Universal ABITは,NVIDIAの未発表チップセット
「MCP7A」搭載のマザーボード
「IN7AG」をCOMPUTEX TAIPEI 2008に参考出品する。
IN7AG。PCI Express x16スロットは1本となる
![画像集#002のサムネイル/[COMPUTEX 2008#03]ABIT,NVIDIAの未発表チップセット「MCP7A」搭載マザーボードを準備中](/games/045/G004546/20080602031/TN/002.jpg) |
IN7AGのI/Oインタフェース。HDMIとDVI-I,D-Sub端子を用意する
![画像集#003のサムネイル/[COMPUTEX 2008#03]ABIT,NVIDIAの未発表チップセット「MCP7A」搭載マザーボードを準備中](/games/045/G004546/20080602031/TN/003.jpg) |
MCP7Aは,Intelプラットフォーム向けとしてはNVIDIA初となる,DirectX 10対応のグラフィックス機能統合型チップセットだ。GeForce 8200相当のグラフィックスコアを持ち,DDR2-800のデュアルチャネルアクセスをサポートとしたメモリコントローラを内蔵。さらに「Hybrid SLI」テクノロジにも対応する見込みとなっている。
また,COMPUTEX TAIPEI 2008のタイミングで正式発表されることが予想される「Intel P45 Express」(以下,P45)チップセット搭載マザーボードでは,DDR3 SDRAM対応の
「IP45 Max」と,DDR2 SDRAM対応の
「IP45 Pro」の2製品をUniversal ABITは公開する予定だ。これらは近々市場投入される予定という。
P45搭載マザーボードのフラグシップモデルとなる「IP45 Max」(左),右はDDR2モデルとなる「IP45 Pro」だが,ご覧のとおり,メモリ周り以外は共通のデザインになっている
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メモリスロットを通常のデザインよりもMCHに近づけることで,MCHとメモリスロットの配線を最短にし,オーバークロック性能を最大限に引き出すとのこと
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IP45 MaxとIP45 Proの両製品では,CPUの電源周りに8フェーズPWMを採用し,さらにCPUの負荷状況に応じてフェーズ数を2,4,8と動的に切り替えることで電源変換効率を高め,省電力性も引き上げる試みがなされている。
パフォーマンスという観点では,オーバークロック性能を最大限引き出すため,メモリスロットの位置をMCH(ノースブリッジ)に近づけている点が目を引く。これは,信号線を最短距離で結ぶことで,より高いクロックでのメモリ動作を実現するためとのことで,実際,IP45 MaxではDDR3-1600,IP45 ProではDDR2-1200動作を,それぞれUniversal ABITが独自にサポートするという。
I/Oインタフェース部にeSATAポート×2を搭載するIP45 Max/Pro。この2ポートは,ICH10ではなくJMicron TechnologyのSATA/IDEコントローラ「JMB363」に接続されている。Universal ABITによれば,これにより,信号レベルでeSATAの安定性を向上させる効果があるとのことだ
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![画像集#008のサムネイル/[COMPUTEX 2008#03]ABIT,NVIDIAの未発表チップセット「MCP7A」搭載マザーボードを準備中](/games/045/G004546/20080602031/TN/008.jpg) |
IP43 Pro。P45チップセット搭載モデルと異なり,CPU電源周りには4フェーズPWMが採用される。下は同製品の比較的シンプルなI/Oインタフェース
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![画像集#010のサムネイル/[COMPUTEX 2008#03]ABIT,NVIDIAの未発表チップセット「MCP7A」搭載マザーボードを準備中](/games/045/G004546/20080602031/TN/010.jpg) |
また,同社は2製品の下位モデルとして,「Intel P43 Express」(以下,P43)チップセットを搭載した
「IP43 Pro」を用意する。
P43は,FSBクロック1333MHzをサポートする一方,対応メモリはDDR3-1066までとなるほか,PCI Express 2.0 x16インタフェースがデュアルグラフィックス構成をサポートしないという機能的な制限が加えられる。ただ,そうはいっても基本機能はIntel 3シリーズの主力チップセットである「Intel P35 Express」と同等以上。そこでUniversal ABITは,P43チップセットをIntel P35 Expressの後継として訴求していく考えを示す。P45マザーボードは,「Intel X38 Express」の後継となるハイエンドという位置づけだ。
他社は主力マザーボードをP45ベースで投入してくることになるわけで,“名前”的には弱くなってしまうが,主力マザーボードを他社より安価に提供できるというメリットはある。同社の戦略が吉とでるかどうか,今後の展開に注目したい。