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「エミル・クロニクル・オンライン」SAGA8:戦歌の大地テストプレイ。未知の強敵DEMと,PvPシステムのプロトタイプを体験
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印刷2008/04/25 19:47

プレイレポート

「エミル・クロニクル・オンライン」SAGA8:戦歌の大地テストプレイ。未知の強敵DEMと,PvPシステムのプロトタイプを体験

ドミニオンの世界の新機軸,PvPの基本条件


画像集#079のサムネイル/「エミル・クロニクル・オンライン」SAGA8:戦歌の大地テストプレイ。未知の強敵DEMと,PvPシステムのプロトタイプを体験
 今回最も大きな新規導入システムとなる,通常フィールドでのPvPだが,ガンホーの協力を得,運営スタッフを交えてのパーティ対戦を行った。PvPの現時点での仕様は,以下のようになっている。

 PvPが可能なフィールドは,前述のとおり「軍艦島」「ヘルサバーク」「ステップキャニオン」「ゴールデンブリッジ」「西アクロニア平原」。ただし「西アクロニア平原」には強力な敵が多数いるため,PvPを行うのは非常に難しいと思われる。

 これらのフィールド内では,パーティを組んでいる仲間以外のプレイヤーキャラクターをポイント&クリックすると「攻撃」してしまう。とくにPvPを希望しない場合や,回復のために休憩しているときでも,うっかり殴った/殴られたという事故も発生し得るため,十分な注意が必要だ。

画像集#080のサムネイル/「エミル・クロニクル・オンライン」SAGA8:戦歌の大地テストプレイ。未知の強敵DEMと,PvPシステムのプロトタイプを体験
 また,ヒールやリザレクションなどの支援もパーティメンバー以外にはできない。「天まで続く塔の島」「軍艦島」と「ヘルサバーク」「ウェストフォート」では,「レジスタンス受付」や属性のない「妖精」などがセーブポイントになっており,こまめにセーブポイントを変更しておけば,戦闘不能となったとき元の地点まで戻るのにも,さほど苦労はしないだろう。

 なお,パーティを組んだ仲間から攻撃を受けることはない。味方のスキル攻撃に当たって死亡ということもないので,安心して戦える。

「妖精」と「レジスタンス受付」がセーブポイントになっている。PvPを楽しむ場合は彼女達がいるマップで遊ぶようにすれば,すぐに復帰できて便利だ
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 ドミニオンの世界におけるレベルキャップは,すでにお伝えしているとおり,現在のところベースレベル/ジョブレベルとも30まで。エミルの世界で取得しているスキルであればアイコンは表示されるが,この制限に引っかかるものは半透明表示で使えず,そのキャラクターの「ドミニオンの世界で成長した分のジョブレベル」に応じて,使えるようになっていく。必要レベルに達するまで,またジョブレベル31以上のスキルはいまのところ全面的に,使用できない。

 加えて,レベル5未満のプレイヤーキャラクターはPvPができない。つまり,襲うこともできないが襲われることもない。さらに現時点では,前回のインタビューでもあったとおり,ランキング表に載った相手を除き,レベル差が20以上ある相手との間でも攻撃する/されることはないが,こちらのレベル差制限は,今後さらに少ない差でもできない方向に変更/調整が入る可能性もあるようだ。
 戦闘では,エミルの世界での通常戦闘と同様にスキルを利用できるので,憑依しながら魔法を使うといったことも可能だ。

画像集#083のサムネイル/「エミル・クロニクル・オンライン」SAGA8:戦歌の大地テストプレイ。未知の強敵DEMと,PvPシステムのプロトタイプを体験
 職業は,エミルの世界でのそれを引き継ぐものの,ドミニオンの世界では新たなスキルの習得や転職などはできない。ただし,ジョイントジョブは例外だ。例えば2次テクニカルジョブのキャラクターが次元転生を行ってドミニオンの世界を訪れ,レベル30まで成長した場合に使えるスキルは,「1次職のジョブレベル30までのスキル」および「テクニカルジョブのジョブレベル30までのスキル」のみとなる。リザーブスキルに関しては,「リザーブスキルを使用できるよう,スキルの開放を行なうイベント」をクリアすると,使用できるようになるという。

 ジョイントジョブ(現在のところ「ブリーダー」のみ。今後,SAGA8内で「ガーデナー(庭師)」が導入予定)は,まさしくレベル30から特定アイテムの装備で転職できるようになるため,レベル30になれば,ブリーダーの基本スキル「ゴー」が使えるものの,それ以外のスキルに関しては,上記と同じ制約が適用される。また,戦闘不能状態になってしまうと経験値を失うことでレベルが下がってしまうので,改めてレベル30にしない限り,ジョイントジョブには戻れない。


テストプレイでは接近戦系と召喚キャラクターが活躍


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 今回は集まったメンバーが4対3に分かれてPvPに臨んだ。構成は,各パーティーともファイター系1〜2人,スペルユーザー系2人で,全員レベルおよびジョブレベルは30。ペット所持のキャラクターもいたが,これは初期レベル状態,マリオネットは各自所持したうえで,回復アイテムを十分に配布して,スタートした。
 敵と味方を見分けやすくするため,全員がパーティ名表示を行い,「看板」もすべて表示して,看板上でも記号などで強調したチーム名を設定した。実際にプレイヤー間で行う場合,これらに加えて同じ外見の装備品を身に着けるといった方法も併用できるだろう。
 パーティ構成を変更しながら3回“試合”を行ったが,基本として,レベルキャップ30だとファイター系職業はディレイキャンセルなどが使えず,スペルユーザー系も大技が封じられた状態のため,近接距離での“殴りあい”がほとんどとなった。つまり,単純な局面ではファイター系有利である。

