プレイレポート
[iPhone]iPhone/iPod touchで気軽に遊べるハック&スラッシュRPG「Dark Quest」を紹介
お手軽操作と適度な“ヌルさ”。でも“ゲームを遊んだ”感はしっかり味わえる
最愛の女性を病で亡くした王子は悲しみのあまり,彼女を甦らせようと,周囲が止めるのも聞かずに闇の儀式を執り行った。儀式は成功したかのように見えたが,甦った女性は闇の力に支配されており,逆に王子を刺し殺してしまった!
そして,そのまま彼女は闇の女王として君臨し,王国の民に恐怖をもたらしたのである。
この現状を打開できるのは,最初に闇の力に手を出した王子だけ。プレイヤーは,フェアリーの力を借りて再び生を得た王子となって,王国の各地を旅して女王討伐を目指す。
プレイヤーが選択できるクラスは,攻撃力と防御力が高く,近接戦闘に長けた「ナイト」,単体攻撃と回避力に優れた「ローグ」,そして魔法と召喚を駆使して戦う「メイジ」の3種類で,それぞれ主要ステータスと使用スキルが異なる。
プレイヤーは,レベルアップするごとに得られる「ステータスポイント」を割り振って長所を伸ばし,同様に「スキルポイント」で新たなスキルを習得したり,各スキルのレベルを上げたりしていく。
ナイト |
ローグ |
メイジ |
ステータス画面。メイジは,スキル「ダミー」で囮を召喚できるので,「ENE」に極振りしてみた |
スキル画面。レベルアップで1ポイントもらえるので,新スキルを習得するか,既存スキルのレベルを上げるか迷うところだ |
基本的なゲーム進行は,NPCからクエストを受け,その依頼に応じたダンジョンを攻略し目的を達成するという,いたってオーソドックスなもの。ストーリーに沿ったメインクエストの大半は最深部に潜むボスの討伐が目的で,サブクエストは特殊なアイテムを奪還するといった内容が多い。
プレイヤーは目的を達成するために,ダンジョン内に配置された雑魚モンスターを倒してレベルアップしていく。また,ドロップアイテムや,宝箱/木樽を開けて入手したアイテムの中からより強力な武器/防具を選び,装備を整えることも重要だ。
装備アイテムは,全身10か所に着用可能だ(うち,一つはポーション用)。クラス制限は設けられておらず,各装備の必要ステータスを満たせば着用可能となるシステムが採用されている。
また装備アイテムには,プレイヤーの各種ステータスにボーナスを付加したり,特殊効果を追加したりといった,さまざまなオプションを備えるものが存在する。
中には,一つの装備で複数のオプションを持つものもあるので,例えば,自分のプレイスタイルによりマッチする装備品の組み合わせを求め,繰り返し同じダンジョンに挑戦するといった楽しみ方もアリだ。
装備アイテムは全身の最大10か所に着用可能と,割と細かく分類されている。装備を変更すると,プレイヤーキャラクターの外見も変わる |
装備アイテムのステータス。メイジの場合は,攻撃力や防御力そのものより,付与能力で選んだ方がいいかもしれない |
キャラクターの移動に関しては,画面に表示されたバーチャルパッドを用いる方式か,移動先をタップする方式のいずれかを選択できる。ただし後者では,プレイヤー自身の手で視界が遮られてしまいがちで,やや操作しづらい印象だ。
本作は「アクションRPG」と謳われているが,戦闘はセミオートターゲット式で,攻撃,スキル,回復ポーションのボタンを適宜タップしていくだけで手軽に進められる。
とはいえ,闇雲に突っ込んでいくと,複数の敵に囲まれてあっという間に力尽きてしまうことがあるので,油断は禁物だ。初めて探索するダンジョンでは,位置取りを慎重に行うべきだろう。
ひととおり遊んでみた限り,難度は全体的に低めに設定されている印象だ。歯ごたえのあるゲームを求めているという人は,多少物足りなさを感じるかもしれない。
というのも,ストーリーに沿ってダンジョンを攻略していくだけで,それなりにレベルアップし,そこそこ優秀な装備が揃っていくからだ。
もちろん,さすがにゲームの後半ともなると,ダンジョンの内部構造は複雑だし,強力なモンスターが意地悪な場所に配置されていたりするので,すんなりクリアできるわけではない。
だが,たとえ力尽きても,ダンジョンの入り口に戻されるだけで,それ以外のペナルティは課されないため,繰り返し挑戦してキャラを育てていけば,いつか必ずクリアできるはずだ。
実績システムも用意されている。実績解除やアイテム集めにじっくり取り組んでみるのも本作の楽しみ方の一つ |
アンロックした実績は,メインメニューからログインできる「Gameloft LIVE!」で確認可能だ |
上で述べたように,やや“ヌルい”仕上がりの本作だが,電車での移動中や,ちょっとした空き時間に遊ぶにはもってこいだと思う。
ハック&スラッシュタイプのRPGに必要な要素がひととおり盛り込まれている一方で,空き時間を利用して少しずつ進めていける手軽さを備えたDark Quest。かつてはDiabloシリーズにハマって徹夜でダンジョンに潜ったものだが,今はそんな時間もなければ体力もない,でもゲームはプレイしたいといった社会人ゲーマーにもオススメしたい一作だ。
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