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2月に再スタートする「三國志 Online」は,第二次プレオープンでどのように変化するのか。コーエー上野氏/松本氏にロングインタビュー
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印刷2007/12/28 20:14

インタビュー

2月に再スタートする「三國志 Online」は,第二次プレオープンでどのように変化するのか。コーエー上野氏/松本氏にロングインタビュー


プレイヤーと縁のある客将の来訪のチャンスは均等



4Gamer:
 客将ですが,どのようにして手助けをしてもらえるのでしょうか。

画像集#005のサムネイル/2月に再スタートする「三國志 Online」は,第二次プレオープンでどのように変化するのか。コーエー上野氏/松本氏にロングインタビュー
上野氏:
 そのためには,まず部曲に客将が来ないことには始まりません。うちの部曲には客将として誰々が来ているといった感じです。あー,今週は○○が来ちゃったかーみたいなこともあるかもしれません(笑)。

4Gamer:
 来ちゃった,って(笑)。

上野氏:
 「ごめん」と断れるようにするかは,どうしようか開発内で相談をしています。

4Gamer:
 部曲には,どのように選ぶ,もしくは来るようになるんですか? 例えばシングルゲームの三國志のように「武将探索」とかをするのか,関連のクエストをやると来る確率が上がるというような感じですか。

上野氏:
 いえ,わざわざそのために何かをするわけではなく,日頃のプレイの中に埋め込んでいきます。

4Gamer:
 うーん,解釈が難しいですね。

上野氏:
 三国制覇に絡みますとだけお話ししておきます。自然とその中で,「君のところにお世話になる」となります。

4Gamer:
 客将は,こっちから選べるんですか?

上野氏:
 いえ,そういうわけではないです。

4Gamer:
 それぞれの客将は,居るべきところに居るんでしょうか。

上野氏:
 そういう要素を用意したいと思っています。もっとも,そのあたりは今まさに作っているところで,詳しくは来月辺りにお伝えできるかと思います。

松本氏:
 このシステムは,三國志 Onlineというタイトルのなかで,広がる可能性を我々自身も感じています。最初からすべてを入れるのは難しいですが,変に可能性を狭めたくないので,まずは合戦に絡むところで実装しようと考えています。将来的にはいろいろな拡げ方をしていきたいと思います。どんな客将が来ても,その客将なりに何かがある,というようにできればいいですね。

上野氏:
 そうですね。いまの段階のインタビューで難しいのは,第二次プレオープンのときに入れたいものと,三國志 Onlineとして今後やっていくなかで入れたいものが,どうしても混ざってしまうことです。なので,なるべく今の段階は,第二次プレオープンの段階で入れるうちのいくつかをお話しようかなということで,やや抽象的で難しい話になってしまいます。

松本氏:
 客将に関しては,合戦に絡むものでやっていこうと思っているので,第二次プレオープンもシステムとして入っています。しかし細かな時期はまだ調整しているので,目に見える形になるのは少し先になると思います。

画像集#018のサムネイル/2月に再スタートする「三國志 Online」は,第二次プレオープンでどのように変化するのか。コーエー上野氏/松本氏にロングインタビュー 画像集#024のサムネイル/2月に再スタートする「三國志 Online」は,第二次プレオープンでどのように変化するのか。コーエー上野氏/松本氏にロングインタビュー 画像集#026のサムネイル/2月に再スタートする「三國志 Online」は,第二次プレオープンでどのように変化するのか。コーエー上野氏/松本氏にロングインタビュー

4Gamer:
 了解です。でも,もうちょっとしつこく聞いちゃいます。客将は,1部曲に1武将だけですか?

上野氏:
 そこは調整していきたいところで,同時に部曲に招くことができる武将の数を,最初は1,2武将で,最大をもう少し広げていこうかと考えています。

4Gamer:
 あの部曲にあの武将が居るから,自分の部曲にはやってこないということは?

