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インディーズゲームの小部屋:Room#508「Megaton Rainfall」
最近はイケメン達と釣りをしたり,ムスメと一緒に世界征服を目指したりしている筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第508回は,Pentadimensional Gamesの「Megaton Rainfall」を紹介する。本作は,圧倒的な力を持ったスーパーヒーローとなり,地球を破壊する侵略者と戦う一人称視点のアクションシューティングだ。目が疲れるけど,しばらく現実世界には戻ってきたくないでござる。
ゲームの目的は,宇宙創世の残滓であるという“ゼノスフィア”によって,人知を超える力を与えられたスーパーヒーローとなり,地球に襲来する侵略者を叩きのめすこと。侵略者どもは,映画「インデペンデンス・デイ」に登場する宇宙人のように都市を瞬く間に壊滅させる力を持っており,どう見ても人類のテクノロジーでは対抗できそうにないが,主人公もそんな彼らに決して負けていない。
侵略者は大型の母船で襲来し,そこから次々と小型の兵器を繰り出して都市を破壊していく。スーパーヒーローたるプレイヤーは,空を自在に飛び回り,手から放たれる必殺の光線“メガトンブラスト”でそれを阻止しなくてはならない。侵略者の兵器には赤い弱点があるので,そこを狙って攻撃しよう。しかし,うっかり狙いを外すと周囲の高層ビルなどに直撃し,街に被害を与えてしまう。画面左下に街の被害度を示すゲージがあり,これがゼロになるとチェックポイントからやり直しだ。
弱点を狙えば倒せると分かっていても,相手は常に動き回っているので,うまく命中させるのはそう簡単ではない。放っておくと,敵はどんどん街を破壊していくが,焦って攻撃を仕掛けると,今度は自分のせいで被害が大きくなってしまう。戦っているあいだは絶えず地上の人々の悲鳴が聞こえてきて,ビルなどが倒壊するたびに犠牲者の数が表示されてちょっぴり罪悪感を感じなくもないが,筆者は何も悪くない。全部,ちょこまかと逃げ回る侵略者のせいだ!
主人公はステージをクリアしてゼノスフィアを手に入れるたびに,新たなスーパーパワーを獲得し,侵略者も次々と新兵器を投入してくる。敵が手ごわくなり,こちらの攻撃力が高くなるほど,うっかり狙いを外したりしたときに巻き添えをくらう犠牲者の数も増えていくが,困ったことに,ビルがド派手に倒壊していく様を見るのも楽しい。いや,できるだけ壊さないように努力はしてるんですけどね……。
また,地上すれすれから急上昇して大気圏を突き抜け,一気に太陽系の別の惑星にまで行けたりと,読み込みなしに猛スピードで飛行できるのも本作の大きな特徴だ。ここまで来ると,もはやスーパーヒーローの域すら超えている気がするが,有り余るほどの圧倒的なパワーを思う存分振るう感覚は本作ならでは。もういっそのこと,人類ごと敵をせん滅しちゃってもいいんじゃないですかね?
ちなみに海外では,PlayStation VRに対応した本作のPlayStation 4版が配信されているが,現時点では国内での販売はなし。PC版は残念ながらVRに対応していないが,日本語ローカライズは行われているので,スーパーヒーローになって地球の平和を守りたい人も,破壊神となって人類を恐怖のどん底に突き落としたい人もぜひどうぞ。そんな本作のPC版は,Steamにて1580円で発売中だ。
■「Megaton Rainfall」公式サイト
http://megatonrainfall.com/- 関連タイトル:
Megaton Rainfall
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