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  • 発売日:2009/03/05
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二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
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印刷2009/04/17 14:10

レビュー

二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作

バイオハザード5

Text by UHAUHA


協力プレイ(Co-opモード)を全面に押し出した「バイオハザード5」では,世界中のプレイヤー達と一緒にオンラインマルチプレイを楽しめるのが最大の特徴だ
画像集#001のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
 サバイバルホラー「バイオハザード」シリーズは,1996年の第1作発売後,国内外でシリーズ累計4000万本以上を出荷(2009年3月16日現在)という,文字通りカプコンの看板タイトルだ。その最新作「バイオハザード5」Xbox 360版 / PLAYSTATION 3版)が,日本では2009年3月5日(北米と欧州は3月13日)に発売された。
 人気シリーズの最新作ということもあり,発売前から世界中で注目されていたタイトルだったわけだが,カプコン公式サイトの発表にあるように,予想どおりの大ヒット。全世界の初回出荷数がシリーズ最高の400万本に達したというのだからこれまたすごい。

 ホラー系のゲームが大の苦手な筆者も,バイオハザードシリーズだけは話が別で,気持ち悪いヤツらに銃弾を浴びせつつ,意味不明に後ろをビクビク振り返りながらプレイする日々がやってきたのである。
 ちなみに筆者がプレイしたのはXbox 360版だ。「こちら」の記事で,本作のプロデューサーである竹内 潤氏が語っているように,基本的にPLAYSTATION 3版とゲーム内容やグラフィックスにほとんど差はないようだ。ちなみに,レビュー記事中のスクリーンショットは,せっかくなのでフルHDサイズで撮影したものをそのまま掲載したので,ぜひクリックして拡大画像も確認してほしい。
 パッケージとしては,PLAYSTATION 3版のみハイブリッドBlu-rayでメイキング映像が入るが,Xbox 360版ではこのメイキング映像はダウンロードコンテンツとして提供されている。

クリス・レッドフィールド
画像集#002のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
 本作の主人公であるクリス・レッドフィールドは,初代「バイオハザード」「バイオハザード コード:ベロニカ」「バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ」以来の登場となる。詳細が気になる人は,「こちら」の記事にあるシリーズの年表にも目を通してほしい。
 本作は,先述のインタビュー記事でプロデューサーの竹内氏が語ったように,「起承転結における“転”にあたるターニングポイント」になる。
 数々の事件で黒幕として暗躍していたS.T.A.R.S.の元隊長アルバート・ウェスカー,アンブレラの創始者オズウェル・E・スペンサー,複合企業トライセルのアフリカ支社長エクセラ・ギオネ,そして謎のフードの人物などが登場し,新たな展開へと続いていく。
 もちろん,ストーリーや人物関係がある程度分かるような作りになっているので,本作でバイオハザードデビューを果たす人も安心して挑戦してほしい。

画像集#004のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
アルバート・ウェスカー
画像集#005のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
エクセラ・ギオネ

シェバ・アローマ
画像集#003のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
 ちょっと前置きが長くなってしまったが,ゲームの紹介に移ろう。
 本作の舞台は,初代「バイオハザード」の“洋館事件”から10年後。製薬企業アンブレラ崩壊によりB.O.W.(有機生命体兵器)がテロリスト達の手に渡り,世界中にバイオテロが蔓延していた。
 責任問題を恐れた製薬企業連盟はバイオテロ対策部隊「BSAA」を組織し,バイオテロの鎮圧に乗り出した。その中にクリスの姿があった。クリスはB.O.W.の闇取引が行われているというアフリカのキジュジュ自治区へ向かい,そこで新たな相棒となるBSAA西部アフリカ支部所属のシェバ・アローマと共に任務を遂行していくことになる。

ゲーム画面は「バイオハザード4」同様ビハインドカメラ視点を採用。左右の旋回,振り向きができるが,振り返るとクリーチャーがいたときのビックリ感は異常なほど
画像集#011のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
 というわけでゲーム本編は,灼熱の太陽が降り注ぐアフリカのキジュジュ自治区から始まる。住民達は不安定な情勢の影響で実に怪しげな連中ばかりで,袋に入った“何か”をタコ殴りにしていたり,そこかしこに動物の死骸が転がってたりと,治安が悪いというだけでなく,ただならぬ雰囲気が漂っている。
 悲鳴を聞いて駆けつけてみれば,住民が無理矢理に寄生体(プラーガ・タイプ2)を飲み込まされて「マジニ」(寄生された人間)へと変貌して襲ってくる。
 血走った目で襲ってくるヤツらは,リアリティ溢れるグラフィックスと相まって迫力たっぷり。怖い系とビックリ系が苦手で肝っ玉の小さい筆者は,「おいおい,洒落にならねーぞ!」と,いきなり挫折しそうな気分である。

