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印刷2009/10/30 12:00

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【PR】嗚呼,我が青春のAoE。一生に一度は遊んでみてほしい「エイジ オブ エンパイアIII」の魅力をあらためて紹介してみる

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 子供の頃,自分のお気に入りのゲームを友達に勧めるのが大好きだったという人はいるだろうか。

初代「エイジ オブ エンパイア」は,古代文明をテーマにした作品。CD1枚で最大3台のPCでの対戦が可能という,なんとも太っ腹な仕様により,会社のオフィスや大学の研究室などローカルなコミュニティを巻き込みつつ大ヒットした。友達に「一緒に遊ぼうぜ」と誘いやすい作品だったのだ
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 唐突な話で申し訳ないのだが,筆者は,他人に面白いゲームを広めるのが大好きな子供だった。「コレ,面白いよ!」と言いながら,お気に入りのファミコンのカセットを友人の手に握らせ,ときには一緒に遊んでみせながら,自分の好きなゲームがどんなに面白いかを一所懸命に伝える。次の日,学校でそのゲームの話題を共有できたとき,あるいは楽しそうに遊ぶ友達の横顔を見たときの,なんとも言えぬ至福感は今でも覚えている。
 ゲームに限らず,友達に自分の好きなものを勧め,またその面白さを共有できたときの嬉しさ,楽しさというのは,基本的には今でも変わらないし,アメリカのプレイヤーなどでもそれは同じに見受けられた。もしかしたら,世代や国に関わらず,同じなのかもしれない。

 ――時は経ち,筆者は,いつしかそれを生業とするようになった。自分の好きなゲーム(作品)を,あるいはゲームという文化そのものの楽しさを文章で伝える,“ゲームライター/ゲーム編集者”なんぞというけったいな職業が,必然か偶然か,いつの間にか自分の肩書きになっていたのだ。

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 今回紹介するのは,そんな筆者が心の底からお勧めするPC用のストラテジーゲーム「エイジ オブ エンパイア III」(以下,AoE3)だ。本作は,いわゆるリアルタイムストラテジー(以下,RTS)と呼ばれるジャンルに属する作品なのだが,もしまだRTSというジャンルのゲームを遊んだことがない読者がいたら,今すぐ「こちら」から体験版(英語版)をダウンロードし,速やかに遊んでみることをお勧めする。なぜなら,一度ゲームを遊んでみさえすれば,エイジ オブ エンパイア,ひいてはRTSというゲームジャンルが持つその独特の面白さに,たちまち魅了されることは疑いないからだ。

 「ゲーマーなら,一生に一度は遊んでみてほしいゲーム」,それが,これから紹介する「エイジ オブ エンパイア」という作品であり,RTSというゲームジャンルなのである。

 ちなみにどちらかというと,この記事を読んで「なぜ今更,エイジ オブ エンパイア?」と思った読者の方が多いかもしれないが,ぶっちゃけてしまうと,マイクロソフトの担当者と他愛もない話をしている中で,ふとAoEの話題がのぼり,その流れで「とても詳しいようだし,何か書いてくださいよ」みたいな話になったからである。
 なんでも,「エイジ オブ エンパイアIII」の本体と拡張パックをひとまとめにした「コンプリートパック」というものが,11月26日に発売されるらしく,それに併せて「改めて本作の魅力を紹介してほしい」というのだ。

「今度,コンプリートパックが出るんですよ」
「そうですか。新しい要素とかって何かあるんですか?」
「何もありません」
「そうですか……」
「でも,『エイジ オブ エンパイアIII』って面白いゲームですよね」
「はい。とても面白いゲームだと思います」
「じゃあ,何か記事をよろしくお願いしますね」
「え」


という感じで,大人の事情半分,個人的な趣味半分といった具合です。はい。

「エイジ オブ エンパイア III:コンプリート コレクション」

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発売日:2009年11月26日
価格:9870円(税込)

【公式サイト】

 「エイジ オブ エンパイア III」本体と,二つの拡張パック「マイクロソフト エイジ オブ エンパイア III:ザ ウォーチーフ」「マイクロソフト エイジ オブ エンパイア III:アジアの覇王」をセットにしたお得なパッケージ。両拡張パックをインストールすることで,ヨーロッパ8文明に加え,アメリカ先住民3部族と,日本,中国,インドのアジア3文明が覇権を争う,壮大な戦いが楽しめる。




というわけで,まずはAoEシリーズの紹介から


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 そんなわけで,まずはAoEシリーズそれ自体の紹介からしていこう。
 本シリーズは,1997年に発売された「Age of Empires」に端を発する大ヒットRTSシリーズである。プレイヤーは,自国の文明を発展させて軍備を整え,敵対する勢力の打倒を目指していくといった内容で,全世界でシリーズ累計2000万本以上,日本国内でも,当時の大ヒットRPG「Diablo」に匹敵する人気を誇るなど,本シリーズは,PCゲーム界を代表する作品の一つだ。

