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[E3 2005#102]ローマ帝国の勃興を描くMMORPG「Gods and Heroes」
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印刷2005/05/21 22:40

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[E3 2005#102]ローマ帝国の勃興を描くMMORPG「Gods and Heroes」

 サンフランシスコに本拠を置くPerpetual Entertainmentは,新興のMMORPG開発チームである。「Star Trek」の版権を獲得してMMORPGの制作に乗り出したことで話題になっているが,それより先にリリースされる予定の作品が,ローマの勃興期にあたる前3世紀の南欧地域を舞台にした「Gods and Heroes:Rome Rising」(以下,Gods and Heroes)である。



 Gods and Heroesがユニークなのは,一人のプレイヤーが最大7人のNPCを操作し,隊列を組んで敵と対峙するという点にある。これは十数人のプレイヤーが参加していれば,それだけで100人規模の対戦ができるということであり,それこそ「Rome:Total War」のような世界がMMORPGの環境で楽しめるわけだ。
 また,Gods and Heroesでは,グループを作るNPCを傭兵として利用するだけではなく,半永久的な"仲間"として育てられる。自分の所有物の中から武器や防具を持たせることで,パーティを編成することもできるのだ。
 キャラクタークラスはソルジャー,グラディエーター,スカウト,ローグ,プリースト,ヒーラーの6種類。これらの職業は仲間のNPCにも適応されているので,プレイヤーキャラクターがヒーラーの場合,グラディエーターなど前衛用のNPCを育てておき,自分は後方からヒールに専念するというような戦略を取ることになるだろう。
 またプレイヤーにはゲームの初期段階から与えられている"キャンプ"があり,そこの訓練所などの施設(投資/拡張が可能)を使って,雇っているNPCを「鍛える」ことも可能だ。このキャンプは,プレイヤー専用に割り振られたサーバースペースであるため,プレイヤーが招待でもしない限りは,ほかのプレイヤーは入れない。




 プレイヤーの目的は,英雄としてローマ市民の敬愛を受け,神に近い存在へと成長すること。ローマやギリシャの神話に登場するようなモンスターと戦い,時にはゴールやカルタゴ,ギリシャなど周辺民族の猛威にも対処しなければならない。元老院議員や高官,将軍らからミッションを受け,それに答えることで名声を勝ち取っていく。




 クエストの種類は,サービス開始時に1200種類程度となるようだ。これらのクエストはローマ市民から受ける「Rome Quest」と,神の支持を得て行う「God Quest」,そしてプレイヤーがストーリーを進めていくうえでさまざまに枝分かれして固有化する「Epic Quest」の3種類に大別できる。
 タイトルどおり,Gods and Heroesにおける神の存在は重要になっていて,ジュピター,ヴィーナス,バルカンなど4タイプ合計12の神の加護を受けられる。いずれかの神に加担することで,それぞれの特殊パワーの恩恵を受けることになるが,あまりにも一人の神のためのクエストをこなしてばかりいると,ほかの神の嫉妬や怒りを買うこともあるらしい。



 Gods and Heroesはあと数か月でβテストに突入し,2005年内,もしくは"1年以内"(遅くても2006年5月?)のリリースが目標とされている。サービス開始に当たっては,Perpetual Entertainment独自のサーバーや,販売経路を活用するという。
 驚くほどのグラフィックスやゲーム性を持ったMMORPGではないが,ローマ時代を本格的に扱ったユニークな作品なのは確か。Perpetual Entertainmentはアニメーション技術などでパテントも保有しており,潜在能力は高そうだ。歴史好きなプレイヤーには良い選択肢となるかもしれない。(奥谷海人)

  • 関連タイトル:

    Gods & Heroes: Rome Rising

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