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「AMD Software 23.9.2」が公開。RX 7800 XT/RX 7700 XT向けドライバが本体に統合
本バージョンはWHQL
RDNA 3世代のミドルハイGPU「Radeon RX 7800 XT」&「Radeon RX 7700 XT」の実力を探る。RX 7700 XTのコスパは良好だ
Radeonシリーズのミドルハイ市場向け新型GPU「Radeon RX 7800 XT」と「Radeon RX 7700 XT」が,9月8日から発売となる。これらのレビューも解禁となったので,そのポテンシャルを確かめてみたい。ミドルハイクラスのGPUを欲するゲーマーにとって,どのような価値を持っているのだろうか。
新作レースゲーム「ザ クルー:モーターフェス」や,アクションRPG「Lies of P」,対戦アクション「Party Animals」といったタイトルへの対応も行われている。いずれも性能の向上は謳われていないので,AMDが動作を確認したドライバという理解でいいだろう。
また,「Radeon RX 7000」シリーズで利用できるAMD独自の遅延低減技術「Anti-Lag+」の対応タイトルに「Starfield」「The Witcher 3: Wild Hunt」「ELDEN RING」「アヴェウムの騎士団」が加わったという。AMDによると,「Radeon RX 7900 XTX」搭載PCでAnti-Lag+を有効にすると,最大45%の遅延低減を実現するとのことだ。
Adrenalin 23.9.2のリリースノートには,Anti-Lag+を有効としたときに利用できる新しいオーバーレイ表示の操作方法が記載されている。これによると,[Alt]+[Shift]+[L]キーの同時押しで,Anti-Lag+のステータスインジケータと内部遅延をミリ秒単位,またはフレーム数で画面に表示できるそうだ。
さらに,[Del]キーの長押しで,Anti-Lag+とAnti-Lagを,[Ctrl]キーの長押しでAnti-Lag+の有効と無効を切り替えられる。これらのホットキーとオーバーレイ表示の併用により,Anti-Lag+とAnti-Lagの効果を数値的に確認できるそうなので,Radeon RX 7000シリーズユーザーは試してみるといいだろう。
なお,Adrenalin 23.9.2では,前バージョンに引き続き工場出荷時にリセットするオプションが無効化されいるのに加えて,新たな注意点として,RDNAベースのGPUと,PolarisアーキテクチャまたはVegaアーキテクチャベースのGPUを併用する場合は,「AMD Auto-Detect and Install Tool」の利用を推奨するとのこと。これは,本ドライバは「Radeon RX 5000」シリーズ以降の製品と,それより前の世代の製品でドライバのファイルが別れており,たとえば,「Radeon RX 500」シリーズを搭載したグラフィックスカードと,Ryzen 7000シリーズを搭載したPCなどで,AMD Auto-Detect and Install Toolを使わずにドライバをインストールすると,何かしらの不具合が生じる可能性があるようだ。該当するPCを利用するユーザーは注意してほしい。
●Adrenalin 23.9.2の対応GPU
- Radeon RX 7000シリーズ
- Radeon RX 6000シリーズ
- Radeon RX 5000シリーズ
- Radeon VII
- Radeon RX Vegaシリーズ
- Radeon RX 600・500・400シリーズ
- Radeon Pro Duo
- Radeon RX 7000M/7000Sシリーズ
- Radeon RX 6000Mシリーズ
- Radeon RX 5000Mシリーズ
- Radeon 600シリーズ(OEM向け) ※Radeon VII以下の製品ではドライバが異なる
●Adrenalin 23.9.2の対応APU
- Ryzen 7000シリーズ
- Ryzen 6000シリーズ
- Ryzen 5000Gシリーズ,Ryzen PRO 5000シリーズ
- Ryzen 4000Gシリーズ,Ryzen PRO 4000シリーズ
- Ryzen 3000シリーズ,Ryzen PRO 3000シリーズ
- Ryzen 2000シリーズ,Ryzen PRO 2000シリーズ
- Athlon PRO 200GEシリーズ
- Ryzen Mobile Processors with Radeon Graphics
- Athlon Mobile Processors with Radeon Graphics
- Ryzen PRO Mobile Processors with Radeon Graphics
- Athlon PRO Mobile Processors with Radeon Graphics
- Radeon 600シリーズ(Ryzen 6000 APU) ※Ryzen Mobile Processors with Radeon Graphics以下の製品ではドライバが異なる
●Adrenalin 23.9.2が統合するコンポーネント(※比較対象はAdrenalin 23.9.1)
- Display Driver Version:3.20.11.01-230911a-395628C-AMD-Software-Adrenalin-Edition
(←23.10.31.01-230824a - 395510C-AMD-Software-Adrenalin-Edition) - Radeon Settings:2023.0911.2328.1996
(←2023 . 0626 . 1405 . 1980) - 2D Driver:8.1.1.1634
- Direct3D:9.14.10.01526
- OpenGL:23.09.230729_569461f
(←23.07 . 230 531 _ 53c 0013) - OpenCL:31.0.22011.1008
(←31.0 . 21031 . 1005) - AMD Windows Driver:31.0.22011.1008
(←31.0 . 21031 . 1005) - Audio Driver:10.0.1.30
- Vulkan Driver:2.0.283(←2.0.270)
- Vulkan API:1.3.262(←1.3.250)
●Adrenalin 23.9.2における最適化
- 記載なし
●Adrenalin 23.9.2における新要素
- 「ザ クルー:モーターフェス」「Lies of P」「Party Animals」に対応
- 「Starfield」「The Witcher 3: Wild Hunt」「ELDEN RING」「アヴェウムの騎士団」がAnti-Lag+に対応
- 「Microsoft Agility SDK Retail Release 1.610.5」および「Microsoft Agility SDK Preview Release v1.711.3」のサポートを追加
●Adrenalin 23.9.2で解決した問題
- Radeon RX 7900 XTXなどの一部のAMD製グラフィックス製品において,「Baldur's Gate 3」をVulkan APIの設定でプレイすると,ゲームがクラッシュすることのあった問題
- Radeon RX 7800 XT,およびRadeon RX 7800 XTにおいて,手動チューニング利用時にGPUクロックの上限が2700MHzに抑えられることのあった問題
- AMD FreeSync Premium Proに対応した一部のSamsung Electronics製ディスプレイにおいて,ローカルディミングを有効にしていると,特定のゲームでディスプレイの明るさが正しい明るさにならないことのあった問題
- Radeon RX 7900 XTXなどの一部のAMD製グラフィックス製品で,「SMITE」をプレイすると,ゲームがクラッシュしたり,ドライバのタイムアウトが発生したりすることのあった問題
- Radeon RX 7800 XTなど一部のAMD製グラフィックス製品において,「F1 2023」をプレイすると,断続的にゲームがクラッシュしたり,ドライバのタイムアウトが発生したりすることのあった問題
●Adrenalin 23.9.2における既知の問題
- さまざまなゲームで,「Performance Metric Overlay」のフレームレート表示がN/Aになることがある
- AMD SoftwareでAV1コーデックを選択して録画すると,音声と動画が同期しないことがある
- AMD Linkを使用して一部のゲームをストリーミングしている最中にエンコード形式を変更すると,ディスプレイ表示が断続的に途切れることがある。この問題はストリーミング開始前に希望するエンコード形式を選択しておくことで一時的に回避できる
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