上野氏:
 部曲に武将が居るのはずっとではなく,一定期間です。ですので客将という名称であるわけです。

4Gamer:
 なるほど,そりゃそうですよね。

上野氏:
 例えば,これは! という武将が自分の部曲を訪れたからとはいえ,ずっとキープしておく,といったことはできません。あと,客将が訪れることについては,部曲の大きい小さいの関係はありません。

4Gamer:
 ということは,大きいからといって有利になるというわけではないのですね。

上野氏:
 ええ,客将は部曲に来るのですが,客将が訪れるチャンスを手に入れるのは一人のプレイヤーなのです。もちろん,大きい部曲はそれだけ人も居ますから,出会うチャンスが多くはなります。つまり,人数が多いからシステム的にフォローされるということではなく,2人の部曲でも50人の部曲でも,一人一人が客将を招き入れるチャンスは変わらないわけです。

4Gamer:
 例えば,納品する生産物の数で何かを競うと,大きい部曲は圧倒的に有利ですよね。仮に,そういった数で客将が決まるなら,大きな部曲に人が流れて,小さな部曲はなくなってしまいます。

上野氏:
 ええ,ですので,そういう条件ではありません。

4Gamer:
 それは安心ですね。小さい部曲にも均等にチャンスがあるわけですね。

上野氏:
 また客将の合戦での登場は,今までの合戦で趙雲などが出てくるのに近い感覚だと思います。もうちょっと頻度は上がりますが。

4Gamer:
 大きい部曲で,客将と関わりのある20人がいて,手助けにきた客将が20人いたらどうにもならないですね(笑)。

上野氏:
 客将は,客将という独立したものではなくて,三国志感を増していく要素の一つに過ぎません。三国制覇も序盤のクエストを三国志らしくしていくのも,三国志色を付けていく中での一つのフィーチャーです。
 実は,これらは延期中に考えられたものではなく,原型としてはそれ以前からあるものなんです。ですので,これに近い位置まで開発し,スタートを遅らせるという選択になったのです。

小さな部曲にもやってくる武将達。客将として訪れてくれる日が楽しみだ
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驚きの移動速度向上と,便利になる倉庫の共有



4Gamer:
 なるほど,三國志らしさが必要だと感じ,正式サービスから実装されたものにしたかったわけですか。では,これらのほかリリースで発表された細かいところを聞かせてください。まず,移動速度についてです。

画像集#008のサムネイル/2月に再スタートする「三國志 Online」は,第二次プレオープンでどのように変化するのか。コーエー上野氏/松本氏にロングインタビュー
上野氏:
 まず,街やフィールドに限りますが,第二次プレオープンが始まって,プレイしていただけば、すぐに前回との違いに気づかれると思いますよ。

4Gamer:
 それは,20〜30%くらい速度が上昇しているとかですか?

上野氏:
 いやいや(笑)。

4Gamer:
 え。

上野氏:
 日本のスタッフも最初,知らずにその速度を見て驚嘆の声をあげたと聞いてます(笑)。

4Gamer:
 以前を知っている人には驚くほどの速度なのですね……,非常に気になります。ということは,モンスターが追いかける速さなどは?

上野氏:
 それはまだ調整しているところです。

4Gamer:
 その状態で足早のスキルがあるともっと速くなるわけですか?

上野氏:
 なります。ただ,最終的な速度キャップは以前と変わっていません。プレオープンでは,まだレベル20までだったので,最高速度には達していませんでしたから。
 もっとも,その速度も30分遊ぶと慣れちゃうのです。けれども,もう前の速さには戻れない(笑)。ちなみに当たり前ですが,速度を上げたのは街やフィールドといった限定された状況でだけです。合戦場でやると,合戦にならなくなってしまいますから。なので,相変わらず疾駆技能は重要性が高いです。

4Gamer:
 では,馬についてはどうですか? 騎乗用などは登場しませんか。

上野氏:
 騎乗用はまだありませんが,馬屋は増えます。もう少し楽に移動したいという改良点として,スピードアップと,ここには欲しいという馬屋の充実を図っているわけです。

4Gamer:
 それは,なかなかの親切設計ですね。

上野氏:
 私個人としては,採集場所が周囲に4箇所あるから,ここの真ん中に馬屋を置いてよと言ってみたのですが,それは不自然じゃないですか? と指摘されて。そこにあった方が楽なのにとか,馬屋としては商売が儲かると思うんだけどと思っていました(笑)。

馬屋から採集場所へ! 便利すぎて毎回利用してしまいそうだが……残念
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4Gamer:
 たしかにそうですね(笑)。では次に共有倉庫についてはどうでしょう。

上野氏:
 プレイヤーの皆様からの要望も高かったですし,共有倉庫はちゃんとした形で入れました。

4Gamer:
 中身はどのような感じで共有するんですか? 例えば倉庫のスロットをすべてのキャラクターで共有する形などがありますよね……,これはすでにデータがあるので有り得ないでしょうけど。プレオープンのデータは残す前提なんですよね?

