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360度回転可能! 次世代2Dキャラクター表示技術「Live2D Euclid」発表。3DCGとのハイブリッド表示に対応
とりあえず,公式サイトにあるムービーを見てもらうのが分かりやすいだろう。
キャラクターが360度回り込んでも破綻なく表示されていることが分かるだろう。ちなみに,表示されているのは,3DCGによる身体にLive2Dによる頭部を組み合わせた映像だ。身体の動きなどは3DCGによるものである。3DCGとシームレスに連動することで,3DCGによる自由度の高さと2Dイラストによる描画クオリティを両立できることがLive2D Euclidの特徴のようだ。これまでのLive2Dでも多少の回転ができていたのだが,表現の幅は桁違いに広がっている(従来版でも技術を駆使すれば360度回転は不可能ではなかったらしいのだが)。
「顔のテクスチャを頑張って描けばいいだけでは」と思う人もいるかもしれないが,3DCGとの比較を見ると,顔よりも髪の毛の描画で違いが見て取れる。頭部が丸ごと2D描画になっているので,違和感がないのだろう。
以前,Live2Dを駆使して作られた「千年勇者〜時渡りのトモシビト〜」でインタビューを行った際に,360度回れるようなのを開発中だといった話を聞いていたのだが,まさかこのようなものになるとは思っていなかった。
昨今ではトゥーンシェーディングの技術がかなり発展しており,3DCGによるアニメ描画もかなりいけるところまできているのだが,2Dの描線を再現することは難しかった。今回のデモムービーのように,キャラクターを見る人が最も気にするであろう頭部だけをイラスト調に仕上げることができる。手足や指の動きは,自由度の高い3DCGのほうが適している。ならば組み合わせればよいというわけだ。
もちろんゲームにも応用できる技術だが,アニメ制作では革新的な技術になるかもしれない。
Live2Dは,Live2D Euclidの開発で3件の特許を取得しており,今後はゲームやアニメ制作に向けた応用を模索していくという。2D作品がゲーム化・アニメ化されたときに「似てねー」といった現象は起こらない世の中になることに期待したい。
Live2D Euclidの開発を発表
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