プレイレポート
ミグルだけじゃない? 「Grand Fantasia -精霊物語-」の魅力を探るクローズドβテストレポート
特徴は確かにミグルであり,それが重要なゲームであることは確かなのだが,単に「可愛いペットを育てましょう」というわけでもない。おそらくミグルなんか無視して進めても,ゲーム自体にそれほど問題はないのかもしれない。ただ,ミグルがいるといろいろと便利であるのも確かである。
ミグルは,採集や生産を担当するプレイヤーのパートナーだ。戦闘時などはLoot担当やBuff効果も加えてくれる。でも,武器や装備はモンスターからのドロップやクエスト,オークションなどでも入手できるため,必須というわけではない。戦闘時はミグルを出していない人も多く,Buffなども必須というわけではない。よくよく考えると微妙な位置づけながら,それでもミグルが特徴であることも否定できないのだ。
普通のMMORPGで「生産が自慢です」というようなゲームでも,生産をまったくスルーして遊ぶことが多い私が,せっせと素材を集めさせて,せっせと装備を作らせている,そんなゲームである。
ミグルも一緒にキャラクター作成
キャラクター作成画面では,
顔型
髪型
目の色
髪の色
などを選択し,キャラクターを作成していく。顔パターンは,一つ二つどう見ても使いにくいものがある以外は,割とよい雰囲気だが,もう少し種類がほしいところ。
キャラクターと同時に,初期ミグル(守護ミグルという)についても設定可能で,
形状
色
生産タイプ
などを指定していく。どんなものを生産できるかをよく見ておかないと,先々困るので,実質的にこの段階で将来の職業を心に決めておく必要がある。なぜか,右に職業の一覧があるのだが,これで装備の感じと特徴がつかめるものの,この段階で直接職業を決めるわけではない。
灼熱の太陽 (斧)
星の歌(槌)
美の花(弓)
夜の風(剣)
光の賛歌(盾)
銀の葉(採集全般)
月のさえずり(杖)
奥底の淵(銃)
血のハンマー(戦士装備)
虹の輝き(術師装備)
暴君の風(射手装備)
白銀の針(僧侶装備)
のように分かれていて,自由に選択できる。スキルの変化に注意し,自分がなる予定の職業にあった武器か装備かどちらかを作るタイプを選ぶのがよいだろう。ここを適当に選ぶと後悔するので気をつけて。
見て分かるように,遠隔系が使う武器には弓と銃がある。両方使えるのだが,弾の問題でどちらかを選んで使う人が多いようだ。近接系も剣,槌,斧が使えるのだが,消耗品やスキル系統の問題はないので手に入ったものでよさそうなものに変えればよいだろう。盾を使うかで多少変わってくるが,それは好みの問題だ。
攻撃スキルは強力だが,スキル連打でないと話にならないというほどではなくて,通常攻撃もそこそこいける。
序盤の流れを見てみよう
プレイヤーはとある島(ラダ島)にやってきた冒険者。ミグル使いになるための修行を始めていく。賢者ハイドや村長らの導きで,冒険の基本を学んでいこう。
まずは,基本操作だ。
このゲームの基本操作法は,普通のゲームとだいたい同じな部分とちょっとクセのある部分が交ざっている。
移動などはクリック移動で大丈夫で,カーソルキーなどでも移動は可能だ。スペースキーでジャンプもできるが,障害物などを跳び越えられるわけではないようだ。
また,マップをクリックすると自動でそこまで移動してくれる。これは非常に便利。
視点変更は右クリック+マウス操作。キーボード移動中の方向転換は左クリック+マウス操作となる。
ターゲットはマウスでクリックか,タブキーを使用する。タブキーを使うと視界内でプレイヤーに近いターゲットから三つを循環式に選択できる。
まあ,以上のあたりは,普通の人がだいたい違和感なく操作できる種類のものだろう。
いちばん分かりにくいのがアイコンのドラッグだろうか。これはアイコンを一度軽く右クリックすると,アイコンがマウスカーソルに吸着されるので,そのまま運ぶ。ミグルにアイテムを与えたり,装備を強化したりするときに必要な操作となる。
また,ショップでは1クリックでサクっと売買が行われるので若干気をつけよう。
ミグル使いを目指しているというからには,ミグルに関する操作も必要だ。画面下段の右端にあるミグルスロットは,ダブルクリックでミグルの部屋が開く。右クリックするとメニューからミグルを外へ呼び出すこともできる。呼び出したミグルは,戦闘時に応援したり補助魔法をかけてくれるが,とくに戦闘に参加してくれるわけではない。