上野氏:
 もちろん,残します。

4Gamer:
 それは良かった。実はやる気満々で,倉庫に素材がいっぱい……。

上野氏:
 素材といえば,スタック数も変わるので,より多く貯えられるようになります。

4Gamer:
 おお,素直に嬉しいです。

上野氏:
 それで倉庫のスロットについてですが,これまで50個のスロットがありましたが,これとは別にアカウント共有用のスロットが用意されます。また,整頓ボタンが追加されるので,最初にログインして倉庫でスタックボタンを押すと倉庫がスッキリします。あとは,生産回数も増やすつもりです。

4Gamer:
 ぜひ増やしてほしいですね。2000回とか。

上野氏:
 持てないし,いつ終わるか分からないじゃないですか(笑)。ほかでは,さっき言ったようにUIをいじっているので,かなり使い勝手は向上していると思います。

ほかにも多くの追加やUIの細かな改善が。なぜか質問より要望が多い三國志 Online



4Gamer:
 スキルスロットの数などはどうでしょう?

上野氏:
 あそこは難しくて,先ほども2時間くらい戦闘担当と話したところです。もう少し制限を緩くしてみればと思うのですが,バランスが変わってしまうのでそのままにしてあります。

4Gamer:
 今は上限100でしたっけ?

上野氏:
 将来的に拡張していくつもりではあります。今の段階では100で,足りないという声がもっと多ければ,考慮することもあると思います。

4Gamer:
 でも,配置できるスロット数に限りがあるので,キャラクターの個性化は図れますよね。

上野氏:
 ええ,あそこをフリーにすると個性化が難しくなります。こういうスキルセットを持つのが俺のキャラだ,という遊び方をやっていただきたいですね。

4Gamer:
 ビルドをセットできるのは良いですよね。あとは,街の中だけや決められた範囲で変更できるといった形で,いくつも戦闘用,回復用,ダンジョン用みたいに保存して,切り替えできると便利だなと。そしてセットに名前が付けられるといいなと思いました。

上野氏:
 なるほど,名前をつけて保存するのは便利そうですね。

4Gamer:
 今後レベルキャップが上がっていけば,スキルはより複雑になっていって,いろいろな職業を育てている人は,スキルの選択が大変になりますから。

上野氏:
 最初に目指したのが,例えば仲間内にヒーラーが居ないというときに,ヒーラーキャラに変わるからということで,ログアウト/ログインとするのが嫌だったのです。

4Gamer:
 そうですよね,その辺りの使い勝手がよくなると嬉しいなと思います。っとこれでは,インタビューというより要望ですね。

上野氏:
 なぜか三國志 Onlineで業界のみなさんにお話をさせていただくと,今までとは違って「どうなるんですか?」という質問よりも,「こうして欲しい」という要望が多いです。

4Gamer:
 それだけプレイしている人が多いんですかねえ。


新しい戦闘システム。もっさりとした戦闘を改善,敵の隙をつく攻撃で大ダメージ


戦闘シーンの最新画像。敵のステータスバーには技能発動までのタイマーバーとチャージ中の技能名が追加。チャージ中に攻撃を当てればクリティカルが発生し,派手なエフェクトが。プレイヤーにもオートアタックのカウントバーが追加されている
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上野氏:
 嬉しいことですね。あと,プレイヤーの方にも熱心に修正ポイントを送ってくださる方がいます。それらを踏まえて,第二次プレオープンに向け,直せるUIはできるだけ直しています。ほかには戦闘関係も少し手を加えまして,全体を見てテンポが上がる感じに仕上げています。
 とくに,攻撃の最初の1発目は早くしたいと思っています。あとは,敵が隙を見せることがあるので,その隙にスキルを当てると大きなダメージが出るように変更しています。今までの戦闘だと,オートアタックと同時にスキルをポンポンと押していくだけだったのですが,新システムではオートアタックをしながら,敵の隙を窺ってスキルを入れていくというのが,より効率的になるというものを目指しています。

4Gamer:
 オートアタックの攻撃間隔を短くして手数を増やし,逆にモンスターの体力を増やしたり与ダメージを減らしたりする方向はどうですか?

