GC 2007の会場にあったRazer Lachesisのポスター
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ティザーサイト
「Bringer of Silent Death」で2007年8月23日の発表が予告されていたRazerの新製品は,ゲーマー向けマウスの新型だった。
GC 2007の会場で,Razerは
「Razer Lachesis」を発表。ティザーサイト開設時点で
4Gamerの行った製品名予想が当たった格好になるが,Lachesis(ラキシス)とは,Bringer of Silent Deathという別名を持つ,中南米に生息する毒ヘビのこと(※筆者はヘビに詳しくないので確証こそないものの,より正確にはLachesis mutaと呼ぶらしい)。今回もRazer恒例の命名ルールに則ったようだ。
Razer Lachesis
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さて,Razer Lachesisだが,まず外観について一言で述べるなら,「『Razer DeathAdder』の両手用モデル」といったところだろうか。ツヤ消しのラバーコーティングと,大きなメインボタン,2個の大きなサイドボタンはRazer DeathAdder譲り。両手用モデルというと「Razer Diamondback」や「Razer Boomslang」が思い起こされるが,真上から見た形状はどちらかというとRazer Boomslangに近く,メインボタン部分が横に膨らんだシルエットとなっている。
会場にあったサンプルをいろいろな角度から。横から見ると,なだらかな形状をしているのが分かる
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展示されていたサンプルの底面はこんな感じ。センサーの位置は,Razer DeathAdderとMicrosoft Habuの間,といったところか。どちらかといえば前者のそれに近い
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機能・性能面における最大の特徴は,
「Razer 3G Laser Sensor」と呼ばれる,第3世代のレーザーセンサーを搭載する点だ。最大4000dpiまで125dpi刻みで選択できる解像度設定に,ソフトウェアベースで補間挿入されたものは一つも存在せず,ハードウェアベースのものである点が強調されている。
また細かい点だが,これまでのRazer製マウスだと,ゲーム中の解像度設定に割り当てるボタンが足りなくなりがちだったのに対し,RazerとMicrosoftの共同開発製品「Microsoft Habu」と同じく,スクロールホイールの近くにボタンが二つ用意された点は見逃せない。スクロールホイール部を入れて計9個ボタンが用意される。利き手の親指で操作するサイドボタンを犠牲にすることなく,「On-the-fly Sensitivity」機能によってゲーム中に(解像度を中心とした)センシティビティ設定が変更できるようになるわけで,これを歓迎する人は少なくないだろう。
このほか,発表されているRazer Lachesisの特徴は以下のとおりだ。
- トラッキングスピードは60〜100ips(ips:inches per second,マウスを1秒間に最大何インチ動かしたときまで操作に追従できるかを示した値)
- リフトオフディスタンス(マウスを持ち上げたとき,センサーが反応してしまう距離)は,ほかのあらゆるレーザーセンサー搭載マウスより短くなっている
- 容量32KBのフラッシュメモリ「Razer Synapse」を内蔵。ドライバがインストールされていないPCでも解像度設定などを変更できる
- 反応速度1msを実現する「1000Hz UltraPolling」
- しばらくマウスを動かしていなくても待機モードに入らない「Always-On」機能搭載
- 読み取ったデータは16bitフォーマットで転送
- テフロン加工済みのマウスソールを装着
- 本体サイズは71(W)×129(D)×40(H)mm。重量は128g
RazerのブースではRazer Diamondback 3Gの実機サンプルも展示されていた
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Razer Lachesisは青色LEDを内蔵する「Banshee Blue」と白色LEDを内蔵した「Phantom White」の2モデルが用意され,いずれも
2007年10月に79.99米ドルで発売される予定だ。同製品の評価がどうなるかのカギは,とにもかくにも第3世代レーザーセンサーが握っていると思われるが,センサーのデキがよければかなり期待できそうな気配。先にRazerが発表している
「Razer Diamondback 3G」や限定版として復活する前出の
Razer Boomslang,そして北米で発表されたLogitechの
「G9 Laser Mouse」と,マウスにこだわるゲーマーにとっては,楽しみかつ悩ましい2007年後半になりそうである。(佐々山薫郁)