クエストを進めるあいだ,ミグルは外に出しておくと荷物広いなどをしてくれる(気分が愉快以上の場合のみ)。また,素材集めに駆り出してもよい。どちらの選択でもミグルはだんだん疲れてくるので,体力値に注意しつつミグルを使っていこう。
ひととおりクエストを進めていくと,山の上のボスに出くわす。
最初の大物となる巨人は見るからに強そうだが,たいていソロで行けるはずだ。Pot1個使用というところか(柔すぎるのでOBT以降は硬くなってる可能性もある)。
これでラダ島でやることはほぼ終わり。
初心者島からの脱出
中央都市ラスタール
魔法都市イリア
工業都市ジール
である。ラスタール=弓系,イリア=僧侶・魔法系,ジール=戦士系というのが一般的だろうが,必ずしもそうでなければならないということではない。3都市のどこに行っても大丈夫である。序盤は1本道展開のゲームが多い昨今だが,とりあえずいきなり3本道が用意されている。それぞれの都市の周辺にそれぞれのレベルの狩り場があり,クエストも用意されているのでそれなりのボリュームである。
各地に行って,まずすべきは,旅行商人を探して本を買うことだ。本にはクエストがいくつか入っている。序盤のクエストと並行できるものが多く,買っておくに越したことはない。クエストが全部終わったら,本は売ってかまわない。
また,各地のモンスターはその地特有の「失われた〜パワー」といたアイテムを落とすことがある。これは,各地にある祭壇に捧げることで,その地での評判を上げる効果がある。おそらく,評価が上がると受けられるクエストなどもあるはずだ。
ただし,あちこち行きすぎると,クエストアイテムが溜まってくるのでアイテムの置き場には注意が必要だ。カバンを最大拡張しても,アイテムはぎゅうぎゅうという感じ。やりかけのクエストはあまり抱えないように。
また,カバンの空きがほとんどないからと,ミグルに採集ばかりやらせていても,ときおりミグルがアイテムの詰め合わせセットを拾って帰ることがある。これは展開すると複数のアイテムになるもので,ほとんど涙目でアイテムを整理しなければならなくなる。
違う地域に行くと,同じレベル帯のキャラクターでも見たことのない装備を付けていたりするので,クエストアイテムの地方差もありそうだ。
クレリックの戦い方
クレリックは片手槌,両手槌,杖の3種類の武器を使用できるのだが,ざっと見たところでは両手槌使いが多いようだ。
簡単に想像できる人もいるだろうが,両手槌は,ダメージはデカいけど,やたら遅いという武器である。魔法を使うときには(たいてい)槌よりも杖のほうが有利なので,杖で魔法を撃って,槌に持ち替えタコ殴りというパターンになる。なお,回復魔法などでは,武器装備の影響はなく,攻撃魔法のみ影響される。
繰り返すが,攻撃魔法は少ない。次の転職をすればまた違うのかもしれないが,実質「フラッシュ・ペナルティ」だけと考えていい。ただ,「かけだし」の頃から使える「重撃」「サシャ」というスキルがあるため,クレリックもさほど弱い職業ではなくなっている。どういうことかというと,重撃もサシャも通常攻撃のダメージに,25という微々たるダメージが追加されるだけのスキルなのだが,一撃あたりの通常攻撃ダメージがデカい両手槌だと,単純にスキルを使ったときのダメージも大きいわけだ。
スキルや魔法は,武器のディレイとは別のタイマーなので,通常攻撃とスキルをはさむとちょうどいい感じで武器ディレイを吸収できる。
フラッシュ・ペナルティ(杖)
↓
通常攻撃(槌)
↓
重撃(槌)
↓
通常攻撃(槌)
↓
サシャ(槌)
↓
通常攻撃(槌)
パーティを組んで本職のアタッカーの火力を見ると別格の感はあるのだが,ほかの職業がPotを多用しないと連続的な狩りが難しいのに対し,体力回復は自前ででき,先ほどのシーケンスではフラッシュ・ペナルティ以外ほとんどSP(スキルポイント)を消費しない。よって,かなり長い時間ノンストップで狩りができる。
しかし,パーティプレイが必要な大物相手のクエストでは,回復以外あまりすることがない。殴りに行くわけにもいかず,かといって魔法攻撃だけではディレイが大きすぎてさほど役には立てない。DebuffとかBuffももう少しほしいところだ(3次転職でまた変わるのかもしれないが)。
なお,布系の同じような服を着ていても,魔法使い系の職業とは防御力がかなり変わってくるようだ。レベル25の時点で,レベル40の魔法使い系キャラと比較してみたのだが,防御力はもちろん負けているものの,さほど大きな差というわけでもなかった。やはり肉弾戦向きの職業のようだ。
