「劇団ドリームクラブ」の公演
「舞台ドリームクラブ 〜涙の卒業!?ピュアなハートでSeeYouAgain!〜」が2017年3月9日,東京都中央区の築地ブディストホールでスタートした。公演スケジュールは3月9日から3月12日までとなっており,全6ステージが予定されている。
ここがドリームクラブ……じゃなくて,築地本願寺
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「こちら」とか
「こちら」とか,すでに書いており,さらに,この記事に目をとおそうという人ならとっくにご存じだと思うが,仕事なので改めて書くと,「劇団ドリームクラブ」とは,2009年にディースリー・パブリッシャーからリリースされた
「DREAM C CLUB」,および2011年の
「DREAM C CLUB ZERO」に登場した13人と受付,そして,しかるべきDLCを購入するとバックダンサーとして登場するユウとエルを加えたキャラクターを現実の女優さんが演じるという,他に例のない個性的なアプローチを採用した劇団だ。ここで店長,つまりボイスチェンジャーのような変わった声の持ち主である
ドリームXクリエイト代表を劇団のメンバーに加えるべきか悩む筆者だが,よく考えたら悩むようなことではないので,まあ,そういうこと。
初演はラゾーナ川崎プラザソルで上演された
「舞台ドリームクラブ〜国民総ピュア化計画☆エブリディが週末!?〜」(
関連記事)で,これが2013年8月のことだから,実に4年ぶりの舞台公演になるわけだ。月日の経つのは早い,光陰矢のごとし,月日は百代の過客だが,それ以降,メンバーを変えたりしつつライブ活動などを続けてきた。
ここ2年は,東京ゲームショウのディースリー・パブリッシャーステージにも出演して,「ここはソニーブースか?」といった大変な混雑を引き起こしている。昨年の
「地球防衛軍5」の紹介を兼ねた「生着替え」はぜひ見たかった,すごく見たかった,とても見たかったがほかの仕事で見られなくて,日々,悔悟の念に攻められている今日この頃だ。きー。
店長の,いつもの無茶ぶり
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なんの話でしたっけ? そうだった。しばらくの休止期間を経て現在のメンバーが
「新生ドリームクラブ」として誕生したのが,2016年3月のこと。今回は,思い切って活動を1年間に限り,ライブや対バン,撮影会などの活動を重ねて,最後に舞台公演を行うという予定が立てられていた。つまり,今回の公演は彼女達の1年間の総決算,総まとめ,終わりよければすべてよし,ということだ。出演は以下の皆さん。
■出演(リスト中敬称略)
・美波 忍(亜麻音)
・宇佐美愛梨(みお)
・折原つかさ(雪)
・新井ふゆ(玲香)
・柳瀬晴日(魅杏)
・紫苑ゆき(るい)
・寿々木はるか(理保)
・蒼木鞠子(ナオ)
・柚木成美(魔璃)
・桜羽萌子(アイリ)
・伊藤麻衣(遙華)
・みゅー(ノノノ)
・鈴原紗央(あすか)
・嶋垣くらら(受付)
・ほたて(ユウ)
・脇本美咲(エル)
・荻原美里(?)
・ドリームXクリエイト代表(店長) ※友情出演,映像のみ
必要以上に前置きが長いのだが,本稿では,初日の公演の前に行われた「ゲネプロ(通し稽古)」の模様をお伝えしたいと思っている。思っているのだが,なにせ,ストーリーを書くわけにはいかないので,頭をひねっているところだ。要するにディテールに触れることなく,現在筆者の感じている
「面白かった」という印象をお伝えしなければならないわけで,ぜひ察してほしい。
言わずもがなだとは思いますが,出演者のキャラクターへの成りきりぶりはたいへんなもので,格好だけでなく,セリフ回しや立ち居振る舞い,さらにはアドリブまで,「おお,ここに理保がいる」レベルで再現しており,このへんが2.5次元劇団の所以だ。
途中,多数の歌唱シーンが挿入されるところも,まるでミュージカルのようで楽しい。
「おくちあーん」(
関連記事)も,オムライスにケチャップで字を書くのも好きだが,やはり「ドリームクラブ」シリーズの最大の魅力だと個人的に思っているのが,シリーズの楽曲プロデューサーを務めるmomoさんこと
道下 桃さんが手がける優れた楽曲の数々だ。劇団ドリームクラブのライブが成立するのも,その魅力あってこそで,ステージでは玲香,るい,あすかの「Ride on time」,受付の「風をあつめて」,ノノノ,アイリ,魔璃の「ミライはNO!NO!NO!」,さらに亜麻音と魅杏の「夢見るCagedBird」などが存分にご披露されるので,お楽しみに。
なお,お芝居のほかにライブパートも用意されているので,もらったセットリストをここに掲載してみたが,実はこれ「日替わりメニュー」になっていて,6ステージ,それぞれの内容は異なっているので,何かの参考にどうぞ。
■日替わりメドレー
・ココロのコトバ(あすか)
・StayWithMe!(みお)
・素直になれない(魅杏)
・絶対アイドル☆宣言(理保)
・Full moon〜抱きしめたい(ユウ,エル)
ちなみに「Full moon〜抱きしめたい」は,2013年にリリースされた
「ドリームクラブ Gogo.」の桜華の持ち歌で,ライブなどを見る限りユウエルはGogo.の曲を得意としている感じよね。さらに,ライブパートの最後で全員が歌う
「See you again☆」は,momoさんがこの公演のために書き下ろしたという「劇団ドリームクラブ」オリジナルの新曲だ。しかしこれ,すごくいい曲なのに,どうなるんでしょうか。ステージだけ? せっかくの新曲なんだから,CDぐらい出してもらえないですかね……と,筆者は誰に話しているのだろうか。
ライブを含めて2時間ちょいのステージは,タイトルどおり「卒業」がテーマ。プレイヤーならご存じのように,紳士の社交場ドリームクラブは「1年間だけ通える」という不思議な場所だ。時間内に狙ったホストガールと仲良くなってうっしっし,というゲームだが,なんとなく,どんなに楽しくても,それはいつか終わってしまうというはかなさを感じさせる。詳しくは書けないが,最終ステージらしい,笑いあり涙あり(月並みな表現で恐縮だが,ほんとに笑える場面も多い)の物語が展開する。
セリフの中には,ゲームのストーリーにまつわるものもかなりあり,5〜6年前に熱中してプレイした経験のある筆者は思いがけず懐かしかった。そうね,魅杏ちゃんがモデルになったのはオレのおかげだったよね,みたいな。とはいえ,ゲームを知らなくても十分に楽しめるはずなので,興味のある人は,荻原美里さんがどんな役を演じているのかを確認するためにも,ぜひ築地へ行こう。チケットなどは,公式サイトを参照してほしい。今後のことはよく分からないが,続報にも期待したい。