上野氏:
 そういったのも考えはしたのですが,その場合,武器の違いが縮まって,長槍や短剣の意味がなくなったり,対人戦に大きな影響が出てしまうのです。なので,スピードよりもスキルを使うタイミングを変更してみようと考えました。
 それに伴って,オートアタックのタイマーが見えるようになります。また,モンスターの準備モーションが分かるようになります。これによって,準備中にあるスキルで攻撃すると大きなダメージが入るなどもあります。

4Gamer:
 なるほど,確かに武器の違いに意味がなくなってしまいます。でも,やはり最初の1発目の攻撃がすぐに発生しないためか,ややもっさりした感じがありましたね。

上野氏:
 1発目の攻撃に向けてキャラクターが自動移動していましたが,サーバー上での相手との位置関係チェックで,間隔が開いてしまっていました。敵の近くまで行ってから,こっちに来るのを待っているという状況もありました。
 もっとも本作はアクションゲームではないですし,パーティプレイになるとそんなことは言ってはいられないくらいの忙しさです。ここでオートアタックを速くすると,パーティプレイが忙しくなったり,ラグの問題が大きくなってしまいます。やはりRvRを柱のコンテンツとして入れるためには,ラグとの戦いが重要だと思っています。ラグはサーバーの処理速度の問題もありますし,インターネットのトラフィック,最後にプレイヤーの環境によります。

ややもっさりとした挙動だった戦闘も改善されるようだ。技能を使うタイミングを見極めよう
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4Gamer:
 それだけ処理が増えれば,当然ラグの発生が,というのは当然ですね。そのほかなにか変更点などはありますか?

上野氏:
 そうですね,今度の第二次プレオープンから新しいダンジョンを入れます。

4Gamer:
 新しいタイプというと?

上野氏:
 インスタンスですが,三國志 Onlineとしては新しいダンジョンという意味です。

4Gamer:
 なるほど。

上野氏:
 みんな大勢でダンジョンに行くのも楽しいのですが,人が多ければ多いほどそんなに苦労せずに奥に辿り着けたりする一面は,攻略しがいという点では厳しいと感じました。そこで,やはり少数で攻略しがいのあるインスタンスダンジョンも実装することにしました。

4Gamer:
 ダンジョンの最後に,何かいいことがあったりするのでしょうか。

上野氏:
 もちろん,そのあたりも追加していきます。倒してもなにもない,では寂しいのでアイテム系などが入手できる予定です。

4Gamer:
 アイテム系ですか。なんとなくですが,あまり三國志はアイテムというイメージはないですよね。やっとこんなアイテムが出たとか。

上野氏:
 ええ,実は私自身,キャンプが苦手なのです。ダンジョン攻略はせいぜい3時間が限界です(笑)。そんなこともあり,今回はその辺りを考えながら実装していっています。

4Gamer:
 過去のMMOでは数日とか平気でありましたし。でもそれは,三國志 Onlineの設計思想とはちょっと違いますしね。

上野氏:
 ええ,そうですね。ちなみに,第二次プレオープンでは,第二次クローズドβテストと同じレベルのフィールドを出します。三州(豫州・揚州・益州)と首都(許昌・建業・成都)で,それにちなんだものも出てきますし,βテスト時点からモンスターの配置や強さなども変えています。

4Gamer:
 なるほど。お話を聞いた感じでは,全体的にみてダイナミックに変わったというより,ゲームシステムとしてより三国志っぽいものを重点的に追加して,それで正式サービスを迎えるというのが第二次プレオープンなのですね。