 比較的“戦闘のみがフォーカス”されがちだったRTSの世界に,建設シミュレーション的な要素と“時代の進化”という概念を取り入れたのが,AoEシリーズの大きな特徴。それもそのはず,AoEは,あの「Civilization」シリーズを手がけた“ゲームゴッド”ことシド・マイヤー(Sid Meier)氏の門下に当たる,Bruce Shelly(ブルース・シェリー)氏がゲームデザインを手がけており,1ゲーム1時間程度というプレイ時間の中に,国家/文明を発展させる面白さと,軍隊を率いて敵と戦う面白さ,その両方を絶妙なバランスで融合させているタイトルなのだ。
 シェリー氏のゲームデザイン手法については,以前4Gamerで掲載した「こちら」や「こちら」のインタビュー記事に詳しいので,彼の考え方などを知りたい方はそちらを参照して頂くとして,要するに何が言いたいかというと,AoEは,名門出の名ゲームデザイナーが手塩にかけた作品であるということだ。ゲームバランスのみならず,グラフィックス,サウンド,オンラインシステムなど,あらゆる要素で常に時代の最先端を走ってきたAoEは,文字通りRTSというジャンルの代表的な作品なのである。

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 念のため説明しておくと,RTSとは,文字どおりリアルタイムにゲームが進行していく戦略ゲームのことだ。日本で「戦略ゲーム」というと,「大戦略」のような交互に操作するターン制のゲームを連想する人が多いことと思うが,RTSとは,刻一刻と変わる戦況を見つめながら,的確にユニットに指示をしていく判断力が求められるゲームである。
 リアルタイムならではのスリリングなゲーム性に奥の深い戦略性,そして画面上で繰り広げられる細やかなアニメーション処理など,世界的には一大人気ジャンルとして確立されているRTSは,その中毒的な面白さで,数多くのプレイヤーを虜にしてきた。

 そんなわけで,RTSというジャンル自体も大変お勧めなわけであるが,そのなかで筆者が最もお勧めしたいタイトルが,今回取り上げているAoEシリーズなのである。沢山のRTSを遊び込んだプレイヤーのなかには,「AoEシリーズ以外にも面白いRTSはいくらでもある」という人もいるかもしれないが,「日本でもっとも売れたRTS」であるという点で,やはりAoEが一番お勧めの作品となるだろう。

10年ほど前に筆者が書いた「AoEの研究ノート」の現存する一部。このほか,大学ノート数冊分にかけて,細やかな分析と実地テストの結果を書き込んでいた記憶がある。何がそんなに筆者を駆り立てていたのかはいまだに分からないが,きっと何かの啓示だったに違いない。ちなみに,熱心なゲーマーに対して「え,それって何か得するの?」とか言ってはいけない。それだけは。
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 なぜなら,RTSではシングルプレイ以上に対戦プレイに醍醐味があり,その相手(しかも日本人の相手)にもっとも困らないのが,このAoEだからである。RTSを遊び倒す/その真の面白さを味わうには,対戦相手に困らない“環境”も非常に重要な要素なのだ。
 もちろん,外国人が相手でよければ,他に盛り上がっているタイトルがないこともないのだが,せっかくなら日本人同士で遊べた方が何かと盛り上がる。その意味では,日本で沢山のプレイヤーを抱えているAoEに一日の長があるわけで,“日本のプレイヤー”にとっては一番お勧めの作品だと思うわけだ。

 発売からそれなりの時間が経っていることもあり,さすがに最盛期ほどの盛り上がりはないものの,AoEのコミュニティは今なお活発に活動を続けており,個人主催の大会もこまめに行われている。プレイの参考になる「リプレイファイル」も,コミュニティサイトからダウンロードできるほか,懇切丁寧に遊び方を教えてくれるプレイヤーも多く,これから新規参加する下地が整っている点は,AoEの大きな強みだと言えるだろう。

 もちろん,筆者もそんなAoEシリーズには“ハチャメチャに”にハマった一人であり,いったい何時間をプレイに費やしたのか,考えるのが恐ろしくなるほどだ。そこいらのゲーム廃人顔負けのレベルだったことは疑いなく,誇張なく「人生に影響が出る」ほど遊んでしまったのであった。いや,とくに対戦にハマるとヤバイというか,本当に奥が深いゲームなんですよね,これ。

AoE3 JP Community(非公式ファンサイト)
URL:http://aoe3.game-server.cc/aoe3/community/

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マイクロソフトの公式イベントなどでも司会を務める,matsujun氏が運営する日本最大級のAoE3のコミュニティサイト。今なお定期的にプレイヤー主催のゲーム大会などが開催されているほか,AoE3プレイヤー達が集うIRCチャンネルへの参加方法など,初心者に向けた情報も掲載されている。




