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N高が頂点に返り咲き,3度目の優勝を飾る。第5回全国高校eスポーツ選手権,「リーグ・オブ・レジェンド」部門決勝大会レポート
「リーグ・オブ・レジェンド」部門では,全国103校の157チームが8つの予選ブロックに分かれてエントリー。各ブロックの優勝チームによる予選決勝を勝ち抜いた4チームが決勝トーナメントに進出した。
決勝トーナメントには,昨年優勝を飾ったクラーク記念国際高等学校 CLARK NEXT Akihabaraの「Yuki飯食べ隊」と,同チームに大会3連覇を阻まれたN高等学校の「N1」,そして昨年は準優勝の専門学校アートカレッジ神戸の「ACK-A」,今回初めて準決勝まで進んだルネサンス高校新宿代々木キャンパスの「強化5Q」が出場した。
準決勝は1発勝負の「Best of 1」形式で,決勝は2本先取で決まる「Best of 3」で行われた。
準決勝第1試合は,昨年優勝校の「Yuki飯食べ隊」と決勝トーナメント初出場の「強化5Q」の対決だ。「Yuki飯食べ隊」が2連覇をかけて決勝進出に意欲をみせたが,なんと「強化5Q」が強豪校を下して決勝にコマを進めた。
準決勝第2試合は,「ACK-A」と「N1」の対決。序盤は「ACK-A」がやや有利という展開だったが,その後は「N1」が持ち直し,堅実に勝ち切った。
決勝は,前回3連覇を逃した「N1」と,準決勝に続き,ジャイアントキリングを狙う「強化5Q」の熱い戦いとなった。
1戦めは互いのキル数が少ない状態で膠着していたが,「N1」が相手の本拠地に迫ると巧みに攻撃をしかけ,鮮やかな勝利を飾る。2戦めも「N1」が強豪チームの実力を見せつけて「強化5Q」を圧倒し,昨年の雪辱を果たし,見事に優勝を決めた。
決勝戦後に行われた優勝チームインタビューでは,リーダーを務めるrre選手が高校3年生ということで,優勝した嬉しさよりもこれでもう出場できないのかという感慨や,チームメイトに対する感謝の言葉を語る。他のメンバーからも大会に参加できた嬉しさや,練習の成果がしっかりと身を結んだこと,応援してくれたファンへの感謝の言葉が聞かれた。
また,表彰式では各チームが今大会を振り返り,「Yuki飯食べ隊」のibukinex選手は優勝できなかった悔しさを語りつつも「強化5Q」の強さを称賛。3年間を通して楽しい思い出ができたと吹っ切れた様子を見せた。
「ACK-A」のzamurin選手は,改めて自分のプレイを見返すと反省点も多く,そういった意味でも悔しいと残念そうな表情だ。チームはほとんどのメンバーが3年生で,これが最後になるが2年生のメンバーが残っているので,来年こそは優勝して欲しいと思いを語った。
「強化5Q」のへぼくん選手は,決勝については試合を楽しむという姿勢でのプレイはできていなかったものの,結果的にはいつもの自分たちのスタイルを最後まで貫き通せたと満足げだ。
表彰式を終えて,改めてコメントを求められた「N1」のrre選手は,優勝した実感が湧いてきたのか,感涙しながら先輩たちに優勝トロフィーを渡してあげたかったと声を震わせた。さらに,rre選手はMVPも獲得し,喜びもひとしおだ。他のメンバーからは,卒業後も応援やサポートをしてくれた先輩たちへの感謝の言葉が語られ,「N1」のチームとしての絆の深さを見せてくれた。
また,大会終了後に行われたインタビューにて,「強化5Q」のへぼくん選手と,「N1」のrre選手にコメントをもらったので以下に紹介する。
へぼくん選手:(強化5Q)
僕たちのチームは個々の力よりも,チームの団結力が強いチームなので,楽しむということを皆で共有することで,いいプレイができると思いました。準決勝では,緊張せずに,試合を楽しめたのがいい結果につながったと思っています。
rre選手:(N1)
これまで,先輩が卒業するたびに「rre君,来年は頑張ってね」と言われていて,期待してくれる嬉しさはありつつも,プレッシャーを感じていたところもありました。だから,僕は,後輩たちに頑張って勝敗へこだわること以上に,試合を楽しんで欲しいと伝えていきたいです。自分たちの実力を発揮しながら,楽しめるスタイルを追求していって欲しいですね。
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