場したのは全部出てくるよ」だそうなので,あと1家,長宗我部以外にも新規追加されるはずだ。

 いずれにせよ,今回のデモからは,Shogun 2: Total Warがただのシリーズ最新作なのではなく,The Creative Assemblyにとってのマイルストーン的な意味合いがあることが強く感じ取れた。
 グラフィックスに圧倒されてしまい,今度もGeishaが強力な暗殺ユニットなのかどうかは聞き忘れてしまったが,Total Warファンはもちろん,戦国時代モチーフのゲームが好きな人にとっても,2011年の登場が楽しみなタイトルが登場したことだけは間違いない。

このブースコンパニオンがすべてのカギなのか?!
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