画像集#006のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
普通じゃない雰囲気の漂うキジュジュ自治区に鳴り響くサイレンと共にすべての住民が姿を消す。これから一体何が起きるのだろうか
画像集#007のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
寄生体(プラーガ・タイプ2)を飲み込まされると即座に寄生して「マジニ」へと変貌して襲いかかってくる

アイテムスロットは十字キーに対応しており,武器の切り替えや回復アイテムの使用を即座に行える
画像集#008のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
 ここでゲームシステムについて簡単にまとめておこう。
 まず,前作「バイオハザード4」から大きく変更されたアイテムスロットは3×3の計9マス分で,クリスとシェバで合計18種類の武器/アイテムしか持てない。回復アイテムはもちろん,弾薬も1マスとしてカウントされるが,1マスあたりの弾数上限も少なめという印象だ。
 各ステージ開始時(またはチェックポイントからのリスタート前)に,所持する武器,アイテムの選択を行えるのだが,どれを装備していくかで頭を悩ませることになる。“アイテムの取捨選択で悩む”のは,「バイオハザード4」ではアタッシュケースの導入で削除されたといえるが,「バイオハザード5」で復活したわけだ。ちなみに,武器の購入と改造もこのタイミングで行うことになる。

アイテム画面を開いている間もゲームは進行している。ショートカット非対応スロットのアイテム使用時やアイテムの受け渡し時は,迅速に選択する必要がある
画像集#009のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
 それともう一つ。既存シリーズではメニュー画面を開くとゲームが一時停止状態になったが,本作ではメニュー画面を開いているときもゲームは進行する。気を抜いてメニュー画面を開いてのんびり作業していると,いつの間にか敵が集まっていて袋叩きにされてしまう,なんてことも起きうるのでご注意を。
 既存シリーズでは,所持武器の切り替えやアイテムを使うには,その都度メニュー画面を開く必要があったが,本作ではショートカット機能に対応。メニュー画面を開くことなしに,ボタン一つで武器の切り替えやアイテム使用が行えるようになった。
 3×3マスのアイテムスロットのうち,上段中央/下段中央/左段中央/右段中央のマスはそれぞれ十字キーの上下左右と連動している。武器ならその武器に持ち変えるし,回復アイテムならそのアイテムを使用するなど,武器切り替えは格段にやりやすくなっている。

 持ち運べるアイテムが少なくなったが,武器弾薬を潤沢に持ち歩ける「バイオハザード4」のアタッシュケースシステムよりも,所持アイテム数に制限がある本作のほうが,より“バイオハザードらしい”のかもしれない。
 プレイ中にメニュー画面を開いてもゲームが進行し続けるが,ショートカット機能の実装や所持アイテム数の少なさから,メニュー画面を開く回数は既存シリーズよりかなり減っている。パニくったときなどはアイテム選択をミスることもあり,その緊張感はゲームを面白くする意味でプラスに働いていると思う。

画像集#012のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
武器攻撃は立ち止まって撃つスタイルで,移動しながらの発砲はできない。左右の旋回はややもっさりした動きだが,視点移動+武器構えを併用すれば素早く向きを変えられる
画像集#013のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
台座式機関銃は,弾数制限がなく思う存分撃ちまくれるので気持ちがいい。しかし,撃ちっぱなしだとオーバーヒートするので注意

 ちなみに本作では,ゲーム難度がアマチュア/ノーマル/ベテランに分かれている。アクションゲームとしてはアマチュアでも難度は高めの味付けになっていると筆者は感じたが,難しくてどうにもならないということはない。
 というのも,クリア済みのステージは,個別に選択して繰り返しプレイすることが可能だからだ。たとえば,同じステージのプレイを何度も繰り返して資金を溜め,装備を整えてから先に進むこともできる。ちなみに,武器/アイテム/資金は難度をまたいで引き継げるので,前作「バイオハザード4」よりも高難度に挑戦しやすくなっている。
 また,詳しくは後述するが,本作では任意のタイミングで二人プレイのCo-op(協力)モードに移行できる。つまり,難しくて先に進めないようなときは,ほかのプレイヤーに手伝ってもらうことも可能なわけだ。

