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英語なんか話せなくても楽しめる!? 「EverQuest II」の最新拡張パック「Sentinel\'s Fate」,500年後のオーダス(Odus)を訪ねるβサーバーツアーレポート
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印刷2010/02/08 11:38

プレイレポート

英語なんか話せなくても楽しめる!? 「EverQuest II」の最新拡張パック「Sentinel's Fate」,500年後のオーダス(Odus)を訪ねるβサーバーツアーレポート

 Sony Online Entertainmentは,同社の運営するMMORPG「EverQuest II」の最新拡張パック「Sentinel's Fate(センティネルの運命)」を2010年2月16日に発売する。
 発売に先駆けて,そのテストが行われているβサーバーにおいて,プレスや関係者を招いての体験ツアーが開催された。ここではその模様を,拡張パックの内容とともに紹介していこう。

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■英語版サーバーのβツアーに参加


 えー,筆者は――英語はマァ読めはするけども流暢にチャットできるほど得意というわけではない。
 今回のツアーに参加するにあたっては,英語力を要するメーカー側とのやりとりはすべて編集部の英語できる人にやってもらって,筆者は当日に自宅から一人で(ツアーは休日に行われた)サーバーに接続する形で参加した。

 話はすでにとおってるわけだし,まー大丈夫だろうと思っていた。指定の時間のしばらく前にログインして,事前に聞いていたツアーガイドのスタッフキャラクターがログインしてくるのを待つ。

 ……あ,そうだ,今のうちに/tell(個人チャット)で送る英文を考えておこう。英語を使ってリアルタイムで会話のキャッチボール的なやりとりはたぶん無理なのである。ごにょごにょっとやって……よしできた。これでOK。ガイジンとのコミュニケーションはしばらくぶりだ。うう,少し緊張してきた。

 そんな風にドキドキしていたら,フレンドリストに入れてモニターしていたツアーガイド氏がポップした。おおおお,きたきたきた!
  だ,大丈夫だよね? ハナシとおってるよね? よ,よし! /tell(個人チャット)を送信だ!

/tellで話しかける。
「こんにちは,4Gamer編集部のA.I.です。○○さんから話,聞いてますよね? ね?」
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それに対する返事。
「いいえ,聞いてません。」
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 いきなり問題発生だ!

 どどどどどどうしよう。このアメリカ人に何とか分かってもらわないといけない! 英語で分かってもらわないといけない!! ツアーに連れてってもらわないといけない!!! しかも一人の力で!!!!

 まずはコミュニケーションだ。英語で会話だ。でも筆者の英語は,昔ゲーム中に「this way」って言おうとして「thys wey」って打って周囲を沈黙させたことがあるくらい独自性が高いのだ。
 ――ああ! ともかくなんか言わないと! むにゅにゅにゅのぺっ……と。

「ツ,ツアーにつれてってください!」
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動揺してカンマとアポストロフィを間違えているところが味わい深い。今は長期休暇に入っていて不在の,SOEの日本語ができるコミュニティマネージャーさんの名前を出して泣きついているところが「おれは○○先輩知ってんだぞ!」みたいで格好悪い。

 するとすぐに返事が到着。

「ああ,リストに名前あったよ!」
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 ああああーーーーよかったあああーーーー。っていうか,何だよやっぱりハナシとおってるんじゃん! ああでもこっちの伝え方がまずかったのかな。はじめからツアーの参加者だって言えば良かった。

 何にせよ分かってもらえたのでインバイトが飛んできてピックアップされて,新ゾーンの集合場所まで来ることができた。ああよかった。

合流できました。
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■Sundered Frontier


 ツアー参加者が集められたのは「Sundered Frontier」という新ゾーンだった。SFではいわゆる“野外”のゾーンは二つ追加される。一つはEQ1のオーダスに存在した「Stonebrunt Mountains」とのつながりを感じさせる名前の「Stone Brunt Highlands」。もう一つがこの「Sundered Frontier」だ。