上野氏:
 三国志らしさを強化することでゲーム全体としては変わっていくと考えています。現在は調整を入れるところで,作りこみなどの新しいところは目処がたっています。あとはコンテンツ要素の追加部分ですが,これは力技でやりますから。たいがいの場合時間が掛かるのは,初めて作って動かないという部分で,そこはもう通過しましたから。

新ダンジョンの最新画像。はたして何が待ち受けているのだろう?
画像集#010のサムネイル/2月に再スタートする「三國志 Online」は,第二次プレオープンでどのように変化するのか。コーエー上野氏/松本氏にロングインタビュー


今後,三國志 Onlineはどのような方向を目指すのか



4Gamer:
 そんな順調に開発が進んでいる三國志 Onlineですが,将来的にはどんな方向に進めていくのでしょうか。

上野氏:
 やはり,息の長いコンテンツにしたいです。

4Gamer:
 奥深いコンテンツなのか,ひたすら拡張していくような,力技のようなものなのか,どっちの意味が強いですか?

上野氏:
 拡張の計画はもちろんありますが,三國志 OnlineはRvRのゲームでもあります。しかし,プレイヤー同士のコミュニティを促進する要素については,まだ足りているとは思っていないので,ゲーム内だけではなくて,ゲーム外のところでやっていきたいですね。

4Gamer:
 ゲーム外というと,公式サイトなどかな? あぁでも,SOEのPlayers.comみたいに,戦場でヒールした総量が一番多いのはこの人です! という感じで表示されたりすると楽しそうですね。

上野氏:
 ああ,そういうのも良いですね。Web系のコンテンツも拡充していけたらと思っています。オンラインゲームというのは,ゲーム内だけの話で完結するわけではなくて,今日どこかで何かをしようというのを,ゲーム外で決めることがあるわけです。そこを公式にサポートできるようにしたいと考えています。

4Gamer:
 たしかに,RvRがメインに据えられているので,よりコミュニティが重要ですからね。プレオープン中も,街のそこかしこで同じ勢力が集まって会議しているのを良く見ました。では,力技ではなく,コミュニティを重視して,息の長いコンテンツとしてやっていくと。

上野氏:
 はい。ほかのゲームをプレイしていても,合戦が始まったから三國志 Onlineに戻るかという風にプレイしていただければと思っています。

4Gamer:
 わかりました。では最後に,4Gamer読者に向けてメッセージをお願いします。

上野氏:
 大変長らくお待たせしておりますけど,先が見えてきましたので,あともうちょっとだけ,お待ちください。

松本氏:
 我々として,自信を持って出せるものに仕上げるために作業を進めております。次に見ていただけるものは,期待していただいて大丈夫です。どうかもうしばらくお待ちください。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。


以上が,翌日にはシンガポールに戻るという上野氏をつかまえて行ったインタビューだ。延期理由の根底にあるものは,コーエーの看板シリーズ「三國志」として,プレイヤーはもちろん開発,運営すべてが納得できる「三國志 Online」をリリースしなければならないという思いのようだ。
 あの突然の正式サービス延期は,ファンはもとよりオンラインゲームのプレイヤーにとって残念な結果で,プレイしてもらう機会を失いかねないリスクの高いものだろう。しかし,とりあえずリリースしてからではなくて,あのクオリティでは「三國志」として出すことはできないという決断は,機会損失を考えると,非常に勇気のいる決断だ。この決断が,将来には「英断だった」と言われることを期待したい。

 それはともかく,2月から開始される第二次プレオープンでの,より三国志らしさを増した世界と,驚くほどの移動速度など新しい三國志 Onlineを体験できる日が楽しみである。まだまだ未確定――というより,まだ話せない――事柄が多いのか,やや抽象的な会話に終始してしまった感は否めないが,楽しみに待っているプレイヤーが,この記事である程度の「新・三國志 Online像」を思い浮かべてくれれば幸いだ。
 なお,公式サイトではオフィシャルブログが公開されており,今回インタビューに応じていただいた松本氏による挨拶が掲載されている。壁紙もダウンロードできるので,興味のある人は「こちら」を訪れてみよう。


 
  • 関連タイトル:

    三國志 Online

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