今から遊ぶなら「エイジ オブ エンパイア III」でしょう


 このように,AoEシリーズはとてもお勧めのゲームなのであるが,そのシリーズ最新作がAoE3である。本作は,15〜19世紀の時代を背景に,列強による「アメリカ大陸への進出」をテーマにした作品だ。
 AoE3本体では,プレイヤーが扱える文明として,イギリス,ドイツ,フランス,ロシア,オランダなどのヨーロッパ列強が登場し,続く拡張パック「エイジ オブ エンパイア III:ザ ウォーチーフ」で,イロコイ,スー,アステカなどのインディアン勢力が,拡張パック第二弾の「エイジ オブ エンパイア III:アジアの覇王」では,日本,中国,インドなどといったアジア文明が新たな勢力として追加されている。

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 資源を集めて都市を発展させ,軍備を整えていくという流れは,従来のAoEシリーズ――というか多くのRTS――と同じだが,「ホームシティ」「カード」といったシステムを盛り込んでいるのが,従来のAoEシリーズと決定的に異なる部分だ。
 本作では,プレイヤーは「植民地を築くために本国から送り出された開拓者」という設定なのだが,ホームシティとは,「本国」への支援要請をゲームシステム的に表現したもの。支援は「カード」という形で表現されており,そのカードを使うことで,資源や軍事ユニットの供与,ユニットの強化,あるいは特定の技術の獲得など,さまざまな効果を得ることができる。
 カードは,拡張パックすべてを含めると,全14文明で計200種類以上。それらを組み合わせることで,自由自在に戦略を組み立てることが可能になっているわけだ。これらカードの組み合わせは「デッキ」として管理されるのだが,自分のプレイスタイルに合せてデッキを構築していく楽しさは,カードゲームのそれとほぼ同じ。
 つまり,AoE本来の面白さ,奥深さに加えて,カードゲーム的な面白さをも取り込んでしまったゲーム……それがAoE3という作品なのである。言い方は悪いが「アイデアだけなら誰でも思いつきそう」なこの“カード”という要素を,システムとして綺麗にまとめ上げている点は,多いに評価されて然るべきものだと言えよう。

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 ちなみにこれは余談なのだが,国内のPCゲーム市場という観点で本作を見ると,国内で異例の大ヒットとなった前々作「エイジ オブ エンパイア II : エイジ オブ キング」(以下,AoE2)から比べると,AoE3の国内での販売がイマイチ振るわなかったという事実(それでも,PCゲームとしてはトップクラスの売上だが)がある。つまり,AoE2を遊んでいたファンの多くがAoE3へは移行しなかったという,悲しい(?)経緯があるのだ。
 その最も大きな原因としては,AoE3を遊ぶのに最高水準のスペックのPCが必要だったことなどが挙げられていたのだが,結果として“AoE3をプレイしていないAoEファン”が多く存在することは,筆者的にも口惜しい,とても残念だった事柄の一つである。
 上記で書いたように,AoE3は“新しい面白さ”に果敢に挑戦している作品であり,ゲームシステム的にも,前作をより洗練させた素晴らしい内容だったことは確かだし,何よりも,巨大なコミュニティを形成してたAoEのプレイヤー達が,AoE2とAoE3に分化され,それがコミュニティ縮小の一因になったと,今でも考えているからだ。プレイしてみれば面白いのに……と思いつつも,かといって「PCを買い換えてプレイしろ」とまではなかなか言えず,非常に歯がゆい思いをした記憶がある。

 そんなわけなので,いまさら……と思う人も多いかもしれないが,初代,あるいはAoE2にハマったという人にも,AoE3は,ぜひ手に取ってみてほしいゲームである。当時は「ハイスペック」を要求していた本作だが,最近発売されたPCでなら,難なく動かせてしまうはず。当時を懐かしみつつプレイするっていうのも,なかなか乙なものだと思いませんか。

 なお,AoE3本体および拡張パックのより詳しいレビューは,以前掲載した下記の記事を参考にしてほしい。本作がどんなゲームかは,これらの記事を読めば一通り分かるはずだ。これまでの記事を読んで興味を覚えた人はぜひ。

「エイジ オブ エンパイア III」のレビュー記事

「エイジ オブ エンパイア III:ザ ウォーチーフ」のレビュー記事

「エイジ オブ エンパイア III:アジアの覇王」のレビュー記事


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久しぶりにまた遊んでみようかな


 さて,ここまで激烈にAoE3をお勧めしておいてアレなのだが,正直な話をすると,ここ最近,筆者自身はあまりAoE3を遊んでいなかったりする。「最近忙しくて」とか「年齢的に対戦ゲームはもう……」とか,まぁ言い訳(?)はいろいろと思い浮かぶのだが,少なくとも「飽きた」とか「つまらないから」とか,そういう理由でないことだけは強調しておきたい。

 ――しかし,今回の記事を書きながら,改めてAoEシリーズを遊んだ当時の楽しかった記憶を思い出し,またその面白さを再認識するなかで,筆者自身も「また,プレイしてみようかな」と思った次第。そして願わくば,多くのプレイヤーで賑わう当時の盛り上がりを,今一度味わってみたいものである。そんなわけなので,11月26日に発売されるコンプリート コレクションで,新しいプレイヤーが増える,あるいは昔ながらのプレイヤー達が戻ってくることを期待したい。

「エイジ オブ エンパイア III:コンプリート コレクション」公式サイト


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