死亡シーンはグロテスクなシーンを直接見せるのではなく,「もうダメだ……」的な表現。画面に映っていない部分の想像はしたくない
画像集#031のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載

新たな展開,そして出会い。ファン必見のストーリーモード


頭を使う謎解きパートもある。行き詰まって先に進めないほど難解ではないと思うが,失敗したときにはペナルティが発生することも……
画像集#010のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
 本作には,新たな恐怖のスタート地点となるキジュジュ自治区を筆頭に,サバンナ/大湿地/洞窟/油田/研究施設など,雰囲気のまったく異なる数々のステージが登場する。
 マップ構成は地形が複雑で,キーアイテムを手に入れないと先に進めないこともあるという,シリーズおなじみのもの。しかし,一部マップを除き,GPSで目指すべき位置と周辺状況が把握できるので,迷うことは少ないはずだ。また,シリーズおなじみのパズル要素も用意されているが,それほど難解ではないので,落ち着いて行動すればなんとかなるだろう。

 ゲーム自体はバイオハザードらしく,チラッと怪しげなクリーチャーを見せて緊張感を醸し出したり,物陰からクリーチャーが飛び出して思わず悲鳴を上げてしまうなど,“いやらしい”演出が多い。何か出そうだなぁと慎重に進んだら何も起きなかったり,逆に油断しているときに驚かされるということが多く,味付けが実に上手いと感じた。
 また,随所に挿入されるストーリーシーンはリアルタイムレンダリングなので,イベントとゲームプレイがシームレスにつながっている印象だ。ストーリーシーンの見せ方はさすがの一言で,緊張感や恐怖感を盛り上げ,本作の世界に引き込ませてくれる。特典のメイキング映像を見ると,どれだけ本作が映像にこだわって作られているのかがよく分かるので,購入した人はぜひ一度ご覧あれ。

画像集#032のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
行く手を阻む仕掛けを二人で協力して解除するなど,別行動を迫られるシーンもあるが,案の定というか,そういうときに限って敵が大量に現れたりするのでご注意を
画像集#033のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
「バイオハザード4」のときもあったが,ストーリーシーン中にボタン入力を求められることがある。ぼーっと見とれていると入力が間に合わないこともあるので気が抜けない

 最初のステージであるキジュジュ自治区で遭遇するマジニは,見た目は人間そのもので,火炎瓶/手斧/ボウガンなどの武器を持って襲いかかってくる。ヤツらは目は血走っているし,たまに口から妙な生き物を出したりして,やたらと気持ちが悪い。
 ストーリーが進むにつれて,マジニがチェーンソーを持って襲ってきたり,火炎瓶を持ってバイクで追いかけてきたり,果ては巨人マジニが登場したりと,クリーチャーの過激度も加速度的に増す。ほかにも巨大なB.O.W.やら船より大きいクリーチャーやらうにょうにょしたクリーチャーやらが登場するのだが,どいつもこいつも気持ち悪すぎる。

画像集#014のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
巨大な斧を持った処刑マジニ。斧の破壊力は凄まじく,一撃で瀕死状態になる。ただし攻撃が豪快な半面,隙も大きい
画像集#015のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
音に反応して攻撃してくる強敵,リッカーβが大量に押し寄せる。長い舌の中距離攻撃,そして爪の近距離攻撃で即死することも多い
画面を覆いつくすような巨大なクリーチャーも多数登場する。たいていのクリーチャーにいえることだが,弱点を探して狙うべし
画像集#016のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載

バイオシリーズ初のCo-opモードを搭載!
オンラインマルチプレイが熱い


「バイオハザード」シリーズ初の本格マルチプレイ対応となった本作。パートナーと助け合い敵を倒す協力プレイは爽快の一言。ストーリーを一人でじっくり楽しみたいという人も,本編クリア後にぜひ挑戦してみてほしい
画像集#017のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
 本作では,先述したように主人公のクリスと相棒のシェバ,二人で行動することになる。ゲーム中に二人で行動するという要素自体は,前作「バイオハザード4」のレオンとアシュリー,古くは「バイオハザード2」のクレアとシェリーのように,既存シリーズ作品で導入済みだ。
 しかし「バイオハザード5」では,主人公のクリスと相棒のシェバは,「守る/守られる」という関係ではなく,共に戦う対等の関係。ゲーム中の一部パートではなく,ゲーム全体を通して二人で協力することが前提になっている。
 また,ソロプレイでシェバはAI操作となるが,二人のプレイヤーがそれぞれクリスとシェバを操作できるという,「バイオハザード」シリーズ(ナンバリングタイトル)初の本格的協力プレイ,つまりCo-opモードを全面に押し出したゲームデザインとなった。