ミグルとの付き合い方
ときどき拾う楽器状の捕獲器は,使用するだけでミグルが1匹増える(ミグルスロットが空いていればだが)。
ミグルは一度に3匹まで飼うことができる。おそらく守護ミグル以外は分解抽出ができないので,初期型はずっと残しておくことになるのだろう。ミグルが製作できるアイテムは1系統ずつなので,たいていは装備系のミグルと武器系のミグルを育てることになる。残りの1匹はなんでもいい。とにかく鍛え上げて野に返してやればよい。各地にある祭壇ではミグルを自然に返すことができる。レベルMAXまで鍛えて野に返すと,ミグル王からの評価も高くなるようだ。
ミグルを野に返してしばらくすると,ミグル王からメールが入る。たいていの場合は,返したミグルが目覚ましい活躍をした旨を伝えるもので,お礼のアイテムがついているはずだ(鍛え方があまりに足りないとどうなるのかは確認してないのだが,フルに育てなくてもお礼はもらえる)。
自分の装備と武器に必要なミグルは継続的に育てつつ,それ以外のミグルも育てて,次々に野に放つ。これは基本となるようだ。ミグル王の覚えがめでたくなれば,特別なクエストを受けることもできるようになるという。
がっかり状態になってしまった場合は,放置より採集ないし修行に出すのがよさそうという感触を得ている。やりすぎは禁物かもしれないが,仕事の完了時に起こるイベントで救われるケースが多い。というか,ほかの方法で機嫌を回復させるのはコスト的にも難しい。たまに機嫌の悪くなるイベントもあるみたいだが,期待値は概ね高めだ。放置していると,自然減するだけみたいなので,やらないよりはやったほうがいいのかもしれないし,ダメなときはなにやってもダメな感じもしてるので,ちょっと放置のほうがいいのかもしれない。微妙。
いずれにしても,ミグルに悪態をつかれるとなかなか鬱陶しくなるので,早めに機嫌を回復させるようにしたい。家出されると,ミグルの使者の評価が一気に-100されるので,できるだけ早めに手を打ちたい(野に放つと+400なので,家出させるのは3回までに)。
ミグルを除いても,かなり良作の雰囲気
騎乗アイテムは消費型なのだが,各地のクエストで簡単に手に入るので,ある程度のレベルになるとかなり気軽に使えるものとなる。30%の速度アップで,ないよりはあったほうが絶対によい。戦闘中は使用できない仕様だが,移動中にモンスターから攻撃されて戦闘モードに入っても,騎乗は解けないので,気にせず走り抜くことができる。マップ自動移動やシティワープとあわせて,とくに移動系は遊びやすいシステムだ。
全アイテムを試すわけにもいかなかったのだが,カバン,ワープ石,ガイアの祝福(その場復活)あたりが便利。回復職以外だとクールタイムの短い回復薬が人気のようだった。製作スキルを上乗せしてくれる作業道具などもいい。非常に便利なものが多いものの,なければゲームにならないというほどのものでもないと思われる。カバンは課金装備でも足りないくらいではあるが,厳しくマネジメントすればなんとかなるのかもしれない(たぶん)。
全体的に可愛い系ではあるものの,はたしてミグルが可愛いかというのはちょっと議論の余地があると思う。オークションなどもあるので,自分でアイテムを作らなくても大丈夫なんじゃないかという気がしなくもないのも確かなのだが,ミグルのおかげでほかのゲームの生産と比べると,格段に取っ付きやすいシステムに仕上がっている。普段生産なんかしない私が,ぶつくさ言うミグルをなだめながら装備を作らせているんだから間違いない。
ミグルが特徴ではあるものの,それ以外の部分も普通によくできたゲームである。ノートPCでも問題なく動く軽さとあわせ,初心者向きである一方,ゲームバランスなどはまったり系であればかなり上級者でも大丈夫という印象。台湾ではかなりの人気を博しているゲームらしく,コンテンツ量もそこそこ揃えられているようだ。
普通に可愛い系で,ややクセはあるものの,変なクセは少ない。細かい部分は割とよくできている。個人的にちょこちょこプレイしているだけだが,つかみの部分は「かなりいいんじゃね?」という印象。上級コンテンツもオープンβテスト以降でいろいろ追加されるようなので,オープンβテストを楽しみに待ちたい。
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