 昔の感覚で「野外ゾーンがたった二つ」と聞くとずいぶん少ないような気がするが,近年のEQ2の拡張パックで追加される野外ゾーンは技術の進歩もあって非常に広大であり,一つのゾーンの中にいくつもの異なった景観を抱えている。テーマの違う地域に近づいていくと,地形だけでなく空気の色や光の様子などもローディングなしでシームレスに変化していく。そのような技術を使ったいくつもの地域の集合体が近年の“ゾーン”であり,今回はそれが二つあるということだ。

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 「Sundered Frontier」の集合ポイントには巨大なウィザードスパイアが立っていた。中央には,向こう側の景色がゆがんで見えるテレポートポータルのようなものがある。こっそり触ってみたら,そこから世界各地のスパイアまで簡単に飛べるようになっていた。新ゾーンに来るには基本的にこのポータルを利用する――のかもしれない。周囲を見回すと,このあたりは岩と砂からなる乾燥地帯のようだった。遠くまで見通しがきくために,その広さが実感できた。


■Kerra Isle


 次に連れられていったのは「Kerra Isle」という場所。古くからのファンには説明不要の場所だろう。EQ1のオーダスにも存在したネコ型ヒューマノイドの住処で,彼らの子孫がEQ2でプレイヤー種族に昇格した“Kerra”達だ。
 500年後の彼らはプリミティブな文様やトーテムポールが特徴的な高床式の家屋で生活しているようだった。

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■The Hua Mein Village


 次の場所は「The Hua Mein Village」という村。到着してすぐに目に入ってきたのはパンダ達! 彼らは友好的なヒューマノイドのようだ。
 あたりには竹が生えており,桟橋なども竹を組んで作られていた。釣った魚が入っているのも竹かごだ。さすがパンダ村。

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 パンダたちは,みんなで太極拳風の拳法の練習などしつつ平和に暮らしているように見える。でもここで思い出したんだけど,そういえば昔のStonebrunt Mountainsにはすっげえツメを持った怖すぎるパンダがいた気がする。なぜか雪山にいた気がする。筆者のレンジャーはそれにザックリやられて数発で殺された気がする。ひょっとしてあのやっばいパンダの子孫なのかっ!?


■Paineel


 パンダに不審のまなざしを送っていると,また次の場所まで転送された。なんだかツアーのペースが速いなと思ったら,テストサーバーにパッチを当てるので時間までに終わらせないといけないんだそうな。

 ついたところは,あの「Paineel」だった。かつて悪のエルダイトの拠点だった町だ。
 しかしこのペイニールは昔あったペイニールとは違うもののようだ。なぜなら,悪のエルダイトたちが旧ペイニールの底部にあった(ペイニールは地下にある町だった)「the underfoot seal(地底の封印)」を解いてしまい,何か良くないものを解放してしまったからだそうである。

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■The Hole


 ツアーガイド氏は参加者に向かって「じゃあみなさん準備ができたら,そこのプリティーな崖から飛び降りてね」と言ってきた。参加者は「はーい」とばかりに元気に奈落の底へと飛び降りていった。――みんな知っているのだ。EQ1ではペイニールの絶壁から飛び降りると,そこに「The Hole」というダンジョンが広がっていたということを。

 EQ2のThe Holeは,まずコンテステッドなエリア(競合エリア,つまりパブリックなエリア)があって,さらに三つのインスタンスも存在する。いわゆる“Wing”に分かれている構成,というやつだ。


■Old Paineel


 一つめのインスタンスは「Old Paineel」。かつてのペイニールは現在,“the roekillik Caertaxian Legion”という集団に支配されてしまっているらしく,ダンジョンの一つとなっていた。

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■Dartain's fortress


 二つめのインスタンスは「Dartain's fortress」。その深部には巨大な鍛冶場(Forge)があり,そこでは道を外れた一部のエルダイトたちが,彼らのネクロマンシー研究の成果を使ってコンストラクツ(無機物系のモンスター)を製造している。このインスタンスでは,主にそういったロボット風のモンスターを相手にすることになるようだ。

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■The Tower of Serilis


 The Holeの三つ目のインスタンスは「The Tower of Serilis」だ。入り口に輝く水晶でできた巨大な塔がそそり立っていたのが非常に印象的だった。ここの深部には問題の“the underfoot seal”が存在する。巨大な扉のような形の封印には亀裂が入っており,内側から水晶の柱が今にもあふれんばかりに飛び出している。

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 EQの世界で“Serilis”といえば,神々の一人であり“地底の王”とも呼ばれる「Brell Serilis」の名が思い浮かぶ。地底の“封印”とその“王”――その間には,いったいどのような関係が隠されているのだろうか!? 答えは君たち自身の目で確かめてほしい! ……とか書くとゲーム情報誌っぽい?


