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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第788回「あくまで見た目は情報の一部」
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印刷2024/05/30 11:00

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第788回「あくまで見た目は情報の一部」

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著者近影
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 人は見た目で判断しがちです。おそらく,人間は昔からそうなんだと思います。
 で,小さい頃から学校の先生に「人間は見た目で判断しちゃダメ」みたいな教わり方をします。ただ,それは無理だと私は思ってるんですよ。
 なぜかと言うと,見た目は重要な情報だからです。

 あなたが会社の人事の面接官だったとします。汚れた格好で来る人と,綺麗な格好で来る人,能力が同じだった場合はどちらを採用しますか? って話なんですよ。競走馬の柄のジャケットを着た人にお金貸せますか? 「ギャンブルに使いそう」って思ってしまうのは,ある程度仕方ないと思うんです。
 急病で入院した後輩に荷物を届けがてらお見舞いに行ったときに,ゴーストバスターズ風の幽霊柄のTシャツ着ていたら,看護師さんに「それはちょっと……急を要する患者さんもいますので……」と言われてしまうのも仕方がないと思うんですよ。幽霊柄シャツを着て行ったのは,学生の頃の私なんだけれども。

 ともかく,姿や服装も情報の1つなんですね。だから,それを見て判断されるのは,ある程度仕方がないと思っているんです。
 あ,でもこれは「見た目がすべて」と言ってるんじゃありません。あくまで「見た目は情報の一部」と言ってるんです。見た目で人間性すべてを判断されるのは違うと思っています。
 何が言いたいかというと,判断材料として見た目も無視できないって話なんです。とくに多く候補がいる中で何かを選ばなければならない立場だと,見た目はかなり重要になってきます。だって,中身の判断まではできないわけですから,見た目から選ぶということは理に叶っています。

 どういう話かというとですね。それはゲイムも同じってことですよ。グラフィックスでゲイム性を判断するのは良くない。でも,ある程度は見た目の印象で選んじゃうよね。それって仕方がないと思うんです。
 ただ,それがすべてではない。分かっちゃいるんだけど,選ぶほうからすると時間もお金も使うわけじゃないですか。そうなると,失敗したくない。だから,グラフィックスで遊ぶゲイムを選ぶってケースも出てきますよ,そりゃ。

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 今週は「サグレス(Sagres)」PC / Nintendo Switch)について。これ,面白いです。
 私は「大航海時代」系のゲイムが好きだから,My Nintendo Storeでいろんなタイトルを見ていたときに,偶然この作品を見つけて買ったんだけども。たまたま見つけたから良かったものの,普通であればスルーしてたと思うんです。失礼ながら,ストアに表示されているゲイム画面だけだったら,ちょっと魅力を感じられなかった。
 実際,プレイしても「字が小さい」とか,そういう不満はありますがね。それを補って余りあるぐらい面白かったんですよ。まあ,言っちゃえば大航海時代っぽいんだけれども。なんなら,おそらく意識して作られているとも思う。

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 ただ,しっかり面白いんですね。単にトレースしているんじゃなくて,陸路で内陸の町や遺跡に行くって要素もあるんです。そういうオリジナルの要素もひっくるめて面白い。完全に「見た目で損をしてるなあ」って作品だと思います。
 とはいえ,見た目が受け付けないって人もいるとは思うので,そこは個々の許容範囲の問題になってきますかね。ただ,グラフィックス以外はとてもよく作られていると感じました。偉そうに言ってすみません。

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 でも,ゲイムの内容にはすごく気を使っているって伝わってくるんですよ。大航海時代系のゲイムだけど,それだけに留まらないように,このゲイムならではのものを意識しているというか。死ぬと救済措置なく,あっさり終わるっていうインディーゲイムっぽさもあるけど,それはオートセーブで何とかカバーできます。
 語学という要素があって,各地の言語をマスターしている乗組員を雇わないと,何を言ってるか分からないっていう要素もある種リアルで,今までありそうでなかったかなとも思います。

 とにかく,野心にあふれた作品だと感じました。で,そう考えると一番引っかかるのは,やはりグラフィックスなんですね。
 見た目で損をしがちな子なんだけど,私は実際に接してみていいヤツだと分かってるんで。みんなにもぜひ,この作品を見た目で敬遠することなく遊んでほしいなって,そういう気持ちで紹介させていただきました。

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 見た目だけで,すべてを判断するのはリスクがあります。でも,見た目も紛れもなくその人だったり,作品だったりの一部です。ヤンキーが「見た目で判断するな」というのは,無理があると私は思っています。「近寄りたくない」と思われたくないなら,そういう格好を辞めるべきです。
 周りから自分がどう見られたいか。その選択も,あなたの一部なんです。でも,それだけに引っ張られてもいけない。見た目も,その奥に潜む本質も。しっかりと見極められると,人生のもうちょっと楽しいことを見逃さずに済むんだろうな。そう思わせてくれた「Sagres」でしたとさ。
 実際,楽しいよ。テンポがいいし。そんな感じでまた来週。

今週のハマりゲイム
PlayStation 5:「eFootball 2024
PlayStation 5:「Rise of the Ronin
PlayStation 5:「SAND LAND
Nintendo Switch:「サグレス(Sagres)
Nintendo Switch:「百英雄伝
iOS:「ロードモバイル
iOS:「ウイニングイレブン カードコレクション

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,6月1日(土)10:30より東京・新宿髙島屋1階JR口特設会場大会「Dramatic Dream Takashimaya Vol.2」を開催しますが,ディーノ選手は非番です。しかし5日(水)19:00からの東京・新宿FACE大会「What are you doing 2024 TOUR in SHINJUKU」では,平田一喜選手とのタッグでMAO選手&勝俣瞬馬選手と対戦します。ディーノ選手によると「今,勢いに乗っている2人が相手だけど,こっちには平田がいる。この試合に圧勝して平田と2人でトップ戦線に登り詰める」つもりらしいです。
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