 そんななかでも目立ったスキルと技は──むろん,プレイヤー個々の腕にもよるため一概にはいえないが──カバリストのサモン系スキルとウァテスの回復支援,強力な矢弾を装備したストライカーと,ペットのスキルだった。
 VITの高いファイター系は混戦状態ではやはり強く,回復アイテム,またはウァテスの回復を適度に利用できれば長時間の攻撃に耐えられ,前衛職の本領発揮といったところ。
 スペルユーザー系にはレベルキャップが痛く,HPの少なさと詠唱時間の長さがネック。ファイター系に協力を求め,憑依で戦う形が最善と思われたが,ネクロマンサーの「死霊召喚」(取得ジョブレベル7)など,混戦時に極めて有効なスキルが勝利をもたらした回もあった。

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画像集#086のサムネイル/「エミル・クロニクル・オンライン」SAGA8:戦歌の大地テストプレイ。未知の強敵DEMと,PvPシステムのプロトタイプを体験
 少なくとも今回のテストプレイにおいては,基本的に高VIT型キャラクターや,味方の戦力を増やす系統のスキル,能力値アップ系のスキル,また,攻撃力は低くとも射程が長く詠唱時間の短いスキル/攻撃方法が有効に感じられた。

 また,今回ペットが基礎レベルのみだったが,次元転生を行なってもペットのレベルはエミル世界のときのままのため,転生を繰り返して十分に育てたペットや,魔法スキルが使えるペットが,支援のみならず,攻撃時にも十二分な戦力となることは間違いない。今回バックパッカー系での戦闘は行わなかったが,ゴーの習得レベルがエキスパート職のジョブレベル1なので(ファイター系のストライカーではジョブレベル13),ペットと共に戦えれば,十分な戦力になる可能性も高いだろう。また,射撃戦となれば地形の利用も課題となるに違いない。

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 戦闘不能になると経験値が大幅に削減され,その値によってはレベルも下がってしまう。今回は,レベル30で一度戦闘不能になった場合に,レベルが1下がったことを確認した。今後変更されていく可能性はあるが,最大レベルでの装備品しか所持していないと,その場で復活することができても戦力にならない可能性があるため,注意が必要だろう。

基本は殴り合いになったものの,仲間達が戦っている間に呪文を詠唱し,混戦の中に魔法を打ち込む局面も。ネクロマンサーのサモン・アーマーは,防御力が高いため確実に敵を殲滅していき,また,リヴァイヴやソリッドオーラなどでメンバーを助け,相手の召喚した死霊を引きつけるなど,ペット達も支援に活躍した
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PvPの楽しさを伝えるのに重要なのは「仕切り」


 上記のテストプレイは,合意のうえで行った場合のPvPの検証であり,実際にフィールドで突如戦闘になる場合については,あまり参考にならないかもしれない。
 エミルの世界で取得するスキルや,2次職でエキスパート/テクニカルどちらをメインにするか,また,パーティを組むときの編成といったことも含め,PvPに特化した戦術次第で戦力を向上させられる部分も多く,いわゆる「攻略のしがいがある」状態だ。
 だが,対人戦では勝利する側があれば必ず敗北する側もある。勝利すると得られ,溜まればアイテムと交換できるWRP(ウォーレコードポイント)の存在もあるため,PvPが効率よく弱者を狩るための仕組みにならないよう,運営側もプレイヤー側もよく考えたいところだ。そうした意味で,プレイヤーの利害と心情にどう応えるかが,運営側の第一の課題となってくるだろう。
 現時点での方針について再度聞いてみたところ,何らかの方法を用いた,PvP回避策の用意も考えているようだ。それがどういう形になるのか,今後の情報に注目したい。

戦闘終了後,記念撮影を行った。こうした和気藹々としたなかでのPvPは非常に楽しい。「遊び方の可能性」に期待が持てる部分だ
画像集#091のサムネイル/「エミル・クロニクル・オンライン」SAGA8:戦歌の大地テストプレイ。未知の強敵DEMと,PvPシステムのプロトタイプを体験
 今回のテストプレイを通じて,「合意のうえでのPvP」は,やはり非常に楽しいものであることを実感できた。実際,テストプレイの現場では,「射撃系の職業だけで固めた,三人称視点サバイバルゲーム」といったアイデアなども出,また,同じリングや仲の良いメンバーで遊び,レベルが下がったらみんなで狩りをしに行くなど,コミニュケーション,スポーツとしてのPvPも,十分可能に思えた。

 ただし,それに関連した大きな課題が,「ではそのPvPを,いつ,どこで,誰が,どのように仕切るのか」だ。低レベルキャラ同士による屈託のないPvPの魅力を多くの人に届けるには,やはり何らかのイベントを繰り返し開催することが望ましいように思われる。もちろん,PvPという新しい遊びがひとたび定着すれば,ルールや戦闘場所などについては自然に合意が出来ていくとは思うが。

 運営側としては5月1日の導入以後,できるだけ多くのプレイヤーの意見を聞きたいとのことで,バランス調整などへの厳しい意見も含め,上記のような「PvPを楽しめる遊び方」を支援するシステムの提案も,積極的に検討したいという。
 「ハートフルなはずのゲームで対人戦なの?」と近視眼的に捉えることなく,ECOというゲームの可能性を広げる試行錯誤として期待しながら,5月1日の導入を待つことにしたい。

  • 関連タイトル:

    エミル・クロニクル・オンライン

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