本作では弾薬やアイテムの受け渡しも重要だ。パートナーの所持弾薬などに不足がないかは,アイテム管理画面で確認できる
画像集#030のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
 ソロプレイでは,プレイヤーはクリスを操作して,AIシェバと協力プレイで進めることになる。AIシェバを近くに呼び寄せたり,ASSAULT(攻撃重視)かCOVER(援護重視)といった指示を出せるが,基本的にはプレイヤーの行動に合わせて行動するので,ほったらかしでもかまわない。
 AIシェバは,掩護射撃をしてくれるのはもちろん,使用頻度の高い武器の弾薬をくれるし,プレイヤーキャラクターのライフが減ったら回復させてくれるし,ステージ中のアイテムを勝手に見つけて拾ってくれるしと,予想以上に人間が操作してるっぽい動きをしてくれる。
 ときには撃ってほしくないタイミングに攻撃オブジェクトを撃って破壊してしまい,頭を抱えさせられることもあったが,これはこれで人間っぽい行動といえるので,ご愛嬌といったところか。
 AIシェバに持たせる銃器やアイテムはプレイヤーが選べるので,何を持たせるかもゲームを進めるうえでのポイントになるだろう。

画像集#018のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
ソロプレイでもシェバがサポートしてくれるが,援護も完全ではないので,常に自分の周りの状況を把握しておこう。気がついたら周りが敵だらけなんてこともしばしば
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弾薬の受け渡しだけでなく,台座式機関銃での援護射撃といったサポートを頼むことが可能。逆に,AIシェバを先に進ませ自分がサポートに回ることもできる
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本作では常に弾薬が不足気味なので,パンチ/キックといったボタンアクション(体術攻撃)を積極的に使って弾薬を節約したいところ
画像集#021のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
瀕死状態(DYING)になると,自分では回復できなくなってしまう。しかもクリスとシェバのどちらかが死ねばゲームオーバーになるので注意

 プレイヤー同士のマルチプレイについては,画面二分割でのオフラインCo-op,インターネットを介したオンラインCo-opの2種類が用意されている。ストーリーモードはもちろん,後述するクリア後のお楽しみ要素「THE MERCENARIES」(ザ・マーセナリーズ)もマルチプレイに対応している。

インターネット接続環境がなくても,画面分割のオフラインCo-opプレイが可能。画面は小さいものの,パートナーが隣にいるのでコミュニケーションが取りやすい
画像集#022のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
 オフラインのCo-opプレイは,テレビとゲーム機本体が1台ずつ,コントローラが2個あればOK。最初からCo-opモードを選んで遊べるのはもちろん,ソロプレイ中のゲームに途中参加の形でCo-opプレイに移行することも可能だ(ただし,ゲームは直前のチェックポイントまで戻ることになる)。それぞれ16:9の画面比率で画面分割されるので,視界が狭くなるようなことはないが,大型テレビでもかなりプレイ画面が小さくなってしまう。

 オンラインのCo-opプレイだが,ストーリーモードをプレイするさい,オプションのネットワーク設定で,協力プレイの項目を「一人で遊ぶ」「招待プレイヤーのみ参加」「制限なし」に変更できる。「招待プレイヤーのみ参加」なら友達と,「制限なし」なら世界中のプレイヤーと一緒に本作を遊べるというわけだ。
 インターネット接続している場合は,ストーリーモードをプレイ中に,突然誰かからの参加要請が来ることもある。参加の許可/拒否は自分で決定できるが,一人でじっくりプレイしたいときは,「一人で遊ぶ」に設定しておくといいだろう。