■Library of Erudin


 次に訪れたのは「Library of Erudin」という所。巨大な本棚や,あるいは本自体が階段のようになっているなど,見るものに不思議な印象を与える場所だ。ガイド氏によれば,このゾーンのデザインにはEQ1のエルディンを手がけたアーティストが関わっているとのこと。

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 ここもダンジョンの一つだが,ちょっと変わった仕掛けが用意されており,ここに来たプレイヤーは毎回“殺人事件の犯人捜し”をしなければならないという。見れば足下には死体が転がっていた。
 ガイド氏は「clue-style murder mystery」と言っていたが,「クルー」というのは殺人事件の犯人を捜す有名なボードゲームのことだろう。攻略を進めるためには,そのゲーム手順に従って凶器や証拠を探し,犯人を特定しなければならないらしい。もちろん犯人や凶器などは毎回変わるので,来るたびに新鮮な気持ちで楽しめるというわけだ。


■Vasty Deep: The Conservatory


 最後に訪れたゾーンは「Vasty Deep」という場所。ここも三つのWingからなるインスタンスダンジョンで,今いるのは「The Conservatory」という一つめのインスタンスだ。
 “温室”の名のとおり,内部は壮麗な水路と茂る植物から成り立っていて,そこに上方から青や緑の光が降り注いでいるさまは幻想的だ。ここはエルダイトたちがVasty Deepの水の持つ魔法的特性を解明しようと,その水中に住む生物や植物を研究するためにこしらえた施設だそうだ。

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 このVasty Deepは今回の拡張パックで追加される中では簡単な部類のダンジョンらしいが,最深部ではボスとしてドラゴンタイプのモンスターが冒険者達を待ち受けているという。ツアーのクライマックスとして次はそこに行くという話……だったのだ。が,――筆者はこのあたりですっげぇトイレに行きたくなって,タイミングを見計らってササッと行ってきて,大急ぎで席に戻ってきたときに膝が足下のPCに当たり,そのショックでPCが再起動を開始したので,肝心のドラゴンの説明を聞くことはできませんでした。うわーん! ゴメンよ! 涙目で再起動して,ギリギリで再合流したときにチラッと遠くに見えていたドラゴンは,たぶんこの左下の画像のコイツだったはず! 青かったから!

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 「EverQuest II」の最新拡張パック「Sentinel's Fate(センティネルの運命)」は,2010年2月16日に発売される。パッケージ版の入手が楽ではない日本では,ダウンロード版の購入が現実的な選択肢となるだろう。アメリカ向けのダウンロード版はパッケージより少し遅い2月23日のリリース予定となっているが,日本から購入するダウンロード版は,ちゃんと16日から遊べるようになっている。また最近は,クライアントのストリーミングダウンロードシステムが完成して,以前よりもかなり素早くプレイを開始できるようになっている。英語版でセットアップを開始して言語選択で日本語を選べば良いそうだ。

 EQ2には日本語版専用のサーバーが用意されていて,ほとんどの日本人プレイヤーは,そこで日本人と日本語でコミュニケーションをとりながらプレイしている。筆者のように英語でオタオタする心配はないので安心だ。長くサービスをしているだけあって,クライアントソフトのスタビリティも高く,PCに膝蹴りとかしない限り落ちることはないし,そもそもPCを膝蹴りしてマシンが落ちてもそれはまったくEQ2のせいではない。興味のある人は,あるいは再び興味のわいてきた人は,試してみるのも,いいんじゃない?

「EverQuest II」公式サイト

  • 関連タイトル:

    EverQuest II: Sentinel's Fate

  • 関連タイトル:

    EverQuest II

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