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[SOE 07]スパイエージェントとしての裏人生を満喫するオンライン専用アクション「The Agency」発表
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印刷2007/05/12 23:22

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[SOE 07]スパイエージェントとしての裏人生を満喫するオンライン専用アクション「The Agency」発表

 5月3日に行われたSony Online Entertainment主催のプレスイベント「SOE Gamer Day 2007」において,オンライン専用のアクションゲーム「The Agency」が初公開された。そのタイトルが示すように,このゲームはプレイヤーが秘密諜報組織のエージェントとなって,ミッションを受けては世界を飛び回って銃撃戦やカーチェイスを行うという,ジェームス・ボンドやイーサン・ハントのような体験ができるというものだ。

※これらの写真は,デモ会場のムービーを直接カメラ撮影したものです
 会場で紹介されたThe Agencyのムービーデモは,そのノリの良さをヒシヒシと感じさせてくれるような作り。壁を利用してジャンプするなどの派手なアクションを駆使しながら,襲い掛かってくる二人の暴漢をやっつけ,放たれた追撃ミサイルを拳銃一発で射抜く,黒皮のタイトなツナギ服に身を包んだ女性エージェント,そしてサブマシンガンをぶっ放しながら突撃する,頭は弱そうだがレイバン風サングラスにアーミーパンツがよく似合うコマンドータイプの男という,二人のキャラクターを中心に描かれていた。
 非常に会話シーンが多いので,まるでシングルプレイヤーゲームのプロモムービーに近い印象だが,The Agencyでは実際にボイスチャットの音声データを随時解析して,キャラクターの唇の動きに合わせる「リップシンク機能」を搭載するという。

 The AgencyはレベルやスキルといったRPG要素はないが,エージェントとしてのロールプレイを楽しむことには変わりない。組織からミッションを受け,その成功報酬によってよりハイテクなガジェットやパワフルな武器,新しい服やパフォーマンスの良い乗り物を入手していく。
 The Agencyには,上記の女性キャラクターのような,力ずくではなく最新機器とウィットを駆使した戦いを得意とする「Unite」と,精鋭兵士で構成される特殊部隊の軍団「Paragon」という,二つの地下組織が存在する。この二つの組織が,裏社会の統一を目指して世界中で暗躍するというのがバックストーリーで,プレイヤーはどちらかの勢力に組してゲームに参加することになるようだ。
 ゲームには,不特定多数のプレイヤーが集ったりギルド戦を楽しむようなパブリック・エリアと,特殊ミッションを進めていくインスタンシング・エリアが存在。世界中に,UniteとParagon以外にもさまざまなローカルギャングが存在し,これらが一般的なMMORPGにおけるモンスターのような役割を担うわけだ。

 会場ではムービーデモによる,インスタンシング・エリアでのミッションが一つ紹介された。タキシード姿の男ガヴィン,そしてセクシーなナイトドレスに身を包んだキャシー・ノヴァが,プラハの街で活躍するという内容だ。ここの第23地区にあるClub Succubusというバーの前で,ある男からブリーフケースを入手するというのが基本ミッションなのだが,ただのカバンのやり取りではないのは想像がつくだろう。ミッションブリーフィングでも,「The Bones」と呼ばれる,顔をガイコツ風にペイントしたギャング団の活動地域であることが告げられる。
 二人がプラハの街角に立つと,組織のヘリコプターがPrevio C783と名付けられたスポーツカーを投下していく。この後のデモで利用されることはなかったが,スポーツカーにはミサイルやマシンガンが格納されており,プレイヤーによってかなりカスタマイズできる模様。ペイントなどの細かい部分も,プレイヤーの好みでデザインしていけるという。

 この直後に切り替わったシーンでは,すでにClub Succubusの近くの路地裏まで到達していた。すぐに多くのギャングNPC達に囲まれ,銃撃戦が始まる。一人称と三人称のカメラ視点を自由に切り替え可能らしく,ガヴィンとキャシーの二人のキャラクターは協力しながら軽快に進んでいく。ギャングがドアを蹴破って出てきたり,遠くの屋根からスナイピングを仕掛けてきたりなど,特定の場所でフラグが立つあたりはシングルプレイヤー用のゲームに似た味付けだ。プレイヤーキャラクターも車の陰に潜んだり,手榴弾やスコープを利用することができ,実にFPS的なゲームプレイといえる。
 二人はいよいよClub Succubusの見える広場に到達。その中央にあったのが,よく公園などにある,子供が自分で回して遊ぶようなメリーゴーランド。この上に「Agent」というサインが表示されており,ガヴィンとキャシーのキャラクターが乗り込むと,そのメリーゴーランドの回転を利用して二人がマシンガンで敵を一掃するという,まるで映画のような演出が見られた。ここからは完全なシネマティックスで,プレイヤーは操作していない。このデモは,ガヴィンが指定のブリーフケースを手にした直後に,The Bonesのボスキャラが近くの門を突き破って登場したところで終了した。

 PCおよびPlayStation 3でのリリースが予定されているThe Agencyだが,インスタンシング・エリアではシングルプレイ専用ゲームであるかのような演出を多々盛り込むことで,プレイヤーが主人公であることを強調しているのが分かる。リリースは2008年以降になる見込みで,会場でもムービーデモだけしか紹介されていなかったことから,まだようやくα版が形になったばかりというところだろう。
 開発を担当するSOE Seattleは,50人規模の体制で順調に制作を行っている様子。彼らはもともとMicrosoftに在籍しており,さまざまな要因で半永久的開発延期が決定された,北欧神話MMORPG「Mythica」を制作していたスタッフで構成される。The AgencyはMythicaとはまったく雰囲気が異なり,どこか格好良く,どこかお笑いの雰囲気のある「No One Lives Forever」シリーズを連想させるのだが,同じSeattleにあるMonolith Productionsとの直接的な関係はないという。(ライター:奥谷海人)

  • 関連タイトル:

    The Agency

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