リリース
AMD,OpenCL 1.0サポートを表明。2009年のSDK配布開始を予告
ATI Stream | |||
配信元 | 日本AMD | 配信日 | 2008/12/15 |
<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>
※このプレスリリースは、シンガポール12月8日発英文リリースの抄訳です。AMD、The Khronos Groupによって本日承認された
「OpenCL 1.0」仕様を採用
CPU+GPU演算のオープン規格に対する取り組みを加速
−OpenCLに準拠したSDKのプレビュー版を2009年上半期中に公開予定
システム内のCPUとGPU上で実行可能なアプリケーション記述により
最適な性能と効率性を実現するための
真にオープンで優れた選択肢を開発者に提供−
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日本AMD株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長: 吉沢 俊介、米国本社:米カリフォルニア州サニーベール、会長兼CEO:ダーク・マイヤー、以下AMD)は本日、OpenCL 1.0プログラミング規格をいち早く採用し、同規格に準拠したコンパイラとランタイムを、AMDが無料で配布している「ATI Stream Software Development Kit(SDK)」に採用する計画を発表しました。
OpenCL 1.0は、コンピューティング業界全体の企業各社が加盟する独立標準化団体The Khronos Group(クロノス・グループ)によって、本日承認されました。OpenCLプログラミング規格とその関連技術は、システム内のCPU、GPUのいずれでも実行可能なベンダー非依存のアプリケーションを、開発者がより効果的に記述できるよう支援することを目的としています。これにより開発者は、各タスクにCPU、GPUいずれのプロセッサが最適な場合でも、これを容易に活用できます。
AMDのRick Bergman(リック・バーグマン、グラフィックス製品グループ担当上級副社長兼ゼネラル・マネージャー)は、次のように述べています。「システム内のCPUとGPUの両方でアプリケーションを実行させることは、潜在的に計り知れないメリットがあります。残念なことに、プログラマはこれまで、独自仕様のプログラミング言語を使うことしかできず、ベンダー非依存のクロス・プラットフォーム・アプリケーションを記述する能力には限界がありました。本日、OpenCL 1.0が承認されたことで、こうした状況を克服できたことを嬉しく思います。開発者は今後、より優れた真にオープンな選択肢を手に入れることができるようになりました」
AMDは、The Khronos GroupのOpenCLワーキンググループの設立メンバーであり、規格の提案について、最も積極的に発言・活動し標準化に貢献してきた企業の一社です。AMDは、この有益な新技術をできる限り早くプログラマの手に届けられるよう、無料の「ATI Stream SDK」を急速に進化させています。AMDは、OpenCL準拠の製品で順調な進展を遂げており、2009年上半期には、コンテンツ開発者を対象に、OpenCL 1.0に対応した「ATI Stream SDK」の開発者版を公開する計画です。AMDのエンジニアリング・チームは、OpenCLの早期仕様策定から作業を行っており、初期実装の段階ですでにコードの実行を開始していました。
AMDはさらに、Brook+ツールを引き続き強化していき、Brook+の自作コードをOpenCLへ移植したいと考える開発者に、移行手段を提供する計画です。Brook+は、無料の「ATI Stream SDK」の一環としてAMDが提供する、オープンソースの高級プログラミング・フレームワークです。
「ATI Stream SDK 1.3」の大幅な機能強化をベースとするバージョン1.4は、より細分化されたデータタイプのサポート、グラフィックスAPIの相互運用性、マルチGPUのサポート、Brook+へのスレッドレベルのデータ共有を追加できるよう設計されています。このほか、「ATI Radeon HD 4870 X2グラフィックス」へのサポートの向上や、複数の「ATI FirePro 3Dグラフィックス・アクセラレータ」のサポートなどの機能強化が図られています。「ATI Stream SDK」のバージョン1.4の公開は2009年第1四半期中を予定しています。
IlluminataのGordon Haff氏(Principal IT Advisor)は、次にように述べています。「標準規格が存在しないことで、グラフィックス・プロセッサを使用した演算のアクセラレーションは、これまで積極的に将来へのアクションが踏み出しづらい状態でした。そのため今回のOpenCL仕様の承認は、GPUアクセラレーション対応のソフトウェアをいち早く導入された方だけでなく、世界中の企業や一般消費者の手に届ける上で重要なステップだと考えています」
ATI Stream:http://www.amd.com/stream
- 関連タイトル:
AMD Stream(旧称:ATI Stream)
- この記事のURL:
(C)2009 Advanced Micro Devices, Inc.