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HyperXが発表した新型マウスやゲームパッドの実機をラスベガスで目撃。3Dプリント技術を使った「デコる」キーキャップも
HyperX Pulsefire Haste 2 Wireless Gaming Mouse
まずは,マウスの新製品「HyperX Pulsefire Haste 2」(以下,Haste 2)シリーズから見ていこう。
Haste 2は,ワイヤレスモデル「HyperX Pulsefire Haste 2 Wireless Gaming Mouse」と,ワイヤードモデル「HyperX Pulsefire Haste 2 Wired Gaming Mouse」の2種類がラインナップされている。米国では販売もまもなく開始するとのことで,直販価格はワイヤレスモデルが79.99ドル(税別 以下同,約1万600円),ワイヤードモデルが59.99ドル(約8000円)。
両製品とも,外装に肉抜き孔を開けたりせずに軽量化を実現したのが特徴で,ワイヤレスモデルは約61g,ワイヤードモデルは約53gしかない(※ケーブル含まず)。世界最軽量とまではいかないが,ワイヤレスモデルであっても軽々と動かせる。
もう1つ,共通する特徴は,HyperX独自の「High Precision HyperX 26K Sensor」と称する光学式センサーを採用すること。トラッキング速度は650 IPS,最大加速度50Gといったスペックは,昨今のハイエンド光学式センサー採用マウスに劣らないもので,トラッキング解像度も最大26000 DPIをネイティブ,つまりファームウェアによる拡大処理をしないで実現しており,この点でもハイエンドマウスに相応しいスペックを備えているわけだ。
また,ワイヤードモデル限定の特徴であるが,USBレポートレート(ポーリングレート)が最大8000Hzと,非常に高速である点も特徴と言えよう。eスポーツ向けの仕様とまとめていいだろう。
ボディやボタンのレイアウトは,比較的オーソドックスな右手用マウスそのもの。ボタン数が6個と少なめな点も,eスポーツ向けマウスらしいところか。
なお,先代にあたる「HyperX Pulsefire Haste Gaming Mouse」は,NVIDIA独自の遅延計測技術「NVIDIA Reflex Analyzer」に対応することをアピールしていたが,今回のHaste 2では,とくにそのことは謳っていない。新製品は非対応となったのか,それとも,対応はしているが,他社からも対応製品が多数登場したことで,アピールするほどの意味がなくなったからなのかは不明だ。確認できたら,本稿でお伝えしたい。
HyperX Clutch Gladiate Xbox Controller
Haste 2と同時に発表となったのが,ワイヤードゲームパッドの新製品「HyperX Clutch Gladiate Xbox Controller」(以下,Gladiate)だ。名称からうかがえるとおり,XboxプラットフォームとPCに対応する製品だ。
マウス新製品同様,まもなく発売で米国向けの直販価格は34.99ドル(約4700円)である。
特徴の1つは,トリガーボタンの可動範囲を制限する「トリガーロック」機能を備えていること。トリガーの遊びを制限することで,トリガーで攻撃するタイプのゲームは素早く入力できるようになる。
また,背面には2つのボタンを備えており,機能割り当てはユーザーが自由にカスタマイズできるとのことだ。
また,ゲームパッド内に強力なモーターを2基内蔵しており,より直感的なフォースフィードバックを表現できる点も特徴である。
マクロ機能や豊富な追加ボタン,スティックのカスタマイズといった付加要素はないが,オーソドックスなXboxレイアウトのワイヤードゲームパッドを求める人には,選択肢のひとつとなる製品だろう。
奇想天外な形状の3Dプリント製キーキャップやカスタマイズパーツを披露
今回,HyperXが発表したもう1つの製品,というか取り組みは,HyperX製品ユーザー向けに,3Dプリント技術で作った外観カスタマイズ用のパーツを提供する取り組み「HX3D Program」(以下,HX3D)である。
HyperXを買収したHPは,昔からプリンター製品でも名高い企業であり,3Dプリント分野でも高い技術を有している。そのノウハウを生かして,3Dプリント技術を使ったキーキャップを製造,販売して,ユーザーにHyperX製品のデコレーションを楽しんでもらおうというわけだ。
その一環として,今回,「Cozy Cat」と称するネコをイメージしたカスタマイズキーキャップを,1月26日に発売するという。会場では,ネコをかたどったキーキャップだけでなく,もっと奇想天外な形,たとえば宝石型のキーキャップや,魔導書の背表紙を模した[Space]キー用キーキャップ,宝箱型の「BackSpace」キー用キーキャップなんてものも出展されていた。
会場では,さらに奇抜なキーキャップも披露されていた。ここまで来ると,まともに押せないのではないかと思うが,これはこれで面白そうでもある。
HX3Dでは,キーキャップにとどまらず,HyperX製マウスの外装や,スタンドマイクのスタンド,果てはヘッドセットのヘッドバンドに取り付けるケモ耳なんてものも作れるそうだ。
金型を作ってから製造する従来型の製法では,金型の製造に高いコストがかかるので,大量生産できるもの以外は作りにくい。その点,3Dプリント技術では,そうした制約から解放されるので,数は出ないが奇抜なものを製造,販売しやすくなる。意外に,こうした3Dプリント技術を使ったゲーマー向けデバイスのデコレーションというのは,今後流行ってくるかもしれない。
HyperXの当該プレスリリース(英語)
HyperX日本語公式Webサイト
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