オンラインに接続しているプレイヤーは非常に多いので,相棒捜しに困ることはないだろう。自分と相性のいい相棒を捜すのも楽しみの一つ
画像集#023のサムネイル/二人で協力して生き残れ! “サバイバルホラー”金字塔のシリーズ最新作「バイオハザード5」レビューを掲載
 Xbox 360/PLAYSTATION 3のプラットフォームの垣根を越えたオンラインCo-opプレイはできないものの,日本人/外国人問わず世界中のプレイヤーと一緒に遊べる(日本のみといった地域フィルタリングも可能)。人気ゲームだけに,現在のところオンラインのプレイヤーが非常に多く,相棒探しに手間取ることはないはずだ。
 また,「SEND OUT」「COVER」「STOP」「THANK」という4種類の指示を簡単に出せるようになっている。この四つでプレイに必要な最低限のコミュニケーションは取れるので,ボイスチャットが苦手な人やヘッドセットを持っていない人も安心してプレイしてほしい。
 やはりキャラクターを人間が操っているため,行動がさまざまで非常に楽しい。気の合う仲間とわいわい遊ぶもよし,世界中の見知らぬプレイヤーと遊ぶもよし。ただ,パートナーキャラクターを動かしているのはAIではなく人間なので,相手に不快感を与えないよう,マナーを忘れずに。

繰り返しプレイもやる価値は大いにあり!
やり込み要素で本作をしゃぶり尽くせ


 「こちら」の記事で紹介済みだが,ストーリーモードをクリアすると「THE MERCENARIES」(ザ・マーセナリーズ)がプレイ可能になる。
 シリーズのファンにはおなじみとなるが,このクリア後のお楽しみ要素は,生き残ることが目的の本編とは異なり,クリスやシェバなどのキャラクターを操って,制限時間内にクリーチャーをどれだけ倒せるかを競う,スコアアタックのモードとなる。
 各キャラクターの初期装備は固定で弾薬も少なめ。初期装備以外の武器や弾薬などの補充は,ステージ内で調達する必要がある。
 10秒以内に2体以上の敵を連続して倒すと“コンボ”が発生し,コンボをつなげるとコンボボーナスが増えてスコアが加速度的に上昇する。また,ステージ内の各所には「タイムボーナス」があり,獲得すると制限時間が延長される。
 つまり,ステージにあるアイテムや敵の配置を覚えてコンボを切らさないルートを見つけ出すか,いかに操作ミスをしないかが高得点を狙うポイントになるわけだ。分かっていても冷静に行動するのは難しいけど。ちなみに,スコアがBランク以上だとステージが,Aランク以上だと使用できるキャラクターが増える。

ザ・マーセナリーズでは連続コンボが欠かせない。攻撃しながら走り回るより,走り回って敵を集めてから攻撃のほうがコンボを取りやすい。また,10秒以内に2対以上の敵を連続して倒すとコンボが発生する。ボタンアクションで倒すと制限時間が5秒プラスされるので,積極的に狙っていこう
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 また,ゲーム中に登場するキャラクターや敵の3Dモデル(フィギュア)集め,キャラクターコスチュームの変更といったオマケ要素がたっぷり用意されている。
 これらはステージクリア時に獲得できるポイントを溜めて交換することになる。ポイントを溜めるには,同じステージを何度もプレイする必要があるが,武器を改造して威力を上げれば相対的に難度は下がるので,がんばってほしい。
 そのほか,やり込み要素として実績(Xbox 360版)/トロフィー(PS3版)が合計50個が用意されている。何度も繰り返しプレイしないと,すべてを獲得するのは不可能だが,コンプリートを目指すのは楽しい。

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同じステージを何度もプレイしないとポイントが溜まらないが,武器を改造すれば難度は下がる
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トレジャーアイテムの種類も豊富だ。売れば武器の改造がより楽になるのでたくさん集めよう
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武器の改造項目には威力/装填速度/装弾数などがあり,フル改造にはかなりの資金がかかる
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ステージ中には,BSAAエンブレムが隠されている。中にはかなり意地悪いところにあるものも

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 「バイオハザード5」は,シリーズ初のオンラインマルチプレイに対応し,世界中のプレイヤーと協力して次々に襲いかかる敵を倒していけるようになった。
 言うまでもなく今までのバイオハザードでは得られなかった面白さであり,個人的にはインターネット接続環境があるなら,マルチプレイを遊ばないと絶対に損だと思う。また有料ダウンロードコンテンツではあるが,プレイヤー同士のバトルができる“VERSUS”モードも(配信が一度延期されたが)4月9日から配信されている。
 筆者も完全にハマっていて,最初にビクビク怖がっていたのはどこ吹く風か,夜な夜な気持ち悪いマジニたちと戯れている。プレイしない日はないほどで,クリア後も長く楽しめることは請け合いだ。本作をまだプレイしていないという人は,まずは体験版をダウンロードしてプレイしてみてほしい。

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