［G-Star 2011］モデルガンを構えてFPSを遊べるイベント用機器や自転車型コントローラなど，会場で見かけた変り種デバイスをピックアップ

　開催地が韓国なだけにオンラインゲームの出展が大半を占めるG-Star 2011だが，ゲーマー向け周辺機器や，ちょっと変わった入力デバイスなどの姿もちらほら見られる。そのうち，日本でも名の知られるRazer USAのブースは，「StarCraft II: Wings of Liberty」コラボデバイス押しで新製品の姿はなく，ちょっと残念だったのだが，本稿では会場で気になったデバイスをいくつかピックアップして紹介したい。

SHOOTING GUN（Samwon Soft）

　G-Star 2011会場のど真ん中あたりを通ると，Samwon Softの小さなブースから大音量の銃声が鳴り響いていた。何事かと覗いてみたところ，ディスプレイの前にアサルトライフルやスナイパーライフル，ハンドガンなどが置かれており，さらにブースで流れていたプロモーションムービーには，それらの銃を使ってFPSをプレイする姿が映されているではないか。これは面白そうだと，さっそく話を聞いてみた。

SHOOTING GUNのポスター。……この格闘家っぽいキャラクターに銃は必要あるのだろうか

　Samwon Softが取り扱っている「SHOOTING GUN」は，市販の電動ガンなどに機器を取り付け，PC用FPSでガンコン風に使用できるようするためのセットなのだという。セット内容は，50インチの液晶ディスプレイ，電動ガン（アサルトライフル，スナイパーライフル，ハンドガン），それらをゲームで使用できるようにするための機器やソフトウェアで，価格は1500万ウォン（約103万円※2011年11月13日現在）とのこと。基本的に，イベント会場などの催しものとしてセット一式が使用されることを想定しているそうだ。

　リアルな銃でFPSをプレイしているというだけで，非常にインパクトが強く，これがイベント会場に設置されていたら，遊んでみたいと思うゲーマーは多いのではなかろうか。実際G-Star 2011の会場でも，ブースのスタッフが銃を構えると次々に人が集まり，興味深そうに眺めていた（残念ながらブーススタッフ以外のプレイはできなかった）。

Tesoro M7（XENICS）

　XENICSが販売するゲーマー向けキーボード「Tesoro M7」シリーズが同社のブースに展示されていた。ベースモデルの「Tesoro M7 Gaming」，それにヘッドフォン出力＆マイク出力端子とUSBポートを追加した「Tesoro M7 PRO」，さらにLEDバックライト機能を搭載した「Tesoro M7 LED」が存在し，会場では特別価格として順に8万ウォン，9万5000ウォン，12万ウォン（順に約5500円，約6500円，約8200円※2011年11月13日現在）で販売されていた。

　共通の特徴は，キースイッチにいわゆる“Cherry青軸”を採用していること。それ以外は基本的に普通のゲーマー向けメカニカルキーボードといったところで，特筆すべき機能などは見られなかった。
　ただ，面白いのは最上位モデルであるTesoro M7 LEDには，“Cherry黒軸”“Cherry茶軸”“Cherry赤軸”が採用されたモデルも存在しているということだ。日本国内で販売されているゲーマー向けメカニカルキーボードは，Cherry黒軸採用のものが多いが，ここまで「とりあえずいろいろ用意してみました」という製品は珍しい気がする。

Kart Rider Bike（ネクソン）

　最後は，オンラインレースゲーム「Crazy Racing：Kart Rider」に対応する自転車型コントローラー「Kart Rider Bike」を紹介したい（関連記事）。本製品は，PCのUSBポートに接続して使う周辺機器で，ペダルをこぐ動作がアクセル代わりになるというもの。これでプレイヤーは，レースを楽しみながらエクササイズが行えるというわけだ。

　「なぜカートでペダル？」とか，「こんなの買ったらどこに置くんだ」とか，いろいろと突っ込みどころが満載の製品だが，Nexonブースに置かれていたので，とりあえずこいでみた。


　結論からいうと，運動自体はそれほど激しいものではなく，手軽にエクササイズが楽しめる製品だという気がする。ある程度の速度でこぎ続けていればカートの速度は維持されるので，思い切りこぐ必要があるわけではなく，気軽にサイクリング気分で遊んでいれば，十分プレイできるのだ。
　対応タイトルがCrazy Racing：Kart Riderのみという点は残念だが，ゲームをプレイするための周辺機器というより，エクササイズ目的に使うものであることを考えれば，置く場所さえ確保できるならアリかなとは思う。

　……しかし，普段は編集部で座ってばかりで運動不足，さらに連日のG-Star取材で疲れきった筆者にとって，このペダルをこぐだけの単純な運動でさえ，それはもうキツいのなんのって。うう，足が痛い。