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Intel,6コアCPU「Gulftown」をまもなく市場投入と予告。次世代CPU「Sandy Bridge」についての情報も
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印刷2010/03/09 16:18

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Intel,6コアCPU「Gulftown」をまもなく市場投入と予告。次世代CPU「Sandy Bridge」についての情報も

CeBIT 2010会場内ではIntelのスポンサードで,ESLのワールドチャンピオンシップも開催された。大会は,年々その規模を拡大中
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 CeBIT 2010の期間中,Intelは,デスクトップPCとノートPC向けCPUに関する報道関係者向け説明会を開催。その場で,まもなくの市場投入が見込まれるWestmere世代の6コアCPU「Gulftown」(ガルフタウン,開発コードネーム)と,次世代CPUアーキテクチャ「Sandy Bridge」(サンディブリッジ,同)の概要を明らかにした。

Gulftownのウェハを持つ,Steve R. Peterson氏(Director, Chipset & Platform Marketing, PC Client Group, Intel
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 Intelでチップセットやプラットフォームのマーケティングを統括するSteve R. Peterson(スティーブ・R・ピーターソン)氏は,EMEA地域(Europe, Middle East, Africa:ヨーロッパ,中東,アフリカ地域)のPC市場を分析した結果,「エンスージアスト達は,2年も経たないううちに,PCを買い換える傾向にある」という結果が得られたと紹介する。ゲーマーやパワーユーザーがデスクトップPC市場の牽引役となってその成長を支えている,というわけだが,「(ゲーマーを含む)そんなユーザーに,『世界最速・最強のCPU』となるGulftownを,もうすぐ届けることができる」として,Gulftownと,最新のCPUベンチマークソフト「CINEBENCH R11.5」によるデモを披露した。

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デスクトップPC市場では,ゲーマー向けPCなどの「エンスージアスト」(Enthusiast,PCマニア)向け市場と,オールインワンPC市場が堅調に推移(左)。欧州のPCゲーマーは,50%が2年以内にPCを買い換えているというデータも示された(右)
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Gulftownのウェハ。実のところ,ウェハそのものは,サーバー&ワークステーション向けCPU「Westmere-EP」(ウェストミア-EP)と同じだ

Gulftownのダイレイアウト
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 正式発表前ということもあって,先に紹介したASRockブースのデモと同じく,製品名やテストのスコアは巧みに隠されていたが,欧州の報道関係者からなされた「製品名は“Core i9”になるのか?」という質問に対して,「もうすぐ分かることだから,ほんの少しだけ待ってくれ」とPeterson氏が返していたことは特筆しておきたい。Gulftownの登場は,目前に迫っていると見ていいだろう。

Gulftownの概要。6コアと容量12MBのL3キャッシュ,「Intel Turbo Boost Technology」によって,最速CPUの座を掴むとされる
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 なお,Peterson氏によると,Gulftownは6コア12スレッド処理に対応したCPUで,共有L3キャッシュ容量は12MB。トリプルチャネルDDR3-1066メモリコントローラを内蔵した,LGA1366パッケージのCPUになるとのこと。現行の「Intel X58 Express」チップセット搭載マザーボードでも,BIOSアップデートによって利用できると,公式に明言している。
 また氏は,同CPUのダイ写真も公開。32nm High-kメタルゲートトランジスタ技術を採用するほか,11億7000万トランジスタを集積することや,ダイサイズが248mm2であることも明らかにした。


Sandy Bridgeに関するアップデートも

対応チップセット「Couger Point」は残念な仕様に?


2011年の投入が予定されている次世代CPUアーキテクチャであるSandy Bridge。開発は順調だとアピールされた
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 Sandy Bridgeに話を移そう。
 次世代CPUアーキテクチャでは,「革新的な電力消費効率の向上を果たす」とPeterson氏。統合されるグラフィックス機能も,ClarkdaleコアやArrandaleコアの現行Coreプロセッサに統合される「Intel HD Graphics」を,現在の45nmプロセスから32nmプロセスへシュリンクさせることで,パフォーマンスの向上を果たせると予告する。すでに,Intel社内では検証が進められているそうだ。

 ちなみにIntelは,主要PCベンダーやマザーボードベンダーに対して,Sandy Bridgeを2011年1月頃市場投入する計画だと明かしており,Sandy Bridge世代のCPUと組み合わされるチップセット「Couger Point」(クーガーポイント,開発コードネーム)として,「Intel P67 Express」「Intel H67 Express」(以下順に,P67,H67)の2モデルが用意されることが判明している。

 ただ,マザーボード関係者によると,チップセットの仕様は,とても残念なものに落ち着いてしまいそうだ。
 P67とH67では,SATA 6Gbps,USB 3.0の対応がいずれも見送られるだけでなく,既存のIntel 5シリーズと同様,PCH側のPCI Express 2.0対応が2.5GT/s――PCI Expresss 1.1相当の帯域幅に留まるという。ただし,あるマザーボードベンダー関係者は,「Intelが企業向けに投入する『Intel Q67 Express』では5GT/sの帯域幅をサポートすると説明を受けているので,PCI Express 2.0のフルスペック自体はサポートできるはず」とも述べているので,最終的に仕様が固まる段階で,改善が図られるのを期待したいところである。

 なお,Peterson氏は,Sandy Bridge世代でも,現在の“Extreme Edition”に相当する製品を用意するとしているが,それが,従来同様のLGA1366パッケージを継承するのか,新しいプラットフォームへ移行するのかについては,コメントを避けている。


今夏にはCULV版Arrandaleが登場

低価格ノートPCの3D性能は大幅に底上げ


Mobile Intel 5シリーズ搭載システムと比べて,Clarkdale&Arrandale世代のグラフィックス機能は,3D性能が大幅に引き上げられる
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 説明会では,現行製品のラインナップ拡充に関するアップデートもあった。
 IntelでクライアントPCのマーケティングを統括するKaren Regis(カレン・レジス,Director of Consumer Client Marketing, PC Client Group)氏は,今夏にも,CULV(Consumer Ultra Low Voltage,一般消費者向け超低電圧)版CPUに,ArrandaleコアのCoreプロセッサを追加すると宣言。10万円程度かそれ以下の価格で入手可能な薄型ノートPCでも,3D性能の大幅な底上げが実現されることになりそうだ。

Intel HD Graphicsと,Intel G45 Expressに統合されたグラフィックス機能「GMA X4500HD」との機能比較
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 Regis氏は,「(ClarkdaleやArrandaleで統合した)Intel HD Graphicsは,従来のグラフィックス機能統合型チップセットと比べて,飛躍的にパフォーマンスの向上を実現したとして,「World of Warcraft」を使った性能比較デモを実施し,「Intel G45 Express」チップセットでは15fps程度のフレームレートしか得られないところが,「Core i5」プロセッサであれば,コンスタントに30fpsを示すとアピールした。
 「もちろん,最新ゲームタイトルをプレイするのに十分とはいえないが,カジュアルにゲームを楽しむ用途なら,十分に満足できるパフォーマンスが得られるだろう」(Regis氏)。

World of Warcraftを用いたパフォーマンス比較。Intel HD Graphicsは,前世代のIntel製グラフィックス機能統合型チップセットと比べて,2倍のフレームレートを示している
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