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[GC 2008#21]「Bionic Commando」がプレイアブル出展。さらに対戦大会も実施されるという大盤振る舞いだ
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印刷2008/08/22 16:02

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[GC 2008#21]「Bionic Commando」がプレイアブル出展。さらに対戦大会も実施されるという大盤振る舞いだ

 1988年にリリースされたアクションゲーム「ヒットラーの復活」を,現代の最新技術で大幅にグレードアップして送り出される続編「Bionic Commando」。発売予定時期が2009年前半ということもあり,取材前は,プレイアブルな状態で出展されることはないかなと高を括っていた筆者であったが,見事に裏切られてしまった。しかも,ただのプレイアブル出展ではなく,対戦大会まで開いてしまうというのだから恐れ入る。

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対戦中は,くしゃみや咳をするのも遠慮するほど静か。みんな黙々と戦っていた
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 Bionic Commandoは,バイオニックアームと呼ばれる特殊な装備が体に埋め込まれている主人公ネイサン・スペンサーを操りながら,戦いを進めていく三人称視点のアクションゲームだ。バイオニックアームから射出できるワイヤーを,壁や天井に打ち込み,スパイダーマンのようなアクションを繰り出せるのが大きな特徴。このアクションは,ちょっと変わった移動手段というだけでなく,うまく利用すれば攻撃にも防御にも使えるという,本作のシステムの肝にもなっている要素である。

 会場で行われた対戦大会は,1回につき10人で行なわれ,ルールは「自分以外は全員敵」というバトルロイヤル方式。倒された人から順に部屋から退出するので,試合の終わりが近づいてくると,たった二人だけで黙々とプレイするという,なんだか不思議な雰囲気?を醸し出していた。しかも,とくに賞品などが用意されているわけでもないので,1位になった人も,ゲームが終わると足早に退出するという寂しさ。さらには,全員ヘッドフォンをつけてプレイしていたので,ゲームの音楽や効果音も聞こえないという,かなり静かな対戦大会だった。正直なところ,もうちょっと観客を意識した形でもよかったような気はする。

 とはいえ,一般の人が自由に本作をプレイできる機会は,おそらく今回が初めてであり,貴重な機会であったのは間違いない。当たり前ではあるが,参加したプレイヤー全員が初心者ということで,はじめはみんな操作方法を覚えるのに必死だった様子。筆者も試遊台で軽く本作を遊んでみたのだが,みんなどこをほっつき歩いているのか,ほかのプレイヤーキャラクターと遭遇することはなかった。……なので,撮影したムービーにもあまりドンパチやっているところは収録されていない。その点は,どうかご容赦頂きたい。

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 ちなみに対戦でキーとなるのは,やはりバイオニックアームから射出するワイヤーで,うまく使いこなした人は,予想外の場所から現れて銃撃を浴びせるなんていうことをしていた。
 マップのデザインは,高低差をかなり意識したものとなっており,道が何層にも分かれていたのが印象的。プレイヤーは,ワイヤーを上層の道に打ち込んで上の層へ移動。下の層へ移るときは,一気に飛び降りると高さによっては着地と同時に気絶することがあるので,落ちている最中にワイヤーをどこかに打ち込んで,着地のショックを和らげるといったことをやっていた。なお,ジャンプ中に地面にワイヤーを打ち込めば,着地のスピードを一気に上げるといったことも可能で,緊急回避の手段としても有用だ。

 正直にいうと,最初はBionic Commandoの対戦には,あまり期待していなかった。なんだかんだいっても,撃ち合いをするならFPSのマルチプレイのほうが向いていると思っていたし,三人称視点のゲームは,なかなか照準を合わせられずイライラすることが多いからだ。
 しかしながら,それはあくまでも“撃ち合い”がゲームのメインに据えられているゲームでの話であって,本作のように,自分のキャラクターがどんな状態になっているのか把握することが大切なゲーム,あるいはキャラクターのアクション(ワイヤーを使った移動など)それ自体が楽しいゲームでは,三人称視点のほうが向いているのだろう。
 本作の対戦プレイは,反射神経に任せた戦いになっておらず,相手の行動パターンを見極めてその裏をかくという,脇の下あたりにイヤな汗が流れてきそうなジリジリとした争いだった。もちろん,まだ発売されるまでかなり時間があり,ゲーム性が変わる可能性もあるので注意してほしいが,こういった感覚のアクションゲームは,なかなかに珍しいのではないだろうか。完成が待ち遠しい限りだろう。

 ちなみにこれは余談だが,本作のブースの両隣では,「Crysis Warhead」と「Far Cry 2」の対戦大会も行なわれていた。発売前の話題作3本をいち早く遊べるとは,ドイツのゲーマー達はなんと恵まれているのだろうか。E3のような業界人向けではない,あくまでも“プレイヤー向け”を志向したGCの価値を感じさせる一幕であった。




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