熱きレイヴン達が集結！「ARMORED CORE 3 Portable」オフィシャルサポーター限定先行体験会の模様をレポート

　フロム・ソフトウェアは6月13日（土），PSP用戦闘メカアクション「ARMORED CORE 3 Portable」（アーマード・コア 3 ポータブル，以下AC3P）の先行体験会を，フロム・ソフトウェア本社で開催した。この体験会は，ブログなどで情報発信ができ，なおかつアーマード・コアシリーズの熱心なファンが参加できる“アーマード・コアオフィシャルサポーター”限定で行われたもの。


　AC3Pは，同社の人気作をPSPに移植/発売するフロム・ソフトウェア Portableシリーズ 2009の第一弾ソフトとなる。ちなみに発売日は7月30日で，価格は3990円（税込）だ。
　本作はPSP移植に際し，アドホックモードを使った通信対戦や，過去作品の人気パーツを復刻実装するなど，追加要素が多数用意されており，ファンからの注目度が非常に高い作品だ。ゲームの概要については，以下の記事を参照してほしい。

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　体験会は，フロム・ソフトウェア本社の1階にある会場で行われた。試遊台は全部で6台あり，左の4台がミッション試遊台，そして右の2台がアセンブリ試遊台という配置だった。
　ミッション試遊台では左から順に，

“封鎖地域侵入者排除”（★）
“ミラージュ部隊強襲”（★★）
“キサラギ掃討”（★★★）
“侵入路探索”（★★★★★）
※カッコ内は難易度

　と，それぞれ難度の異なるミッションが楽しめた。
　初めて触るPSP版での操作に，体験会の参加者達も最初は戸惑っていた様子だったが，そこはやはり歴戦のレイヴン（ARMORED CORE乗り）達。プレイを始めてそう時間の経たないうちに，自由自在にACを操縦する人の姿もちらほら見受けられた。操作が非常に複雑な（というか思いどおりに動かすことが難しい）ことで知られるACシリーズだけに，ここに集まったプレイヤー達の腕は「さすが」の一言に尽きる。

　ちなみに筆者も，試しにプレイしてみた。機体は中量2脚，重量逆関節，中量4脚，重量タンク，フロートの5機体から選ぶことができたのだが，筆者は中量4脚をセレクト。4脚ということで安定性がありそうだし，ACシリーズ初心者の筆者でもある程度はミッションをこなせるかな……と思ったのだが，PSP版での操作に慣れるのが精一杯で，ミッションの内容についていくのがやっとであった。


　一方のアセンブリ試遊台では，フルキーコンフィグ機能の確認や，ガレージでのパーツ組み替えといった，PSP版，およびACシリーズには欠かせないシステムが体験できた。


　今回の体験会は非常にアットホームな感じで，AC3Pを体験できるというだけではなく，レイヴン同士のコミュニティの場，という印象も受けた。中には会場で初めて会ったにも関わらず意気投合し，ACトークに花を咲かせていたレイヴン達も見られた。

　ところで，ACファンが最も気になるのは，ハードがPS2からPSPへ移行したことによる，操作性ではないだろうか。とくにPSPは，PS2のコントローラよりも確実にボタンが少ないので，その影響が，操作性にどう影響しているのかが気がかりなはず。
　それについて，会場にいるレイヴン達に話を聞いてみたところ，「何年もPS2の操作性でプレイしていたので，最初は戸惑った」という意見が多かった。しかし方向キーが使えるということで，持ち方を工夫して，そちらを駆使すれば違和感を解消しやすいだろう，という意見もあり。またPSP版の，キーアサインを自由に変更できる機能もおおむね高評価だった。

　さらにPS2版からのファンは，PSP版の移植の再現度について，とても満足している様子。「あの頃（PS2版）を思い出しました。懐かしいです！」といった意見も飛び出した。また「よくPSPでこの操作感を再現できたなと思う。ファンとしては嬉しい限り」と，映像面だけではなく，操作性の再現度/フルキーコンフィグ機能について評価する意見も多かった。
　しかし中には，PSPでの操作に慣れないという人もいて，「やはりそうか」と一瞬思ったが，「でも3，4回もやればすぐ慣れますよ（笑）」と，良い意味で期待を裏切ってくれた発言も。レイヴン達の話を聞く限り，どうやら移植に関するクオリティは，ほとんど問題がなさそうだ。

　さらに，通信対戦に関しても好感触で，「昔はPS2を持ち運んで対戦していたので，PSP版が出たら思う存分対戦ができると思うと嬉しいです」と，対戦が熱いACシリーズのファンならではの意見も聞けた。

　最後に，体験会を見守っていたフロム・ソフトウェア宣伝営業部/宣伝課・課長の小倉康敬氏から少しだけ話が聞けたので，その内容も併せてお伝えしておこう。

フロム・ソフトウェア宣伝営業部/宣伝課・課長の小倉康敬氏

――今回“フロム・ソフトウェア Portableシリーズ 2009”の第一弾として，AC3Pを選んだ理由を教えてください。

小倉氏：
　今まで弊社では，PSPで純粋なアクションゲームをあまり出していなかったので，以前からPSPで出したいという話は出ていたんです。その中でできるだけ早くユーザーさんにお届けしたい作品を，選別していました。
　そうなるとやはり，以前から多くの要望をいただいていた「ARMORED CORE 3」が一番いいな，という考えに至りました。PSP版のACシリーズが好評であれば，PlayStationで発売していた初期のACなども，PSPでリメイクしたいと考えています。

――AC3Pの見どころはどこでしょう？

小倉氏：
　やはりアドホック通信で気軽に対戦が楽しめる部分でしょうか。これまでは画面分割での対戦でしたが，PSP版では1画面対戦がすぐに楽しめるところに注目してほしいですね。

――ユーザーさんにメッセージをお願いします。

小倉氏：
　今回はアドホック対戦機能が付いているので，みんなでワイワイ楽しめると思います。AC3Pの熱い対戦を，友人などとぜひ楽しんでいただけたらと思います。


　AC3Pを皮切りに，2009年11月に「ARMORED CORE SILENT LINE Portable」，2010年3月に「ARMORED CORE LAST RAVEN Portable 」と，続々展開予定のPSP版ACシリーズ（ちなみにACシリーズ以外は，8月に「忍者活劇 天誅 参 Portable」，12月に「風雲新撰組 幕末伝 Portable」，2010年1月には「忍者活劇 天誅 紅 Portable」の発売が予定されている）。ACシリーズのファンにとっては休む暇もない，まさに激闘の日々が続きそうだ。ともあれひとまずは，AC3Pの発売を楽しみにしていよう。