2011年9月8日，「Web 恋姫†夢想」の2ndシーズン開幕。同時に実施されるアップデートでゲームはどう変わる？　ガマニアにいろいろ聞いてみた

　ガマニアデジタルエンターテインメントがサービス中のブラウザゲーム「Web 恋姫†夢想」では，2011年9月8日の第1サーバー「壱の世界」を皮切りに各サーバーで順次「2ndシーズン」が開始されていく。
　あらためて説明すると，同タイトルは三国志演義をモチーフにしており，プレイヤーは魏/呉/蜀のいずれかに属する領主の一人として，三国統一を目指すこととなる。いずれかの国が三国統一に成功するか帝城を落とす（一定期間内に最大ダメージを与えた結社が所属する国が勝利となる）とエンディングとなり，そのサーバーの1シーズンが終了するというわけだ。
　4Gamerでは，Web 恋姫†夢想の2ndシーズン開催にあたり，1stシーズンからの変更点などを運営・開発チームに確認してきたので，簡単にまとめてみよう。

待望の「奥義昇華」実装に加え，公平性とスピード感に重点を置いた変更も

　2ndシーズンでは，マップの仕様が大きく変更される。まず基本的な部分では，「帝城」がマップ中央に配置され，3国それぞれからの距離がほぼ等しくなる。この変更で，魏と呉が帝城に隣接しており，蜀よりも攻撃派兵を行いやすかったり，蜀だけが両側を敵に囲まれているといった地理的な不公平が解消される。


　また，マップのサイズが，従来の501×501から401×401となり，一回り小さくなる。これは移動時間の短縮を考えての変更で，後衛のプレイヤーが今まで以上に戦闘に参加しやすくなる見込みだ。マップ自体は小さくなるものの，1stシーズンでなぜかプレイヤーの初期配置に偏りが出て過密になっていた問題は解消されるはずなので，結果として領地などは展開しやすくなるとのこと。
　併せて，四角い全体マップの外周に進入不可能な領域を設け，実質的なマップを円形に近づけている。これも，外周の角の部分に本拠が配置されると距離の差が生じてしまうことを避けるための配慮である。

　正式サービス開始当初からアナウンスされていた乙女武将の「奥義昇華」も，2ndシーズンの開始とともに実装される。これは乙女武将それぞれが持つ奥義に，ほかの乙女武将の奥義を組み合わせてパワーアップを図るという機能で，その組み合わせは5000種類以上にもなる。なお，組み合わせた側の奥義を持つ武将はプレイヤーのもとを去ってしまうとのことなので，注意しよう。
　どの組み合わせでどのような効果が出るかについては，基本的に非公開だが，特別にいくつかの例をここで紹介しておきたい。だいたいの雰囲気は分かるだろうか。

●奥義昇華の例
・袁術「木 生産増加 一」（効果：【木】生産量 +3％）×夏侯淵「伏兵 一」（効果：被攻撃時に歩兵種防御力を2倍）＝「木 生産増加 二」（効果：【木】生産量 +6％）

・程昱「伏兵 二」（効果：被攻撃時に歩兵種防御力を3倍）×張梁「伏兵 一」＝「敵兵発見 一」（効果：伏兵発見時に伏兵を無効化（一））

・劉備「暗中飛躍 一」（効果：呪詛時間延長（一））×孫策「一夜城」（効果：城の耐久度回復速度上昇）＝「工兵大号令」（効果：工兵種攻撃力 +10％）

　そのほか，タスクでは，建築物の建造速度，兵士の研究速度，兵士訓練速度がいずれも上がり，1stシーズンの2分の1の時間で同じ効果を上げられるようになる。全体のスピードが上がることにより，2ndシーズンでは約4か月程度でエンディングに到達する見込みだ。運営・開発チームとしては，もともと1シーズンを4か月〜半年程度と想定していたとのことで，1stシーズンが予想以上に長引いてしまった結果を踏まえての変更である。

開発中の2ndシーズン画面

　なお，1stシーズンに参加したプレイヤーは，乙女武将を引き継いだ状態で2ndシーズンをスタートできる。
　その一方で，2ndシーズンからの新規プレイヤーには，特典としてプレイ開始から1週間，各種のブースト効果が付与され，また即座に拠点を陥落されることがないような保護が与えられることになる。詳細は公式サイトなどで公開されているので，ぜひ確認してほしい。この措置により，1stシーズンから継続しているプレイヤーと同等とまではいかないが，新規プレイヤーでも十分な勝負ができるのではないかとのことである。
　この特典の内容に関しては，実際のゲーム内の状況を踏まえて，随時変更が加えられる可能性がある。同じ2ndシーズンでも，サーバーによって特典が違うこともあり得るというわけだ。


　運営・開発方針についても聞いてみたのだが，プレイヤーから寄せられている要望に関しては，優先順位に沿って随時対応していく予定とのことである。
　例えば，アイテムモールで通貨として機能する「水晶」を配布してほしいという要望も多いのだが，さすがに大盤振る舞いは難しいものの，季節ごとに実施されるキャンペーンなどのタイミングで配布する予定だという。
　また「結社」（ギルド）に加入するメリットが少ないという指摘については，結社単位で遂行するクエストや，結社メンバーの共有地を利用できるようにするなどの対策を検討中とのこと。


　クローズドβテストで実装されていた，帝城のNPCが自発的に攻撃してくるというギミックについては，好評だったもののシステム負荷が非常に高く，オープンβテスト時に停止されていた。現在，より動作を軽くしゲーム全体の挙動に影響を与えないように仕様を見直している段階だそうだ。どういった形式で再実装されるかは未定で，ひょっとするとイベント限定のギミックとなる可能性もある。

　乙女武将関連については，新カードの追加はもちろんのこと，ゲーム内イベントのバリエーションを多様化するなどの充実を図っていきたいとのこと。
　また，要望の多い原作イラストレーターによるイラストの追加は，運営チームでも実現に向けて努力している最中とのことだ。このあたりは企業間をまたぐ話も含まれており，今日明日に相互が了解したからといって，即座にイラストが描き上がりゲームに実装できるというものではないため，少し長い目で見守る必要があるだろう。

　そのほか，IE9やFireFox 4.0などのブラウザへの対応や不具合全般への対処については可能な限り速やかに対応していくとのこと。また，チャット機能についても，指定したプレイヤーの発言を非表示にできるようなフィルタリング機能をつけるなどを検討しており，適宜機能を拡充していく。
　これらの要望に対する対応は，現時点では，どのタイミングで実現できるか明確に約束することはできないが，プレイヤーから寄せられる意見は，運営・開発チームとしてもきちんと認識しており，常に要望実現と問題の解決に向けて動いているので，今後の展開に期待してほしいとのことだった。

　今後は順次2ndシーズンを各サーバーに適用していき，3rdシーズン，4thシーズンと続いていくわけだが，複数のサーバーでシーズン終了のタイミングが合うようであれば，サーバー間のアカウント移動なども考えているという。それぞれのシーズンを制した国のプレイヤーには，次のシーズンで称号が与えられる。ぜひとも，輝かしい名前を持って新シーズンに突入したいところなので，これからシーズンを終えるサーバーには最終決戦で奮起を期待したいところだ。
　9月8日の第1サーバーでの2ndシーズン突入と同時に，ゲームポットやaimaとのチャネリングを開始，9月15日には萌えトピアでもチャネリングが行われる予定だ。新たなプレイヤーが入って，一段と賑わいを増していきそうだ。奥義昇華などでのやり込み要素が拡大し，プレイしやすさも改善される2ndシーズンを万全の備えで迎えたいところだ。